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	<title>呑み込まれる | おものべ  |  快楽責めと連続絶頂のエロ小説&amp;イラストのサイト</title>
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	<title>呑み込まれる | おものべ  |  快楽責めと連続絶頂のエロ小説&amp;イラストのサイト</title>
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		<title>機械に丸呑みされて後悔アクメ。ローションまみれのギザギザシリコンで全身愛撫される</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 21 Jul 2023 09:00:10 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[イラスト（ショートストーリー）]]></category>
		<category><![CDATA[【受】女性が責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【攻】人外が責める]]></category>
		<category><![CDATA[【特】自分で自分を責める]]></category>
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					<description><![CDATA[機械に丸呑みされる快感を愉しめるお店のお話。シリコンで作られた機械の内壁は、V字のぞりぞりとした溝で埋め尽くされており、生き物に丸呑みされるのとはひと味違った快感があります。しかしあまりに気持ちいいせいか、じわじわと呑み込まれている途中で『こんなお店に入るんじゃなかった』と後悔する女性も多いそうで……。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ</strong></p>
<p>機械に丸呑みされる快感を愉しめるお店のお話。シリコンで作られた機械の内壁は、V字のぞりぞりとした溝で埋め尽くされており、生き物に丸呑みされるのとはひと味違った快感があります。しかしあまりに気持ちいいせいか、じわじわと呑み込まれている途中で『こんなお店に入るんじゃなかった』と後悔する女性も多いそうで……。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>性欲に任せた勢いだけの行動は、大抵禄なものじゃない――そんな教訓を得た出来事でした。</p>
<p>最近、ちょっと話題になっていたエッチなお店があって、そこは人目を気にしないでいいらしく、安くて、何よりとても気持ちいいって。</p>
<p>だから、まあ、行ってみたんです。ちょっとむらむらしていましたし。3,000円を握りしめて。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-12709" src="https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/07/機械に丸呑みされるという概念.jpg" alt="機械に丸呑みされて後悔アクメ。ローションまみれのギザギザシリコンで全身愛撫される_1" width="596" height="842" /></p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-12710" src="https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/07/機械に丸呑みされるという概念_説明文.jpg" alt="機械に丸呑みされて後悔アクメ。ローションまみれのギザギザシリコンで全身愛撫される_2" width="596" height="842" /></p>
<p>開始からほんの10分。私は早くも後悔していました。だって、こんなに気持ちいいだなんて思わなかった！</p>
<p>「こぇっ、や゛っ♡♡♡♡　あしっ、全部っ、くすぐっだっ、きもぢ――♡♡♡♡　ぁ゛ひっ、ひ、ぁ゛、ぁぁぁぁぁぁああああっ♡♡♡♡」</p>
<p>呑み込まれた下半身が、絶え間なく愛撫されています。</p>
<p>ローションでぬるぬるになったぎざぎざの内壁が、皮膚表面を隈なく摩擦してくる――その感覚はどこかくすぐったくて、だけど全身が鳥肌立つ感覚が何だか悪くない。</p>
<p>一定のリズムでずちゅずちゅと締め付けられるたびに、何だかハグされているような気分になって、脳内から変な物質が分泌されているような気がします。ああ何だっけ、あのイルカみたいな名前のやつ、あれだ、β-エンドルフィンだ。</p>
<p>1mmの隙間なく気持ちよくされるそんな感覚が、つま先から始まって、ふくらはぎ、ひざ、太ももと、どんどん上ってくる。いや、私が呑み込まれていく。</p>
<p>「これいじょっ、吞まないで――！！！？　ぅぐっ、ぁ――♡♡♡♡　ぅ゛ぅぅぅぅぅ、ぁ゛ぁぁぁぁぁぁあああああ――♡♡♡♡」</p>
<p>このイカれた快感生成装置に呑み込まれないようにするためには、動いてはいけませんでした。もがけばもがくほど、シリコンと肌の間にローションが入り込んで、どんどん滑りが良くなってしまいます。まるで砂漠の流砂みたいです。</p>
<p>「だめ、イッだら――！！！？　吞むの、早くな゛――♡♡♡♡　っぐぅぅ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　っぁ゛――♡♡♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>だけど、機械がずちゅり咀嚼たびに私の体は1mm呑み込まれて、アソコをぞりっとなでられて指の力が抜けるたびに私の体は10mm呑み込まれて、絶頂して全身がもがき痙攣するたびに私の体は100mm呑み込まれて。</p>
<p>呑み込まれれば呑み込まれるほど、絶頂すれば絶頂するほど、気持ちよさは加速度的に大きくなっていき、呑み込まれる速度も上がっていきます。</p>
<p>「やだっ、やだっ、やだぁぁあ゛――！！！！？　も、腰――♡♡♡♡♡　胸もっ、すぐ――！！！！？　ぁぐっ♡♡♡♡♡　また、イ゛――♡♡♡♡♡　っぐぅぅぅう～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>残酷な真実を突き付けられた気分でした――もう、絶対に逃げられないって。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>結局、私は20分ぐらいで全身を呑み込まれてしまいます。</p>
<p>「っぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　やだっ、やだぁぁぁぁぁああああっ♡♡♡♡♡　全部っ、きもぢひっ♡♡♡♡♡　ぃや゛ぁぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>全身をぐちゅぐちゅぞりぞりとされている私は、狂ったように叫び続けます。もう、動くのを我慢することもありません。めちゃくちゃに暴れて、だけど全然逃げられないことを知って、絶望します。</p>
<p>不思議なことに、機械に顔を呑み込まれても呼吸はできるようでした。だけど最後まで抵抗していたせいで、両腕が持ち上がったまま呑み込まれたのは良くありませんでした。</p>
<p>「んぎっひひひひひひぃぃぃいいいいっ♡♡♡♡♡　っぁ゛、つぼ入っだ――♡♡♡♡♡　くしゅぐっだっ♡♡♡♡♡　わきっ、おなかっ、むねぇぇぇえっ♡♡♡♡♡　くしゅぐっだぁぁっひゃっはははははははははぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>無防備になった脇腹とか、腋の下とか、胸とかが無遠慮にぞりぞりされて、訳が分からないぐらいくすぐった気持ちいい。いっそのこと、途中で諦めて上半身を守っておけばよかった。</p>
<p>「これ゛っ、いつぅ゛ぅぅぅぅううっ♡♡♡♡♡　いつになっだらっ、終わっで――♡♡♡♡♡　ぇひっひぃぃぃいっひぃぃぃぃぃぃいいいっ♡♡♡♡♡　っひッ♡♡♡♡♡　っぃ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>ばかみたいに全身を気持ちよくさせられている私は、単純な割り算ですら苦労します。お店で前払いしたのは3,000円で、このお店の料金システムは30分で500円。だから、ええと、3,000を500で割って、さらに2で割って――。</p>
<p>「3じかっ♡♡♡♡♡　3時間んんんんんんんんんんん――♡♡♡♡♡　さんじかんってっ、うそっ、うそぉぉぉ゛ぉぉぉおおおおおおおおおおおおっ♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉぉおおおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>私は自分の愚かな行動があまりに信じられなくて、叫びました。</p>
<p>ああだけどそもそも、こんなお店に入るんじゃなかった――今日はもう後悔ばかりです。</p>
<p>「んひゃっ、ひっ、ひぃぃぃぃぃいっ♡♡♡♡♡　ごめんなひゃっ、ごめんなじゃいぃぃぃぃぃぃぃいいいっ♡♡♡♡♡　ごめんっ、ごめんって――♡♡♡♡♡　だからっ、赦じ――っ♡♡♡♡♡　っぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>私はもう自分で誰に言っているのか分からない、まったく意味のない謝罪を繰り返しながら3時間ずっとイキ続けるのでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もう二度とこんな愚かなまねはしない――人間って、そんな風に後悔することってありますよね。例えば、食べすぎてお腹を痛くしたときとか、お酒を飲みすぎて二日酔いになったときとか。</p>
<p>そういう後悔って、だいたい長続きしないんです。『喉元過ぎれば熱さを忘れる』というか。散々後悔したはずなのに、また食べすぎたり、飲みすぎたり……人間なら誰しもこういう経験があるのだと思います。</p>
<p>――つまり、<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">そ</span><span class="boten">う</span><span class="boten">い</span><span class="boten">う</span><span class="boten">こ</span><span class="boten">と</span></span>です。</p>
<p>「なんで来たの゛っ♡♡♡♡♡　なんで私またこのお店来だのぉぉぉぉぉおおおおっ♡♡♡♡♡　ぉひゃっ、ぁ゛ぁぁぁぁぁぁああああああっ♡♡♡♡♡　ぁぁぁぁぁぁぁあああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>私は一週間おきに、『もう二度とこんなことしない』と叫びながら、機械に丸呑みされてばかみたいにイカされるのでした。</p>
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		<title>【付録1】擽園開発日記序章 ～悪い神さまの創る世界～</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 02 Jun 2023 10:51:51 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[長編小説]]></category>
		<category><![CDATA[【人数】一人に責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【受】女性が責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【攻】人外が責める]]></category>
