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	<title>トラン | おものべ  |  快楽責めと連続絶頂のエロ小説&amp;イラストのサイト</title>
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	<title>トラン | おものべ  |  快楽責めと連続絶頂のエロ小説&amp;イラストのサイト</title>
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		<title>くすぐりリゾートホテル 全身こちょこちょ強制連続絶頂させられ続ける二泊三日の旅</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 07 May 2026 15:00:25 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エロ小説]]></category>
		<category><![CDATA[【人数】複数に責められる]]></category>
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					<description><![CDATA[デパートのくじ引きで"なお"が引き当てたのは、くすぐりリゾートホテルの宿泊券でした。そこは宿泊中、女性スタッフたちがずっと全身をこちょこちょくすぐってイカせてくれる、癒やらしと快感の空間。なおは、1番くすぐったい足の裏はもちろん、腋の下、お腹、太もも、お胸やアソコまで、二泊三日でたっぷりくすぐられることになります。お部屋で、温泉で、エステで、ライブラリーラウンジで、ミニシアターで、ミュージアムで、ビーチで、特別こちょこちょ連続強制絶頂処置室で――。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ</strong><br />
デパートのくじ引きで&#8221;なお&#8221;が引き当てたのは、くすぐりリゾートホテルの宿泊券でした。そこは宿泊中、女性スタッフたちがずっと全身をこちょこちょくすぐってイカせてくれる、癒やらしと快感の空間。なおは、1番くすぐったい足の裏はもちろん、腋の下、お腹、太もも、お胸やアソコまで、二泊三日でたっぷりくすぐられることになります。お部屋で、温泉で、エステで、ライブラリーラウンジで、ミニシアターで、ミュージアムで、ビーチで、特別こちょこちょ連続強制絶頂処置室で――。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>地元のデパートにて。</p>
<p>「おめでとうございまーす！　1等賞です！　1等賞の『二泊三日リゾートホテル宿泊券』が出ましたー！」<br />
「わーお……」</p>
<p>これは、ある日突然、私――<ruby>名尾<rt>なお</rt></ruby>が一生分の運を使い果たしたお話。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――ということが、この前あってさ」<br />
「すっごいじゃないですか、<ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>お<rt>・</rt></ruby>先輩！　リゾートホテルなんて、もう一生分の運使い果たしました？」</p>
<p>「私と同じことを。……とは言ってもねー」</p>
<p>私は会社で、仲の良い後輩とそんな会話をしていた。</p>
<p>指でつまんでいたチケットをまじまじと見つめる。正直、自分が手にしたものの価値というものを、私はあまり実感できていなかった。リゾートホテルなんて言われても、庶民にはぴんと来ないもんだ。</p>
<p>「場所は、Q県X市？　何だかぱっとしないっていうか、そんなわざわざ行くような観光地なんてあったっけ？」<br />
「違いますよう！　いいですか、先輩。リゾートホテルっていうのは、普通のホテルと違って、観光地に行くための中継地じゃないんです。きれいなビーチにおしゃれなラウンジ、おいしい食事とお酒、スパにエステ、ちょっとしたアクティビティ！　リゾートホテルっていうのは、それ自体が<ruby>目<rt>・</rt></ruby><ruby>的<rt>・</rt></ruby><ruby>地<rt>・</rt></ruby>なんですよ！？」</p>
<p>「そ、そうなの。詳しいね」<br />
「詳しいわけないじゃないですか、全部雑誌の知識ですよ。あーうらやましい！」</p>
<p>観光地に行くわけでも、グルメを巡るためでもない、ただ宿に泊まるための旅行――どうにも、私みたいな庶民には理解しにくい感覚だなあと思ってしまう。</p>
<p>「それで、どういう所なんですか？」<br />
「なんか、調べても出てこないんだよね。できたばかりなのかな」</p>
<p>「そんなことあります？　ヤバいところ？」<br />
「まあ、しょせんタダでもらったやつだし。変な所でも、それはそれでネタになるかな」</p>
<p>「今度の連休ですか？　どんな所だったか教えてくださいねー！」</p>
<p>私はそんな軽い態度を演じながら、だけど胸の中が確かにそわそわしているのを感じていた。</p>
<p>ええと、リゾートホテルの名前は何だったかな。エル、イー、シー……『Le Chatouillement』？　英語じゃないよね。読めないけど、まあいいか。行けば分かる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>1日目<br />
9:00 238号室</p>
<p>「こちらがお客様――なお様のお部屋になります」<br />
「わーお……」</p>
<p>我ながら、気がはやっていたと思った。</p>
<p>早朝始発の在来線から、数駅向こうで新幹線に乗って、1時間ちょっと。そこからまた在来線に乗り換えて数十分。小っちゃな駅に、送迎のマイクロバス。運転手さん以外に私しか乗っていないことに気づいて、『何浮き足立ってんだ』と我に返る。赤面する私をバスは下ろしてくれず、そこからさらに何十分か。</p>
<p>だけど、行き先はそんなお恥ずかしさが全て報われるほどの、素晴らしいホテルだった。ネットで画像検索して出てくるような超巨大建造物よりかはこぢんまりとしているけれど、3階層の建物はきれいでオシャレ。こうして案内された2階のお部屋も、なんと碧の海がきらめくオーシャンビュー。ベッドは大きく、海に面する壁は全てガラス張り。</p>
<p>私のような運を使い果たしただけの庶民が、本当にこんな素敵なホテルに泊まってよいものかと不安になってしまう。</p>
<p>「申し遅れました。本日より、なお様の身の回りのお世話をさせていただきます、<ruby>真白<rt>ましろ</rt></ruby>と申します」<br />
「お、お世話って……？」</p>
<p>「文字通りの意味です。なお様のご要望に応じて施設内のご案内と、ご利用のサポートをさせていただきます。滞在中は、何でもお申し付けくださいませ」</p>
<p>そう言って頭を下げる女性――ましろさんに、私は驚愕した。</p>
<p>私よりほんのちょっと年下ぐらいだろうか、20代前半の女性。長い黒髪で、背は私より低く、華奢。爽やかな白色の制服はお上品できれいだけど、ましろさん自体はどちらかというと、かわいらしい感じ。こんなすごいホテルで働いてるんだ。きっとすごい優秀なんだろう。</p>
<p>そんな彼女が、わざわざ私なんぞにつきっきり。それって、あれでしょ！？　あれ、いわゆる、あの、その、ええと……バトラー？ってやつ！　あまりにも私の常識からかけ離れた世界に、いよいよもって頭の中がふわふわしてしまう。</p>
<p>「あ、ああ、どうもでもっ。私、デパートの福引きで当てただけで、こういうところ初めてで。こういうところでどうすればいいか分からないっていうか……」</p>
<p>セレブリティアレルギーを起こした結果、私はみっともなくあたふたし始める。だけど、ましろさんはそんな私を嗤うことなく、むしろ優しく微笑んでくれるのだ。</p>
<p>「それでしたら、まずは当ホテルの魅力を一早くお楽しみいただく方法をご提案いたします」<br />
「じ、じゃあ、それでいいです」</p>
<p>「……ありがとうございます♡」</p>
<p>私が『もう何でもいっか』と思いながら応えた瞬間、ましろさんをまとう空気が変わったような気がした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「あ、あの、ましろ、さん……？　近い、です」<br />
「ふふ♡」</p>
<p>私にすすりと近付くましろさんに、私は少しぎょっとする。</p>
<p>たじたじするだけの私と、どこか妖しい笑みを浮かべるましろさん。あまりにも距離が近いから、私が1歩下がろうとした瞬間、ましろさんが私に抱きつくのだ。</p>
<p>「えーいっ♡」</p>
<p>ましろさんの素なんだろうか？　びっくりするぐらいかわいらしい掛け声の直後にやってくるのは、もっとびっくりする感覚。</p>
<p>「こちょこちょこちょこちょーっ♡」<br />
「ふひゃはっ！？　ぁは――！　あっははははははははははっ、あははははははははははははひゃぁ！？」</p>
<p>あまりにもあんまりな状況だったから、私の&#8221;平常と異常を区別する能力&#8221;はさっぱり麻痺していた。私は脇腹からやってくる刺激に、ただ素直に反応し、笑い声を上げる。</p>
<p>だけど、5秒ぐらいくすぐられてから気付く。あれ、いくら何でも、これはおかしくない！？</p>
<p>「なっははははははははぁぁぁぁっ！？　なにひっ、えへっ、えぇぇぇぇっへへへへへへへへぇぇぇぇぇぇええ！？」<br />
「なお様、とっても弱いんですね。これから二泊三日、とっても愉しみです……♡」</p>
<p>「えっへへへへへぇぇぇぇ、えええええええっ、へえぇぇぇぇぇぇぇぇええっ！！？」</p>
<p>私は頭にたくさんの『ハテナ』を浮かべているけれど、ましろさんの10本の指が私の脇腹に食らいついて離さない。あれ、これ普通のこと？　いや、そんなはずないよね？　おかしいよねえ！？</p>
<p>「ちょっと待ってへへへっ、どっ、どぉ！？　これどぉいうことですかぁひゃはははははっ！？」</p>
<p>そこで、ましろさんの動きがやっと止まった。ましろさんは『あら』という顔をした後、何か考え込むように黙り込む。5秒、6秒、7秒――少し気まずい。脇腹にはましろさんの指が食い込んだままで、まだちょっとくすぐったかった。</p>
<p>「……そう言えば、なお様は福引きで当ホテルのチケットを入手された、と」<br />
「え、ええ」</p>
<p>「当ホテルをあまりご存じでない？」<br />
「ええ」</p>
<p>すると、ましろさんは『なるほど』とうなずいてから、一度私から離れて姿勢を正す。</p>
<p>脇腹から指が離れて助かったと私が思ったのは、一瞬だけだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「当ホテル『<ruby>Le Chatouillement<rt>ル・シャトウィユマン</rt></ruby>（＝くすぐったがり）』はくすぐりリゾートホテルです」<br />
「……なんて？」</p>
<p>「当ホテル『Le Chatouillement』はくすぐりリゾートホテルです」</p>
<p>びっくりしたー。ましろさんが突然、笑顔でくすぐりリゾートホテルですって言ったのかと思ったー。</p>
<p>私は頭を押さえながら深呼吸で脳に酸素を補給して、言語理解力をMAXにしてから、ましろさんの次の言葉を待つ。</p>
<p>「お客様のお体をたっぷりこちょこちょすることで、癒やらしと快感のお時間をご提供いたします♡」</p>
<p>うん、おかしいな。右耳で聞いても左耳で聞いても、いかがわしい意味にしか聞こえない。それは、リゾートホテルというものを一生懸命ネットで検索してきた私でも、知らない世界だった。いや、もしかしたら、お金持ちの世界では、そういうのが当たり前なのかもしれないけれど。ああもう、何もかも自信がない。</p>
<p>少なくとも分かっているのは、このホテルが<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>場<rt>・</rt></ruby><ruby>所<rt>・</rt></ruby>ということだ。</p>
<p>「あ、あの、やっぱり宿泊キャンセル……」<br />
「ダメです♡」</p>
<p>なんでだよ。福引きで一等賞を当てた結果が<ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>な私の気持ちを考えろよ。これなら二等のほうがよっぽど良かった。二等は松阪牛だぞ、松阪牛。</p>
<p>だけど、返答に困っている私に、ましろさんはまたすすりと近付くんだ。</p>
<p>「なお様は、私が相手ではご不満ですか？」<br />
「ぅ……」</p>
<p>「ご不満、ですかぁ♡」<br />
「ぅぅ……」</p>
<p>そういうことじゃないんだけど――ましろさんが私のことを上目遣いで見つめてくるから、言葉が喉で引っかかる。</p>
<p>このましろさんという女性、すっごくかわいいんだ。そんな女性に体を触れられるというのは、否が応でもどきどきしてしまう。それが二泊三日？　なにそれやばい。でも、だけど、だって、だから――。</p>
<p>そんな風にうろたえる私なんて、ましろさんにとってはさぞ隙だらけで、ちょろかったろう。ましろさんの10本の指が、再び私の脇腹に食い込んだ。</p>
<p>「えいっ♡」<br />
「んひゃぁあっ！？」</p>
<p>「まずは、お試ししてみましょう？　それで本当にキャンセルされるか考えてみては？」<br />
「ひゃはっ、ひゃっははははははははははぁぁぁぁああっ！？　そんなっ、あはっ、そんなこと言われてへもぉぉっほっほほほほほぉぉぉぉおおっ！？」</p>
<p>再会されるくすぐり責め。</p>
<p>このホテルが<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>場<rt>・</rt></ruby><ruby>所<rt>・</rt></ruby>ということを認識してしまった今、脳がサイレンを鳴らすこともなくなってしまった。『異常』という名のノイズがなくなった私の体は、より繊細に彼女のくすぐり責めを感じるようになる。</p>
<p>すると、彼女の、そしてこのリゾートホテルの<ruby>趣<rt>・</rt></ruby><ruby>旨<rt>・</rt></ruby>というものを体で理解してしまうのだ。</p>
<p>「えへっ、えっへへへへへへへへぇぇぇぇえっ♡　ちょほっ、りゃめっ、その触り方っ♡　体おかひくなるかりゃぁぁぁっひゃっははははははははははははぁぁぁあっ♡」<br />
「なお様は、こちょこちょされると力が抜けてしまうタイプなのですね♡　逆に大暴れしてしまう方もいらっしゃるんですよ」</p>
<p>「そりゃはっ♡　こんにゃのされたらおかひくぅぅぅっひゃっはっははははははぁぁぁぁあっ♡」<br />
「遠慮なさらず、絶頂されてください？」</p>
<p>ましろさんのくすぐり方というのは、優しいのに、どこかねちっこいというか、湿度を感じさせるというか。からからと笑わされるのではなくて、全身を鳥肌立たされて、変な声を上げさせられて……。</p>
<p>つまり、有り体に言えば、その……気持ちいいんだ。性的に。</p>
<p>「えへっ、へっ、へへへへへへぇぇぇ……っ♡　ちょ、もぉ、立ってられなっ、あ――」</p>
<p>私はお腹をくすぐられながら、よろよろと押されて、ついにはベッドに押し倒されてしまう。</p>
<p>だけど、それはおしまいの合図ではない。むしろ始まりだ。</p>
<p>「ちょほっ腋ぃぃぃいっ！？　んにゃーーっはっははははははははははははははははぁぁあっ♡　あはっ、あはははははははははははっ♡　あぁぁぁぁああああーーーーっ♡」<br />
「お腹よりも腋の下のほうが弱いのですね♡　他はどうでしょう？」</p>
<p>「いひゃぁぁぁあんっ♡　首は、変――♡　あっ、背中♡　んひひひひひひひっ、もぉぉぉあちこちいぃぃぃひっひひひゃははははははははぁぁぁぁあっ♡」<br />
「二泊三日、たっぷり満足していただくために、今のうちになお様の弱点を調べさせていただきますね♡」</p>
<p>お腹をくすぐっていた手が、腋の下に移動していく。と思ったら、首、背中。そのくすぐり方は、彼女の言う通り、全身の弱点を調べ尽くすようなくすぐり方だった。</p>
<p>「太ももは変にぅぁぁあっはっははははははははははははははぁぁぁぁあっ♡　だめっ、だめっ、だめぇぇっへへへへへへへへへへへへぇぇぇぇえっ♡」</p>
<p>「腋の下であんなに悶えてらしたのに、下半身のほうが弱いのですね♡」<br />
「えへへへへへへへっ、でへっ、へぅぇぇぇぇええっ♡」</p>
<p>太もも、膝、膝裏、ふくらはぎ、すね、足首――そして10本の指先が私の体の<ruby>1<rt>・</rt></ruby><ruby>番<rt>・</rt></ruby><ruby>先<rt>・</rt></ruby>まで下りた瞬間、私はエビのように背筋をのけぞらせた。</p>
<p>「っ～～～～～～～～♡♡」<br />
「あら、お足の裏が1番弱いんですかぁ♡」</p>
<p>「ちょ、待――♡　そ、そこ、は――」</p>
<p>ましろさんのねっとりとした声は、私の背筋をこの上なくぞくぞくさせるのだった。</p>
<p>そして、両足首を左の小脇に抱えて、右手で足の裏を――。</p>
<p>「こちょこちょこちょこちょーっ♡」<br />
「――っや゛ーーっはっははははははははははははぁぁぁぁぁぁああっ♡♡　あひっ、あひゃぁぅあぁぁぁぁぁあああっはっははははははははははははははははぁぁぁぁあっ♡♡」</p>
<p>両足首を束ねて抱えられた私にできることなんて、そう多くない。大声で笑いながら、釣り上げられた魚のようにぴちぴち跳ね回るだけだ。神経に変な電流を流されているような気分だった。</p>
<p>……だけどこの電流は、あまりにも強烈なはずなのに、どうしてこうも甘いのだろう。</p>
<p>「ぃひっ、ひっひひひひぃぃぃぃいい――♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ひはっ、ひゃぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>絶頂。それは、あくまで軽い絶頂だったかもしれない。</p>
<p>だけど、足の裏をくすぐられるだけでイッてしまったというのは、普通の性経験しかない私にとってあまりに衝撃的で。そして足の裏から登ってくるくすぐったさが子宮までをもくすぐってくる快感は、すごく癖になるようで。</p>
<p>私の絶頂を見届けて、ましろさんはようやく足の裏をくすぐる手を止めた。</p>
<p>「それでは、本日より二泊三日、よろしくお願いいたしますね。なお様♡」<br />
「ひっ、ひーー……♡　ひーーーー……♡」</p>
<p>ましろさんが満面の笑みを浮かべる。</p>
<p>今からキャンセルしたいか？――私の様子を見れば、その質問はするまでもなかったらしい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「本格的なご宿泊に入る前に、こちらのパウチの液体をお飲みください」<br />
「何、これ、ゼリーみたいな……。うわっ、思ったよりどろっとしてる」</p>
<p>「喉を保護するお薬です。これで1日中大声を上げ続けても大丈夫ですよ」<br />
「ぅぅ……」</p>
<p>お寿司のパックに入っている醤油みたいな小袋を開けて一飲みしながら思った――つまり、私はこれから1日中大声を上げさせられ続けるのだろうか。すごく恐ろしい宣言をさせられているようで、不可解なことに下腹部がくるくるとうずいている。</p>
<p>そんな恐怖と期待の中、二泊三日のリゾートホテル滞在が始まるのだった。</p>
<p>「ホテルに滞在中は、こちらのウェアをご着用ください。履き物は、お部屋の入り口に置いてありますサンダルを」<br />
「わっ、すっごいゆったりしたワンピース。これはリラックス性能高い……」</p>
<p>「薄手の生地ですから、とってもくすぐりやすいんですよぉ……♡」<br />
「……せめて足元はスニーカーを」</p>
<p>「ダメです♡」<br />
「じゃあ靴下ぐらいは……」</p>
<p>「ダメです♡」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>9:30 温泉</p>
<p>「旅の疲れを落とすには、やはり温泉が1番かと」<br />
「うおーっ、広い浴場……！　っていうか、ましろさん、お風呂にまで付いてくるんですか……」</p>
