⏱このページは2分ぐらいで読めます
◆あらすじ
さまざまなえっちな拷問を体験できる『性拷問体験ミュージアム』。彼女が体験したのは『水滴刑』をなぞらえたもの。人は額に水滴を垂らされ続けるといずれ発狂してしまうそうですが、彼女は額ではなくクリトリスに、水の滴ではなく媚薬の滴を垂らされ続けるのです。
あくまでも博物館――その屁理屈は、私の腰を軽くしました。
『性拷問体験ミュージアム』。私ぐらいだと思いました、その字面に何か言葉にするには恥ずかしいときめきを感じるなんて。だけど、私が予想していたよりもはるかに、そこは盛況でした。開館前だというのに、たくさんの女性が入り口の前で列をなしているのです。
体験は先着順。朝一番に並び始めて、次々と埋まっていくブースをじりじりとした気持ちで見つめた後、受付にたどり着いたら『やった!』と内心ガッツポーズするのです。
……私よりも早く並んでいた他の女性たちと同じように、『こんなところに来るんじゃなかった』と後悔するのも知らずに――。
――――
――
ここは性風俗ではありませんでした。
性拷問を体験する博物館。そう、拷問なのです。
これは間違いなく、拷問でした。
ねっとりとした媚薬がクリトリスをぽつぽつとたたくたびに、もどかしい絶頂がやってくる。
足りない、足りない。足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない。
このままでは、おかしくなってしまいそう。
――――
――
後から博物館のスタッフさんに聞いた話によると、3時間がたったころ。
私の足元が、ぱかりと開いたのでした。
それは、博物館側の厚意らしいです。
だけど、考えなかったのかな。水滴の衝撃で散々焦らされて、その上媚薬の成分で息を吹きかけられるだけでイッてしまいそうなぐらいクリトリスを敏感にされて。そんな状態でまた3時間も電マでイカされ続けたら、それが1番の拷問だということ。
私は『もう2度と、こんなところに来るもんか!』と思うのでした。
――――
――
『性拷問体験ミュージアム』では、さまざまな種類の性拷問を体験できるそうです。アソコには一切触ってもらえない乳首責め拷問、気絶者続出の機械によるくすぐり拷問、来館者参加形式の輪姦拷問、他にも他にも。
自宅にて、私は持ち帰ったパンフレットを眺めながらつぶやくのでした。
「次は、どれにしようかな……っ♡♡♡」
コメント