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					<description><![CDATA[付録1 渡り鳥の気ままな旅模様]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h3>目次</h3>
<p><a href="https://omonove.com/12434/">表紙（簡単なご案内など）</a><br />
<a href="https://omonove.com/12438/">第1節 わるい神さまの創る世界</a><br />
<a href="https://omonove.com/12456/">第2節 神さまに犯される神殺し</a><br />
<a href="https://omonove.com/12459/">第3節 神さまとポンコツ盗賊娘</a><br />
<a href="https://omonove.com/12461/">第4節 神さまが楽しく犯す基準</a><br />
<a href="https://omonove.com/12463/">第5節 神さまと滅びる定めの種</a><br />
<a href="https://omonove.com/12465/">第6節 教会と神殺しと神さまの怒り</a><br />
<a href="https://omonove.com/12467/">第7節 貴女は悪い神さまですか？</a><br />
<a href="https://omonove.com/12470/">最終節 悪い神さまの創る世界</a><br />
<a href="https://omonove.com/12472/">付録1 渡り鳥の気ままな旅模様</a><br />
<a href="https://omonove.com/12474/">付録2 幼き神殺しと小瓶の部屋</a><br />
<a href="https://omonove.com/12476/">おまけイラスト 《擽園》</a></p>

<p>&nbsp;</p>
<h3>付録1 渡り鳥の気ままな旅模様</h3>
<p>繁栄を極めた国が、1年もたたずに落ちぶれて、跡形もなく滅ぶ。</p>
<p>それはこの《世界》では別に珍しくないことだ。突然暴れ回る勇者や魔王が大きな影響を与えていることは、学者でない<ruby>私<rt>・</rt></ruby>でも分かった。彼らは強い。本当に私と同じ人間なのか疑ってしまうぐらい、《規格外》の存在だ。もしも、私たちが住む《世界》とは別の世界が存在したとしたら、もっと穏やかな世界なのだろう。</p>
<p>だけど、こんな《世界》だからこそ、私は旅が好きになった。</p>
<p>数奇な運命か、私が物心付いた時には、既に馬車の中にいた。西大陸も、東大陸も、何周したかもう片手では収まらない。それでも旅に飽きることはない。少し時間を置いてから同じ場所に行ってみると、前とはまったく違う景色が広がっているからだ。</p>
<p>だから、私は旅を続ける。自分の心を蝕む<ruby>乾<rt>・</rt></ruby><ruby>き<rt>・</rt></ruby>を少しでも潤すために、今日も<ruby>出<rt>・</rt></ruby><ruby>会<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>を求め続ける。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――して、<ruby>ノ<rt>・</rt></ruby><ruby>マ<rt>・</rt></ruby>よ。この屋敷の料理人が作る料理は、口に合ったかな？」</p>
<p>「ええ、とても。関所の通行証を融通していただけただけでなく、このような晩餐まで頂いて……感謝の言葉もございません。侯爵」<br />
「ハハハ、旅人の話は、時に吟遊詩人の詩にも勝る。私のほうこそ楽しかったぞ」</p>
<p><ruby>私<rt>・</rt></ruby>は今、ある国で、ある貴族のお屋敷にいる。目の前にいるのは、がっしりとした体型で、ちょび髭の中年侯爵だ。</p>
<p>対する私は、年にして彼の半分前後しかない女だ。背中まである長さの橙色の髪に、自画自賛できるぐらいのイイ体。今は屋敷の侍女に渡された、そこそこな品質のドレスを着ている。</p>
<p>「順序が逆になってしまった気もするが、風呂の準備をさせている。旅の汗を流しておくといい」<br />
「あら。しかし旅人に過ぎない私が、そこまでしていただくわけには……」</p>
<p>「星空を眺めながら湯に浸かるのも、悪くはないぞ？　よそで土産話にもなろう」</p>
<p>私は内心、『来た！』と思った。だけど二つ返事で受け入れることはせず、上手な作り笑いを浮かべながら、公爵の目を盗み見る。</p>
<p>それは、誰よりも多くの人々と関わってきた私だからこその技術。その瞳の奥に潜む<ruby>光<rt>・</rt></ruby>を見ると、相手がどんな人物なのか、何となく分かるのだ。一見穏やかそうな優男が、瞳の奥にものすごく邪悪な光を隠していることもある。寡黙でおっかなそうな大男が、穏やかな光を宿していることもある。</p>
<p>この男の瞳に宿った光は……どうやら、改めて見る必要もなさそうだ。</p>
<p>「……そうですね。それでは、お言葉に甘えさせていただきます」</p>
<p><ruby>決<rt>・</rt></ruby><ruby>ま<rt>・</rt></ruby><ruby>り<rt>・</rt></ruby>だ。</p>
<p>私は一度は断りかけたその厚意を受け取ることにした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>随分と上等な料理をごちそうになった後、私は使用人に案内されるがままに、屋敷の奥へと歩いていく。</p>
<p>服を脱ぎ、浴室の扉を開くと、思わずため息が漏れた。</p>
<p>「これはまた、すっごいなー……」</p>
<p>お風呂――ごく普通の家庭には、なかなか存在し得ないものだ。専用の部屋を作って、大量の水をくみ、薪をふんだんに燃やして温めるなんて、そうそうできることではない。大抵の人間は公衆の浴場に行く。運が悪いと他人の<ruby>あ<rt>・</rt></ruby><ruby>か<rt>・</rt></ruby>がこびり付いた木桶の中に入れられることもあって、なかなかに気がめいる話だ。</p>
<p>だから浴室を持つというだけでも随分なお金持ちなわけだけど、ここは特に豪華だった。</p>
<p>まず、大きい。寂れた村の公衆浴場にたくさん並べられている、2人入るだけでぎゅうぎゅうになる木桶風呂なんて目じゃない。5人入ってもまだ余る大きさだ。そして足の裏から伝わるすべすべとした感触。この浴室の床材、もしかしたら壁も、これは大理石か。部屋を灯すランプは必要最低限、大きな天窓からのぞく無数の星々が、浴室を照らしていた。</p>
<p>なるほど、確かにこれは良い――私は再びため息を付いた。思わず、<ruby>本<rt>・</rt></ruby><ruby>来<rt>・</rt></ruby><ruby>の<rt>・</rt></ruby><ruby>目<rt>・</rt></ruby><ruby>的<rt>・</rt></ruby>を忘れてしまうぐらいだった。</p>
<p>「……ん？」</p>
<p>だけど、湯船に足先を沈めると、違和感に気付く。</p>
<p>最初に感じたのは、お湯のぬるさ、次に<ruby>重<rt>・</rt></ruby><ruby>さ<rt>・</rt></ruby>だった。明らかにただのお湯ではない、ただの井戸水と言うには無理があるぐらい、もったりとしていて、ぬるぬるとしていた。つま先から腰へと身体を沈めると、ねっとりとした水面が肌をぞぞぞとなで上げていく。</p>
<p>「ぁ、あぁぁ……っ。こ、これっ、ぇぇ……」</p>
<p>これは、スライムの粘液だ。</p>
<p>スライムは水に魔素が宿って魔物化したものだ。魔物とは言っても、人を襲うことはめったにないし、放っておけば魔素が抜けてぬるぬるの粘液体だけが残る。魔物の中でも珍しく、あまりに人畜無害。そして、残った粘液体は<ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>っ<rt>・</rt></ruby><ruby>た<rt>・</rt></ruby><ruby>用<rt>・</rt></ruby><ruby>途<rt>・</rt></ruby>に使われる。</p>
<p>しかもこれは、つま先を付けるまでスライムの粘液であると気付かなかったぐらい、浴室の底が透けて見えるほどきれいだ。恐らく、そこらの泥が混じった水たまりから生まれたものではない。きれいな泉や湧き水などから生まれたスライムだけを使ったのだろう。</p>
<p>どうやら、私はずいぶんと歓迎されているらしい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>と、そこで浴室のドアを開く。</p>
<p>「よい湯であろう？　ここは国王陛下へのご歓待にも使われたことがあるぐらいだ」<br />
「……あら、侯爵」</p>
<p>入り口に立っていたのは、裸の侯爵だった。一目見た時に気付いたことだけど、侯爵は貴族の割に結構イイ体をしている。冒険者や騎士などと言われても納得してしまいそうなぐらいだ。</p>
<p>私は浴槽の中で立ったまま、右手で胸を、左手で秘所を隠しながら、侯爵のほうを振り返った。</p>
<p>「侯爵ったら、女性の湯浴みに入るなんていけませんわ」<br />
「ふん、貴様も期待していた癖に」</p>
<p>その言葉は、女性を相手にするには随分と失礼かもしれない。だけど侯爵がどぷんという音を立てながら湯に入ってきても、私は体を隠した姿勢のまま動かない。</p>
<p>そして侯爵は私の背中に回り込んで、抱き締めるように片腕で押さえ込むと、残った手を私の腋の下に差し込んだのだ。</p>
<p>「ひぃうぅんっ！？」</p>
<p>浴室に私の声が反響する。</p>
<p>腋の下で、侯爵の指先がもぞりとうごめく。ぞくぞくした感覚が腋の下から全身に広がっていくけれど、私は腕を微妙に開いた姿勢のまま閉じることはない。</p>
<p>そんな私の態度を見ると、侯爵は少し粘着性を帯びた声音でささやくのだ。</p>
<p>「ほれ、貴様はこうされたかったのだろう？」<br />
「ひゃぁあぁぁっはっははははははははははははははははっ！！　こっ、こうしゃくぅっ！！？　くすぐったひっ！！？　くすぐったぁぁぁいっはっはっはっはっはははははははははははははははははははははっ！！！」</p>
<p>ごつごつとした指が、私の腋の下を無遠慮にくすぐってくる。</p>
<p>私たちはまだ浴室の中で立ち上がったままだけど、侯爵はきっと、浴槽に入る時にスライムのぬるぬるした粘液を手ですくい取ったのだろう。そのせいで指がよく滑る。私は腋の下を閉じてしまうけれど、それでも指の動きを防ぐことはできない。甘く蕩けるようなくすぐったさに、私は大きな声で笑い始めた。</p>
<p>「通行証など口実に過ぎないのだろう？　白状したらもっと凄いことをしてやるぞ、ん？」<br />
「はひっ！！？　はひぃぃぃっひひひひひひひひひひひひひ！！　そ、そうでしゅぅっふふふふふふふふふふ！！　こ、侯爵にくしゅぐられたくて来まひたゃぁあぁぁぁっはははははははははははははははははははははは！！！」</p>
<p>どうやらお互いに、いろいろな思惑が透けて見えていたらしい。</p>
<p>この中年侯爵、ちまたでは好色家なことで有名な男だった。気に入った女性を屋敷に招いては、<ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>ん<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>と<rt>・</rt></ruby>をしている。政治の腕は確かなものだが、裏では悪評が絶たない。</p>