<p>「それでは、椅子にお座りください。お体をお洗いいたしますね♡」<br />
「んにぁはぁぁっ♡　腋ににゅるんってへぇぇっへっへへへへへへへへぇぇぇぇぇえっ♡」</p>
<p>「ここのボディソープはぬるぬるしているでしょう？　くすぐりやすいように、粘度を調整した特別製なんですよ♡」<br />
「っていうか、っていうかぁぁ♡　お風呂でもくしゅぐるんですかぁあっひゃっははははははははははひゃははははははははっ♡」</p>
<p>「もちろんです♡　二泊三日、たっぷりたっぷり、くすぐり漬けにして差し上げますね……♡」</p>
<p>どれだけ必死に腋を閉じても、ボディソープでぬるぬるになったましろさんの手は、にゅるにゅるとうごめく。『ああそれと』――ましろさんは思い出したかのように、私の耳元でささやき始めた。</p>
<p>「私に対して敬語を使わなくても大丈夫ですよ♡」<br />
「ふぇぅぇっへへへへへへへへぇぇぇえっ♡　でもっ、でもぉぉっほほほほほほぉぉぉおっ♡」</p>
<p>「まあ、私の好みのようなものです。もしよろしければ」</p>
<p>くすぐられている最中というのは、脳の働きが嫌に鈍くなる。『くすぐったい』にリソースが割かれて、気の利いたことが言えなくなるもんだ。</p>
<p>「それでは、敬語がなくなるまでお足の裏をこちょこちょ洗いして差し上げますね♡」<br />
「にぎゃーーーーッ♡♡　ぬるぬるの指で足の裏はやばいですっでぇぇぇっへへへへへへへへへへへぅぁぁぁぁああああ～～～～～～～～ッ♡♡」</p>
<p>「ほら、なお様。け、い、ご♡」<br />
「それっ、それっ、ぐすぐる体裁が欲じがっだだけでしょぉぉぉおっほほほほほぉぉぉぁ゛ぁぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>10:30 エステ</p>
<p>「なお様、誠に残念なのですが、エステは私ではなく専門のスタッフが対応いたします」<br />
「だ、誰が担当したところで、どうせくすぐるんでしょ……！？」</p>
<p>「はい、もちろん♡」</p>
<p>エステベッドの上でダンゴムシのように身を縮こまらせている私に、ぬるぬるのオイルが塗りたくられる。</p>
<p>「んひゅぃぅぁあ背中ぁぁぁひゃっはははははははひゃぁぁあんっ♡　ちょっ、手つきいやらしっ♡　これっ、これエステじゃないでしょぉぉぉひょぅぉぉっ♡」</p>
<p>「こちょこちょには、血行促進やデトックス、自律神経の調整、ストレス解消など、さまざまな美容・健康効果があるんですよ？」<br />
「絶対うそだぁっひゃはっはははははははぁあんっ♡　っんぎゃーーッ、ぬるぬるが腋の下に入ってぎだぁぁぁっひゃっははははははははははははははぁ゛ぁぁぁぁあああっ♡　あ゛ーーもーーお風呂のと同じぐすぐっださぁぁぁぁっひゃっはははははははははははぁ゛ぁぁぁぁぁああっ♡」</p>
<p>思考より先に言葉が出る。そして言って気付いた。ぬるぬるのボディソープと、ぬるぬるのオイルは、くすぐったさが似ている。肌に爪を立てても痛くならず、むしろ奥にある神経をそりそりと直接くすぐられているような、理不尽な刺激。</p>
<p>だけど、この人たちはそんな同じ刺激で満足してくれる気はさらさらないらしい。</p>
<p>「なお様、ここは水場ではありませんから、使える道具も増えるんですよ♡」</p>
<p>ましろさんの手に握られているのは、ヴヴヴと音を立て続ける機械。それは、見間違うことなく――。</p>
<p>「いやっ、いやいやいやいやッ！！？　<ruby>電マ<rt>それ</rt></ruby>はもぉくすぐりじゃな――！？　ああでもマッサージ器具だから一周回って正しいぃぃぃい！！？」</p>
<p>ましろさんはパニックに陥る私に馬乗りになって押さえつけながら、アソコに電動マッサージ器を押し当てた。そして、それと同時にエステティシャンさんが、私の両足の裏をくすぐり始める。</p>
<p>もしも、くすぐり責めにおける1番の弱点を足の裏とするなら、快楽責めにおける1番の弱点はクリトリスだ。そんなの、同時にされたら――。</p>
<p>「――っあ゛ーーーーっひゃっはっはははははははははははははぁぁぁぁぁぁああッ♡♡♡　やばひッ♡♡♡　やばいやばいやばいやばいぃぃぃぃいひっひゃっははははははははははははははッ♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>「あらあら、あっという間にイッてしまわれましたね♡　でも、まだ施術は終わっておりませんので……♡」<br />
「ふぎゃぁぁっはっははははははははははははひゃはははははははっ♡♡♡　なにこれなにこれ何これ゛ぇぇぇっへへへへへへへへへへっ♡♡♡　イッだ後っ、神経変んんんんッ♡♡♡　くしゅぐっだすぎるぅぅぁっはっははははははははははぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>このホテルに来てからあっという間に、私はくすぐられるだけでイケるようになってしまった。それなのに、ここに来て当たり前に気持ちいい、電マ責めをプラス。1+1が3にも4にもなって、私をイカせてくる。</p>
<p>「っでいうが、まじろざんが普通に責めに加わっでるぅぅぅぁぁぁあっひゃっはははははははははははぁ゛ぁぁ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」<br />
「だって、私だって、なお様のこと気持ちよくして差し上げたいんですもん♡　だめですかぁ♡」</p>
<p>「今そのぶりっ子が通用するど思うな゛ぁぁぁっはっはははははははははははあひッ♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ひゃぁ゛ぁぁぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>ましろさんって、結構ずるいよな――そんなことをぼんやり考えながら、午前中はずっとエステで過ごしたのでしたとさ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>12:30 レストラン</p>
<p>「しょ、食事の時はくすぐらないんだね」<br />
「食べ物を粗末にしてはいけませんので」</p>
<p>「急に冷静じゃん……。で、でも安心した」<br />
「ほら、なお様。地元で養殖されているすっぽんの唐揚げですよ、あーん♡」</p>
<p>「そっ、そそそそそういうお世話は要らないからぁ！？　っていうか、すっぽん、牡蠣、レバー、山芋……ちょっと露骨すぎない？」<br />
「全てこの土地の名産です♡」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>13:30 ライブラリーラウンジ</p>
<p>「ちょっとした図書館みたいな所？　何だかすごい贅沢……」<br />
「本を読みながらゆったり過ごしたい方はたくさんいらっしゃるんですよ」</p>
<p>「へえ。いかがわしいホテルだから、こういう場所があるのは意外……あの、ましろさん？」<br />
「はい」</p>
<p>「何だか、本のラインナップがおかしくない？　『くすぐり奴隷調教日誌365日間』『私の初恋はあなたのくすぐったい指先』『擽獄 53巻』……」<br />
「ここにある蔵書はすべて、くすぐりエッチものです」</p>
<p>「そんなバカな話があるか――って、うぉっ♡　すご、表紙からもうこれ……♡　はぅぇ、ぇぇぇぇ……！？　こ、こんなことしちゃうの……！？」<br />
「それでは、再現して差し上げますね♡」</p>
<p>ましろさんは、本棚の前で棒立ちの私を抱きしめるように背後から手を伸ばして、薄手のワンピースの上からアソコをもにもにとくすぐり始めた。</p>
<p>「んひぅぁあっはっははははははひゅぉおっ♡　ちょっ、いきなりっ、そんなところぉぉぉっふふふふふおぉぉぉぉおおっ♡　たっ、頼んでなひぃぃっひひひひひひひひひぃぅ♡」<br />
「なお様が手に取られたのは、『私と後輩のこちょこちょ秘め事』ですか。女学園に通う主人公が、後輩の女の子に迫られて、人知れずこっそり情事にふける物語ですね。今ご覧になっているのは、学園の机の下で、後輩が主人公のアソコをカリカリくすぐってあげているシーンです」</p>
<p>「なにっ、なんで内容知ってるのぉぉっっほほほほほほぉぉぉおおっ♡　ちょほっ、アソコの盛り上がってるところカリカリしにゃいでぇぇっへへへへへへへへへへぇぇぇぇえっ♡」<br />
「有名作ですよ。主人公は、後輩にされるがまま。後輩の女の子、結構強引なんですよね。……なお様も、強引にされるのがお好きですかぁ♡　それも、年下の、女性にっ♡」</p>
<p>「こっ、これはたまたま手に取っただけだってぇぇっへへへへへへへへへへへひッ♡　あっ、だめっ♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡」</p>
<p>どうしてましろさんは、そんなにうれしそうにしているんだろう。</p>
<p>アソコをカリカリされて、あっという間にイカされてしまって。そんな私を、ましろさんは背後から抱えるようにして歩く。</p>
<p>「さぁ、お席に座ってください♡　<ruby>せ<rt>・</rt></ruby><ruby>ー<rt>・</rt></ruby><ruby>ん<rt>・</rt></ruby><ruby>ぱ<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>っ♡」</p>
<p>この人ノリノリだなあ。</p>
<p>ラウンジに並べられた、読書用の椅子の一つに座らされる。そして足下にしゃがみ込んだましろさんが、私の膝を開かせて、ワンピースをめくって、下着の上から無防備なアソコを――。</p>
<p>「――んひゃぁぁぁぁああああああんっ♡♡♡」<br />
「せんぱーい、そんなに声を出してたら、周りにバレちゃいますよぉ？」</p>
<p>「そんなこと言われへもっ♡♡♡　アソコこちょこちょされへ我慢できるわけぇぇっへっひゃっはははははははははははぁひゃぁぁあああんっ♡♡♡」</p>
<p>というか、このホテルではそこかしこで女性客とスタッフがおっ始めてるから、バレるもへったくれもないんだよなあ。</p>
<p>そして、そんなことをされていたら、私の1番敏感な部分はあっという間に興奮してしまうわけで。</p>
<p>「せんぱい、クリトリスがくすぐってほしそうに、びんびんになってますよぉ♡」<br />
「ひぅ――♡　だめ、そんなところくしゅぐられたら――♡」</p>
<p>「こちょこちょこちょこちょーっ♡」<br />
「んひゃぅあひぇぉぁぁぁああっはっははははははははははははははははぁぁぁぁあっ♡♡♡　そこはくしゅぐるところじゃなひぃぃっひひひひひひひひひひひひひひぃぃぃいい♡♡♡」</p>
<p>「いーえ、せんぱい♡　クリトリスは立派な、くすぐったい部位なんですよぉ？　ほぉら、人差し指2本でこちょこちょこちょこちょーっ♡」</p>
<p>「ふぉほぉぉぉぉおおおおおおッ♡♡♡　ひはははははあはッ♡♡♡　何これくしゅぐっだひのと気持ぢいのが同時にやっでぎでぇぇぇぇっへっひゃっはははははははははははははははぁぁぁぁぁあッ♡♡♡」<br />
「そーれーでー、残った指で、アソコをくまなくこちょこちょこちょこちょー♡」</p>
<p>「っに゛ゃーーーーッ♡♡♡　アソコがくしゅぐったひので埋め尽くひゃれ――♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　んひゃははははははははぁ゛ぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>14:00 ミニシアター</p>
<p>「あの、<ruby>下<rt>・</rt></ruby>がスースーするんだけど……」<br />
「下着を濡らしてしまいましたからね。履いていては風邪を引いてしまわれるかもしれません」</p>
<p>「誰のせい……」<br />
「このホテルではよくあることですので、お気になさらず。下着は洗濯して、お帰りの際にはお渡しいたしますのでご安心ください。あ、上映始まりますよ」</p>
<p>そんな会話をしている私たちがいるのは、座席が20ちょっとしかない、本当に小さな映画館。</p>
<p>普段の私なら、『たまにはこういうのもいいなー』なんて思うかもしれない。だけど、今の私ははっきり言ってそんな風には思えない。</p>
<p>だって、<ruby>オ<rt>・</rt></ruby><ruby>チ<rt>・</rt></ruby>はもうすっかり読めてしまっていたから。</p>
<p>『――だめぇぇっへっへへへへへへへぇぇぇぇぇえええッ♡　腋の下ッ、わぎのしだくすぐっだひぃぃぃひっひゃっはははははははははははははぁ゛ぁぁぁぁああああああッ♡』</p>
<p>「って、やっぱりAVかい！　案の定くすぐりモノだし！？」<br />
「再現して差し上げ――」</p>
<p>「天丼いらないから！」</p>
<p>ましろさんが少し不満げに言うには、今回の上映は『くすぐり雌牛さんのこちょこちょ母乳生産記録』とか。何だそれはと思ったら、ましろさんは『有名作ですよ』と返した。そんなばかな。</p>
<p>『腋の下とおっぱいばっかりぃぃっひひひひひひひひひひぃぃぃぃいッ♡　指っ、指多いぃぃぃッ♡　そんな5人で腋の下とおっぱいくしゅぐられたら上半身壊れひゃぅぅぅぁ゛っはっははははははははははははははぁ゛ぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡』</p>
<p>だけど、母乳を生産するというコンセプトだからだろうか。大勢で女性の腋の下から胸にかけてをしつこくしつこくくすぐり続ける映像を見ていると、どうしても体がそわそわしてしまうもので。</p>
<p>横から、ましろさんがぽそっとささやいた。</p>
<p>「……再現、本当に要りませんか？」<br />
「ぅ」</p>
<p>「もう、遠慮されなくてもいいのに♡」</p>
<p>ワンピースがめくられて、ましろさんの手がお腹からするっと入ってくる。</p>
<p>「もう下は履いていませんし、上も取ってしまいましょうか。そのほうが、くすぐったくて気持ちいいですよ♡」<br />
「んひぅうっ♡　ふぉっ♡　わ、腋ぃ、ひゃぅぁっはっはははははははははははぁぁぁぁあっ♡」</p>
<p>「こうもこちょこちょ漬けだと、乳首もくすぐったいでしょう？」<br />
「んひゃははははははッ♡　なっ、どしてっ、乳首こんにゃにくすぐったいところじゃなかったのにぃぃひっひゃっははははははははははははははははぁぁぁぁあッ♡」</p>
<p>「ほぉら♡　親指で乳首をこちょこちょ♡　残った指で腋の下とお胸をこちょこちょ♡」<br />
「ふぁひぃっひひひひひゃはははははははははははははッ♡　上半身がくしゅぐったいので埋め尽くしゃれッ♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ひひゃはぅは～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>「このまま、母乳が出るまで続けましょうね♡」<br />
「でるわけなひッ♡♡♡　出るわけないぃぃっひひひひひひひゃははははははッ♡♡♡　こんなの、上半身が壊れ――♡♡♡　ひひひひひぅぁ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>16:00 ミュージアム</p>
<p>「ここは、さまざまな企業様が開発されている、くすぐりマシンやその資料が展示されています」<br />
「私の知らない世界だあ……」</p>
<p>「そしてこちらがつい先週から展示が始まりました、T社の最新機。その名も『超絶足裏こちょこちょ無限極楽昇天逃走不可必叫悶絶永久連続強制絶頂装置』です」<br />
「……なんて？」</p>
<p>「『超絶足裏こちょこちょ無限極楽昇天逃走不可必叫悶絶永久連続強制絶頂装置』です」<br />
「よくスラスラ言えるね」</p>
<p>椅子と呼ぶにはあまりにゴツい機械。座面があって、両足を前に投げ出す位置にごうごうと危険な音を鳴らし続ける大きな箱があった。いかにも、『この箱の中に足を突っ込んでください』という穴が二つ。</p>
<p>「それでは、早速使ってみましょうか」</p>
<p>「ちょ、押すな――！　そんな聞くだけでヤバそうな名前の機械、誰が使――あ゛ーもうこの人思ったより力が強い！？」<br />
「ホテルスタッフは肉体労働です！」</p>
<p>「言ってる場合か……！　あ゛ー！　ほら、座っちゃった！　座っちゃったじゃんんん！？」</p>
<p>座った瞬間に、椅子から拘束具がガチャン。そしてましろさんの抱える私の両足が、機械の箱穴にズボ。次の瞬間、両足を突っ込んだ機械の箱が、ぎゅいぎゅいとけたたましい音を上げ始めた。</p>
<p>じょりじょりじょりじょり！　ぞりぞりぞりぞり！</p>
<p>「ふぎゃーーっははははははははははははぁ゛ぁぁぁぁああッ♡♡♡　なにっ、何、何起こってるのッ♡♡♡　ぬるぬるで、じょりじょりでっ♡♡♡　何これなにごれな゛にごれ足の裏が死ぬほどくしゅぐっだはぁぁぁぁっはっはははははははははははははははぁ゛ーーーーッ♡♡♡」</p>
<p>金属でできた機械の箱の中で起きていることは、私には視認できない。</p>
<p>ましろさんが、私の足先のほうに回り込んだ。</p>
<p>「実は、こちらの面はガラス張りになっていて、ご利用者様のお足がはっきり見えるんですよ。なお様のお足の裏がどのようにくすぐったくされているか、僭越ながら私のほうから実況させていただきますね♡」<br />
「いらないッ♡♡♡　実況とかいらないがらこのぐすぐっだひの止めでぇぇぇっへへへへへへへへへへへへッ♡♡♡」</p>
<p>「さて、なお様のお足の裏は今どうなって――う゛わっ」<br />
「『うわっ』っで何ッ♡♡♡　何ッ、なにっ、中で何が起きでるのぉぉぉぁぁっはっははははははははははははははははひゃぁ゛ぅぁ゛はっはははははははははははははははぁ゛♡♡♡」</p>
<p>「あー、ええと。……気持ちよさそうで何よりです、なお様♡」<br />
「ごまかされるど思うな゛ぁぁぁっはっははははははははははははははははぁぁぁぁあッ♡♡♡」</p>
<p>ぬるぬるぬるぬる！　じょりじょりじょりじょり！　にゅるにゅるにゅるにゅる！　ぞりぞりぞりぞり！</p>
<p>「っっっぎゃーーーーーーーーッ♡♡♡　ふぎゃははははははぁ゛ぁぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>21:00</p>
<p>「も、もぉ無理、寝る……」<br />
「あらあら、お食事の後にもうお休みですか？　夜にも愉しめる施設はたくさんありますよ？　ナイトプールに、バーに。ビーチに出るだけでも星空がきれいですのに」</p>
<p>「無理ぃ、眠いぃ……」<br />
「……なるほど、分かりました」</p>
<p>朝からずっとくすぐられ、イカされっぱなし。そもそも今日は浮き足だって始発から行動していたわけで。私はもう限界だった。</p>
<p>私の様子を見て、さすがにましろさんも無茶だと思ったのだろう。納得してくれた。</p>
<p>……わけではなかった。</p>
<p>「では、ベッドに失礼いたしますね」<br />
「なんでっ！？」</p>
<p>するすると服を脱いでベッドに入り込んで添い寝してくるましろさんに、私は心臓を吐き出すところだった。お風呂とかでましろさんの裸は見たけれど、寝床に入ってくるのは何だか話のレベルが違う！？</p>
<p>「ふふ♡」</p>
<p>キスができそうな距離で微笑むましろさん。そのかわいらしい表情にどぎまぎしていると、突然下腹部にくすぐったさがやってくるのだ。</p>
<p>「ふひゃぅぁっははははははぁぁぁあっ♡　なんッ♡　今日はもぉ寝るってぇぇっへへへへへへへへぅぁぁぁあ♡」<br />
「当ホテルでは、お客様をこうやって寝かし付けて差し上げるのが決まりなんですよ♡」</p>
<p>寝かし付ける――その言葉にふさわしく、確かにお腹をくすぐる手つきは優しいかもしれない。だけどそもそも、体をくすぐられて眠れるわけがないでしょうが！</p>
<p>「こんなことしてたら、ましろさんの休む暇なんひぇっへへへへへぇぇっ♡」<br />
「お気遣いありがとうございます。それでは、なお様が早くお眠りになれば私も休憩時間が増えますので、少し<ruby>強<rt>・</rt></ruby><ruby>め<rt>・</rt></ruby><ruby>に<rt>・</rt></ruby>寝かしつけて差し上げますね♡」</p>
<p>そういうことじゃない！　言う暇もなかった。</p>
<p>ましろさんはすすりと私の足下に潜り込む。そして、私の脚を無理やりM字に曲げさせて、足の裏に爪を立てながら、すっかりノーパンになって無防備なクリトリスを。</p>
<p>「ぺろっ♡」<br />
