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◆あらすじ
性生活充実化ナンタラ研究部では、その名前のとおりの実験を行っています。しかし、それはただの口実にすぎず、実態は”なんちゃって実験”で快楽責め・強制絶頂を受けて愉しむだけ。『実験』という建前さえあれば、誰もがうらやむぐらいどれだけ気持ちよくしてもらっても、全てが許されるのです。
部活――それは青春の象徴として扱われることが多い。
……だけど、僕の場合はどうだろうか。
「やあ、おはよう」
「げっ……おはようございます。部長」
「『げっ』とは何だ、『げっ』とは。後輩の癖に生意気だなぁ」
「いえ……」
「今日は部活だからな。遅刻するんじゃないぞ」
「はい……」
――――
――
「ちょっ、待゛――♡♡♡♡♡ いったんストップ、すとっぷぅぅぅううううッ♡♡♡♡♡」
「そんなこと言っても、『途中でやめるな』って言ったのは部長じゃないですか」
「いやほんとっ♡♡♡♡♡ しぬっ、死んじゃ――♡♡♡♡♡ ひん――ッ♡♡♡♡♡ ッッ゛~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡ ッッッ゛~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡」
この性生活充実化……ええと、何だっけな。とにかくこの部活は、部長の厳正なる審査によって集まったメンバーで構成される。そして、やることと言ったらこんなことばかり。それっぽいデータとか取ったりしているけれど、それがまともに活用されたことはない。
つまり、この部はドMな部長がハーレムを愉しむだけのものということだ。
――――
――
「ひぃ、ひぃーーっ♡♡♡ きみは、相変わらず手加減がないな……♡♡♡」
「はぁ、どうも」
「……今日は朝から元気がないな。どうした?」
「いえ。ただ、こんなことしてていいのかって思っただけですよ」
「この部が不満か?」
「不満というか、不安です。ただ遊んでるだけじゃないですか」
「勘違いしてもらっては困るな! これは世の人々の性生活を充実化させるための大切な実験なのだぞ? ちゃんと名前にもあるじゃないか、性生活充実化、えーと、ナンタラ研究部って」
「部長すら名前忘れてるじゃないですか」
「そう、これは実験! 実験だから! 実験だからナニをしてもいいんだ……! うふへへ、ぐへへへへ……♡♡♡」
「ああもう、本音が口実に隠れきっていない」
「それなら、退部するか?」
「……そんな話、一言もしてないでしょ」
「ふふ、かわいい後輩だな。君は♡」
部活――それは青春の象徴として扱われることが多い。
僕の場合は必ずしもそうとは言えないけれども、まあ、これはこれで悪くないのかもしれない。
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