<p>そんな彼と一晩を共にすることが、私の目的だった。どうして？　別にこんな節操のない男の伴侶になりたいわけではない。ただ、気持ちいいことをしたかっただけ。それこそが、私が旅をする一番の<ruby>目<rt>・</rt></ruby><ruby>的<rt>・</rt></ruby>なのだから。</p>
<p><ruby>出<rt>・</rt></ruby><ruby>会<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>を求める貴族は、こうして適当な理由を付けて会いに行けば、意外とすんなり会うことができるものだ。少し堅苦しい礼節が必要だけど、<ruby>手<rt>・</rt></ruby><ruby>広<rt>・</rt></ruby><ruby>く<rt>・</rt></ruby><ruby>や<rt>・</rt></ruby><ruby>っ<rt>・</rt></ruby><ruby>て<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby>私ならそれぐらいの使い分けは訳ない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ようし、褒美をやろうっ」<br />
「ふひゃっ、ぁ――！！？　ぁ――♡♡♡　全身、ぬるぬるにぃ……！！？」</p>
<p>侯爵はそう言うと、湯船の中であぐらをかいて私を乗せた。肩から下が全て、ぬるぬるの粘液に満たされる。その感触を実感するだけで、私の胸がどくんどくんと高鳴っていく。</p>
<p>そして何の期待を裏切られることもなく、侯爵は私のぬるぬるになった腋の下から腰までを、往復するように両手でくすぐり始めるのだ。</p>
<p>「ぁひゃぁぁぁぁっはっはははははははははははははははぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡　くしゅぐったはっ！！！！　くしゅぐったひですぅぅぅぁっはっははははははははははははははははぁぁぁあっ♡♡♡♡　ひゃはっ、ひゃわぁ～～～～～～～～～～～～～～～～っ♡♡♡♡」</p>
<p>「当然だろう？　くすぐっているのだから。それとも、やめてほしいか？」<br />
「やめないでぇぇっへっへへへへへへへへぇぇぇぇえっ♡♡♡♡　くしゅぐったいのっ、もっとくだしゃひぃぃぃっひっひゃっはははははははははははははぁぁぁあんっ♡♡♡♡」</p>
<p>「ふふふ。素直でかわいいやつだ。どれ、今晩はたっぷりと楽しませてもらおうかっ」<br />
「きゃはぁ～～っはっはははははははははぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡　すごひっ、ずっとくしゅぐったひっ！！！？　ずっとくしゅぐったはぁぁぁっはっはははははははははははははははははははぁぁぁぁああああっ♡♡♡♡」</p>
<p>そうして私は、侯爵にそこそこ気に入られて、くすぐったい腋の下から腰までをたっぷりとくすぐられることになった。私が体を暴れさせるたびに粘液が全身に絡み付いてきて、何だか胴体以外もくすぐられているような気すらする。</p>
<p>スライムの粘液に満たされたお風呂でたっぷりくすぐられる――このぜいたくな快感は、単に『金が掛かっている』ということではないことに気付く。</p>
<p>「ふひゃはっ、ひゃはぁっはははははははぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡　ふへひっ♡♡♡♡　体っ、ぬるぬるっ♡♡♡♡　ぬるぬるが落ちなひっ、乾かにゃはっ――！！！？　ずっとぬるにゅるしてぅぅぁあっはっはっはははははははははははははははははははひゃぅぁぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡」</p>
<p>スライムの粘液というのは、大半が水分である以上、時間がたてば蒸発するものだ。最初はぬるぬるでくすぐったくても、だんだんと乾いていくとベタついていき、くすぐったくなくなっていくのが悩みものだ。</p>
<p>だけど今は、たっぷりのお湯と共に、私の身体を余すことなく飲み込んでいる。だから、乾くこともなく、垂れて落ちることもない。常に最高のぬるぬるとくすぐったさが、私を包み込むのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この侯爵は好色家で、ちまたで評判が悪い。しかし実際に付き合ってみないと分からないこともあるらしい。</p>
<p><ruby>行<rt>・</rt></ruby><ruby>為<rt>・</rt></ruby>に関しては、とても、とても優しいということだ。</p>
<p>「ふへぁっはっはははははははははははははひぃっ♡♡♡♡♡　ひひっ、ひっ、ひゃはっ♡♡♡♡♡　ぁはっ、っぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>「む、気をやったか。どれ、少し休ませてやろう」<br />
「ふぁぉぁぁぁぁっ♡♡♡♡♡　何でひゅかっ、そのくしゅぐり方っ♡♡♡♡♡　やさしっ、優しひっ♡♡♡♡♡　ひひゃっ、ひゃははははははははっ♡♡♡♡♡　ひゃわっ♡♡♡♡♡　ひゃぁぁ～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>一物を突っ込んで欲望の限りに腰を振るわけでもなく、ただひたすらに腋の下をいじめ続ける。</p>
<p>その手付きも、乱暴なものではない。皮膚がひりつかないように最大限の注意を払っているように感じられる。私がくすぐられるだけでイッた後は、神経が落ち着くまで優しくくすぐってくれる。だからこそ、私は長く、長く、このくすぐり責めを愉しむことができる。</p>
<p>「ぇひっ、ぇひっ、えっへへへへへぇぇぇぇえっ♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ひひっ♡♡♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>ずっとずっと腋の下をくすぐられ続けていると、段々と脳が蕩けていくような気がした。まるでこのスライムの湯船と混じりあっているみたいだ。</p>
<p>「少々ぬるくなってきたか。寒くはないか？」<br />
「はひ、はひぃぃぃっ♡♡♡♡♡　ちょうど、いいでひゅぁっ♡♡♡♡♡　ぁっははははははっ♡♡♡♡♡　ぁははははははははははははぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>そこで私は、この粘液のお湯が最初からぬるかった理由に気付いた。</p>
<p>もしも普通の湯浴みと同じ温度に浸かりながらこんなことをしていれば、あっという間にのぼせてしまっただろう。これはこの時間を長く愉しむことができるようにという、侯爵の気配りだ。</p>
<p>彼は好色家なんていう噂（本当のことなのだけど）が立っているせいか、中年でありながら未婚だ。だけど案外、この人が結婚したら、気配りのできるいい父親になるんじゃないかななんて思う。</p>
<p>「これほど美しく、官能的な女は久々だ。これまで百は抱いてきたが、貴様は五指に入るぞ。ノマよ」<br />
「ぁへっへへへへへへへへへへぇぇぇぇえっ♡♡♡♡♡　ありがとごじゃいまっはっひゃはははははははぁぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡♡　ぁはっ、ぁっ♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁはぁ～～～～～～～～っ♡♡♡♡♡」</p>
<p>……ああでも、浮気とかしそうだな、この男。やっぱり今の話はなし。</p>
<p>しかしこちらに危害を加えてくることさえなければ、彼がどんな人物であっても、ただ気持ちよくなるための相手としては悪くない。</p>
<p>「ひゃっははははははははぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡　ひひっ、ひっ、ひっ♡♡♡♡♡　っひ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　へへ――♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>そんなことをぼんやりと思いながら、私は夢見心地に長く長くくすぐられるのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>気持ちいいことをする――あまりに身も蓋もない言葉だけど、それこそが私が旅をする最大の目的だ。</p>
<p>侯爵は、私の乾きを心地よく満たしてくれた。だけど残念ながら、私はどうやら飽きっぽい性格のようで、1人とずっと愛し合うことはできそうにない（そもそもあの男自体、たった1人の相手として選ぶような人物でもない）。だからこそ、各地を渡り歩いて常に新しい<ruby>出<rt>・</rt></ruby><ruby>会<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>を探し続けていた。</p>
<p>スライムに包まれたお風呂もぜいたく感があって良かったけど、侯爵の手付きは少し優しすぎただろうか。あれはあれで良いものだけど、その反動か、今の私はもっと刺激的な快楽を求め始めていた。</p>
<p>だからこれから、私は<ruby>魔<rt>・</rt></ruby><ruby>物<rt>・</rt></ruby>に捕まってみることにする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>魔物に捕まる時は、少し用心が要る。絶対に<ruby>魔<rt>・</rt></ruby><ruby>族<rt>・</rt></ruby>と関わってはいけないということだ。</p>
<p>どこかの学者の話によれば、『魔物』と『魔族』の違いははっきりしていないらしい。ひとくくりにするには見た目の個体差が大きすぎるし、その生態もさまざま。魔物が人語を話すことはないらしいけれど、だからといって全ての魔族が人語を話すというわけでもない。</p>
<p>それでも魔族――あいつらは別ものだ。あまりに突発的に、強大な力を持って生まれて、いたずらに《世界》を混沌に陥れて、いつの間にか死んでいく。まるであいつらは、私たちをはるかに超越した《何か》が生み出した、悪意そのものだ。</p>
<p>だから、いかに私が色狂いでも、魔族に関わってはいけない。関わるなら、必然性を持って発生した、比較的人畜無害な生き物――魔物がいい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな理由があって、私はある町で十分な情報収集をした後、そこから半日ほど歩いた山の麓にある洞窟に赴いた。</p>
<p>「時々、近くに住む村娘が森の恵みを採りに近付いて、ひどいことになるんだよ」<br />
「日の光を浴びれば死んじまうらしいから、洞窟の外に漏れることはないんだけどねぇ」<br />
「近づきさえしなければ無害だからって、兵隊さんも冒険者さんも動いてくれないんです」</p>
<p>町の若い女性たちがそんな風にぼやく<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>こ<rt>・</rt></ruby>は、私も思わず喉をひゅっと鳴らす場所だった。</p>
<p>「これはまた、すごい見た目だなぁ……」</p>
<p>森の中で木々の隙間から聳える岩壁、そこにぽっかりと空いた、酒場の扉よりも一回り小さな洞穴の入り口。内部の地面から岩壁、天井までをびっしりと埋め尽くすのは、小指ぐらいの太さの<ruby>触手<rt>テンタクル</rt></ruby>たちだった。</p>
<p>太さはあまりないけれど、長さは私の指先から肩ぐらいまでありそうだ。みみずをそのまま大きくしたような形のそれは、何とも卑猥な粘液をまとって、暗がりにいながらも赤紫色の体をぬらつかせている。</p>