「ひゃぅぁぁぁあああんっ♡♡♡」</p>
<p>「ぺろぺろぺろぉっ、ちゅっ、ちゅるるるるっ♡」<br />
「ふぉっほほほほぁっひゃははははははははぁぁぁぁあッ♡♡♡　やばひっ、それやばいやばいやばひぃぃっひっひゃっははははははははぁぁぁぁぁあッ♡♡♡」</p>
<p>足の裏とクリトリスの同時責め。確か、午前中エステに行った時も、同じことをされたっけ。</p>
<p>だけど、ましろさんの手つきや舌遣いは、電マよりもずっとねちっこくて、じっとりとした湿度を感じさせて、何かが胸の奥からこみ上げていくのを感じる。</p>
<p>「んひゃぁぅぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>「ちゅるるるるるっ、ぺろぺろぺろぉっ♡　こちょこちょ、かりかりかりかりっ♡」<br />
「イッだあどは敏感になっひぇるからだめぇぇっへっへへへへへへへへぅぇぇぇえッ♡♡♡　ひひゃはぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>そうやって足の裏とクリトリスで何度もイカされ続けると、こんなにもくすぐったくて気持ちいいのに、だんだんとまぶたが重くなっていくものらしい。</p>
<p>薄れゆく意識の中で思うのだった。</p>
<p>――これ、眠ってるんじゃなくて、気絶じゃね？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>2日目<br />
8:00 レストラン</p>
<p>「これは、体が持たない」</p>
<p>私がぽつりとそう言うと、隣に座って『あーん』させようとしてくるましろさんが、首をかしげた。この人、昨日一緒のベッドに入ったはずなのに、いつの間にかバッチリ身支度を調えて私の寝起きまでサポートしてくれている。</p>
<p>「お体が優れませんか？」<br />
「いや、そういうわけではなく。……というか、昨日あんなにくすぐりイカされて、どうして私の体はこんな元気なんだ」</p>
<p>精のつく食事のおかげか、ましろさんのお世話があまりに手厚いおかげか、体はすっきり爽快だった。</p>
<p>でも問題は体力じゃない。くすぐったさの余韻が抜けず、全身のぞくぞくが収まらないのだ。神経が何かしらのエラーを起こしている。このままくすぐられたら、体が爆発してしまうかもしれない。</p>
<p>でも、ましろさんって結構強引なんだよなぁ。何が何でも私のことをくすぐろうとしてくる――そう思っていたからこそ、ましろさんの次の言葉はとても意外だった。</p>
<p>「それでは、午前中はゆっくりとお体を休めましょうか」<br />
「いいの？」</p>
<p>「もちろん。何もせずのんびりとしたお時間を過ごすのも、こういった場所の醍醐味です」</p>
<p>私はほっとした。まさかましろさんが、こんなにも話の通じる人だったなんて。そう思うと、何だか気分が軽くなる。私は朝食をあっという間に平らげてしまった。</p>
<p>「ああ、ご移動の前に。こちらのお薬をお飲みください」</p>
<p>食後に手渡されたのは、醤油が入ってそうな小袋。確か喉を保護する薬だったか。</p>
<p>「……休憩なら要らないんじゃ」<br />
「申し訳ありません。当ホテルの規則ですので」</p>
<p>私は渋々と中の液体を飲み込む。この薬、どろっとしてて飲み心地悪いんだよなあ。</p>
<p>ふと思った。……この体の頑丈さ、もしかしてこの薬、何かヤバいの入ってないだろうな？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>9:00 ビーチ</p>
<p>私は貸し出されたビキニを着て、浜辺の大きなビーチチェアに身を預けていた。このビーチチェアすごい。めちゃくちゃ大きくて、まるでベッドみたい。</p>
<p>「なお様、こちらはフルーツカクテルです」<br />
「ああー……。ましろさん、ありがとー……」</p>
<p>特に何をするでもなく、ただ寄せては引いていく波の音に耳を傾ける。なるほど、これは贅沢だ。</p>
<p>散々くすぐられてきたから、平穏が恋しくなっているのかもしれない。</p>
<p>「それでは、私も失礼いたします」<br />
「へぅえッ！？」</p>
<p>いつの間にか水着を着ていたましろさんが、するりとビーチチェアに乗り込んでくる。添い寝――しまった、このビーチチェアがやたら大きいのは、このためだったのか！</p>
<p>そして、柔らかな手のひらが私のお腹をさわり。</p>
<p>「けっ、結局くすぐるのぉ！？」</p>
<p>私は反射的に飛び起きた。『体を休めましょう』なんて言いながら、くすぐってくるのはあんまりじゃないか。</p>
<p>だけど、ましろさんは動じない。むしろ、私のことを優しく諭すように、お腹を優しくなで続けるのだ。</p>
<p>「ご安心ください、なお様。今は体を休める時間、私も重々承知しております」<br />
「そっ、そんなこと言われても、こんなことされたら、あふ……っ♡」</p>
<p>すり、すりすり、すりすりすり。</p>
<p>今までのましろさんの手つきは、あんなにも『笑いイカせてやろう』という湿度に満ち満ちていたのに。お腹にやってくるくすぐったさは、まるで羽根になでられるように、さらさらしていて優しい。</p>
<p>「んひぅ……♡　ひゃっ、ぁ……♡　ぁぁ……♡」<br />
「お嫌ですか？」</p>
<p>「ぅぅぅ……。ましろさんって、意地悪だよね……！　んくぅぁぁ……♡」</p>
<p>くすぐりって、こんなにも心地よいものになるんだと感心する。神経が鼻歌をさえずっているみたいだ。それならそうと、昨日からしてほしかったところだけど。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけど、心地よいくすぐりリラクゼーションに、次第に異変が起きる。</p>
<p>「ん……♡　ふっ、ぅ、ぅぅ……♡　ぅー……」</p>
<p>きゅうきゅうに硬くなる乳首、ビキニに浮き上がりそうなぐらい勃起したクリトリス。うずく子宮。私は無意識のうちに、自分の脚の付け根に手を伸ばしていた。</p>
<p>そのことに気付いたのは、ましろさんが私の手首をつかんでからのことだった。</p>
<p>「んぇ……？　ぁ、ぅ……♡」<br />
「今は、私にお任せください。なお様……♡」</p>
<p>ましろさんはそう言って、私の腕を体の横に戻して、また私の体を優しくくすぐり回し始めてしまう。</p>
<p>「んくっ、ふぁぁ……♡　あ、あの、ましろ、さぁん……♡　その、足の裏、も……♡」<br />
「ええ、もちろん。たっぷり癒やされてください」</p>
<p>「んひゃぁぅぁぁ……♡　くすぐったっ、でもぉ、これっ、これぇ……っ♡」</p>
<p>足りない。ましろさんに足の裏をくすぐられたら、私は1分もたたずにイッてしまうはずなのに。さらさらとした優しいくすぐり方は、私の興奮を絶頂の一歩手前で止めてしまう。</p>
<p>優しくて、心地よくて。体も、神経も、間違いなくリラックスしている。それなのに、どうしてこんなにも満たされないのだろう。</p>
<p>「なお様。今度はお胸をこちょこちょしましょうか？　それともアソコがよろしいでしょうか？」<br />
「んぁっ、ぁ……♡　どっちも、一緒にぃ……んふぁっ♡　ぁっ、あっぁっあはっ……♡　ぁぅぅぁ、あっ、やさしっ、優しすぎて、いけ、な……♡　んぅぅぅ……♡」</p>
<p>「ふふふ……♡」</p>
<p>ゆったりとした、それなのに不思議と背筋が焦げ付くような時間が過ぎていく。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>12:30 レストラン</p>
<p>「なお様、Q県特産のグレープフルーツのゼリーです。あーん♡」<br />
「ふぁぅ、ぁ……♡　ん、ぅー……♡」</p>
<p>頭がぼうっとする。ましろさんがスプーンを『あーん』してきても、私はツッコミを入れることもできず、されるがまま。</p>
<p>「なお様、午後はどうお過ごしされますか？」</p>
<p>食事が終わると、ましろさんがそう問うた。その質問は、あまりにも白々しかった。</p>
<p>ああだめ、私、言うな、言うな、言うな――私の頭の片隅に残る理性がそう言うけれど、私の体はもう、あまりにも限界だった。</p>
<p>「もぉ、何でも、いい……♡　思いっきり、こちょこちょされたいぃ……♡」<br />
「……かしこまりました♡」</p>
<p>そのとき、ましろさんがニヤリと笑ったのを、私は見逃さなかった。</p>
<p>あー、私、まんまとハメられちゃったんだ。</p>
<p>だけど、もう抵抗する気力がない。私は手を引かれて、ホテルの1番奥へと向かうのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>13:30 ホテルの1番奥にある狭い部屋</p>
<p>ここは、ホテルの他のどの部屋とも、雰囲気が違っていた。</p>
<p>他の部屋と同じくおしゃれできれいな調度品がちりばめられているけれど、窓が一つもない。心地よい波の音ではない、ごうごうとうなる通気口の音が、この部屋の本質であるように感じられた。</p>
<p>「ここは『特別こちょこちょ連続強制絶頂処置室』です」</p>
<p>このホテル、ちょいちょい変なネーミングがあるな――ぼうっとした私は、もうそんな軽口をたたく余裕もなかった。</p>
<p>「ここで行われるのは、<ruby>単<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby>くすぐり。温泉で体を洗うわけでもなく、エステでもなく、本や映像の再現プレイでもなく、機械の試用でもなく、寝かし付けられるわけでもない。本当に本当に、<ruby>単<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby>くすぐりです――♡」<br />
「ぅぁ、ぁ、ぁぁ……♡」</p>
<p>私は部屋の中央で拘束されていた。ビニールの張られたベッドの上で、両手両足を大きく開いて、手首と足首には革の拘束具。私のことを、ましろさんだけではない、たくさんの女性スタッフさんたちた取り囲んでいる。</p>
<p>ここで行われるのは、体裁すら失った、<ruby>単<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby>くすぐり責め。それがどれだけ率直で、そして強烈かは、この空気を感じれば容易に察せられた。呼吸が浅くなる、心臓が高鳴る。</p>
<p>「それではなお様、たーっぷり、こちょこちょをお愉しみください♡」</p>
<p>その瞬間、私を取り囲むスタッフさんたちが、私の全身に指を這わせ始めたのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁああああああああああッ♡♡♡♡♡　ぁ゛あ――！！！！？　ぁ゛ぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああーーーーーーーーッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>私はさっきまで散々焦らされ続けたせいで、くすぐられたくてくすぐられたくて仕方なかった。それは、確固たる事実だったはず。</p>
<p>だけど、腋の下、お腹、背中、腰、太もも、膝、ふくらはぎ、そして足の裏、さらには胸やアソコまで――全身にやってくるくすぐったさは、私の望みをあまりに超えたものだった。</p>
<p>「ぁ゛ぁぁぁあっはっはははははははははははははぁ゛ぁぁぁぁああああああッ♡♡♡♡♡　な゛にごれッ♡♡♡♡♡　なにこれなにこれくずぐっだすぎぃぃぃぃぅぁぁ゛ぁぁあああっはっはっはははははははははははははははぁ゛ぁぁぁあああああああああッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>宿泊を始める当初、ましろさんが言った。どうやら私は、こちょこちょされると力が抜けてしまうタイプらしい。だけど、今のくすぐったさは私の理想の遙か向こうにあった。完全に許容量を超えた私の体は、私の意思を無視して全力で暴れ出す。しかし、手足をぎちりと捕らえる拘束具が、抵抗を許さない。</p>
<p>「ひぃ゛ぅぁ゛っひゃっははははははははははははッ♡♡♡♡♡　だめ、だめっ、だめぇッ♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぃ゛ひぅぁあ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>私はあっという間にイッてしまう。どうやら、くすぐりイキというものの強さは、くすぐったさに比例するものらしい。くすぐったければくすぐったいほど、激しくイク。この絶頂は、あまりのくすぐったさに、脳の中がバチバチとショートを起こしているかのようだった。</p>
<p>そして、私の半生最大の絶頂を迎えてもなお、くすぐり責めは止まらない。</p>
<p>「ひひゃははははははははぁ゛ぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　助げッ、こぇ゛、いぐの止まらな゛――♡♡♡♡♡　ぃ゛ひひひ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>絶頂、絶頂、絶頂。イケばイクほど、体は敏感になる。体が敏感になれば、くすぐったくなり、絶頂がもっと強くなる。私の半生最大の絶頂を気軽に更新されるさなか、私の最大の弱点である足の裏をくすぐっていたましろさんが笑った。</p>
<p>「なお様の弱点はもう、ぜんぶぜーんぶ知っていますよ♡　ほぉら、足の裏は爪でかりかり♡」<br />
「んゃ゛ぁぅぁああっひゃっはははははははははぁ゛ぁぁぁぁぁあッ♡♡♡♡♡　指の付け根ばっがりだめぇ゛ぇっへっへへへへへぅぇへへへぁ゛ぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　っぁ゛ぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>「アソコもお好きでしたね♡　クリトリスを人差し指でこちょこちょしながら、残った指でアソコ全体をわしゃわしゃーって♡」<br />
「ぅひゃぉあぇぅぉぁゃっははははははぁぁぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ちょぉ゛ぉ゛ぉおッ♡♡♡♡♡　まじろざん、そんな゛の゛みんな゛に教えないでよぉぉぁっひゃはっははははははははぁ゛ぁぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>「3番目は、お胸でしょうか？　乳首の先っぽをすりすりしながら、腋の下から胸の付け根までをすりすりすりすりっ♡」<br />
「んひゅぉ゛ぉぉっひひひひひひひひひひひぃぃぃぃいいッ♡♡♡♡♡　りゃめっ、全身くしゅぐっひゃッ♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ひっひゃっははははははははぁ゛ぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>ましろさんが担当している足の裏だけじゃない。他のスタッフさんたちがいるアソコも、胸も、他のあらゆる部位も、くすぐり責めがどんどん最適化されていく。くすぐったさが強くなって、絶頂がどんどん激しく、間隔も短くなっていく。</p>
<p>「や゛めでぇぇぇっへっへへへへへへへへへへぅぇぇぇっへへへへへぇぇぇぇえッ♡♡♡♡♡　えぐ、ひぐ――ッ♡♡♡♡♡　　これっだめっ、やだっ、やだぁぁぁぁっひゃっははははははははははははははッ♡♡♡♡♡　ぁ゛っははははははははははははぁ゛ぁぁ゛ぁあああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」<br />
「ああ、素敵ですよ、なお様。本っ当にくすぐったそうで、気持ちよさそうなお顔……♡」</p>
<p>私はいつの間にか、笑い泣きながら『やめて』『やだ』と懇願していた。</p>
<p>嫌よ嫌よも好きのうちとはよく言ったもので、確かに今までは、何だかんだでくすぐられることに悦びを抱いていた部分があったかもしれない。だけど今の私の言葉は、心の底からの拒絶だった。本当に、もうコンマ1秒たりともくすぐったくされたくなかった。</p>
<p>それでも、ましろさんも、他のスタッフさんも、くすぐり責めをやめてくれないんだ。</p>
<p>「どぉしでッ♡♡♡♡♡　どおじでやめでぐれないのぉ゛ぉぉぉぁ゛ぁぁっはははははははははははははははぁぁぁぁぁぁあッ♡♡♡♡♡　ぁはっ、ぁははははははははははッ♡♡♡♡♡　あぁ゛っはっはははははははははははははぁ゛ぁぁぁああッ♡♡♡♡♡」<br />
「だって、こんなにも気持ちよさそうなんですもの。やめたらもったいないじゃないですかぁ……♡」</p>
<p>「そんなっ、そんな゛ぁぁぁぁぁっひゃっはっははははははははははははははぁ゛ぁぁぁぁあッ♡♡♡♡♡　ぁははははははぁ゛ぁぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁああああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>『くすぐって』なんて言うんじゃなかった、最初に宿泊をキャンセルしていればよかった、そもそもこんなホテルに来るべきじゃなかった！　そんな黒い感情が胸を焦がすのは、ほんの一瞬だけ。</p>
<p>後悔はあっという間に全部くすぐったさに溶けて、残るは快感のみ。</p>
<p>「ぁ゛はッ♡♡♡♡♡　ぁ゛っははははははははひゃははははははぁぁぁぁぁあッ♡♡♡♡♡　ぁ゛ーーーーッ♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」<br />
「ふふ、とっても愉しんでいらっしゃいますね。なお様、気持ちいいですか？」</p>
<p>「ぇへっ、でへへへっへへへへへへへぇ゛ぇ゛ぇぇぇぇえっ♡♡♡♡♡　きもぢっ、きもぢぃぃぃっひひひひひひひひひぃぃぃぃいいッ♡♡♡♡♡　くすぐっだぐでぎもぢぃぃぃぃっひっひゃっははははははははははははぁ゛ぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>余計なことを考えなくなった脳というのは、びっくりするぐらい素直だ。快をそのまま快と受け取って、いくらでも貪ろうとする。すっかり力を失った筋肉は一切の抵抗なく、くすぐったさを減衰させることなく全身に伝えていく。</p>
<p>それが続く。何も考えず、ただくすぐられイキ続けること、何十分も、何時間も。ああ、本当に至福の時間。このままいくらでもくすぐられたいと思ってしまうのは、ランナーズハイというやつだろうか。</p>
<p>それでも、私の体力というのは決して無限ではなかった。</p>
<p>「なお様、もうお疲れですか……？」<br />
「ぁはっ、あっはははははははははははははぁ゛ぁぁぁぁ……♡♡♡♡♡　ぁぉ゛、お゛ー……♡♡♡♡♡　あはははははははははははぉ゛ぉぉお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～……♡♡♡♡♡」</p>
<p>「……残念ながら、なお様を気持ちよくさせていただくのは、ひとまずこれで最後になりそうですね」<br />
「ぉ゛お……♡♡♡♡♡　ぉぁっひゃっはははははははははははぁ゛ぁぁぁ……♡♡♡♡♡　ぁ゛ー……♡♡♡♡♡」</p>
<p>「せめてどうか、最後は思いっきりおイキください……」<br />
「ぃひぃぃぃい――♡♡♡♡♡　ぁ゛ッ、くしゅぐっだひの、強く――♡♡♡♡♡　いひひゃはははははははは――ッ♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁあああ――ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>「ほら、イッて――♡」<br />
「――ッ゛ッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁ゛はははははははははッ♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛ッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>大きな大きな絶頂。痙攣、明滅、悲鳴、潮吹き。それは体力とか、体液とか、酸素とか、感情とか、体にあるものを全部全部吐き出すかのよう。</p>
<p>それが何十秒か、何百秒か続いて。</p>
<p>そして私は、いつの間にか気絶していたのだった――。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>3日目<br />
8:00 フロント</p>
