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◆あらすじ
足の裏をくすぐられるのが好きという女性が、その欲望を叶えるべく素人AVの撮影に臨みます。しかし、実際にくすぐられるというのは、想像よりもずっとつらいようで。くすぐり責め+乳首責め+電マ責めによって、彼女は自分の行いを後悔するぐらい気持ちよくなってしまうのでした。
突然だけど、私はくすぐられるのが好きだ。比喩か何かではなく、体の敏感なところを指や道具でくすぐられて笑わせられる――その感覚に、性的興奮を覚えるタイプの人種。
人のフェチはさまざまだけど、フェチ特有の悩みというものがある。私の場合、同じ趣味を持った相手と出会いにくいということだ。日常生活で『実はくすぐりフェチなんです』なんて打ち明けられるわけがないし、だからといってネットで顔も知らない個人と出会うのは怖い。私のフェチは、よほど幸運な巡り会いがなければ、欲求を満たすことすら許されない。何という不遇なフェチ。
だからこそ、だ。
『くすぐりAVに出演してくださる素人女性募集!』
ネットでそんな応募を見た時、欲求がたまりにたまった私は大胆な行動に出ることとなったのだ。
――――
――
私はつい先ほど、『フェチ特有の悩み』という話をした。そして、『くすぐりフェチの悩みは、出会いが少ないこと』とも。どうやら、もう一つあったらしい。
実際に体をくすぐられるというのは、私が想像していたよりも何百倍もきついということだ。
開始から5分。私は自分の軽率な行動を後悔するぐらいイキまくっていた。
「これだめだってぇっへへへへへへへへぇぇぇえッ♡♡♡♡♡ きもぢいのッ♡♡♡♡♡ くしゅぐっだひのきもぢいのぉぉおおおッ♡♡♡♡♡ こえ゛、もぉくすぐられながらじゃなぎゃイゲなぐなっぢゃうがらぁぁっはっははははははははははははひゃぅぁぇぉぁははははははぁぁああッ♡♡♡♡♡」
ひたすら、ひたすら、ひたすら! 私の1番くすぐったがりな足の裏をくすぐられ続ける。皮膚が乾く暇もなくローションを垂らされ続け、爪をほんの少し食い込ませるようにこちょこちょ、かりかり、そりそり。あまりにくすぐったすぎて、足の裏の神経が、釣りたての魚のように飛び跳ねまくる。
実は、『くすぐられるのが好き』という人種には、いくつかの種類がいる。『くすぐり責めで屈服させられるシチュエーションが気持ちいい』『くすぐったい部位が気持ちいい』。私は『くすぐったいという感覚が気持ちいい』というタイプだったらしい。
だから私は、足の裏をくすぐられてばかみたいに笑い悶えて、だけどその『くすぐったい』という感覚を子宮にまでダイレクトに響かせていく。併せて行われる乳首責めと電マ責めが、その感覚を決定的なものにしていた。
要するに、気持ちいい。そして、気持ちよすぎた。
「やめでっでへぇぇぇっへへへへへへへへへへぇぇぇぇえええッ♡♡♡♡♡ あしのうら、壊れぢゃうぅぅぅぅううっ♡♡♡♡♡ きもぢぃので、筋肉も神経も引っぐり返っぢゃ――っぁ゛~~~~っはっはっははははははははははははははぁぁぁぁぁぁあッ♡♡♡♡♡ っぁ゛はぁぁぁあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡」
笑い、泣き、『やめて』と懇願しながらイキ続ける私は、端から見たら実に撮り映えするかもしれない。だけど私は、本当にやめてほしかったんだ。
くすぐられ続ける。くすぐられ続ける。足の裏をひたすらにくすぐられ続ける。
私が解放されたのは、もう絞りかすも出ないぐらいイカされて、すっかり意識をトばしてしまった後のことだった。