<p>触手というものも、魔物や魔族と同じく個体差が大きい。この子たちに目や耳はなさそうだけど、空気の振動か何かを感じ取っているのだろうか、私が近付くと何匹かがぬらぬらとうごめきながら洞窟の外から這い出てくる。</p>
<p>だけど木々の隙間から差し込む日の光に当たると、段々と動きが鈍くなって、すぐにぴくりとも動かなくなってしまった。</p>
<p>「あらら、ごめんね」</p>
<p>なるほど。町で聞いた情報におよそ間違いはなさそうだ。</p>
<p>洞窟を覆い尽くす触手の群れを見ていると、段々と頭の働きが鈍くなっていくのを感じる。まるで酒場でエールを浴びるように飲んだ時みたいだ。</p>
<p>「ぅぁー♡　だってこれ、絶対すごいじゃんんん……」</p>
<p>洞窟は小さい。入り口は、私が屈まないでぎりぎりくぐれそうな大きさしかないし、外から奥の壁が見えるぐらいには深さもない。まるで女体を犯すためだけに生まれたみたいな、実に収まりのいい洞穴だ。</p>
<p>私はそんな洞穴をのぞくだけで、その感触、その快感を想像して発情していた。うん、<ruby>決<rt>・</rt></ruby><ruby>ま<rt>・</rt></ruby><ruby>り<rt>・</rt></ruby>だ。</p>
<p>私はそれを、想像だけで終わらせるつもりはなかった。洞窟にゆっくりと近付いて、触手で埋め尽くされた洞窟の地面を右足で踏みしめるのだ。</p>
<p>「ふぉぉ、すごぉ……。日の光に弱いだけで、結構元気じゃん……」</p>
<p>日の光に当たった瞬間に死んでしまうから、生命力という観点で少し不安があったのだけど、杞憂だったらしい。洞窟の陰に差し出されたブーツに、うぞうぞと触手が群がってくる。</p>
<p>そしてブーツの縁にまで触手が上ってきて素肌に直接触れ始めた時、とうとう望んでいた感覚がやってきた。</p>
<p>「んひんっ♡♡　ぁっ、やっぱり、ぬるぬるしてるぅぅぅ♡♡」</p>
<p>最初はのたうち回るように、不規則に。だけどたくさんの触手がブーツを上っていき、やがてこんもりとした山のように足先を覆っていくと、その動きは明らかにくすぐるものへと変わっていく。</p>
<p>「んひはっ、ぁはっ♡♡　ぁくっふふふふふふふぅぅっ、ふぁぁぁぁっ♡♡」</p>
<p>私は洞窟の陰に右足を差し込んだ姿勢のまま悶絶した。</p>
<p>右脚のふくらはぎから先が全部くすぐったい。太さは小指ほど、長さは腕ほど、そんな触手には関節がなかった。だからブーツの中をうぞうぞと潜り込んで、足の裏や指の股を器用にくすぐっていく。決められた場所しか曲げることのできない人間の指では不可能な芸当だ。</p>
<p>あまりにもくすぐったいから、私はつま先に力を入れて、ブーツと足の裏にしっかり隙間を作って、ついでに足の指も極力開いた。</p>
<p>すると触手たちはその意図を感じ取ったのか、もっとしつこく、足の裏をくすぐりたてていく。</p>
<p>「んひぁはっはっはっはははははははははひゃぁぁぁあっ♡♡♡　いいねっ、上手っ、上手ぅぅぁあっはっはははははははははははぁっ♡♡♡　ぁくっ、指の間っ、もっとぉぉぉっひっはっはははははははははははははははぁぁぁぁっ♡♡♡」</p>
<p>どうして魔物は人をくすぐるのだろうか？　――ある高名な学者が、そんな疑問を呈したことがあったっけ。</p>
<p>というのも、この『くすぐる』という行為には、何の生物学的意義もないのだそう。何らかのエネルギーを得ているわけでもなければ、むしろ食事で得たエネルギーを消費するような行為ですらある。また、この行為でもって生殖をしているわけでもない、それをやっているのは人間だ。</p>
<p>その疑問の結論は、何だったっけか。あまり学問に明るくない私には理解しがたい内容だった気がする。『本能すら超えた衝動』『《世界》は《毒》に侵されている』とか。結局、その学者の説は『ばかげている』と一蹴されていた。</p>
<p>私は『どうでもいいか』と思った。こんなに気持ちいいことをしてくれるなら、意義なんて何でもよかった。</p>
<p>「ぁひぁっひゃっははははははははははははははっ♡♡♡　ぁぁぁぁっ♡♡♡　くしゅぐったひのっ、増えてるっ、のぼってるぅぅっふふふふぅぅぅうっ♡♡♡　これっ、これぇぇぇっへっひゃっはっははははははははははははははははははぁぁぁあっ♡♡♡」</p>
<p>そんなことを思い出しながら足の裏をくすぐられていると、段々とくすぐったい部分が増えていく。ブーツの縁から始まった浸食は、ふくらはぎから膝、膝から太ももへと、どんどん広がっていくのだ。</p>
<p>まるで呑み込まれるかのようなこの感覚は、純粋な快感以上に私を興奮させた。</p>
<p>「きちゃう、来ひゃうぅぅぅぅぅうっ♡♡♡　これっ、まずいところ来ひゃぁぅぁぁあっはっははははははははははははぁぁぁぁぁぁぁああっ♡♡♡」</p>
<p>そしてとうとう、くすぐったさは内股までも包み込み、秘所へと到達する。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ひきっ、ひ――ッ♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　ひゃうあ――♡♡♡　っは――♡♡♡　っひゃ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～っ♡♡♡♡」</p>
<p>『とうとうこの瞬間が来た』というべきか、感無量というべきか。</p>
<p>ずるずると呑み込まれていくこの状況があまりにツボだったせいで、秘所の下のほうをちょっとなでられただけで、私はあっという間にイッた。</p>
<p>膝ががくがくと震えた私は、少し軽率に、その場で尻もちを付く。そしたらもう、触手に犯されるのは右脚だけじゃなくなる。</p>
<p>「ふぁぅぁっ♡♡♡♡　やばっ、全身っ、全身っ♡♡♡♡　来ちゃうのっ、みんな来ひゃうのぉぉぉぁぁぁああっはっはっはははははははははははははははぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡」</p>
<p>尻もちを付いたお尻から始まって、腰や脇腹、胸へ。地面に付いた両手から始まって、肘や二の腕へ。そして双方から集まった触手が、一番くすぐったい腋の下へ。全身は、あっという間に触手に呑み込まれたんだ。</p>
<p>「っっっひゃ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁはっ、ぁ゛ぁぁぁぁああっはっはっははははははははははははははぅぁぁぁあああああっ♡♡♡♡♡　くしゅぐっだひっ、ぜんぶくしゅぐっだひぃぃぃぃぃっひっひゃっはっはははははははははぁぁぁぁあああああああっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>全身をどろどろに蕩かされるようなくすぐったさがやってくる。</p>
<p>私は半ば強制的に脱力させられて、触手で作られたシーツの上で仰向けになって、じたばたと笑い悶え始めた。</p>
<p>触手に覆われた洞穴で寝転がるなんて、その末路は決まっている。地面にいる触手はどんどん私に這い上がっていき、天井からもぼたぼたと落ちてくる。こんなにも触手まみれなのに、呼吸は塞がれず、体も重みでつぶされないのは不思議だ。</p>
<p>ああ、だから先の学者も言っていたっけ――魔物に殺意はない、ただくすぐるために生まれた存在なのだ、って。</p>
<p>「最高ぉぉぉぁっはっはははははははははははははははははぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡♡　これっ、好きっ♡♡♡♡♡　ぜんぶくすぐっだくでしゅきぃぃぃぃっひっひゃっはっはははははははははははははぁぁぁぁぁあああああっ♡♡♡♡♡　ぁ゛～～～～っはっははははははははははははははぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>だから私は、安心してこのくすぐったさに乱れることができる。</p>
<p>触手の生態はさまざまだ。中には若い女性を永遠と閉じ込めるようなやつとか、後遺症が残る毒を使うようなやつもいるけど。町での情報収集で、ひどいことになった村娘たちはみんな一晩ほどで無事に解放されていることを知っている。</p>
<p>まあ、あまりに<ruby>あ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>だったので、数週間は放心気味だったみたいだけど。</p>
<p>「ぁはっはははははははははひぃぃぃいっ♡♡♡♡♡　やばっ、これっ、イキっぱなしになっひゃっ♡♡♡♡♡　気抜くとイキっぱにゃひにぃぃっひひひひひぃぃぃいっ♡♡♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>ああもう、こんなにも全身がくすぐったいと、考え事もできやしない。</p>
<p>だけどそれでいい。小賢しいことを考えるのは私の性分だけど、それすらできなくなるこのくすぐったさを、私は愛しているんだ。</p>
<p>私の頭は自然と蕩けていき、やがて何も考えられなくなる。</p>
<p>「きひ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～っ♡♡♡♡♡　ひひゃはっ♡♡♡♡♡　ひゃはっ♡♡♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　っひゃ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～っ♡♡♡♡♡」</p>
<p>私は何度もイキながら、この至福の時間に没頭するのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ぁはっひ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　きひっ、ひ――？　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　はぇ――？　ぁはっはははははははぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>あれからどれぐらいの時間、私は笑い、イッただろうか。どっぷりと沈んでいた思考が、だんだんと水面に浮かび上がるように鮮明になっていく。</p>
<p>私が気になったのは、全身のくすぐったさがどこか<ruby>弱<rt>・</rt></ruby><ruby>く<rt>・</rt></ruby>なっていることだ。</p>
<p>「ぁはっへ――♡♡♡♡♡　へっへへへへへへへへっ♡♡♡♡♡　何だかみんな――。元気ない――？　ひへはっ♡♡♡♡♡　ぁっははははははははははははははっ♡♡♡♡♡　ぁーーーー……♡♡♡♡♡」</p>
<p>仮説――『洞穴にいる触手たちが、私をくすぐるためだけに栄養を使い果たしてしまった』。普通の女性であれば、とっくに気絶して、洞窟の外に放り出されていただろう。だけど私はちょっとだけ他人よりも頑丈だから、触手たちが根負けしてしまった。日の光に弱いせいで外には禄に出られず、狭い洞窟の中で栄養を確保し生きなければならない――触手の生態を考えると、納得できる説だ。</p>
<p>今もまだ笑い声を止められないぐらいにはくすぐったいけれど。下り坂を感じさせる<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>は何というか、この子たちには悪いけど、興醒めだ。</p>
<p>「ね、っへへへへへへっ♡♡♡　も、いいから――♡♡♡　はにゃはっははははははははっ♡♡♡　放して、くれない、かな――♡♡♡　ぁは、ぁっははははははははははぁぁぁぁぁっ♡♡♡」</p>
<p>触手の重みで体を動かせないから、私は触手たちに呼び掛ける。だけど触手たちは私の言うことに聞く耳なんて持たず、必死に、健気に私の肌に体をこすらせ続けている。まあ、この子たちに耳なんてないんだけど。魔物で遊ぶ時は、こういうのが厄介だ。基本的に話を聞いてくれない。</p>