<p>私は荷物をまとめて、送迎のバスを待つ。そこかしこから女性の笑い声が聞こえて、少し落ち着かない。</p>
<p>ましろさんは少し不満げな表情で、私の荷物を持ってくれていた。</p>
<p>「チェックアウトのお時間までまだ何時間かございますが、本当によろしいので？」<br />
「もー十分！　もう一生分くすぐられたよ！」</p>
<p>「朝食をあんなにがっついてらしたから、てっきりギリギリまで愉しまれるのかと」<br />
「お腹空いてただけだから！　昨日気絶して、気付いたら朝だよ！？」</p>
<p>このホテルのチェックアウトは10時だか、11時だか。そのギリギリまでの時間まで、たっぷりくすぐられるお客さんは多いらしい。そんなことしてられるか！</p>
<p>だけど、私が手をぱたぱた振ってこれ以上の滞在を断ると、ましろさんは顔をずいと近づけてくるんだ。</p>
<p>「それにしても、『一生分くすぐられた』……ですか」<br />
「な、何ですか……」</p>
<p>「今後の人生で、こちょこちょはもう不要ですか？」<br />
「ぅ――」</p>
<p>それは、質問と呼ぶにはあまりに確信めいていた。ましろさんの微笑みを見るだけで、くすぐったさがつま先から脳天までをぞくぞくと駆け巡っていく。</p>
<p>「……年1回くらいなら、頑張れば、うーん」</p>
<p>私が自分の給料とホテルの宿泊費を計算し始めたところで、ましろさんはくすりと笑った。</p>
<p>「ぜひ、またお越しください。なお様には、当ホテルの施設をまだ半分もご利用いただいておりませんから」<br />
「ここ、まだ何かあるのぉ！？」</p>
<p>「ああ、あとよろしければ、私の名前を覚えておいてください。2回目以降のご利用では、お世話させていただくスタッフを指名できますので」<br />
「そんなこと言われなくても、もう一生、ましろさんのこと忘れるはずないよ」</p>
<p>私が何の気なしにそう言った瞬間、ましろさんがうれしそうな顔をした気がした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ましろさんと別れ、送迎バスに乗り込むと、だんだんと現実感がやってくる。</p>
<p>現実感――確かに、あのリゾートホテルは夢のようだった。うっとりとするような夢ではない、あまりに激しく、甘い夢。だけど、その感覚は現実に戻りゆく私の全身に、今もなお残り続けている。</p>
<p>まさか、福引きでこんなことになるなんてね。一生分の運を使い果たしたかどうかは分からないけれど、私は今回の一件で確かに、人生が変わる出来事に出会ったらしい。</p>
<p>「あー、そう言えば……」</p>
<p>一連の出来事を振り返っていると、ふと思い出す会話があった。</p>
<p>『どんな所だったか教えてくださいねー！』</p>
<p>ここに来る前、リゾートホテルというものに憧れを抱いていた後輩が言ったことだ。私はこのホテルのことを教えてやるべきなのだろうか？　私の数々の痴態を？</p>
<p>「……ないな」</p>
<p>私は首を横に振るのだった。</p>
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		<title>淫魔国入口にて。女体化スパイが甘サドサキュバスたちのW性器くすぐり尋問で男性としても女性としても堕とされる</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 16 Apr 2026 15:00:01 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エロ小説]]></category>
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					<description><![CDATA[スパイとしてサキュバスの国に潜入しようとした"クリス"が、その入り口であっけなく堕とされてしまうお話。潜入のために女体化の魔術を施された彼（彼女？）でしたが、入国審査だとかでまだ慣れない敏感な全身＋おまんこをこちょこちょ。術が解けた後も、やっぱり敏感な全身＋おちんちんをこちょこちょ。女体と男体の両方でくすぐり責めを受けて蕩かされた彼は、サキュバスたちの性奴隷――通称『淫魔たちの恋人』として無事に、そして永遠に、かの国に滞在することとなったのでした。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ<br />
</strong>スパイとしてサキュバスの国に潜入しようとした&#8221;クリス&#8221;が、その入り口であっけなく堕とされてしまうお話。潜入のために女体化の魔術を施された彼（彼女？）でしたが、入国審査だとかでまだ慣れない敏感な全身＋おまんこをこちょこちょ。術が解けた後も、やっぱり敏感な全身＋おちんちんをこちょこちょ。女体と男体の両方でくすぐり責めを受けて蕩かされた彼は、サキュバスたちの性奴隷――通称『淫魔たちの恋人』として無事に、そして永遠に、かの国に滞在することとなったのでした。<strong><br />
</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center;">※この作品は、<strong>Skeb</strong>で頂いた有償リクエストの作品です。</p>
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<p>&nbsp;</p>
<p>人間が決して立ち入れない国がある。ひとたび潜り込めば、2度と出ることはできないらしい。</p>
<p>しかもそれが魔族の国となれば、人の国々は放っておくわけにいかない。『魔族共は、我々の見えないところで何をやっている』『奴らは火薬を製造している。あそこは硝石の産地ぞ』『50年来平和だった、人と魔族の関係がついに壊れる』――そんなうわさがまかり通れば、密偵を送ろうという発想に至るのは当然のことだ。</p>
<p>しかし、ここで問題がある。閉鎖的な国にも、外交という概念は存在する。すると、多くの国々は眉をひそめるのだ。</p>
<p>――どうして、かの国の外交官は女性しかいないのだ？</p>
<p>それだけじゃない。指導者たる王、貴族、騎士、従者まで、表に出てくる者はただ1人の例外もなく、全員が美しい女性魔族。多くの推測はこうだった。つまり、かの国では女性の地位が著しく高いのではないか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「……だからって、わざわざ女体化の術をかけるなんて」</p>
<p>僕――XXXXは、胸にたまった息を全部吐き出しながら、街道のそばを流れる小川の水面を慎重に眺める。</p>
<p>長い銀髪、丸い目、小さい唇。きゃしゃな体にまとうのは<ruby>商人の服<rt>ロングガウン</rt></ruby>。……うん、どこからどう見ても、僕は<ruby>女<rt>・</rt></ruby><ruby>性<rt>・</rt></ruby>だ。当初とあまり見た目が変わっていないような気がしないでもないけれど、ちゃんと女性と思って見れば、うん。</p>
<p>「まったく、女体化っていうのはひどい魔術だよ。効果があまりない癖に、体が捻じ切れるように痛むんだから」</p>
<p>つまり、こうだ。人間が潜り込もうものなら2度と出られないとまで言われた物騒な国に、僕はわざわざ<ruby>性<rt>・</rt></ruby><ruby>別<rt>・</rt></ruby><ruby>を<rt>・</rt></ruby><ruby>変<rt>・</rt></ruby><ruby>え<rt>・</rt></ruby><ruby>て<rt>・</rt></ruby>まで潜り込もうとしている。だって仕方ないだろう？　それが<ruby>密<rt>・</rt></ruby><ruby>偵<rt>・</rt></ruby>たる僕の任務なのだから。</p>
<p>どこからどう見ても絶望的な状況。もしかしたら、死ぬかもしれない。</p>
<p>「……今さらか」</p>
<p>僕は孤児だった。国に拾われ、密偵として訓練を施された。罵声の雪崩を浴びせられ、気まぐれにムチでたたかれる毎日を送っていた。</p>
<p>訓練から逃げ出そうとした同輩は、見せしめに僕たちの前で殺された。訓練に付いていけなかった能力の低い同輩は、いつの間にかいなくなっていた。訓練を完璧にこなした優秀な同輩も、どこかの国に送り込まれて、そのまま帰ってはこなかった。</p>
<p>そう、死を恐れるなんて、本当に今さらだ。たまたま今日まで生き延びた、たまたま死ぬ日が決定した、それだけだ。</p>
<p>「あー、あー……。<ruby>私<rt>・</rt></ruby>、そう、<ruby>僕<rt>・</rt></ruby>じゃない。私、わたし……」</p>
<p>いつもより少し高い、女性の声がまだ慣れない。声は高くなるくせに、元々低い身長は、さらに低くなってしまった。</p>
<p>僕は発声の練習をしてから、川辺から立ち上がり街道の先を見る。もう少し歩けば、件の魔族の国か。</p>
<p>行こう。選択する権利を持たない僕たちは、どこで死ぬかの違いしか持たない――もはや覚悟ですらない、諦観が、僕の脚をよどみなく動かしていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――というわけで、私たちの商会と今後良い関係を結ぶことができたらと思いまして、こうして赴いた次第です」</p>
<p>「ふぅん、人間の商人ねえ……」<br />
「人間の商人、ですかー……」</p>
<p>城門。僕は衛兵の前で、あらかじめ準備しておいた適当な言葉を滞りなく出力していた。</p>
<p>城壁に囲まれた都市国家を一見した僕の感想は、率直に言って『大したことない』だった。本国帝都の大きさと比較すればはるかに及ばず、せいぜい3番目か4番目の都市程度。城門がたった一つしかない点は、防衛という点では強固に聞こえるが、城門は小さく、城壁も低く、せいぜい2階建て程度。威圧感のかけらもない。</p>
<p>そして、都市を守る衛兵も少ない。たった2人の女性魔族が、城門に近づく僕の前に立ち塞がったのだ。</p>
<p>「人間の商人が来るのっていつ以来だっけ？」<br />
「さあー。以前はそれなりに来てたと思いますけど、今はさっぱりですねー」</p>
<p>「まあ、うちはお金ないからね。トクサンヒン？とかも特にないし」<br />
「というより、そもそも人間自体がほとんど来ませんねー」</p>
<p>僕をよそに世間話を始める女性魔族たちを観察する。</p>
<p>1人は、つり目に短い赤髪、砕けた口調で話す。そしてもう1人は、垂れ目に長い青髪、間延びした敬語で話す。</p>
<p>2人に共通しているのは、背中にこうもりのような羽根を生やしていること。背後から黒いやじりのような尻尾を伸ばしていること。側頭部に2本のねじれた角を持つこと。そして力強さとは縁遠い体付きをしていること。肩幅は狭く、腰は細く、しかし胸や尻はあまりに大きい。背もあまり高くないけれど、女体化した僕の背丈よりは高い。</p>
<p>そんな彼女たちは、剣も槍も持たず、申し訳程度に薄い鎧をまとっている。衛兵という言葉がまるで似合わない姿。城壁の貧相さも相まって、国を守る気があるのか疑わしい。</p>
<p>「ところで、君の名前は？」<br />
「&#8221;クリス&#8221;と申します」</p>
<p>僕は、あらかじめ決めておいた名前を伝えた。</p>
<p>2人の魔族たちが、僕の全身を観察する。上から下へ、下から上へ。虫が這うような視線に、身震いしたくなる。すると、魔族たちはまるで示し合わせたように、同時に笑うのだ。</p>
<p>「ねえクリスちゃん。うちって、ニューコクシンサっていうのがあるんだよねえ」<br />
「……入国審査、ですか」</p>
<p>「そーそー。ちょっと、あっちに来て欲しいんですけど、いいですかー？」<br />
「…………」</p>
<p>僕は、笑顔を浮かべた自分の頬が緊張するのを自覚した。</p>
<p>こんな気の抜けた衛兵たちがいるせいで忘れてしまいそうだけど、ここは人間が潜り込もうものなら2度と出られないとまで言われた物騒な国だ。『はいどうぞ』ですんなり通してくれるほど甘いわけがない。</p>
<p>僕に与えられた選択肢は、そう多くはなかった。ここで『それならいいです』と言って帰りでもしたら、帰国したその日のうちに首をはねられるだろう。</p>
<p>「……分かりました」</p>
<p>「やたっ♡」<br />
「わーい♡」</p>
<p>2人の魔族たちが、あからさまに明るく笑う。随分とうれしそうだな――僕はその違和感に気付きはしたものの、正体までを見定めることはできず、彼女たちに両手を引っ張られて歩いて行くのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>僕は当初、何か詰問でもされるのかと思っていた。もしかしたら、拷問めいたことをされるのかもしれない。とても友好とは程遠い態度は、しかし僕の故郷である帝国をはじめ、人間の国であれば珍しくない。</p>
<p>そしてある意味で、その予想は当たっていたと思った。</p>
<p>「この部屋、は……」</p>
<p>城門くぐって街に出ること能わず、城壁の内部に通じる道を行く。1番近くの扉を通り過ぎて、二つ目の扉を開いた先。その狭い部屋の光景に僕は絶句した。</p>
<p>分厚く冷たい石壁に囲まれた部屋を埋め尽くすのは、実に多種多様な拘束台。</p>
<p>その一つ一つに、瞬間的に、自分が縛り付けられて処刑される光景が浮かび上がる――頭を前に差し出すようなあの首かせは、まるでギロチン台のよう。天井近くには、宙吊りにうってつけの梁がある、括られるのは首か。大の字に寝たらちょうど手首と足首の位置に枷がある台座は、人体解剖にでも使うのだろうか。</p>
<p>……顔面がサッと冷たくなる心地がした。</p>
<p>「ごごごっ、ごめんねー！　何か物騒な部屋でさあっ！？」<br />
「だだ、大丈夫ですよ－。別に何か痛いことするわけじゃないですからー」</p>
<p>その慌てるような言動は、どうにも噓偽りのなさそうなもので、自分たちでこの部屋に招き入れたにしてはどうにも不釣り合いなものだ。</p>
<p>確かによく見れば、部屋には数々の拘束台が鎮座しているものの、赤黒い血の染みは一滴も見られない。どちらかと言うと、<ruby>透<rt>・</rt></ruby><ruby>明<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>液<rt>・</rt></ruby><ruby>体<rt>・</rt></ruby>が染み込んだ痕……？　それも、全ての拘束台にだ。</p>
<p>ここは一体何だ？　僕の緊張は拭えない。</p>
<p>「それで、ここで何を？」</p>
<p>僕は努めて冷静に問うた。すると、2人の魔族たちは笑うのだ。</p>
<p>「脱いで♡　全部♡」<br />
「っ」</p>
<p>「入国審査、ですよー♡」<br />
「……分かりました」</p>
<p>何としてでもこの国に入らなければならない僕には、拒否権がない。僕は自分の指が意思に反して少し震えているのを自覚しながら、<ruby>商人の服<rt>ロングガウン</rt>を脱いだ。そして下着を脱ぎ、靴すらも脱ぎ捨てる。</ruby></p>
<p>「うーん、いいね♡　小っちゃいお胸もかわいーなあ♡」<br />
「アソコもつるつるぷにぷにー♡　年相応って感じですねー♡」</p>
<p>僕は無意識のうちに内股になりながら、片手で胸を、もう片手で脚の付け根を隠していた。</p>
<p>性転換したこの体は、本来の自分の体ではない。それでも、こんな風にまじまじと観察され、感想を述べられていては、恥ずかしくなるのは仕方ないだろう。</p>
<p>「ぐへへへへぇ♡」<br />
「うふふふふー♡」</p>
<p>「っ……！」</p>
<p>思考。まさか――その疑念は少しずつ、確信へと傾いていく。つまり、彼女たちを動かしているのは性欲なのではないか、ということだ。</p>
<p>僕にも性知識ぐらいはある。密偵としてあらゆる場に潜り込むために、さまざまな知識を詰め込まれた。識字、算術、家事、作法……挙げればキリがない。そしてその一つに、基本的な性知識が含まれていたのだ。例えば、子どもを作るには、女性器の中に男性器を挿入するとか。男性は女性の裸を見ると性的興奮を催すものだとか。</p>
<p>だけど、それはあくまでも知識に過ぎなかった。子どもを作る経験なんてしたことがないし、その欲求をまさか魔族とはいえ女性が、しかも女体化した自分に向けるなんて、思いもしなかった。</p>
<p>「その……！　あなたたちは、私と子どもを作りたいんですか……っ！？」</p>
<p>彼女たちの嗜好が理解できなかった僕は、ただ純粋に非難の目を向ける。</p>
<p>そしたら、不可解なことに彼女たちは熱狂した。</p>
<p>「かーっ♡　その質問には何だか答えにくいなあっ♡」<br />
「子どもを作りたいわけじゃないですけどー、そういうことはしたいって言うんでしょうかー♡」</p>
<p>「こっ、『子どもを作りたいんですか』って、かかかかっ、かわいいぃぃ……♡」<br />
「いいですねー♡　本当に最低限の性知識しか備わってない感じ、うぶですねー♡」</p>
<p>バカにしているようで、だけど日々向けられていた蔑むようなまなざしとは違う。ひどく熱のこもったそれに、僕は目がぐるぐると回る心地だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「まあさ、こういうのは躰で教えてあげなきゃ♡」<br />
「ですねー♡」</p>
<p>2人の魔族が僕に近づく。そして、僕の女体化した上半身を、両の手でなで回し始めたのだ。</p>
<p>「ひぅ――！？　な、何、して――」</p>
<p>「おおっとぉ！　動いちゃダメだよ、ニューコクシンサなんだからぁ♡」<br />
「この国に入りたかったら、私たちの言うこと聞かなきゃダメですよー♡」</p>
<p>「っ……！　あなたたちは、ひぁっ、やめ、首なでちゃ、ぁぁ……！？」</p>
<p>「立ったまま、両手後ろに回して♡」<br />
「目も閉じちゃだめ、私たちのお顔ちゃんと見てくださいー♡」</p>
<p>「ぅあ……っ、く、ふぅぅ……！？」</p>
<p>分かり切っている。彼女たちのしていることは、衛兵の責務に叶ったものではない。だけど、この国に入れるかどうかは彼女たち次第。となれば、彼女たちの手を拒むのは得策ではない。</p>
<p>「っ、あ……、んく……！　や、ぁぁ……！　お腹、指、立てないで……！？」</p>
<p>「ぅひょー♡　君、すっごい敏感だねぇ♡　まだちょーっと触っただけなのにさぁ♡」<br />
「うふふふ♡　顔真っ赤ー♡　お姉さんたち愉しくなってきちゃいましたよー♡」</p>
<p>「私は、愉しくありません……っ！　あっ、ひぁぁぁ……！？」</p>
<p>拒むわけには行かないと頭の中で分かってはいても、それが実践できるかどうかは別の話だ。</p>
<p>彼女たちの手のひら、指先は、まるで武器を持ったことがないんじゃないかと思えるぐらい、柔らかく滑らかだ。その手付きは僕の躰の感触を愉しむようでありながら、ただそれだけでなく、的確に神経を刺激して僕の反応を引き出してくる。</p>
<p>加えて、彼女たちの表情。今までは任務を全うすることに精いっぱいだったから気付かなかったけれど、彼女たちは2人とも、本国ではそうそうお目にかかれないであろうぐらい、かわいらしく美しい。そんな彼女たちが、にんまりとした笑みを浮かべながら、僕のことを至近距離で見つめてくる。</p>
<p>そのむず痒さに、僕はよろ、よろ、よろと後ずさりしてしまう。彼女たちもそれに追従するから、僕はさらに後ずさり。3歩、4歩、5歩――。</p>
<p>すると、膝の裏に何かが当たって、僕は尻もちを付いてしまった。</p>
<p>「きゃっ」</p>
<p>痛くない。だけどその代わりに、彼女たちの笑みが、僕の心をザワつかせた。</p>
<p>「あれれー？　クリスちゃん、<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>がいいのぉ♡」<br />
「あんなに怖がってたのに、自分から求めちゃうなんてー♡」</p>
<p>「な、ぇ……！？　ちがっ、これは……！」</p>
<p>僕が意図せず座ってしまったのは、部屋を埋め尽くす多種多様な拘束台のうちの一つだった。彼女たちは意気揚々と、拘束台に付いた枷を僕の両手首、両足首に巻き付けていく。</p>
<p>「あ、え、ちょ……！？　や……、動け、ない……！？」</p>
<p>抵抗するには、彼女たちはあまりに手慣れていたし、僕の反応はあまりに遅すぎた。</p>
<p>この拘束台、機能だけを見るならどっしりとした椅子のようだけど、あまりにも付随物が多い。背もたれから伸びる羽根のような板材が、僕の腕を真横に伸ばしたところで拘束する。そして、座面の左右前には足置きがある。脚を大きく開いた状態で、足首が固定されてしまう。</p>
<p>椅子に座ったまま、両腕は真横、両足は開いて――僕は実に無防備な姿を取らされてしまったのだった。なで回されてふ抜けたはずの躰が、また緊張する。</p>
<p>「うふふふぇへへへえ♡　それじゃあ、そろそろ本番を始めよっかぁ♡」<br />
「大丈夫ですよー♡　痛くないですから、とっても気持ちいいですからー♡」</p>
<p>僕とて、いい加減理解している。彼女たちに僕を痛め付けようという意図はなく、その行動原理はただひたすらに性欲。それでも、今の状況は恐怖だ。彼女たちは、僕が本国で養ってきた性知識の領域を軽々と越えてくる。</p>
<p>何をしてくるのか分からない。思わず目をぎゅっとつむった瞬間、頭の奥にまで響いてきた感覚は――。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「こちょこちょこちょこちょおっ♡」<br />
「こちょこちょー、こちょこちょこちょこちょー♡」</p>
<p>「ひゃぅぁぁあ――！！？　っ――！！　っ――！！？」</p>
<p>最初は、何かの間違いかと思った。だからこそ、呼吸が一瞬止まった。</p>
<p>赤髪の魔族は腋の下を、青髪の魔族は足の裏を。両手の指を立てて、肌にこびり付いた何かをこそぐように、あるいは肌の上で踊り回るように。</p>
<p>間違いない、これは――一瞬置いて、僕の口から笑い声があふれ始めた。</p>
<p>「――ぁはっ！！？　あぁっはっははははははははははははひぃぃい！！？　くしゅぐったはっ！！？　くすぐったひぃぃぃひっひゃっははははははははははぁぁぁぁぁぁ！！！」</p>
<p>これは何だ、何だったっけ？　ああ、そうだ、『くすぐったい』だ。彼女たちのしていることは『くすぐる』だ。街で親に恵まれた子どもたちが友だちと遊んでいた時だったか、あるいは腹を空かせることを知らない子犬が飼い主にじゃれていた時だったか。僕は『くすぐる』を見たことがある。見たことがあるとしか言えないぐらい、僕には縁遠かった行為。</p>
<p>だからこそ、疑問は尽きない。どうして彼女たちは、僕を『くすぐる』？　こんなの、ばかげていると思った。</p>
<p>「なんで、どうしてくすぐっ！！？　どうしてくすぐるんですかぁぁっはっははははははははは！！？」</p>
<p>「なんでって……。気持ちいーから？」<br />
「クリスちゃんは、こちょこちょされるのお嫌いですかー？」</p>
<p>「嫌いも何もっ！！？　くすぐったはっ、くすぐったいぃぃぃひっひゃっはははははははははははははっ！！！　ぁっはははははははははぁぁぁぁああ！！？」</p>
<p>彼女たちはさも当然と言わんばかりの反応だ。</p>
<p>その感覚は、確かに先ほど上半身をなで回されていた時の延長線上にあると言えるかもしれない。だけど、あまりに強かったし、鋭かった。</p>
<p>全身がぎゅうぎゅうに緊張して、本能がくすぐったさから逃れようとする。しかし、両手首、両足首に巻き付いた拘束は強固だった。革で作られた幅広の帯は皮膚に食い込むことなく、僕の動きを優しく、しかし確実に阻んでいる。女体化した軟弱な躰では当然、元の姿でも引きちぎるのは無理だ。</p>
<p>口から不本意な笑い声があふれ続ける。</p>
<p>「それにしても、やっぱりすっごい敏感だねぇ♡　ほぉら、指のこそこそーって動きだけで、全身がすっごいビクビクしてるぅ♡」<br />
「やめっ、やめぇぇぇっへへへへへへへへへへへへぇぇ！！！　わきのしたっ、くぼみっ、なかぁ！！？　ほじくらないでくだひゃぁぁぁっはははははははははははぁぁぁぁあっ！！？」</p>
<p>僕のそばから両手を伸ばして腋の下をくすぐる赤髪の魔族は、そう舌なめずりする。腋のくぼみの中でちろちろとうごめく指先は軽やか。まるで力のこもっていない動きなのに、僕は全身の体力を酷使させられる。</p>
<p>「足の裏ー、ぷにぷにで小っちゃくてかわいいですねー♡　たーっくさん、くすぐったくしてあげたくなっやいますー♡」<br />
「いらないっ、いらないですぅぅっふふふふふふふふぅぅぅう！！？　爪で引っかくのっ、いらないいぃぃぃぃっひっははははははははははぁぁぁぁぁぁああ！！！」</p>
<p>僕の足元にしゃがみ込んで両足の裏をくすぐる青髪の魔族は、上目遣いでそう言う。足の裏に爪を立てて上下にかくような動きは少し激しい。足の裏なんて躰の先も先にある部位なのに、どうしてこんなにも強烈な感覚に苛まれなければいけないのだろう。</p>
<p>「ぁはっ、ぁぁぁああっははははははははははぁぁぁぁぁあ！！？　こんなのっ、気持ちよくないっ、気持ちよぐないですがらぁぁぁぁっははははははははははは！！！　ぁははははははっ、あぁぁっははははははははははぁぁぁぁぁああ！！？」</p>
<p>くすぐるという行為は、僕にとってただただ理不尽でしかなかった。</p>
<p>彼女たちの言う『気持ちいい』をちっとも理解できないまま、時間だけが過ぎていく。このまま、呼吸ができず死んでしまうのかもしれない。</p>
<p>助けて、助けて、助けて――！</p>
<p>頭の中が一つの言葉で満たされそうになった時、突然部屋の扉が、バンと大きな音を立てながら開いたのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ヒぇ――！？　たた隊長ぉっ！！？」<br />
「ど、どどどどうしてここにー！！？」</p>
<p>「……それは、私が隣の部屋にいることを知っての言葉か？」</p>
<p>魔族たちの悲鳴と共に、僕の腋の下と足の裏のくすぐったさがやんだ。</p>
<p>「ひはっ、は――！！　はーっ、はーー……っ！！」</p>
<p>僕は咳き込み、みっともない呼吸音を鳴らしながら、涙でぼやける新たな女性魔族の姿を確認した。</p>
<p>鋭い目、金色の長髪。それはまるで、神話に出てくる戦乙女のよう。しかし、こうもりのような羽根、やじりのような尻尾、2本のねじれた角は種族共通か。そして彼女も他の魔族たちと同様、女性らしさというものを煮詰めたような美しい姿形をしている。</p>
<p>そんな、隊長と呼ばれる彼女は、どうやら額に青筋を浮かべているようで。</p>
<p>「それでお前たち、何してる……？」</p>
<p>「い、いいいや。あ、怪しい者が来たので、尋問をですね、はい」<br />
「わわわわ私たち、サボってませーん」</p>
<p>「まかり通ると思うか？」</p>
<p>「ぅ……」<br />
「ぇ……」</p>
<p>僕は少しだけ安堵した。</p>
<p>こんな国でも、まともな衛兵がいたという事実。いや、忍び込もうとしている国に対して言うことではないのだけれど。そして、そんな彼女が助けてくれそうという希望。</p>
<p>僕が同じことをやれば即刻首をはねられているだろうに、職務放棄の魔族たちは往生際が悪かった。</p>
<p>「た、たたたた、隊長もどうです？　この子、クリスちゃんって言うんですよぉ♡」<br />
「ここここの子、おすすめですよー？　もー、とって敏感でかわいい子ー♡」</p>
<p>それはいくらなんでも無茶だろう。火に油を注ぐ言葉だ。</p>
<p>金髪の魔族は一瞬、僕を見やる。そして2人の部下に視線を戻そうと思ったら、ぎゅんという音を立てそうな勢いで、再び僕を凝視した。</p>
<p>「うお――っ♡」</p>
<p>二度見。その視線は、先の2人の魔族よりも、さらに熱がこもったもので――。</p>
<p>僕は本能的に、まずいと感じた。</p>
<p>「ま、まあ……。衛兵にも息抜きは必要だし、な。お前たちがサボっている間の門番は既に立てておいたし、うん」</p>
<p>「うわ出たよ隊長の面食い」<br />
「ほんと小さい子好きですねー」</p>
<p>「お前たちは後で始末書だからな」</p>
<p>「ぅ……」<br />
「ぇ……」</p>
<p>前言撤回。この国にまともな衛兵なんていない。入国審査なんていう体面はとうの昔にどこかに行った、理不尽な色事は続くのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「や、やめ、<ruby>僕<rt>・</rt></ruby>、もう……」</p>
<p>素性を偽ることすら忘れ、一人称を誤っていることにすら気付かず、僕は懇願する。この苦しさがまだ続くと思うと、涙が止まらない気分だった。</p>
<p>だけど、金髪の魔族が加わったことで、これからの行為は少し<ruby>事<rt>・</rt></ruby><ruby>情<rt>・</rt></ruby>が異なってくる。彼女は、僕の大きく開かれた脚の間に立つと、真下に腕を伸ばして、僕の脚の付け根をくすぐり始めたのだ。</p>
<p>「ひぅぁぁぁぁあああっ♡♡♡　っ――！！　っ――！！？」</p>
<p>まるで歌うような悲鳴に、自分の喉がおかしくなってしまったんじゃないかと思った。</p>
<p>首ががくんと下を向く。脚の付け根にある女性器は、いまだに見慣れない。毛のない、ぷにぷにと柔らかい肉の盛り上がりが二つあって、その谷間にあるのが女性のもっとも大事な部分。その左右の肉の盛り上がりを、金髪の魔族は人差し指を立てて、そりそりと優しく引っかいたのだ。ぷにぷにの肉を通り抜けて、奥にある大切な何かが刺激されたような心地。</p>
<p>そして、人差し指の一かきで済ませてはくれない。二かき、三かき、親指も中指も薬指も、小指すら使って、僕の女性器をくまなくくすぐっていく。</p>
<p>「ひぁぅぇぉあひゃあぁぁぁぁぁっはっはははははははははははははぁぁぁぁぁあっ♡♡♡　なにっ、何っ！！？　何これぇぅぉぁぃあひゃぁぁぁぁっはっはははははははははははははははっ♡♡♡」</p>
<p>僕の口から、とても僕のものとは思えない声があふれ続ける。自分が何を感じているのかもよく分からなかった。</p>
<p>そして、赤髪の魔族は腋の下を、青髪の魔族は足の裏を――先ほどまでのくすぐり責めが再開される。</p>
<p>「もう、隊長ってせっかちだなあ。せっかく<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>こ<rt>・</rt></ruby>は最後に取っておこうって思ったのに」<br />
「やめへっ、やめへぇぇぇぇぇっへへへへへへへへへへへっ♡♡♡　わきもっ、腋の下も何だか変っ！！？　さっきと違うっ、違うぅぅぅぁっはっはははははははははははぁぁぁぁぁああっ♡♡♡」</p>
<p>「あーあー。結局私たち下っ端は、上司には逆らえない運命なんですねー」<br />
「足の裏っ、なんでっ、にゃんでぇぇっへへへへへへへへへへぇぇぇぇえっ♡♡♡　やめっ、そんな感じ方してないっ、さっきそんなんじゃなかっひゃぁぁぁっははははははははははぁぁぁああっ♡♡♡」</p>
<p>「うぐ……。わ、分かった、今晩おごってやるから、そう言うなっ」<br />
「だめへっ♡♡♡　そこっ、そこくすぐっていいところじゃなひぃぃっひっひゃっははははははははっ♡♡♡　変になってるっ、やめっ、変になっひぇるからぁぁぁっははははははははっ、ぁははははははははぁぁぁぁああああっ♡♡♡」</p>
<p>僕は何度も『やめて』と懇願した。もう、入国のためにこの魔族たちの言うことを大人しく聞いてやろうという考えなんてなかった。ただただ、全身に走るこの感覚をどうにかしてほしかった。それなのに、3人ともやめてくれない。</p>
<p>くすぐったさだけじゃない。何か、大きな<ruby>何<rt>・</rt></ruby><ruby>か<rt>・</rt></ruby>が背筋を上ってくる。</p>
<p>「ふぁぅぉぉぉおおおっ♡♡♡　ひぁはっ、はひひひひひ――！！？　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ひゃはぁぁあ――！！？　っぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>大きな浮遊感が僕を襲った。全身を縛り付けている拘束具がふっと存在をなくして、宙に放り出されてしまったのかと思った。</p>
<p>暴走する意識と切り離された僕の男としての部分が、僕自身のことを俯瞰で観察する。すると、僕は甲高い声を上げていた。自分で、自分の声にドキドキしてしまいそうなぐらい、妙な声だった。未知の感覚に、全身が痙攣する。驚くことに、それは嫌な感覚ではなかった。相変わらず、激しくて、くすぐったくて、だけどどこか癖になるような。</p>
<p>「おー♡　クリスちゃん、初イキおめでとぉ♡」<br />
「おまんこちょっとくすぐられてイクなんて、素質あるんですねー♡」<br />
「ふふふ、ふふふふふ♡　かわいいじゃないか、クリス……♡」</p>
<p>魔族たちが色めき立つ。どうやらこれは、『イク』という感覚らしい。</p>
<p>瞬間的に、これまでの不可解な状況の全てに合点が行った気がする。どうして、魔族たちは職務放棄してまで僕と色事に興じ始めたのか。どうして、それが『くすぐる』なんて方法なのか。</p>
<p>……なるほど、これは……っ♡</p>
<p>だけど、僕の冷静な思考は一瞬で遮られることになる。3人の魔族たちによるくすぐり責めが止まらないからだ。</p>
<p>「やめっ、や゛めぇぇっへへへへへへへへへへへへへへっ♡♡♡♡　続けてくすぐりゅのはだめっ、腋の下も足の裏もじょせーきもぉぉぉぁぁぁあっひゃっはははははははははははははぁ゛ぁぁぁぁあっ♡♡♡♡」</p>
<p>「えー♡　そんな1回イッだだけじゃ、全然足りないよぉ♡」<br />
「イッた直後のこちょこちょって、すーっごくくすぐったくて、気持ちいんですよー♡」<br />
「私なんて、さっき加わったばかりなんだ。この程度で終わるわけないだろう？　ふふ……♡」</p>
<p>「やだぁぁっははははははははっ♡♡♡♡　また来る、来ひゃぅぅあっはっははははははははははっ♡♡♡♡　ぁ゛――♡♡♡♡　イク、いく――♡♡♡♡　ひひゃははははははぁぁぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>腋の下と、足の裏と、女性器――激しいくすぐり責めは続く。イッた後の躰は、不思議と敏感だ。</p>
<p>僕はなすがままだ。ただ恥ずかしく笑いながら、2度、3度、4度とイッてゆく。頭が、全身が、おかしくなる気がした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけど何度かイッた時、僕の躰に重大な異変が起こる。それは決して不快ではなかった。むしろ、間違った位置にあった骨や内蔵が、正しい位置に戻っていくような感覚。</p>
<p>だけどそれは、今の状況においてこの上なくまずかった。</p>
<p>「ぁっははははははははぁぇぇえっ♡♡♡♡　っ――！！！？　ぁ――！！！！　<ruby>生<rt>・</rt></ruby><ruby>え<rt>・</rt></ruby>、<ruby>て<rt>・</rt></ruby>――！！！？」</p>
<p>ふと下を見やれば、僕の脚の付け根から男性器が生えていたのだ。親指を一回り太くしたぐらいの、本来見慣れたはずの、しかし本来とは違って硬く重くなった男性器。見慣れた物体だからこそ見過ごしそうになったけれど、自分の置かれた状況を思い出してぎょっとする。</p>
<p>女体化の魔術が解けかけている。躰の異常によって魔術が不安定になったのか？　魔術について疎い僕には検討も付かない。</p>
<p>自身の喉から絞り出される声は相変わらず高い。恐らく、全身のほとんどはまだ女性のままなのだろう。それにしたって、<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>こ<rt>・</rt></ruby>が男性に戻れば、もう致命的だ。</p>
<p>「ぁははははははははぁぁぁぁあ――！！！！　ぁ、ぁ゛あ――！！！？」</p>
<p>興奮の中から湧き上がる、どす黒い恐怖の感情。こんなもの、魔族たちに見られたら……。</p>
<p>だけど、魔族たちがくすぐる手を止める様子はない。それどころか、女性器にしていたのと同じように、今度は男性器をくすぐってくるのだ。</p>
<p>安堵と困惑。どうして彼女たちは僕の躰の異変を見て何の反応も示さない？　まさか、僕を犯すことに集中してそんなことすら気付いていない？</p>
<p>「ひひゃっははははははははははぁぁぁぁぁああ♡♡♡♡　くすぐったひっ、くすぐったぁぁいぃぃひっひゃっははははははははははははっ♡♡♡♡　あぁっはっははははははははははぁぁぁぁぁああ♡♡♡♡」</p>
<p>そんな思考は、腋の下の、足の裏の、そして男性器のくすぐったさにあっという間に流されていってしまう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけど、ここでまた不可解なことが起きる。</p>
<p>「あっはははははははははははっ♡♡♡♡　ぁはっ、はひぃっ♡♡♡♡　なん、ぁはあぁっ♡♡♡♡　まだ、<ruby>イ<rt>・</rt></ruby><ruby>ケ<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>――♡♡♡♡　ひひゃはっ♡♡♡♡　あぁぁっははははははははははははぁぁぁあっ♡♡♡♡」</p>
<p>女性の躰だった時は、あんなにイッていたはずなのに。男性の躰に戻った瞬間、とんとイクことができなくなったのだ。</p>
<p>女性の躰と男性の躰では、イキやすさが違う？　そんな風に推測するけれど、性知識に乏しい僕では見当も付かない。ああ、僕は本当に何も知らないんだな。</p>
<p>そして、イケないということは、僕が想像している以上に辛いものだった。</p>
<p>「やっぱり、腋の下はやさーしくがくすぐったいんだねぇ♡　ほらほら、こちょこちょこちょ、こちょこちょこちょこちょー♡」<br />
「ひひゃぁぁっはははははははははははははぁぅ゛ぅぅぅぅううっ♡♡♡♡　ぅぐっ、ふふふふふふふっ、ぁぅう゛ぅぅぅぅぅぅぅぅうっ♡♡♡♡」</p>
<p>「足の裏はちょっと強めがイイみたいですよー♡　こうですよねー？　かりかりかり、かりかりかりかりー♡」<br />
「ぁ゛あっはっははははははぁぁぁぁあっ♡♡♡♡　ぅ゛う、ぅぅぅぅぅぅうううっ♡♡♡♡　ぅ゛あっはははははははははははははぅ゛ぅうっ♡♡♡♡」</p>
<p>「ふー、ふーーっ♡　かわいいなぁ、仕事の疲れに効くなぁ……っ♡」<br />
「ぅ゛ぅぅぅぅぅぅぅうっ、ぅ゛ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅううううっ♡♡♡♡」</p>
<p>笑い声のなかに、うめき声が混じる。</p>
<p>こんなにもくすぐったくて、気持ちいいのに、明確な物足りなさが背筋を焦がしていく。僕は気付かないうちに、自分の躰を彼女たちの指に擦り付けていた。</p>
<p>「やーん♡　この子、自分でくすぐられに来てるぅ♡　かっわいいぃぃっ♡」<br />
「そーんなに、お姉さんたちにくすぐられたいんですかー♡」<br />
「うふうへへへっ♡　それなら、たーっぷりくすぐってやるからなぁ……っ♡」</p>
<p>「ぁははははははははははっ♡♡♡♡　ぁぐっ、ぅ゛ぅぅぅぅぅううっ♡♡♡♡　ぁっははははははははははははっ、ぅ゛ぅぅぅぅぅぅぅぅうっ♡♡♡♡」</p>
<p>屈辱。しかし、人として重大な代償を払っても、イク様子はない。</p>
<p>「そう言えば隊長、これから重要な会議があったんじゃないですかぁ？」<br />
「ぅ゛、そ、それは」</p>
<p>「あれあれー？　私たちには叱ってたのに、隊長サボっちゃうんですかー？」<br />
「結局お前たち叱ってもサボりっぱなしだろぉ！？　そ、それに、今この場を離れるわけには……！」</p>
<p>「3人は多いんですよぅ！　安心してください、こちらはうまくやっておくんでぇ。ね、クリス<ruby>き<rt>・</rt></ruby><ruby>ゅ<rt>・</rt></ruby><ruby>ん<rt>・</rt></ruby>♡」<br />
「ぅ゛、ぅぅぅぅ！」</p>
<p>「私たちはクリス<ruby>君<rt>・</rt></ruby>と愉しくヤッてるのでー♡」<br />
「ぅ゛ーー！　お前ら、覚えてろよーーーー！！？」</p>
<p>もう、ほのかな違和感に気づく余裕もない。</p>
<p>金髪の魔族が涙目で一時部屋から出ていき、残った赤髪の魔族と青髪の魔族は、それぞれの持ち場である腋の下と足の裏をくすぐりながら、時折気まぐれのように男性器に指先を這わせる。</p>
<p>「ぁははははははははははははっ♡♡♡♡　どうしてっ、どうしでッ♡♡♡♡　これっ、これぇぇぇぇっへへへへへへへへへへっ♡♡♡♡　ぁっははははははははははははっ、あぁぁぁぁぁぁあっはっはははははははははははははぁ゛ぁぁぁぁぁぁああああああっ♡♡♡♡」</p>