<p>このままでは、触手たちはいずれ全ての栄養を使い果たして自滅してしまうだろう。そうすれば、私は自力で洞穴から這い出ることができる。だけどそれまで待つのも『ちょっとなあ』って思う。</p>
<p>「ぁは――♡♡♡　ぁっはははははぁぁぁあっ♡♡♡　んー♡♡♡　仕方ない、なぁ――」</p>
<p>まあ、このままされるがままでいようがいまいが、この触手たちの結末は<ruby>同<rt>・</rt></ruby><ruby>じ<rt>・</rt></ruby>か――私はほんの少しだけ意識を切り替えて、体内の魔力をちょっとだけ解放する。</p>
<p>火の魔術。瞬間、轟音が鳴り響いた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「……っふーー」</p>
<p>全身のくすぐったさが一瞬でやんで、腐った食べ物を燃やしたような、少し気持ちの悪い臭いが漂ってくる。</p>
<p>「あ、やば、洞窟、崩れっ！？」</p>
<p>がらがらという物騒な音が聞こえたから、私は慌てて洞窟の中から這い出た。いかに狭かろうと曲がりなりにも洞窟の中にいたのだから、別の魔術にすればよかっただろうに。そう思っても、もう後の祭りだ。</p>
<p>崩落した小さな洞穴を振り返ってみると、洞窟の中を埋め尽くしていた触手たちは全て真っ黒に焦げて死んでいた。</p>
<p>「ごめんね」</p>
<p>せっかくのいい相手がいなくなってしまったのは、ちょっと惜しい。だけどこうでもしなければ放してくれそうにないし。それに、町に住む若い女性たちも困っていたみたいだし。これでよしとしよう。</p>
<p>「……ぁー♡　もうちょっと、味わいたかったなぁ♡」</p>
<p>魔物らしい遠慮のない陵辱は、私をたくさん気持ちよくしてくれた。だけどどうしても、この快感は後を引くというか。味わえば味わうほど、どんどん欲しくなってしまう。</p>
<p>私は、せっかく潤った心が見る見るうちにまた<ruby>渇<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>て<rt>・</rt></ruby>いくのを感じながら、『ひとまず粘液を洗い流そう』と思って、あらかじめ見つけておいた泉に向かう。そのさなか、『洞穴に入る前に服を脱いでおけばよかったんじゃ……』と少し後悔するのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>触手で遊んでから数日後、私は町中を歩きながら思案する。</p>
<p>次はどうしよう？　このまま真っすぐ進むと、空の教国か。</p>
<p>「引き返し時かなぁ」</p>
<p><ruby>戻<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby>というのは、変わり映えしない土地を再び歩くということだ。それは何だかもったいない気分がするから、私はあまり好きではない。</p>
<p>だけど、<ruby>あ<rt>・</rt></ruby><ruby>の<rt>・</rt></ruby><ruby>国<rt>・</rt></ruby>に近付くという選択肢は、最初からないに等しかった。</p>
<p>上っ面だけを見れば教義を重んじる整然とした国だけど、実態はたぶん、他のどの国よりも<ruby>ヤ<rt>・</rt></ruby><ruby>バ<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>。そこらの魔物なんて目じゃないし、下手をすれば命を落とすよりもひどいことになる。私だって気持ちいいことは好きだけど、人としての尊厳を捨てる気はさらさらなかった。</p>
<p>東か、南か。頭の中に焼き付いた地図に進路を描いていると、遠くから声が聞こえた。</p>
<p>「――本当なの！　《神さま》が出たのぉぉぉっ！」</p>
<p>幼い女の子の声だ。</p>
<p>何事だろう。私は特に急ぐこともなく、ただ歩く進路だけを変えた。すると町の大通りで、女の子が冒険者たちに喚き立てていたのだ。この辺りでは珍しい、鮮やかなピンク色の、だけどボサボサとした髪の女の子だ。</p>
<p>「《神さま》が、森で、森に！！　出たの！！　それで、それで……！」</p>
<p>小さな女の子が冒険者たちといっしょにいるのも不思議だけど、話している内容はもっと不思議だった。『神さまが出た』とは、どういう意味だろう？　そのまま解釈するのをためらわせる言葉だ。</p>
<p>「まーた、いつもの<ruby>発<rt>・</rt></ruby><ruby>作<rt>・</rt></ruby>か……。おい誰だよ、ミントをせっつきやがったの」<br />
「わ、悪い。ちょっとからかってやったら、な……？」</p>
<p>「ちょっとアンタたち！　ミントちゃんをいじめるんじゃないわよ！」<br />
「この<ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>り<rt>・</rt></ruby>で腕っ節はピカイチなんだが。<ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>には困ったもんだ」</p>
<p>冒険者たちは彼女の話にまるで聞く耳を持たない。人通りの多いところで喚いているものだから、どこか迷惑そうでもある。そりゃそうだ。</p>
<p>「ともかく、今日は解散だ。カミサマの話はお友達にでも聞いてもらってくれ」</p>
<p>結局、ミントと呼ばれていた女の子は1人その場に残される。まるで話を聞いてもらえなかった彼女は、独り涙ぐんでいた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな彼女に、私は声を掛ける。面白そうなことに首を突っ込むのは、私の性分だった。</p>
<p>「ねえ。私、ノマっていうの。よろしくね」<br />
「……あによ」</p>
<p>「さっきの話、神さまだっけ？　私にも聞かせてくれない？」<br />
「っ～～！」</p>
<p>ミントの顔がぱぁっと明るくなった。</p>
<p>私は通りをのんびり歩きながら、事のいきさつを教えてもらった。彼女はもともと盗賊として活動していたこと。そこで《神さま》に出会って、改心したこと。……その改心の<ruby>さ<rt>・</rt></ruby><ruby>せ<rt>・</rt></ruby><ruby>方<rt>・</rt></ruby>が、なかなかのものだったこと。その話をする時の彼女は、本当に恥ずかしそうだ。</p>
<p>なるほど。自分で聞いておいて何だけど、あまりに突飛で、はっきり言って信じるに値しない話だった。年頃の女の子の妄想か、幻覚か。どう反応すればいいのか困るところだ。</p>
<p>だけど、彼女は説明を続けた。</p>
<p>「あ、そう。女の人といっしょにいた」<br />
「女の人？」</p>
<p>「たしか……修道服の女の人、ぼろぼろだったけど。背が高くて、髪の毛も長くて、真っ白、銀色？　だった」<br />
「……へぇ？」</p>
<p>その特徴には心当たりがある、というより、1人しか思い浮かばない。背教者アレリナ・エルバーエンス。空の教国が直々に、だけど秘密裏に懸賞金をかけている賞金首だ。</p>
<p>彼女は最初こそ、罪状不明の下級賞金首だった。だけど、その後教会の関係者および賞金稼ぎを殺し続けること幾数年、いつの間にかこの東大陸における一番の賞金額を誇るほどになっていた。</p>
<p>この女の子が、そんな裏の大物を知っているとは思えない。めちゃくちゃな話に、めちゃくちゃな話が掛け合わさる。私の直感が、一周回ってある種の信ぴょう性を感じ取っていた。</p>
<p>「し、信じてくれる？」<br />
「そうだねぇ……」</p>
<p>信じてもいい。だけど、一つ<ruby>重<rt>・</rt></ruby><ruby>要<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>と<rt>・</rt></ruby>を確かめておく必要がある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>私はミントに質問した。</p>
<p>「<ruby>殺<rt>・</rt></ruby><ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>っ<rt>・</rt></ruby><ruby>か<rt>・</rt></ruby>？」<br />
「え？　……え……？」</p>
<p>私は表情を変えないまま、だけど声を鋭くして問うた。</p>
<p>「その《神さま》を、だよ。だって、ひどいことされたんでしょ？」<br />
「そ、それは、そ……。だ、だけど……！」</p>
<p>『何を言っているのか分からない』という風だったミントの表情が、少しずつ青ざめていく。その感情の変化は、手に取るように分かった。</p>
<p>だけど私は軟化しない。むしろ明確な意図を持って、追い打ちを掛けていく。</p>
<p>「助けてほしくて、みんなに話してたんでしょ？」<br />
「ち、違……！？」</p>
<p>「憎いんでしょ？　殺したいんでしょ？　その《神さま》のことがさ。だから――」<br />
「――そんなことないッ！！！」</p>
<p>ミントが叫び、通りを行く人々の視線が一斉に私たちを向いた。</p>
<p>ミントはそんな周囲の視線を全く気にすることなく、ただ真っ赤な顔をこちらに向け続ける。私はその鏡のような表情を見つめ、ぎらぎらと輝く瞳に宿る感情を観た。</p>
<p>――うん、<ruby>決<rt>・</rt></ruby><ruby>ま<rt>・</rt></ruby><ruby>り<rt>・</rt></ruby>だ。私は、彼女の頭をなでた。</p>
<p>「冗談だよ。私、弱っちいもん」<br />
「…………」</p>
<p>「ごめんってー」</p>
<p>私はミントの頭をなでくり回して、しっかり『ありがとね』とお礼を言ってから、彼女と別れることにした。彼女は最後まで仏頂面だったけど、まあ、もう二度と会うことはないだろうから、あまり気にしないことにしよう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それでようやく独りになってから、私は得た情報を頭の中で整理し始めた。</p>
<p>「<ruby>悪<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>《神さま》じゃなさそうだね」</p>
<p>珍しいもの好きの私としては、《神さま》なんてへんてこな存在以上に、面白そうなものはそうそうない。だけど、もしもミントに『殺してほしい』とお願いされていたら、それだけの憎悪と殺意をあの少女に抱かせるような存在なら……私は絶対に、彼の者に近付かなかっただろう。</p>
<p>結果、そうはならなかった。だから、次の<ruby>目<rt>・</rt></ruby><ruby>的<rt>・</rt></ruby>は決まった。</p>
<p>「さて、《神さま》探しなんて初めての経験だなぁ」</p>
<p>私としては、こんな《世界》に《神さま》が実在していたこと自体が驚きだ。どんな歴史書でも、実在が証明されていない存在なのだから。<br />
（空の教国の聖典は読むに値しないから、考慮しない方向で）</p>
<p>簡単に見つかる気はしない。それこそ、偉い聖職者サマが宣うように<ruby>神<rt>・</rt></ruby><ruby>の<rt>・</rt></ruby><ruby>お<rt>・</rt></ruby><ruby>告<rt>・</rt></ruby><ruby>げ<rt>・</rt></ruby><ruby>を<rt>・</rt></ruby><ruby>聞<rt>・</rt></ruby><ruby>け<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby><ruby>よ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>特<rt>・</rt></ruby><ruby>殊<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>人<rt>・</rt></ruby><ruby>間<rt>・</rt></ruby>でもない限り、直接的に接触するのは不可能に近いだろう。しかし、最適解に至るのはそう難しい話ではなかった。</p>