<p>僕は1度もイケないまま、長い長い時を過ごすのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>金髪の魔族が戻ってきたのは、気の遠くなるぐらい時間がたってからのこと。彼女の足音は、締め切った扉の向こうからはっきりと聞こえてきた。</p>
<p>「も、も――！　戻った、ぞ――！！」</p>
<p>「うわっ。隊長お帰りなさぁい」<br />
「そんな全力疾走してこなくてもいいですのにー」</p>
<p>「ゼェ、ゼ……！　な、何のことだふ――！　は……っ！」</p>
<p>僕をくすぐる手が止まった。示し合わせたわけでもない、ただ上司が戻ってきたからだった。</p>
<p>全身の感覚がふっと収まった直後、僕は咳き込み、泣き始めた。それまでずっとくすぐられ続けていた僕は、3人のやり取りに感情を向ける余裕もないぐらい、もう心がボロボロだった。</p>
<p>「ひぐっ、ぅあ゛ぁぁぁぁぁぁああんっ！！　ひぐっ、ぐすっ、ぅ゛ぅぅぅ……！？」</p>
<p>「ええええうええええ！？　が、ががガチ泣きぃ！？」<br />
「どっ、どどどどどどどうしたんですかかかかー！？」<br />
「お、お前らぁ！　クリスに何かしたのかッ！！」</p>
<p>あたふたする3人を前に、僕は何て情けないと思った。だけど、押し寄せてくる感情は止まらない。</p>
<p>「ごめ、なさ……ッ♡　だって、くすぐったくで……！　気持ぢいいのに、イケなぐでぇ……！」</p>
<p>「うんうん、ごめんね。やりすぎたよねぇ」<br />
「ごめんなさいー。もー、隊長が帰ってくるの遅いからー」</p>
<p>「私は悪くないだろぉ！？　まったく、君も<ruby>男<rt>・</rt></ruby><ruby>の<rt>・</rt></ruby><ruby>子<rt>・</rt></ruby>なんだから泣くな！」</p>
<p>「うわっ。良くないですよー、今のご時世、『<ruby>男<rt>・</rt></ruby>はかくあるべし！』なんてぇ」<br />
「多様性の時代ですよー。泣き虫な<ruby>男<rt>・</rt></ruby><ruby>の<rt>・</rt></ruby><ruby>子<rt>・</rt></ruby>がいたっていいじゃないですかー。ねークリス<ruby>君<rt>・</rt></ruby>」</p>
<p>あまりにも心がぐちゃぐちゃで、彼女たちの漫談に気を向ける余裕もなかった。何呼吸も遅れて、僕はようやく3人の会話の違和感に気づく。</p>
<p>滑稽なぐらい、自分の泣き声がすんと止まった。</p>
<p>「……今、僕が<ruby>男<rt>・</rt></ruby>って」<br />
「え？　うん、そだね」</p>
<p>「だって、僕、今、え……？」<br />
「あー。もしかして、女体化の魔術のことですかー？」</p>
<p>「どうして……知って……？」<br />
「君、今の自分の格好に気付いていないのか？」</p>
<p>金髪の魔族がふっと手をかざすと、僕の全身を映し出すような姿見鏡が現れる。魔力を結晶化したものだろうか、原理はこの際どうでもいい。その鏡には、女体化の魔術なんてすっかり解けた、男の僕の姿が映し出されていて。</p>
<p>いや、それ以前に……。</p>
<p>「うーん。何ていうか、その術で私たちを騙すのは無理だよ？　うん」<br />
「人間の魔術って雑なんですよねー。変な魔力が全身に絡まっちゃってるの、見れば分かるんですよー」</p>
<p>「マフラー編んだら、あちこちから変な毛糸が飛び出てるみたいな？」<br />
「そうです、それー」</p>
<p>「それ、じゃ……。最初、から……？」</p>
<p>要するに、だ。最初から、僕の変装はバレバレだったということ。そして、変装なんて露骨なことをしていることが分かっていれば、怪しまれないわけがないということ。</p>
<p>何だかもう、本当にバカみたいだ。涙が出てくる。</p>
<p>「ああもう！　そんな泣かないで」<br />
「にに、人間の魔術にしてはなかなかですよー？」</p>
<p>「ってゆーか、君、女の子じゃなくてもすっごいかわいいねえ♡　男の娘って言うんだよっ、需要高いよぉっ♡」<br />
「元々女の子みたいな見た目だから、性転換もあんまり意味なかったかもですねー♡」</p>
<p>慰めているのか、慰めていないのか、よく分からない言葉だった。</p>
<p>2人が僕の頭をなでくり回すさなか、僕は自身の行く末を思う。スパイだとバレて敵国で捕まった者の末路なんて、禄なものじゃない。消えていった同輩たちに自身を重ねるだけで、全身が寒くなるような心地がした。あんなに『死を恐れるなんて今さらだ』なんて思っていたのに、いざ死を前にするとこの体たらく。もう、徹頭徹尾情けないな、僕。</p>
<p>「あああああもう！　そんな死にそうな顔しないでよう！」<br />
「こここの子、本当にマイナス思考な子なんですよねー！」</p>
<p>僕が下を向いているさなか、赤髪の魔族と青髪の魔族のあたふたは最高潮に達する。それを見かねたのか、金髪の魔族は『はあ』とため息を付いて、僕の前に立った。</p>
<p>「まあ確かに、変装までしてこの国に潜り込もうとした不審者を、放っておくわけにはいかないな」</p>
<p>酷薄な言葉、しかしその声音に冷たさはなかった。『責め苦を与えるわけではない』――そう言いながら、彼女は人差し指で僕の顎を持ち上げた。</p>
<p>「君は『淫魔たちの恋人』になるんだ」</p>
<p>それは聞き慣れない言葉だった。『淫魔たちの恋人』――どこか甘くも、背筋が寒くなるような。</p>
<p>「簡単なことだよう♡　今日みたいに、私たちとずーっとこちょこちょエッチするお仕事♡　お仕事だからサボっちゃだめだよぉ？」<br />
「私たちに呼ばれたらすぐに来てー、たくさんこちょこちょされてー、お精子ぴゅっぴゅしてー♡　この国にいる人間たちは<ruby>皆<rt>・</rt></ruby>そうしてるんですよー♡」</p>
<p>「どうせ帰った所で無事じゃ済まないだろう。ここにいれば君は五体満足のまま。君のしようとしたことを考えれば、随分と有情な落とし所だと思うが？」</p>
<p>僕は反射的に拒絶の表情を浮かべた。要するに、それは彼女たちの<ruby>奴<rt>・</rt></ruby><ruby>隷<rt>・</rt></ruby>になるということじゃないか。そんなの、受け入れられるはずが……。</p>
<p>「まあ、君が受け入れようが受け入れまいが、拒否権なんてないのだが、なっ♡」</p>
<p>金髪の魔族の言葉が合図に、また3人が僕の躰に指を這わせ始める。1人が腋の下、1人が足の裏、そして1人が男性器。</p>
<p>再び始まる地獄の時間。だけど――。</p>
<p>「ひひゃぁぅぁぁぁあっひゃっはっはははははははははははははぁぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡♡　にゃにっ、これぇぇっ♡♡♡♡♡　くしゅぐったはっ、気持ちぃぃぃひひゃっはっはっははははははははひゃはははははははぁぁぁぁぁぁああああああッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>今までと比べものにならないくすぐったさ、そして気持ちよさ。散々蕩けるようなくすぐったさを味わってきたと思ったのに、まだ<ruby>先<rt>・</rt></ruby>があったんだ。</p>
<p>「君、まさかおちんちんじゃあイケないって思ってたあ？　まさか♡」<br />
「おまんこのほうはたくさんイカせてあげてー、おちんちんはイカないように手加減してただけですよー♡」</p>
<p>「だめへっ、へんっ、変んんんんんんんんひゃは――ッ♡♡♡♡♡　ひひゃはぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　はひっ、ひ――♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>あふれ出る嬌声、震える全身。僕はあっという間にイッてしまった。</p>
<p>加えて、男性器から何か噴き出す感覚。涙でぐずぐずになった視界が白で埋まっていく。知識としては知っている。これは、精液というやつだ。精液を出すということは、こんなにも気持ちいいものだったのか。</p>
<p>「満足そうな顔をしないでおくれよ……♡　私たちがまだ愉しんでないだろう？」</p>
<p>金髪の魔族が、椅子の座面に片足を乗せて、膝を立て、女性器を見せつけてくる。僕が女体化していた時のそれと比べて少し形の違う女性器は、まるで涎のように透明な液体を滴らせていた。</p>
<p>そして、彼女が腰を落とすと同時に、女性器がゆっくりと僕の男性器に近づいてくる。</p>
<p>「――ふぁぁぅぁぁぁぁぁああああッ♡♡♡♡♡」<br />
「んぉ――♡　ふふ、年相応の小っちゃい、だけど硬いおちんちんだなぁ♡」</p>
<p>女性器の中に男性器を挿入する行為――ようやく僕も知っている、子どもを作る行為だった。最初からそうしていれば単純明快だったのに、長い時間を掛けてようやく辿り着いた、何て回り道。</p>
<p>それでもやっぱり、彼女たちの行為というものは、僕の知識の範疇に収まってくれる気がさらさらないらしい。</p>
<p>「さぁ、クリス。もっと気持ちよくしてやるから、なっ♡」<br />
「ふゃあひゃっはっははははははははははははぁぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡♡　ひゃめっ、腰ぱんぱんしながら腋の下こちょこちょしにゃいでぇぇっへっひゃっはははははははははははぁ゛ぁぁぁぁああっ♡♡♡♡♡　ぁっひゃははははははははははひゃぅぁぁぁぁぁぁぁああああああああっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>「じゃあ私は、隊長の替わりに<ruby>下<rt>・</rt></ruby>に失礼っとぉ♡　ほれほれ、タマタマくすぐったいよねぇ♡　こちょこちょこちょこちょぉっ♡」<br />
「ぅへぁひゃぁっはっははははははははははははっ♡♡♡♡♡　にゃにそぇっ♡♡♡♡♡　わかんなひっ♡♡♡♡♡　わかんにゃぁぁぁぁっひゃっはっはははははははははははははぁっ♡♡♡♡♡　ぁはひっ、ひゃぁっはっはははははははははぁぅぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>「次は私も席替えさせてくださいよー？　まあ、クリス君は足の裏こちょこちょされるの大好きですものねー♡　かりかりかりかりー♡」<br />
「ひゃっはっはははははははははははぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡　好きじゃなひっ、好きじゃっ、すきっ、す――♡♡♡♡♡　ぁはひっ、ぁ゛っはははははははははははははははっ、ぁ゛はははははははははははぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>「ああ、安心しろ。私たちは子を作らない。君の精子は、ただおいしく頂かれるだけさ」</p>
<p>全身をくすぐられながら、子を作らない子作り。あまりにも気持ちよすぎて、思考が溶けていく。</p>
<p>本来、子どもを作る行為というのは、神聖で感慨深い行為らしい。だけど、今行われているのはあまりにかけ離れているように感じた。獣のように快楽をむさぼるだけで、そこに情緒なんて存在しない。起伏が存在せず、最高点がずっと続くという、静寂と呼ぶにはあまりに激しすぎる凪。</p>
<p>僕はただただ、快楽という名の暴力に押し流されていく。</p>
<p>「っぁ゛っはははははぁぁ゛ぁぁぁあああっ、だめっ♡　またいくっ、いぐっ、い――♡♡♡♡♡　ひゃはぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>あっという間にイッてしまった後でも、それは変わらない。</p>
<p>「隊長おお！　次は私ですよ、私ぃ！」<br />
「ぅぐ、し、仕方ないな……」</p>
<p>金髪の魔族が渋々と僕の腰から下りると、今度は赤髪の魔族が僕に跨がってくる。今度は、赤髪の魔族が僕に背を向けながら腰を振り、そのさなかに腕を真下に伸ばして内股をくすぐってくる。そして、青髪の魔族が腋の下を、金髪の魔族が足の裏をくすぐってくる。</p>
<p>「ひゃぅあっはっはははははははははははははははっ♡♡♡♡♡　むりっ、むりぃぃっひっひひひひひひひひひひひぃぃぃぃいいっ♡♡♡♡♡　イグの止まらなくなっひゃ――っぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>それで僕がまたあっという間にイッたら、次は青髪の魔族の番だ。</p>
<p>「それじゃあ私も、失礼しますー♡」</p>
<p>青髪の魔族は腰を振りながら、僕の両胸をくすぐり、しつこくキスしてくる。残った二人の魔族が、僕の視界の隅で、何か『しまった、取られた！』という表情をした。赤髪の魔族は足の裏をくすぐり、金髪の魔族は男性器と尻穴をくすぐる。</p>
<p>「ゃ゛ーーーーっはっはははははははははははぁぁぁぁああっ♡♡♡♡♡　こぇ゛っ♡♡♡♡♡　いつおわるのッ♡♡♡♡♡　からだ溶けひゃッ♡♡♡♡♡　ぁはっ、ひゃ――♡♡♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ひぁひゃ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>それで僕がイッて、ようやく一通りかと思ったら、また金髪の魔族が僕にのし掛かってくるのだ。</p>
<p>「『いつ終わるの』って、終わらないよぉ？　言ったよね、クリスきゅんは『淫魔たちの恋人』になるってぇ♡」<br />
「毎日毎日、こちょこちょぴゅっぴゅー♡　今日みたいな日がずーっと、いえ、今日よりすごい日がずーっと続くんですよー♡」<br />
「安心しろ、死ぬことは絶対にないさ。人間は私たちにとって宝みたいな存在だからな。大切に、たーいせつに、管理してやるからな……♡」</p>
<p>「ぁ゛っははははははははぁ゛ぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁぁああっ♡　ぁはっ、ぁ――♡♡♡♡♡　ひゃぁ゛ぁぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ――♡♡♡♡♡　ッッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>いつしか、拒絶の声を上げることもなくなっていた。</p>
<p>僕は何もできずに笑い、射精し続けるだけ。まるで無限の時間をぐるぐると廻り続けるように、彼女たちは代わる代わるに僕を犯し続けるのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この国に赴いてから、3日あまりがたった。</p>
<p>僕はまだ、入国すらできていない。なぜなら、城壁の一室で、たくさんの衛兵たちに代わる代わる犯され続けているから。</p>
<p>「ほーら、こちょこちょこちょこちょー♡　腋の下も、お腹も、太ももも、足の裏も、全部ぜーんぶくすぐったいよねぇ♡　こちょこちょこちょー♡」<br />
「おちんちんもたっくさんこちょこちょしてあげるねー♡　あー♡　クリスくんのおちんちん、小っちゃいのに一生懸命びくびくして、ほんっとにかわいーなー♡」</p>
<p>「ひゃぅ゛ぁぁぁぁっひゃっははっははははははぁ゛ぁぁあっ♡♡♡♡♡　ぁはひゃッ♡♡♡♡♡　やぁッ♡♡♡♡♡　おちんぢんくすぐっだひぃぃぃっひひひひひゃぁ゛ぁぁぁああああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>もう、僕を犯すのは3人だけでは済まなかった。城壁を守っている数十人の魔族たちが、非番の時を狙って部屋になだれ込んでくる。</p>
<p>背の高い魔族、背の低い魔族。長髪の魔族、短髪の魔族。胸の大きな魔族、胸の小さな魔族。その姿形はさまざま。全員に共通していたのは、誰もが思わず見とれるほどの美女・美少女であり、その誰もが僕の躰をくすぐり姦して犯してくるのだ。</p>
<p>彼女たちの気まぐれか、僕はたまに、自身の性別を変えられていた。</p>
<p>「たまには、女の子のクリスきゅんとしたいなあ♡　えいっ♡」<br />
「ひゃーっ♡　男の子のクリスくんもかあいーけど、女の子のクリスちゃんも捨てがたいなーっ♡」</p>
<p>本国の魔術師たちが大がかりな準備を経て行う、体が捻じ切れるような性転換魔術と違う。ぽんと小気味のよい音が鳴った瞬間、まるで自身の存在が丸ごと変わっているかのように、一瞬かつ自然。たかが一衛兵による、何て完璧な魔術。</p>
<p>そして、彼女たちは女体化した僕の躰をくすぐり姦して、何度も何度もイカせてくるのだ。</p>
<p>「ひひゃっははははぁ゛ぁぁぁぁぁあああああッ♡♡♡♡♡　いぎなりおまんこくすぐられだら変になっぢゃうぅぅぅあっはっははははははははぁ゛ぁぁぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　っ゛っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>「クリスくん、あ、今は&#8221;ちゃん&#8221;？　えっちな言葉たくさん覚えて偉いですねぇ♡」<br />
「ご褒美に、みーんなでおまんここちょこちょしたげるねー♡」</p>
<p>「っっや゛ぁぁぁぁぁっはっははははははははははははははぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡　指おおいっ、指多いッ♡♡♡♡♡　っゃ゛ぁぁぁぁああああああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>この国はまずい――僕はそう感じた。</p>
<p>彼女たちはサキュバスという種族らしい。ここの国民は、ほぼ全員がサキュバスだった。そしてサキュバスは肉体の強さが弱い分、有り余るほど豊富な魔力を持ち、実に多用な魔術を扱える。それが国民のほぼ全員……。</p>
<p>つまり、国民のほぼ全員が、人間で言うところの上位か、あるいは最上位に相当する魔術師ということだ。貧相な城壁に囲まれた、たかが小さな都市。その中に潜む戦力は果たしてどれだけのものだろう。</p>
<p>だけど――何としてでも帰還して、本国に報告しなければ――僕の密偵としての義務感は、すっかり溶かされていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>僕が休みなく犯され続けている、ある時、部屋の扉がバンと大きな音を立ててひらいた。</p>
<p>「おい、お前たち！」</p>
<p>部屋の入り口で声を張り上げるのは、衛兵たちをまとめ上げる隊長たる、金髪のサキュバス。全員が『やべっ、うるさいのが来たよ』と緊張する。しかし、彼女たちの心配は杞憂だった。</p>
<p>「この度、クリスの入国許可が下りたぞ！」</p>
<p>その瞬間、部屋の中が湧き上がった。その言葉の意味は明白。僕はとうとう、この国に入るという当初の目的を果たしたということだ。</p>
<p>密偵としてではなく、『淫魔たちの恋人』――彼女たちの性奴隷という、最悪の形で。</p>
<p>「この国には、気持ちー施設がたくさんあるんだよぅ♡　こちょこちょマッサージしてくれるお店とか、みんなでエッチする大っきな浴場とか。あっ、まずはおもちゃ屋さんで、クリスきゅんにぴったりのおもちゃ探そうねぇ♡」</p>
<p>「お祭りとかもたくさんあるんですよー♡　乱交祭りとかー、イカせ合い大会とかー。あと、恋人品評会なんてあって、賞を取ると女王様ともエッチできちゃうんですー♡　クリス君なら良いところまで行けると思いますよー♡」</p>
<p>「だが、くれぐれも悪いことはするなよ？　この国の刑罰は全てサキュバス流だ。我々サキュバスの、愛するためじゃない、苦しめるためのくすぐり責めは、死ぬよりつらいぞ……？」</p>
<p>ここで犯されている間、僕はサキュバスたちから、この国についてさまざまな話を聞いた。</p>
<p>サキュバスたちは皆、色事にしか興味がなかった。これだけの力を持ちながら小国にとどまっているのは、ひとえに侵略に興味がなかったからだった。</p>
<p>人間が潜り込もうものなら2度と出られない――当初聞いていたうわさは、実に簡単な理由。人間が来ても普通は門前払い。無理して潜り込もうとしたり、彼女たちに見初められてしまったら、皆こうして性奴隷にされてしまう。ならば彼女たちに近づかなければ済むだけの話。</p>
<p>わざわざ密偵を送り込む価値もない、何てくだらない国だ。だけど――。</p>
<p>「ねぇクリスきゅん、これからどこに住もっか♡　やっぱり、大っきいベッド置けるところがいいよねぇ♡　一緒に探しに行こっ♡」<br />
「今度、中央通りのおいしいレストランに行きませんかー♡　たくさんの薬草を使ってて、人間が食べたら3日間ムラムラが止まらなくなっちゃうんですよー♡」<br />