<p>「探すなら、<ruby>付<rt>・</rt></ruby><ruby>き<rt>・</rt></ruby><ruby>添<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>のほうでしょうね」</p>
<p>アレリナ・エルバーエンス――背教者とされる人物が、なぜ《神さま》と行動を共にしているのかは分からない。しかし彼女の動機なんてどうでもいい。大切なのは、彼女の居場所が分かれば、自然と《神さま》の居場所も分かるということだ。</p>
<p>どれだけ情報が秘匿されていようが、たかが一人の人間を探し出すなんて、私には訳ない。ミントが彼の者たちに出会った日を考えれば、数週間のうちに見つかるだろう。</p>
<p>「……ふふっ、愉しみだなぁ♡」</p>
<p>まずは行きつけの情報屋だ。</p>
<p>私は歩きながら、先ほどのミントの話を思い出して、一層<ruby>乾<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>て<rt>・</rt></ruby>いくのを感じるのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>目次</h3>
<p><a href="https://omonove.com/12434/">表紙（簡単なご案内など）</a><br />
<a href="https://omonove.com/12438/">第1節 わるい神さまの創る世界</a><br />
<a href="https://omonove.com/12456/">第2節 神さまに犯される神殺し</a><br />
<a href="https://omonove.com/12459/">第3節 神さまとポンコツ盗賊娘</a><br />
<a href="https://omonove.com/12461/">第4節 神さまが楽しく犯す基準</a><br />
<a href="https://omonove.com/12463/">第5節 神さまと滅びる定めの種</a><br />
<a href="https://omonove.com/12465/">第6節 教会と神殺しと神さまの怒り</a><br />
<a href="https://omonove.com/12467/">第7節 貴女は悪い神さまですか？</a><br />
<a href="https://omonove.com/12470/">最終節 悪い神さまの創る世界</a><br />
<a href="https://omonove.com/12472/">付録1 渡り鳥の気ままな旅模様</a><br />
<a href="https://omonove.com/12474/">付録2 幼き神殺しと小瓶の部屋</a><br />
<a href="https://omonove.com/12476/">おまけイラスト 《擽園》</a></p>

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		<title>丸呑み体験店 肉壁と触手に全身愛撫されて新たな性癖を開く話</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 03 Dec 2021 09:00:57 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エロ小説]]></category>
		<category><![CDATA[【受】女性が責められる]]></category>
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		<category><![CDATA[アソコ]]></category>
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					<description><![CDATA[道ばたで偶然見つけた丸呑み体験店に、至って普通な女性である『私』が挑みます。そこは命の危険を感じることなく安心して、巨大な生物に丸呑みされる感覚を楽しめるお店。粘液まみれの肉壁に甘く締め付けられながら、ひだひだやいぼいぼ、触手に全身をくまなく愛撫してもらえるのです。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ</strong></p>
<p>道ばたで偶然見つけた丸呑み体験店に、至って普通な女性である『私』が挑みます。そこは命の危険を感じることなく安心して、巨大な生物に丸呑みされる感覚を楽しめるお店。粘液まみれの肉壁に甘く締め付けられながら、ひだひだやいぼいぼ、触手に全身をくまなく愛撫してもらえるのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>触手、スライム、巨大娘、魔物娘などなど。</p>
<p>そんな異形の存在に女の子が呑み込まれる姿が見たい、あるいは自分が呑み込まれてみたいという性癖があるらしい。丸呑みにされた者は、どういうわけか性的快感を覚えるのだとか。</p>
<p><span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">私</span></span>も多少なりともネットを使ってきている人間、いろいろな性癖があることは知っているし、共感はせずとも理解はしたいと思ってきた。</p>
<p>ただそういう性癖は往々にして、自分にはいまいち縁遠い話なのだ。<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">実</span><span class="boten">在</span><span class="boten">す</span><span class="boten">る</span><span class="boten">わ</span><span class="boten">け</span><span class="boten">で</span><span class="boten">も</span><span class="boten">な</span><span class="boten">し</span></span>。</p>
<p>「丸呑み体験店でーす！　よろしくお願いしまーす」<br />
「……は？」</p>
<p>そんなものが道ばたで客引きしていたら、誰でも面を食らうもので。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「来てしまった……」</p>
<p>客引きの店員に案内されて、私みたいな普通の女が丸呑み体験店とやらに行く。</p>
<p>普通の容姿、普通のミドルヘア、普通の体型。そんな私がこんな店に来ていいものかと悩んでしまうけれど、『SNSで呟くネタになるだろう』と思ってしまったのが運の尽きだ。</p>
<p>「何だか、すごい所ですね……」<br />
「ここは運送会社が所有していた廃倉庫を買い取ってリノベーションしたんですよぉ」</p>
<p>私と店員は、金属の階段をカンカンと上がる。私のほうはなんと、裸で胴体にバスタオルを巻いた姿だ。空調がかかっているのか寒くはないが、無骨なコンクリートの壁に、鉄骨がむき出しの天井――こんな場所を裸でうろつくのは変な気分がする。</p>
<p>「うっへぇ……」</p>
<p>階段の上に到着して、私は驚きで腰を抜かしそうになった。</p>
<p>建築現場とかで使われるような金属のプラットフォームが、巨大な空間の端から端まで網目状に構築されている。そしてそのすぐ下を、どろどろの粘液をまとった紫色の<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">肉</span></span>の塊が埋め尽くしていた。これではまるで肉のプールだ。</p>
<p>よくよく見てみると、肉の所々に切り込みのような口がいくつも開いていて、中には女の人のくぐもった声が聞こえてくる所すらある。まさかこれに入れと……？　底なし沼よりもえげつない。</p>
<p>全貌が見えてくる。つまり倉庫のだだっ広い空間の大半をこの肉の塊が埋め尽くしていて、私はその上の天井近くを歩いているらしい。本当にとんでもない店に来てしまった。</p>
<p>「それでは、お客さまはこのスペースをお使いください」<br />
「は、はいぃ……」</p>
<p>一つの穴の前に通される。足場と穴の距離は30cmほど。たかだか30cm飛び込むだけが、バンジージャンプよりも辛く感じられた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>話をまとめると――この丸呑み体験店、肉の塊に飛び込んで呑み込まれる感触を楽しむという、言葉にしてしまえばただそれだけの店ということだ。</p>
<p>しかしたったそれだけに、案外いろいろなサービスが準備されているらしい。</p>
<p>「あぁそうだ。入る前に、オプションはいかがされますか？」<br />
「オプション……？」</p>
<p>ラミネートされたメニュー表を手渡される。</p>
<p>「粘液にまみれるのがお好きならつゆだくにできますし、感度が倍増する媚薬液との交換も可能です。オーソドックスな膣やアナルへの触手挿入ももちろん可能ですし、それらでは物足りなくなった方のために全身くすぐり地獄、なんていうのも……」<br />
「普通！！　一番普通のやつで！！」</p>
<p>「かしこまりましたー」</p>
<p>おい、ちょっと残念そうな顔するな。</p>
<p>「それでは早速どうぞ！　頭からいかれますか？　足からいかれますか？」<br />
「……足からで」</p>
<p>その質問がイカれてるよ。</p>
<p>さて、店員が後ろから見守っているせいで逃げることができない。私は諦めて、この謎の肉の塊に呑み込まれることにする。</p>
<p>熱湯風呂に入るときよりも100倍慎重に、プラットフォームの手すりにしがみ付き、右足の爪先を肉の切れ込みにちょんと付けるのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ぶより。ひええ。</p>
<p>爪先が肉の塊に触れると、口が小さくぱくぱくと蠢き始める。私の足を食べようとする動きが、見ていておぞましい。ぬるぬるの粘液の感触も鳥肌ものだ。</p>
<p>あまり見ているど、どんどん抵抗感が増してきそうだ。私は目を背けながら、足首から先を突っ込むことにする。</p>
<p>「ぅぉ、こいつ、意外と吸い付いてきて、ぉぉ、ぉぉぉ、ぉ……！？」</p>
<p>どんどん右足が呑み込まれていって、まだプラットフォームの上にある左足がどんどん持ち上がり、股間が割けそうになったところで観念して両足で着地する。</p>
<p>すると体重がかかったせいか、呑み込む速度が加速する。私が手すりにしがみついても、どんどん体が沈み込んでいくのだ。</p>
<p>私は膝のちょっと上ぐらいまで呑み込まれたところで後悔した――あぁ、やっぱりこんな店に来るんじゃなかった。</p>
<p>「ひぃ……、これやっぱり気持ち悪……！　あ、やめ、ちょっと、たんま、止ま、れぇぇぇぇ……！！」</p>
<p>膝、太もも、腰――体がどんどん肉の塊に呑み込まれていく。当たり前のようにものすごく怖くて、手すりに届かなくなっても今度はプラットフォームの床につかまって体を支えようとする。だけど体はずぶずぶと沈んでいき、それでも私は往生際悪くプラットフォームをつかんで放さない。</p>
<p>結果、私は両腕を上に掲げたままという、間抜けな姿勢で呑み込まれることになってしまう。</p>
<p>「お、万歳状態で入りますか。通ですねー」</p>
<p>店員が言う。通って何だよ。</p>