「そそそそ、それより、そろそろ私に番を譲ってくれないか……♡　クリスの入居申請でご無沙汰なんだっ。おいお前ら、整然と列を作るな、何だその最後尾のプラカードは、私にそれぐらいの役得があってもいいだろぉ！？」</p>
<p>サキュバスたちが、僕に愛おしそうなまなざしを向けている。</p>
<p>『淫魔たちの恋人』――それはこの国に住まう人間奴隷たちの総称である。しかし、その言葉に偽りなく、彼女たちはまるで僕のことを恋人のように扱ってくれる。</p>
<p>罵声を浴びせられ、ムチで打たれ続けていた本国とは、あまりに違う扱い。</p>
<p>「でへっへへへへへへへへへぇぇぇぇぇえええっ♡♡♡♡♡　ぇへっ、へひっ、へ――♡♡♡♡♡　へっ、えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇええッ♡♡♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛ッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>……ここで一生を終えるのも悪くない。僕は笑い、何度も何度も射精しながら、そんな気がしたのだった。</p>
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		<title>どれだけ泣き叫んでもやめてくれない快楽風俗店の乳首責めフルコースで大きなおっぱいを丸ごと弱点に開発されてしまうまで</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 13 Nov 2025 15:00:48 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[エロ小説]]></category>
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					<description><![CDATA[『どれだけ泣き叫んでも許される快楽風俗店』というお店があります。すなわち、泣き叫ぶ程度ではイカせるのをやめてもらえないということです。そんなお店に訪れたのは、あまりにお胸が大きすぎる、おっとりとしたお嬢さま気質の"さゆり"。彼女の相手をしてくれたのは、おっぱい大好き女性の"ひなっち"さん。さゆりは体の大きな大きな部位を丸々弱点にされてしまう感覚に背筋を凍らせながら、しかし気絶するまで絶頂を止めることはできないのでした。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ</strong><br />
『どれだけ泣き叫んでも許される快楽風俗店』というお店があります。すなわち、泣き叫ぶ程度ではイカせるのをやめてもらえないということです。そんなお店に訪れたのは、あまりにお胸が大きすぎる、おっとりとしたお嬢さま気質の&#8221;さゆり&#8221;。彼女の相手をしてくれたのは、おっぱい大好き女性の&#8221;ひなっち&#8221;さん。さゆりは体の大きな大きな部位を丸々弱点にされてしまう感覚に背筋を凍らせながら、しかし気絶するまで絶頂を止めることはできないのでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center;">※この作品は、<strong>Pixivリクエスト</strong>で頂いた有償リクエストの作品です。</p>
<p style="text-align: center;"><a rel="sponsored noopener" target="_blank" class="btn btn-green btn-m" href="https://skeb.jp/@omonove">Skebで絵や小説を依頼する</a></p>
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<p>&nbsp;</p>
<p style="text-align: center;">※過去に書いた作品の関連作品です。<br />
・<a href="https://omonove.com/13653/">快感至上主義のマッチング型風俗に行ってみたら集団電マ責めで気絶するまでイカされ続けた話</a><br />
・<a href="https://omonove.com/13012/">どれだけ泣き叫んでも許される快楽風俗店で全身に電マを押し当てられて後悔アクメをキメる話</a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>自分のお胸を、誰かの欲望のままに、めちゃくちゃにされたい――そんな欲求に身を焦がしている女性は、きっと世界で私1人だけでしょう。</p>
<p>私、<ruby>東雲<rt>しののめ</rt></ruby> <ruby>早百合<rt>さゆり</rt></ruby>は、裕福だけれども、その分だけ厳しい家庭で育ちました。その境遇には驕りも<ruby>謙<rt>へりくだ</rt></ruby>りもなく、客観的に周囲を見ていれば何となく分かることです。学友たちの思想や会話が、どこか私と違うということ。容姿も、同じはずなのにどこか<ruby>質<rt>・</rt></ruby>が違うということ。頻繁に美容室に行くことを言い付けられながら腰までの長さを維持している髪に、お母さまに渡された化粧水と乳液で整えた素肌。そして、あまりに大きすぎるお胸。椅子に座れば自然と学習机にお胸が乗ってしまい、もはや頭とどちらが大きいか分からなくなってしまうぐらい。</p>
<p>そんな私に対して、学友の視線は奇妙なものでした。嫌ってはいないけれども、お父さまやお母さまが向けるような愛情でもない。どこか湿度と粘性を感じさせて、目を背けたくなるような。</p>
<p>……お父さまも、お母さまも、知ればきっと『まさか』と思うでしょう。その視線が、私にとっての性の目覚めだということを。<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby>小説はおろか、恋愛漫画すら読ませてもらえなかった私にとって、その性をむき出しにした視線こそが、私にとっての<ruby>初<rt>・</rt></ruby><ruby>め<rt>・</rt></ruby><ruby>て<rt>・</rt></ruby>だったのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>成人して大学に入ってから、私はマンションの一室で一人暮らしをすることになりました。</p>
<p>別に、お父さまとお母さまのことは嫌いではありません。だけど、心の中のどこかで『解放された』と感じていたことは否定できませんでした。</p>
<p>私は気がおかしくなってしまったかのように、パーソナルコンピューターの画面にしがみつき続けました。幼いころから持っているスマートフォンは、フィルタリング？というものが掛かっていたから、大きなモニターの向こうにある光景が、まるではるか広大な別世界のように見えていたのです。<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby>小説を読みあさり、<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby>漫画を読みあさり、<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby>アニメーションを観て……。のめり込みすぎて危うく大学の課題を提出し忘れそうになった時は、ひどく自省することになりました。</p>
<p>私の漠然としていた性のイメージは、段々と正しい形を帯びていきます。そういう行為をする時は、男性のそれを、女性のそこに挿入れて……。男性というのは、女性のお胸やお尻に性的興奮を覚えるもので……。女性のオーガズムというものは、男性のそれよりも精神的な要因に大きく左右されるもので……。</p>
<p>だけど、ごく当たり前の性知識を備えた後も、子どもの時に育て続けた<ruby>色<rt>・</rt></ruby>は、根深く残ったまま。自分のお胸に突き刺さる他人の視線というものが、私にとっての性癖として固着してしまったのを実感します。</p>
<p>そんな折に、ソーシャル・ネットワーキング・サービス――SNSという場所で、ふと見つけたお店がありました。</p>
<p>「……『どれだけ泣き叫んでも許される快楽風俗店』？」</p>
<p>きっと、それは運命というものなのでしょう。</p>
<p>何となく、本当に何となく、そのお店に、私が求めていたものがあるように感じてならなかったのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――以上で、当店の説明は以上となります。改めて、当店をご利用になりますか？」<br />
「は、はいっ」</p>
<p>住んでいるマンションから鉄道を1回乗り換えた先の駅から、歩いてすぐの繁華街――私のお父さまは、こういった雰囲気の地域に住むことを許しはしないでしょう。そんな場所に夜出歩くなんて、いけないことをしているような気がしてお胸がどきどきと鳴ります。</p>
<p>だけど、繁華街の隅っこに建てられた清潔感あるビルの地下に入ってみると、喧噪とは無縁な落ち着いた雰囲気。私はそこで、男性の店員さんより説明を受けました。『いずみ』と書かれた名札を胸に付けた、線が細くて、男性特有の迫力もなければ、いつも自分に向けられるような湿度も粘性もまるで感じさせない、まるで空気のような方です。</p>
<p>・このお店は、マッチング型？のお店です。お客さんが『攻め側』と『受け側』に分かれて、相性のよさそうな人と<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby>ことをします。私はもちろん『受け側』です。</p>
<p>・性的快感を与えることについては、大抵のことが許容されます。ただし、暴力などは絶対にいけません。また、本番行為（男性のそれを、女性のそこに挿入れる行為）についてもいけないとのことです。</p>
<p>・このお店は、性的快感を突き詰めたお店。それこそ、『思わず泣き叫ぶぐらい気持ちよくなれるように』と。だからこそ、『どれだけ泣き叫んでも許される快楽風俗店』。</p>
<p>そんな説明を受けている間にも、私の全身がそわそわとした緊張に包まれていきます。『もしかしたら、いきなりこのようなお店に来ることはなかったのかもしれない』『最初はもっとこう、恋人を作るとか、そういうところから始めるべきだったのかもしれない』――そんな不安があったけれども、ずっとずっと恋い焦がれ続けてきた欲求がもうすぐ満たされるんだと思うと、もう引き返す気も起こせません。</p>
<p>「それでは、ロッカールームにご案内いたします」</p>
<p>全部の説明が終わって、いよいよ甘美な深淵へと踏み込む――その瞬間でした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――こんばんはー！　ズミちゃん、今日もよろしおほおお何その子ぉ！？」</p>
<p>こんな落ち着いた雰囲気のお店で、突然響く、女性の声。高くはないけれども、明るくて、そして大きい。私は思わず、全身をぴょんと跳ねさせてしまいます。</p>
<p>私の目の前で、店員さんがため息をつきました。</p>
<p>「……初めてのお客さまです。その、お手柔らかにお願いしますね」<br />
「あはは、ごめんごめん。いやだって、こんな子見ちゃったら、おおお……！」</p>
<p>私は、自分のまぶたがぱちぱち大きく動いているのを感じながら、振り返って声の主を見つめます。</p>
<p>女性。年は私と同じか、少し上でしょうか。　背が高いそのプロポーションには、パリッとしたジャケットとタイトなジーンズがよく映えます。短い髪、キリッとした目鼻立ち、整った顔立ちだけれども、『美人』とか『かわいらしい』よりも先に『格好良い』という言葉が出てくるような。</p>
<p>「Fカップなんてものじゃない、G、H、I……！　バカな、まだ上がるだと……！？」<br />
「はあ……」</p>
<p>そんな格好良いはずの女性の視線は、ずっと私のお胸に釘付けです。確かに今までも、同性でも<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby>目を向けてくる人はいたにはいましたが、これはあまりにも露骨というか……。</p>
<p>「ええと、<ruby>東雲<rt>しののめ</rt></ruby> <ruby>早百合<rt>さゆり</rt></ruby>と申します。よろしくお願いいたします」<br />
「ああ。えと、私は&#8221;ひなっち&#8221;。よろしくねっ」</p>
<p>「よろしくお願いいたします。ひなっちさん」<br />
「じゃあ、今日からここでは&#8221;さゆ&#8221;ちゃんね」</p>
<p>「白湯……？　はあ……」</p>
<p>そんなあいさつをしている最中も、ひなっちさんの視線はずっと私のお胸。何だか、私のお胸と会話しているみたい。もしも、これが最近読み始めた漫画の世界だったら、フキダシが私のお胸から伸びていないか心配になってしまいます。もしも時と場所が違えば、嫌悪感を催していたかもしれません。</p>
<p>けれども……私は少し震える口を開きました。</p>
<p>「あ、あの、ひなっちさん。もしよろしければ、今晩はお相手願えないでしょうか？」<br />
「えっ、マジ！？　いいの！？」</p>
<p>「その、私、お胸の、あれやそれに興味があって。だけど、そういう経験がなくて。ええと、ひなっちさんは私のお胸に、興味？がお有りのようにお見受けしましたので」<br />
「うひょおおおっ♡　するする、絶対する！　おおおお神さま仏様乳神様ありがとうございますううううっ♡」</p>
<p>何とも要領を得ない言葉に、私は自分でげんなりしてしまいます。これがスピーチの舞台なら、お父さまやお母さまに叱られてしまいそう。</p>
<p>だけど、私の内心に反して、ひなっちさんの反応はすこぶる良好だったみたいです。</p>
<p>「ささっ、ロッカールーム行こっ！　私が案内するから、ね」<br />
「は、はい」</p>
<p>「うへへへ、うへへへへへへへっ♡」<br />
「…………」</p>
<p>変な人――確かに、私はそう思いました。こんなにも包み隠さずに、私のお胸に欲望をぶつけてくるなんて。名前も……いえ、ご両親から頂いた大切なお名前に対して言うのも何ですが、『ひなっち』さんという名前もその……あまり聞くような感じではありませんし。</p>
<p>だけど今、この場においてなら、ひなっちさんは実に都合の良い相手だと思えたのです。</p>
<p>ひなっちさんは格好良いけれども女性です。私だって、少し世間知らずかもしれないけれども、男の人に安易に体を許すわけにはいかないという抵抗感があります。</p>
<p>そして、これは……ごまかしようがありません。『自分のお胸を、誰かの欲望のままに、めちゃくちゃにされたい』――私の体は確かに、彼女の欲望にほのかな<ruby>悦<rt>・</rt></ruby><ruby>び<rt>・</rt></ruby>を覚えていて。</p>
<p>どこをどう切り取っても、都合の良い相手。きっと、この出会いも運命というものなのでしょう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それから私は、ロッカールームで衣服を脱いで、タオルで体の前を隠しながらプレイルームというお部屋に入ります。</p>
<p>「まだお客さんは少ないみたいだねー」<br />
「そ、そうなのですか……」</p>
<p>広い空間、所々に配置されたソファとテーブル。お互いに多少ばかりの配慮がされた仕切り。その間取りは、学友と1度だけ行ったことがあるファミリーレストランに似ています。そこと比べれば、席が少なくまばらでしょうか。</p>
<p>開店して間もない時間に来たからでしょうか。人もまだ少なく、部屋の所々からか細い嬌声が聞こえてくるぐらい。</p>
<p>『ぁ……っ♡　ぅぁあ、ぁぁぁぁ……♡』<br />
『ぅ、ぅう……♡　それ、気持ちいぃぃ……♡』</p>
<p>だけど、たったそれだけでも私には相応の刺激であって、またそれを見てしまうのは何か、これからの楽しみが損なわれてしまうような気がして（ネタバレ……と言うのでしたっけ）。私は真下を見ながら、ひなっちさんのかかとに付いていきます。</p>
<p>行き先は、広いお部屋の隅っこ。</p>
<p>「それじゃあ、ズミちゃんよろしく！」<br />
「はいはい。それでは、ええと、<ruby>さ<rt>・</rt></ruby><ruby>ゆ<rt>・</rt></ruby>さま、お体失礼いたしますね」</p>
<p>それは、このお店に来た『受け側』にとっては、いつもの段取りのようです。</p>
<p>鉄パイプを縦横に組み合わせて作られたような拘束具（フレームバインダーというらしいです）に、体が拘束されていきます。両手首、両太もも、両足首、腰、首。両腕はガッツポーズ、両足はがに股――最初は『すごい道具だなあ』と関心して見ていたのですけれども、いつの間にかとても恥ずかしい姿勢になっていることに気付いて、私は自分のお顔がとても熱くなるのを感じました。</p>
<p>「ズミちゃん、高さ低くして！　今日はおっぱいデーなの！」<br />
「心得ています。今日と言わず、貴女はいつもそうでしょう」</p>
<p>最後に、拘束具全体が、私の体ごとほんの少し上下します。私よりも背が高いはずのひなっちさんを、頭一つ分だけ見下ろす高さ。</p>
<p>それで、全部の準備がおしまい。店員さんは、『それではごゆっくり』とお辞儀をしてから、どこかへと行ってしまいます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「う……」</p>
<p>人生で1度も取ったことでないであろう格好に、筋肉がおのずと矯正力を働かせます。だけど、元の格好に戻ろうとした手足は、きちりという音を鳴らすだけ。この拘束は頑強でした。</p>
<p>むき出し。無防備。逃げられない――私は自分の置かれた状況をようやく理解してきたみたいで、段々と、緊張と不安で全身がこわばっていきます。</p>
<p>だけどその時、ひなっちさんが私のこめかみの辺りに手を添えました。</p>
<p>「大丈夫だよ、心配しないで」<br />
「っ……」</p>
<p>「今晩は、二人きりでしようか。大勢でする子もいるけど、ハードル高いだろうからさ」</p>
<p>広いお部屋を、私の視界から隠すような手のひら。部屋の所々からは相も変わらず喘ぎ声が聞こえるけれども、今私が見えるのは、ひなっちさん1人だけ。心のどこかで安心する一方、不思議とどぎまぎします。</p>
<p>「どうしたの？」<br />
「い、いえ……。お願いします」</p>
<p>餌を前にしたワンちゃんのように、私のお胸を見てハアハアしていた様子はどこへやらでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>拘束されている私の正面に立ったひなっちさんが、両手で私のお胸を持ち上げます。</p>
<p>「っ」</p>
<p>下から手のひらで支えて、左右に優しく揺らす。私のお胸が、お餅のように揺れる。私に性的快感を与えるためというよりは、何か具合を見るためのような手付き。</p>
<p>思えば、こうも他人にまじまじと自分のお胸を見られることなんて、生まれて初めてかもしれません。こんなにも珍しく大きなお胸ですから、醜いところがないだろうか不安になります。</p>
<p>「ううん、すごくきれいだよ。大きいのに張りがあって、シミもない」<br />
「そう、ですか……」</p>
<p>「乳首大きいね。小さい頃から1人でシてた？」<br />
「シた……マスターベーションのこと、ですか？　ええと、実家が厳しかったので、あまり……」<br />
「そっか。じゃあ元からだ」</p>
<p>「その、良くない、でしょうか？」<br />
「ううん。触りやすくていいと思うよ」</p>
<p>うそはついていないけれども、少しだけ、本音は隠しました。小さい頃は習い事とか勉強とかで忙しくて、マスターベーションをしようなんて考えもしませんでした。だけど、成人して、こうして一人暮らしを始めた後は……。</p>
<p>そう言えば、私自身も、自分のお胸をしっかり観察することなんて、あまりなかったかもしれません。</p>
<p>お胸というのは決してまん丸ではなく、重力に従って滴の形になります。斜めに傾いた滴の底部には、ピンク色のつるつるした乳首。その大きさは、100円玉を3枚か4枚重ねたぐらいはあって、乳輪はさらにもう一回り外側に。お胸自体が大きいですから、あまり気にならないバランスでしたが、確かにこの乳首が小さなお胸に付いていたら、少々不釣り合いに見えるでしょう。どうやら私の乳首は大きいらしいです。そう思うと、何だか少しお顔が熱くなる気がします。</p>