<p>だけどそろそろツッコんでもいられない。腰、胸、肩と呑み込まれていくと、私の恐怖はピークに達する。これ、顔まで呑み込まれたら結構シャレにならないんじゃ。</p>
<p>「あぁ、中でもちゃんと呼吸できますのでご安心くださいー！」<br />
「そんなばかな……！？　な、なんでっ、どうして……！？」</p>
<p>「最新のテクノロジーですー！」<br />
「そんなご都合主義があるかーーーー！！？」</p>
<p>その言葉を最後に、私の顔はちゅるんと肉の塊に呑み込まれてしまうのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「んぶ――！！？　ぶはぁ！？」</p>
<p>肉の中。肉自体がうっすらと発光でもしているのか完全な暗闇ではなく、紫色だけがぼんやりと見える。</p>
<p>私は数秒息を止めた後、観念して肺を大きく膨らませる。どうやら本当に呼吸ができるらしく、時折顔に掛かる粘液に気を付ければ窒息することはなさそうだ。生物特有の生臭さとかもなく、むしろシロップのようなほのかに甘い匂いが漂う。ご都合主義万歳。</p>
<p>それにしても足から入って良かった。こんなの頭から入ったら、絶対に血が上る。だけど最後まで抵抗していたせいで、両腕は万歳状態。この中で腕を下ろせそうにはない。</p>
<p>私は今、地面に対して垂直に穴の中を下っているらしい。そしてその間、ぶよぶよした肉壁が私の全身をぎちゅっと締め付けてくるのだ。</p>
<p>「んぐぉ」</p>
<p>上から下まで波打つように締め付けられ、それが一定のリズムでやってくる。人の喉も、何かを飲み込むときにこんな動きをしているのだろうか。</p>
<p>触手、スライム、巨大娘、魔物娘などなど。もしも本当にそんな存在に呑み込まれてしまったら、きっとパニックに陥っていることだろう。</p>
<p>だけどここは<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">そ</span><span class="boten">う</span><span class="boten">い</span><span class="boten">う</span><span class="boten">お</span><span class="boten">店</span></span>で、（若干の後悔はあるものの）この肉の塊には自分の意思で入った。だから慌てることなく、落ち着いて感覚を研ぎ澄ますことができる。</p>
<p>ぎちゅっ、ぎちゅっ。</p>
<p>「ぉ、ぉー……♡」</p>
<p>リズミカルに体を締め付けられる。体が痛くなるような強さではなく、むしろぎゅっと抱き締められるような甘い力加減が意外と心地いい。人肌ぐらいの温度もほっとする。</p>
<p>それにぶよぶよとした質感は最初こそ気持ち悪かったけれど、慣れてしまえばどうってことはない。むしろ粘液をまとっているせいでぷるぷるしていて、自分で触りたくなってしまうような感触にすらなっている。あぁそうか、これは自分の唇の裏の感触に似ているな。</p>
<p>自分の体がずり、ずりとゆっくり落ちるに従って、そんなぷるぷるの内壁に全身が摩擦される。特に無防備な乳首がつるつると滑っていくのが気持ちよかった。</p>
<p>「やば、乳首勃ってきた……」</p>
<p>当初の恐怖心に反して、私の心は驚くほど穏やかだった。まるで温泉に入っているような、あるいはマッサージを受けているような。</p>
<p>だけど丸呑みというのは、そんなに甘くはないらしい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ぅぁっ」</p>
<p>最初に違和感を覚えたのは爪先。下っていく穴の下の感触が、急に変化したのだ。</p>
<p>「何これ……？　あ、壁に、何か生えて……？」</p>
<p>私が足首を動かして指先を肉に擦り付けると、肉壁にたくさんの<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">ひ</span><span class="boten">だ</span></span>が生えていることに気付いた。足を動かすたびに、ひだが縦、横、斜めといろいろな方向にめくれる。大きさも数センチから数十センチとまちまちらしい。</p>
<p>「んひんっ♡　ぁ、ぺろぺろなめられ――！？」</p>
<p>私の体が沈む拍子に、ひだがめくれて皮膚の薄い膝裏をぺろんとなめた。</p>
<p>……これ、結構やばいかも。</p>
<p>「んぁっ♡　ちょ、ま――！？　んひぅっ♡♡　やめっ、そこ、弱――！　ぁひっ！？　ぁ、ぁ、ぁぁぁぁぁぁあっ♡♡♡」</p>
<p>ぺろん、ぺろん、ぺろぺろぺろん。</p>
<p>太もも、腰、背中――まるで呑み込まれた先から無数の舌になめ回されているみたい。ひだがぺろんときれいにめくれずとも、その凹凸にちゅるちゅるこすられるだけでも大した刺激だ。</p>
<p>そしてぺろぺろという刺激は胸に到達する。</p>
<p>「ふぉぉおっ♡♡♡　やばっこれっやばっ！！？　なめられ、大勢になめられてるみたひぃぃぃいっ♡♡♡」</p>
<p>胸がくまなくなめ回される。声が我慢できなくなるほど気持ちいい。</p>
<p>なめる場所、角度、大きさ、速さ、何から何まで不規則なせいで不意を突かれる。突然乳首をぺろんとされると嫌が応でも喘ぎ声が出てしまうし、乳首に神経を集中して待ち構えようと思うと、別の場所をぺろぺろされて気を逸らされる。</p>
<p>「もっ、全身ぺろぺろだぅぁぁぁあっ♡♡♡　これっ、やばひっ、シャレになんないでしょぉぉぉおおおっ♡♡♡」</p>
<p>私はどうしようもなくて、ただ太ももをぎゅっと締め付けながらひーひー言い続ける。ひだという形状の都合上、<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">そ</span><span class="boten">こ</span></span>だけは守ることができたのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけど体がずるずると下がるにつれて、私の体は『ひだゾーン』を通り過ぎる。</p>
<p>……喜ぶことはできない。どうやらまた新たな感覚が、私の体を襲うらしい。</p>
<p>「ふひゃぁ――っ！？」</p>
<p>足の裏の感覚で捉えたその感覚は、<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">い</span><span class="boten">ぼ</span></span>だった。</p>
<p>肉の壁が、小指の先ぐらいの大きさのいぼで埋め尽くされている。今こそおぼろげにしか見えないけれど、もしも明るい所で見たら集合体恐怖症の人が悲鳴を上げていたかもしれない――実際に見えずともそんな光景が容易に想像できる感触だ。</p>
<p>あ、これはまずい――足の裏の感覚だけで瞬間的に悟ったけれど、体はずりずりと呑み込まれていく。</p>
<p>「ふぁ、ひっ、ぃぃぃぃぃい！！？　やはっ♡♡♡　これっ、くすぐったいっ！！？　くすぐったいぃぃっひひひひひひひぃぃぃぃぃぃっ♡♡♡」</p>
<p>私は笑い声にも似た悲鳴を上げた。</p>
<p>粘液でぬるぬるになった無数のいぼが、爪先から足の裏、ふくらはぎ、太ももをぞりぞりぞりとなでていくのだ。こんなのくすぐったくないわけがないじゃないか。</p>
<p>「ふあっはははははぁぁぁぁんっ♡♡♡　下半身全部っ、くしゅぐったはっ！！？　これっ、上半身もっ！！？　上半身もやるのぉぉぉおおおっ！！？」</p>
<p>下半身がすっぽりいぼの集合体に包まれて、次に上半身も犯されていく。</p>
<p>腰、背中、腹……その中でも胸はやっぱり強烈だ。</p>
<p>「ふぉぉぉっほほほほぉぉぉっ♡♡♡　これっ、しゅげっ！！？　胸の付け根もっ、乳首もっ、きひっ、効いてぅぇぇぇぇぇぇええっ♡♡♡」</p>
<p>胸の膨らみを、乳首ごとまとめてぞりぞりぞり。もうくすぐったいのか気持ちいいのかも分からない。</p>
<p>だけどもっと強烈な場所があった。腋の下だ。</p>
<p>「だめっ、そこだめだめだめぇぇぇぅあひゃっはっははははははははひぃぃぃぃっ！！？　腋っ、腕――！！？　くしゅぐったはっ、下ろさせっ、おろさせへぇぅぇぇぇぇぇぇぇえ！！？」</p>
<p>両腕を上げた体勢のせいで、いぼいぼが腋の下をもくまなくこすってくる。それがめちゃくちゃにくすぐったい。</p>
<p>当初の無駄な抵抗は、想像以上に今の私を後悔させていた。</p>
<p>「はやく、はやくひゃっはっはっははははははひっ！！？　つぎ、次に行っへ――！！？　くしゅぐっひゃっ！！？　くしゅぐっひゃくて変にぃっひひひひひひゃぅぁあんっ♡♡♡　ひゃ～～～～～～～～っ♡♡♡」</p>
<p>速く下りて、速く下りて！！　――私は体を必死によじらせる。穴を掘り進むドリルにでもなった気分だ。</p>
<p>だけど私の体が速くずり落ちればずり落ちるほど、無数のいぼによる全身くすぐり責めは加速するのだ。</p>
<p>「ひーーっ♡♡♡　きひひーーーーっ♡♡♡　もっ、体が分かんにゃっ♡♡♡　なんかっ、すげっ、全身、気持ちひぃぃ～～～～っ♡♡♡」</p>
<p>もうどうすればいいのか分からない。私はパニック状態で、全身をびくびくと痙攣させるだけだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけどそんな地獄も終わりを迎える。</p>
<p>「ふぁっ、ぁっ！！　終わ――！？　つぎ、次だぁぁあっ！！？」</p>
<p>私の爪先は<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">そ</span><span class="boten">れ</span></span>をいち早く察知した。</p>
<p>そしてくすぐったいのを承知で体をよじらせる。このくすぐったいのか気持ちいいのかよく分からない感覚から抜け出せるのなら、もう何でもいいと思った。</p>
<p>『いぼゾーン』の次は一体<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">何</span></span>ゾーンか？　――それを考える余裕はなかったのだ。</p>
<p>「ひ――」</p>
<p>私の動きがびたりと止まる。そして足の甲と足の裏に神経が集中する。</p>
<p>……触手。</p>
<p>……触手だ。ひだとか、いぼとか、そんな<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">ち</span><span class="boten">ゃ</span><span class="boten">ち</span></span>な形状の話ではない。にょろんと長い触手が、内壁を埋め尽くす。その数のおびただしさたるや、イソギンチャクのほうが100倍かわいい。</p>
<p>あ、足の指で触手挟んじゃった。あ、うねうね動いてる。あ、この触手、表面にひだもいぼもある。</p>
<p>次のゾーンは、これまでのゾーンをごった煮して魔改造したような場所だった。</p>
<p>「いや、ちょ、え、ちょ。たんま、たんまたんまたんまちょっと待ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇええ！！！？」</p>
<p>私は悲鳴を上げた。死ぬ、こんなの全身に包まれたら気持ちよさで死ぬ。</p>
<p>私は必死にもがく。これなら今のくすぐった気持ちいい<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">い</span><span class="boten">ぼ</span><span class="boten">い</span><span class="boten">ぼ</span></span>のほうがまだマシだ！　いっそのこと穴を這い上って口から逆流してやろうかと思った。</p>
<p>「ひぎ――！？　ぁ゛――！　体、落ち、落ち、ぃ゛ぃぃぃいいいい――！！？」</p>
<p>だけどそれは無理な話。ぬるぬるの粘液が摩擦を奪い取り、上から下へと波のようにやってくる肉の締め付けが、私の体を押し下げる。むしろ私が暴れれば暴れるほど、落下が速くなるぐらいだ。</p>
<p>足の裏、ふくらはぎ、膝、太もも。下半身が触手に呑み込まれていく。</p>
<p>「ひーーーっ！！　ひひひっ、ひーーーー！！？」</p>
<p>もう自分の体の感覚がよく分からなくて、私はただ悲鳴を上げる。</p>
<p>脚全体で触手を感じてみると、どうやら大きさはまちまちらしい。太いのは腕ぐらいあって、細いのはつまようじぐらいか。太い触手は筋肉をもみほぐすようにぐにゅんと動き、細い触手はちろちろといやらしく動く。</p>
<p>そしてとうとう、太ももの<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">上</span></span>が触手に呑み込まれたのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――ふぉぉぉぉぉぉおおおおおっ♡♡♡♡　ぉ――！！？」</p>
<p>今までのように、肉の壁にちょっとしたひだやいぼが生えているのではなく、にょろんと長い触手が生えているゾーン。</p>
<p>それはどういうことか？　ずっと太ももを締め付けて守り続けていた、<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">ア</span><span class="boten">ソ</span><span class="boten">コ</span></span>に届くのだ。</p>
<p>「ぁ――♡♡♡　やめっ、アソコっ、舐め――！！？　ひゃぅぁっ、ぁ゛、ぁ、あ、ああああっ♡♡♡♡」</p>
<p>私は太ももを締め続ける。だけど背後から忍び寄った触手が、お尻の下を通ってアソコをちろちろと舐めてくるのだ。どうやら人間の太ももというのは、どんなに力を込めても裏側は案外無防備らしい。</p>
<p>「ふぉっ♡♡♡　ぉっ♡♡♡　ぁっ、前、やめっ、今、緩んで――！？　<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">そ</span><span class="boten">こ</span></span>、来にゃぁぅぁぁぁぁあああああああああっ♡♡♡♡」</p>
<p>あまりに気持ちよくて、太ももの力が緩んでくる。すると今度は前からも触手が潜り込んでくる。</p>
<p>いぼいぼひだひだの触手が、私のクリトリスをぐちゅぐちゅぐちゅとなでた。</p>
<p>「ぁ゛あーーーーーーっ♡♡♡♡　しょこっ、ほんとに――♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～！！！！　ぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>今まで散々全身をなめられ、くすぐられ続けていたせいで、私の性感は極限まで高まっていた。結果、私はクリトリスをこすられた瞬間にあっけなくイッてしまう。</p>
<p>そして私が絶頂しようが何しようが、触手の動きは止まらない。</p>
<p>「ひぎっひっ♡♡♡♡　ちょ、たんまっ、すとっぴゅっ♡♡♡♡　これっ、続けたら――！！！？　しぬっ、しぬっ、しぬぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡♡♡♡」</p>
<p>私は悲鳴を上げるけれど、触手が止まることは当然ない。これは人間同士の愛の語らいではなく、ただの捕食。呑み込まれているだけの私に配慮なんてないだろう。</p>
<p>「ぁぁぁぁあっ、ぁ゛ぁぁぁああ！！！？　まさか、これ、ずっと、ずっとぉぉぉ――！！！？　ぉぉぉぉぉお、ぉ゛ぉぉぉぉぉぉおおおっ♡♡♡♡」</p>
<p>一度イッたことで、全身が敏感になる。ぎちゅりと体を締め付けられるだけで身も心も発情し、その発情した体を触手がくまなく舐る。</p>
<p>私は瞬間的に理解した――きっとこの触手が最後のゾーン。そして丸呑み体験店の神髄は、これからなんだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ひーーっ、ひーーーーっ♡♡♡♡　ぁぐおっ、ぉっ、ぉぉおおおおっ♡♡♡♡　体、ぜんぶ触手にうまってへ――！！！？　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>私はひたすら喘ぎ声を上げ、愛液を垂らし、イキ続ける。</p>
<p>いつの間にか『いぼゾーン』はとうに通り過ぎて、全身が触手に包まれていた。</p>
<p>「ひぅぉおおぉぉぉぉっ♡♡♡♡　しゅげっ♡♡♡　ぜんぶっ、全部きもちひっ♡♡♡♡　あそこもっ♡♡♡　おっぱいもっ♡♡♡　くしゅぐったいところもぉぉぉおおおっ♡♡♡」</p>
<p>アソコの気持ちよさもさることながら、乳首もろとも胸を舐め尽くされ、腋の下、脇腹、足の裏などのくすぐったい場所もくまなく犯される。</p>
<p>肉壁の締め付けも健在。全身の感覚はもうめちゃくちゃだ。</p>
<p>「わたしっ、こんなので感じ――♡♡♡♡　だってっ、触手っ、めちゃくちゃなのにっ♡♡♡♡　乱暴にゃのにぃぃぃぃいいいいっ♡♡♡♡」</p>
<p>触手の動きは、とても洗練されたものとは思えなかった。</p>
<p>内蔵に目が付いているわけでもなく、触覚が優れているわけでもない。肉壁を通る食物をただがむしゃらに舐め回し、揉みほぐすだけ。</p>
<p>架空の捕食者の生態というものを真面目に考察するなら、<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">ひ</span><span class="boten">だ</span></span>や<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">い</span><span class="boten">ぼ</span></span>、触手は食った獲物に性的快感を与えることで弛緩させ、肉を柔らかくして消化しやすくするために存在するのだろうか。被捕食者の私としては、そんな愛情のない動きで感じさせられるなんて冗談じゃあない。</p>
<p>それでも全身がくまなく触手に覆われてしまったら、嫌が応でも気持ちよくさせられてしまう。</p>
<p>「んぉ゛ぉぉぉうっ♡♡♡♡　くりとりしゅっ、えぐられて――！！！？　ぇぉひゃわわわっ！！！？　なめられっ、今度はなめられてぇぇぇぅぁぁぁぁあああっ♡♡♡♡♡　っひゃ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>太い触手、細い触手が入り交じってアソコを舐めてくる。</p>
<p>時には太い触手がずりゅんとクリトリスをえぐり、時には細い触手がちろちろとクリトリスをなめる。でたらめな動きだからこそ、予想が付かなくて耐えられない。それが胸、背中、首筋、腋の下、足の裏――全身で絶え間なく行われるのだ。</p>
<p>「へっ♡♡♡♡　ぁへへっ♡♡♡♡　へぇぇぇ～～～～～～～～～♡♡♡♡　ぁ゛ーーーっ♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁああーーーーーーっ♡♡♡♡♡　ぁぁぁぁ、ぁ゛ぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>普通のセックスでは絶対にあり得ない快感に、私は人前では絶対にしてはいけない表情をしていた。だけど周りにあるのは肉壁だけだから、私はみっともない姿を遠慮なくさらしながら、快感を思いっ切り愉しむことができる。</p>
<p>顔は涙とよだれで汚れ、体は汗まみれ、アソコでは愛液やら潮やらがぴゅっぴゅと噴き出し続ける。きっとこんなみっともない体液ですら、捕食者というのは一滴残らず栄養にしてしまうのだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>私の体はずりずりと下に沈み続ける。終わりは一向に見えてこない。</p>
<p>だけど私はいつの間にか、『いつになったら終わるの！？』なんて思うことすらなくなっていた。</p>
<p>「ぁぅぁ゛～～～～～～～～♡♡♡♡　丸呑みっ、すげへっ♡♡♡　この中で、このなかで生活したひぃ～～～～～～～♡♡♡♡　ぃひゃっ！！！？　ぁぉ゛、おっ、おぉっ、おぉぉぉぉおっ――！！！？　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>もう嫌なことを全部忘れて、ただ快楽によがり狂うだけ。</p>
<p>一種の悟り――捕食というのは、そういうものなのかもしれない。食われたものが後のことを心配する必要などない。何も考えず、ただ捕食者の思惑通り、体力を使い果たし、快楽に筋肉をふやかせて、全身の肉を柔らかくさせていればいいのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけどこれはあくまでも丸呑み体験店であり、本当に消化されることはない。</p>
<p>上から入ったら、下に出る。倉庫の巨大な空間を埋め尽くしていた肉の下には立って歩ける程度の空間があって、無数の<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">出</span><span class="boten">口</span></span>が口を開けていた。</p>
<p>まず爪先が出口からちょろっと出る。足首から足の裏、指まで至る筋肉が面白いぐらいびくびくと痙攣していて、外から見ても、まだ触手に全身をなぶられ続けていることが分かるだろう。</p>
<p>ふくらはぎ、膝、太もも――ずり、ずり、ずりとゆっくり体が出ていき、そして腰まで出たところで、重力によってずりずりずりっと加速。私の体は2mほど落下した。</p>
<p>「んぐえ――♡」</p>
<p>足元の分厚いマットが、私の体を受け止めた。</p>
<p>「ひひぇ……っ♡♡　ひ……♡　ひーーーー……♡♡♡」</p>
<p>私はマットの上に横たわったままひーひー言い続ける。</p>
<p>視界が急に眩しくなったせいで、強制的に<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">終</span><span class="boten">わ</span><span class="boten">り</span></span>を認識させられる。だけど全身に甘い感覚が走り続けていて、立ち上がることができなかった。脳が認識しても体が付いていかない。</p>
<p>ぼんやりした景色に、同じような状態になっている裸の女性がちらほらと見えたのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その後ようやく体が落ち着いてくると、まだ全身がぞわぞわするのを我慢して、備え付けのシャワー室に行く。</p>
<p>粘液が髪までべっとりと染み込んでいて、落とすのがちょっと面倒くさい。だけどこの粘液があの快感を生んでいると思うと、落とす手間を承知でなお、つゆだくにしてもらうのも悪くない。</p>
<p>それだけじゃあない。あれを媚薬に換えたらそれはもう気持ちいいに決まっているだろう。挿入もいいな。あんなひだひだでいぼいぼな触手をアソコに挿れたら、どんなに気持ちいいだろうか。未経験のお尻だって欲しくなってしまうかもしれない。だけどもう既に十分強烈だったのに、さらに全身くすぐり地獄？　一体どれだけくすぐったくするっていうんだ。だけどあの感覚がもっと強くなると想像すると……ごくり。</p>
<p>――シャワーを浴びながらそんな妄想をしてしまったせいで、私の体は早くも次の<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">体</span><span class="boten">験</span></span>を望んでしまっていたのだった。</p>
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