<p>「それじゃあ、乳首に触ってみるね」<br />
「んくっ……！　っ、ん……」</p>
<p>ひなっちさんが、そんな大きな乳首に人差し指を添えました。すりすり、すりすり。細くて、柔らかい指です。</p>
<p>「ふーん。なるほど」<br />
「あ、あの、どうでしょうか……？」</p>
<p>「くすくす、君が聞くの？」<br />
「あ、いえ。その。私のお胸は、どうなのかな、って。その、感度とか……？」</p>
<p>また、たどたどしい言葉。</p>
<p>苦し紛れに出た言葉だけれども、気になる部分でもあります。人の体がどれだけ感じられるかは、個人差があると聞きます。私のお胸はどうなのでしょうか？</p>
<p>「感じやすいほうではないね」<br />
「そう、ですか」</p>
<p>「大丈夫だよ。まだ、慣れてないだけだから、がっかりしないで。今日はたくさん気持ちよくしてあげる」<br />
「っ……♡」</p>
<p>この人は、本当に先ほどのひなっちさんと同じ人物なのでしょうか。目の前でほほ笑む表情は本当に格好よくて、私はつい見とれてしまいます。</p>
<p>だけど、私の視線が彼女のお顔に釘付けになっている時、不意に異質な感覚がお胸を襲ったのです。</p>
<p>「――ひぁっ！？　ぁくっ、ふふふふぁぁ……！」</p>
<p>それは、くすぐったさ。ひなっちさんが、両手を目いっぱい開いて、細い10本指を私のお胸に当てていました。そして、その指先をぞぞぞ、ぞぞぞと少しずつすぼめていくのです。学校で、学友たちがお膝をくすぐり合っているのを見たことがありますけれども、その時と同じ手付き。あの時は何となく『くすぐったそうだな』と思いましたけれども、まさか今、お胸にされるだなんて。</p>
<p>「あ、あの、これっ、くすぐった……！？　ぁくぅっ、ふふふぅぁ……！」<br />
「だめだよ、動かないで」</p>
<p>「そ、そんなこと言われてもぉ……！　んぁっ、ひゃぁぁ……！？」</p>
<p>ぞくぞくぞく、ぞくぞくぞくぞく。全身が鳥肌立っていきます。</p>
<p>指先でお胸をぞわぞわさせるこの手付きは、とても厄介でした。ただくすぐったいだけではありません。段々とすぼめられていく指先は、だけど乳首には絶対に触れてくれないのです。1番触られたいはずの部位にちっとも触れてもらえなくて、とても焦れったい。</p>
<p>「まずは、おっぱいを隙間なく、ゾクゾクで埋めてあげる」<br />
「それ、や……！　気持ちいいわけじゃ、な、ひゃぁぁ……！？」</p>
<p>「おっぱいが大きくて、手が届かないや」<br />
「ぅひぅっ！？　や、あっ、お胸の付け根、指先でくるくるしひゃらっ、ぁぁぁぁぁ……っ！」</p>
<p>「腋の下とかも、結構大事なんだよ？」<br />
「んやはっ、あはははははははははっ！　くすぐったいですっ、やめっ、やめてくださいぃぃっ！？」</p>
<p>ひなっちさんは、私をもてあそんでいるのでしょうか？　だけど、その表情は真っすぐで、格好良くて、素敵だから、私は抵抗できません。そもそも、全身をぎちぎちに拘束されているのですから、私にできる抵抗なんてせいぜい、全身の筋肉をぎゅうぎゅうに絞って、上半身を頼りなくよじってお胸を小さく揺らすぐらいです。</p>
<p>「はっ、はぁ……！　はぁぁ……！」</p>
<p>お胸を隙間なくくすぐられて、全身がすっかり鳥肌立った頃、ひなっちさんはようやく私から手を離しました。私ははあはあと荒立った息を整えます。想像と違う――何だか、少し背筋がじりじりする心地。</p>
<p>そんな私の心境を知ってか知らずか、ひなっちさんはどこからか箱を持ってきて、テーブルの上に置きます。片手で抱えるには少し大きめの、白いプラスチックでできた箱です。</p>
<p>「このお店は、こういう道具もそろえてるんだよ」</p>
<p>がさがさ。ひなっちさんが箱から取り出したのは、筆。私が目をぱちぱちさせても、それはやっぱり筆でした。お習字で使う、だけど使い古したように先がぼさぼさに開いた筆です。</p>
<p>今、この場で、お習字をするとは到底考えられず、私はその道具の用途にぴんと来ません。ひなっちさんはそんな私に、行動でもって答え合わせをしてくれます。</p>
<p>「ひぅっ！？」</p>
<p>お胸の膨らみを1周するように、筆先でさわり、さわり。なるほど、この筆はお胸を刺激するためのもののようで。だけどその道具は、私にとって、何というか……とても好ましくない選択のように思えました。</p>
<p>「っ、ぅぅ……！　あ、あの、これ、刺激が弱すぎて……！？　くっ、ぅぅぅ……！」</p>
<p>もしもこれが新品の筆で、先がぴんと尖っていれば、集中した毛先の強い刺激に悦ぶことができたかもしれません。だけど、ぼさぼさに開いた筆は、線維がまばら。1本1本の線維が気まぐれのようにお胸をこしょ、こしょとくすぐっていく刺激は、あまりにも中途半端。決して無視することはできず、だけど物足りないのです。</p>
<p>それは、ようやく乳首に触ってもらっても同じでした。</p>
<p>「ぁぐっ、ぅぅぅぅぅぅっ！？　これ、気持ちよくない……！？　気持ちよくないです！？」</p>
<p>私はぎちぎちと全身を硬直させます。</p>
<p>ずっとずっと触ってほしかった乳首が、気持ちいいような、気持ちよくないような。その中途半端は、実に不快でした。いっそのこと、まったく触ってもらわないほうがまだ楽だったでしょうに。</p>
<p>もう限界！　私はとうとう叫びました。</p>
<p>「も、もうやめ――っ！　どうしてっ、どうしてこんなことするんですかぁっ！？」</p>
<p>すると、ひなっちさんは手の動きを1度止めてから、キスができそうな距離でささやきました。</p>
<p>「せっかくだからさ、今日はさゆちゃんのおっぱいを開発してあげようかなって」<br />
「か、かいは、つ……？」</p>
<p>「そ。今は我慢の時間だよ」<br />
「ぁくっ、また、筆で――！？　ぅぅぅぅ……！？」</p>
<p>ひなっちさんは私の頭をなでてから、また私の乳首を筆でなで始めます。</p>
<p>だけど、私は納得できていませんでした。その言葉に、ぴんと来ていなかったのです。知識としては知っています。女性の体というのは、然るべき処置をすれば、その分だけ敏感になれるのだそう。知っています、知っていますけれども、ひなっちさんはこんなにも優しい刺激で、私の神経を掘り起こそうと言うのでしょうか。もっと指ですりつぶすとか、爪を立てるとか……。</p>
<p>「っ、ふぁ、ぅ……！？　も、もう、もう十分じゃないですかあっ！？　もう、何時間も……！？」<br />
「そんなに時間たってないよ？　さっき始めたばかりじゃない」</p>
<p>「そ、そんなうそ――！　ぅあっ、やめ、乳首の真ん中ほじくっちゃ、ぁぁぁ……！？」<br />
「ああ、このお店、時計がないんだった。でも、うそじゃないよ」</p>
<p>それから、ひなっちさんはしばらく、私の乳首をまばらな筆でくすぐり続けます。私は拘束具をきしきしと鳴らしながら暴れるけれども、体はほとんど動きません。お胸がゆさゆさと揺れるだけでは、乳首がくすぐったい筆から逃がれることもできません。</p>
<p>元々大きい乳首が、満足することなく、どんどん硬く、大きくなっていく。女性器から愛液が垂れて、内股を伝っていく。まるで餌をずっとお預けにされているワンちゃんのようです。もしかして、出会った当初、心の中でひなっちさんのことをワンちゃんと称したのを恨んでいるのでしょうか。それにしたって、これはあんまりなのではないでしょうか？</p>
<p>「く、ぅぅぅ、ぅぅぅぅぅ……！　っ、ぅ゛ぅぅ……！！」</p>
<p>まるでワンちゃんのうなり声のよう。不信感と焦燥感。私の口から、私の思いも寄らない暴言が吐き出されてしまいそうな……。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけどそんな地獄のような時間は、突然終わります。</p>
<p>合図か兆候か、そんな何かがあったのか、なかったのか。不意に、本当に不意に、ひなっちさんは私の両乳首を指でこりっとつまんだのです。</p>
<p>「――ぉ゛ぉおぉぉぉッ♡♡♡」</p>
<p>私はその瞬間、拘束具をひときわ大きく、きしりと鳴らしました。驚きのあまり、みっともない声を上げてしまったことに恥じらうことすらできず、目をしぱしぱさせるだけ。何をされたのか、その瞬間では理解できなかったのです。</p>
<p>「開発、うまくいったね」<br />
「ぉ゛、ぉ、お……ッ♡　な、ぉ……！？」</p>
<p>「よく頑張ったね。それじゃあ、これからはたっぷり気持ちよくなる時間だ」<br />
「ぁぅあ゛っ♡♡♡　やっ、指、動かしたら、ぁ゛んんんんんんっ♡♡♡」</p>
<p>ふにふに、ふにふに。つまんだ指が、乳首をもみほぐします。</p>
<p>まるで、全身の神経が何倍、何十倍も太くされてしまったかのよう。乳首を押しつぶされる甘い感覚が脊髄を通って、声帯を震わせる。それではちっとも消費し切れない快感が女性器に流れて、少し遅れてじゅわ、じゅわと染み出していく。</p>
<p>心の中で沸々としていた不信感だとか焦燥感だとかが、あっという間に溶けていくのを感じました。</p>
<p>「さゆちゃんは、どんな触り方が好き？　こうやって、ふにふにされるのは？」<br />
「ぁ、ぁ゛ぁ、ぁぁぁぁぁぁっ♡♡♡　変、それ変ですうううっ！！？」</p>
<p>「次に、ちょっと強めに、きゅーっ」<br />
「ん゛ぉぉぉぉぉおッ♡♡♡　ぉ゛、ぉぉぉお、お゛――ッ♡♡♡」</p>
<p>「すごく気持ちよさそう。それじゃあ、爪で乳首を優しくかりかりするのは？」<br />
「ふわぅぉ゛ぉぉぉぉぉおッ♡♡♡　ぉ゛あッ！！？　だめ、だめぅぁ゛ぁぁぁぁぁあッ♡♡♡」</p>
<p>「あれ？　こっちが正解だったんだ」<br />
「やめっ、1度、やめ――♡♡♡　かりかりだめっ、それ、乳首変になぁ゛ぁぁぁぁッ♡♡♡」</p>
<p>「まさか。せっかく気持ちよくなったんだから、たっぷりシてあげる」<br />
「おかしいっ、おかじいですぅぅぅうっ！！？　ど、しでっ、こんな乳首が敏感に、ぁ゛♡♡♡　ぉ゛、ぉぉぉぉぉおおおっ♡♡♡」</p>
<p>「それはね、さゆちゃんがエッチだからだよ。『気持ちよくなりたい、気持ちよくなりたい』――ずっとそう思ってたから、体がそれに応えちゃったんだ。……確かに、ものすごく簡単に開発されちゃったね。普通の子じゃあ、絶っ対にこうはならない」<br />
「そんな、私、そんなのじゃ、あ゛――♡♡♡　あ゛、だめ、続けられたら、あ゛――♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　ぉ゛――♡♡♡　ぉ゛ぉぉ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>しつこく乳首をかりかりされたせいで、気持ちよさがお胸でぱんと破裂して、全身をがたがたと震わせます。少し時間がたってから、私はそれが『オーガズム』であると理解しました。生まれて初めてのオーガズムに、まさかお胸だけで達してしまうなんて。女性器とは、一体何のためにあったのでしょうか。</p>
<p>そして、続けられる乳首かりかり攻撃。</p>
<p>「ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁッ♡♡♡　ちょっど、待――♡♡♡　今、お゛ぉ、がずッ、ぅぉ゛♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉぉぉおッ♡♡♡」<br />
「イッた後の乳首責められるの、すごく気持ちいいよね。私、このお店で会う子には必ずやってあげるって決めてるんだあ」</p>
<p>「待ってくださっ♡♡♡　これ、本当に――♡♡♡　ぅ゛ぁぁぁぁぁぁぁあッ♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああーーーー♡♡♡」</p>
<p>今日に至るまでずっとずっと恋い焦がれ続けて、今に至るまでずっとずっと焦らされ続けて、ようやくやってきた気持ちよさ。</p>
<p>そのはずなのに、私の反応は、私自身の想像とすら違っていました。</p>
<p>「やめ、いったんやめでくだざいぃぃぃぃぃッ♡♡♡　これ、つよすぎっ、乳首かりかり強すぎるがらぁぁぁぁぁぁ、ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁあッ♡♡♡」</p>
<p>私はもっと、こう、うっとりと蕩けるような気持ちよさを想像していたのです。だけど、この気持ちよさはあまりに強すぎて、甘すぎて。</p>
<p>100円玉を3枚～4枚重ねたような大きさの<ruby>ぽ<rt>・</rt></ruby><ruby>っ<rt>・</rt></ruby><ruby>ち<rt>・</rt></ruby>に触れられるだけで、全身が否が応でも反応させられる。両手と両足の指がわきわきと忙しなくうごめいて、女性器の周りにある筋肉がポンプのように収縮する。口からは、お父さまとお母さまには絶対に聞かせられないような、汚く濁った声があふれるばかり。</p>
<p>「ぁ゛、あぁぁッ♡♡♡　また、来ちゃう――♡♡♡　きちゃいま――♡♡♡　ぁお゛ぉぉぉッ♡♡♡　ぉ゛ぉぉおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」</p>
<p>1度目の絶頂から、ずっと乳首をかりかりされ続けて、休む間もなく2度目の絶頂。私は歯を食い縛りながら、全身を痙攣させます。不思議と、目から涙がぼろぼろとこぼれ始めました。泣いたなんて、いつ以来でしょう？</p>
<p>もう十分。私はそう思ったけれども、ひなっちさんが拘束具を解いてくれる気配は、ちっともありませんでした。</p>
<p>「はっ、ぁ゛ぁ……♡♡♡　はぁ゛ぁぁ……♡♡♡　もぉ、や゛め……ッ♡♡♡」<br />
「せっかくの初めてなんだから、指だけじゃもったいないよね」</p>
<p>ひなっちさんが、白い箱の中から何かを取り出して、テーブルの上に並べていきます。</p>
<p>ああ、見たことがあります。私がインターネットを漁るようになってから知り、だけどついぞ買う勇気が出なかった、『大人のおもちゃ』というものです。私の人並みで拙い性知識では、どんな道具なのか分からないものもあります。このお店には、一体どれだけ、性感をもてあそぶ道具があるのでしょう。</p>
<p>その光景は、今夜という時間の永さを想像させるには十分なもの。じくり、じくりと、目からこぼれる涙が、量を増していきます。</p>
<p>「さゆちゃんのお気に入り、見つけてあげる」<br />
「ぅぁ、ぁ、ぁ……！？」</p>
<p>ひなっちさんの優しく、だけど鋭いほほ笑みに、私は何も言えません。</p>
<p>ひなっちさんとの行為に夢中になっていたから、気付きませんでした。いつの間にかお店にはたくさんのお客さんが入っていて、プレイルームのあちこちから声が聞こえます。</p>
<p>『やめ゛でぐだざいぃぃぃぃぃぃぃいいッ♡♡♡♡♡　もういぎだぐなッ、いぎだぐないぃぃぃぃぁあ゛――♡♡♡♡♡　っぁ゛ぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡』<br />
『ごめんなさいごめんなざいごべんなざいぃぃぃぃぃぁ゛ぁぁぁぁぁぁああああッ♡♡♡♡♡　あやまるがらッ、もうイがせるのやめ゛――♡♡♡♡♡　いやぁ゛ぁぁぁぁあああああああああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡』</p>
<p>『どれだけ泣き叫んでも許される快楽風俗店』――私もその悲鳴の一部になると思うと、体は熱いのに、がちがちと震えるようでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それから、ひなっちさんによる残酷な『大人のおもちゃ体験会』が始まりました。</p>
<p>最初はローター。</p>
<p>「ひゃぅぁ、ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁああッ♡♡♡♡　何これっ、何だかくすぐったひゃッ♡♡♡♡　んぁ゛ぁんんんっ、ひぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁああああッ♡♡♡♡」</p>
<p>これは私でも、インターネットで見たことがあります。親指ぐらいの大きさのおもちゃで、スマートフォンのバイブレーションのように小さく振動するのです。</p>
<p>たったそれだけのおもちゃだけれども、敏感になった乳首に当てられると、神経が振動にくすぐられるようです。口の奥がくすぐったくなって、歯がかちかちと鳴ります。</p>
<p>「手で持っていじめるのもいいんだけど。こうやってバンテージテープで乳首に固定するとね」<br />
「なにしてッ♡♡♡♡　これ、外れな――♡♡♡♡　ろーたーが、ずっと乳首責めでッ♡♡♡♡　ぇ゛ぅぉぉぉぉおおおおッ♡♡♡♡」</p>
<p>「はい、できた。どう？　もしも、私がこのままお手洗いに行っちゃったら……」<br />
「ひ――ッ♡♡♡♡　やめ、行がないでくだざいぃぃぃぃぃッ♡♡♡♡　私、このままッ♡♡♡♡　そんな、ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁッ♡♡♡♡　ぁ゛ぐぅぅう～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>「大丈夫、行かないよ。このまま見ててあげる」<br />
「そ、ぉ゛ッ♡♡♡♡　それな゛ら、これ、外し――♡♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　ぉ、ぉ゛ぉぉぉお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>私は、大人のおもちゃの恐ろしさというものを知りました。</p>
<p>人の力を必要とせず、電池さえあれば動き続ける。全身を拘束されるということが、この延々淡々と続く快感とどれだけ相性が良いことか。</p>
<p>ひなっちさんは、おもちゃにいじめられる私を助けてはくれず、じいっと見つめるだけ。その間に、私は2度、3度とオーガズムに達しました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「次は、こーれっ」<br />
「ひぁ――！！？　ぅ、ぇ、ぇ――！！？」</p>
<p>乳首が隙間なくすっかり甘くなった後、ひなっちさんがバンテージテープを剥がして、次に取り付けたのは吸引機でした。理科の授業で使う試験管のような小さなシリンダーの先端に、ゴム製のポンプが付いているのです。</p>
<p>私は『ええ！？』と思いました。信じられませんでした。乳首を吸引する道具というものは知っています。だけどそれは、赤ちゃんに与える母乳を搾るためにあるものでしょう？</p>
<p>だけど、ひなっちさんがポンプを収縮させてシリンダーの空気圧が変わると、その変化に、私は悲鳴を我慢できなくなりました。</p>
<p>「んぐあ――♡♡♡♡　これ゛、きつ――♡♡♡♡　ぉ゛、ぉぉ、ぉ゛ぉぉぉぉぉぉぉッ♡♡♡♡」</p>
<p>強い力。それはもう、搾り上げるというよりは、縛り上げるかのような圧迫感。それによって、乳首の神経が浮き彫りになっていくような――。</p>
<p>「元々大きい乳首だから、膨らんだらシリンダーにすっぽり収まっちゃったね」<br />
「っふ、ぅぅぅぅぅ、ぅ゛ぅぅぅぅぅぅ――♡♡♡♡」</p>
<p>「吸われるだけじゃあ退屈かな？　だけど、もうちょっと待ってね。次はすっごく気持ちいいから」<br />
「んぅぁ゛ッ♡♡♡♡　やめっ、きゅーいんぎッ♡♡♡♡　指で弾かないで♡♡♡♡　っ～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>幸いにも、それだけでオーガズムに達することはありませんでした。だけど、乳首の神経を浮かせるような感覚は、吸引機を外しても元に戻りません。何だか、乳首の神経が室内のわずかな空気の流れすら感じ取れるようになってしまったような気がします。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして、最後に取り出したのは……それはもう、私の性知識では何なのかまったく分かりませんでした。</p>
<p>二つのお椀のような、あるいはブラジャーのような機械。形状からして、きっとお胸にかぶせるようにして使うのでしょう。お椀の内側、お胸にかぶせたら乳首に当たるであろう部分には、シリコンの塊があります。丸みを帯びて湾曲したその形状は、まるで舌のよう。そして、その舌はピンク色の液体に濡れていて。</p>
<p>観察、想像、……そして、理解。</p>
<p>「ま、待って、くださ――ッ♡♡♡♡　そ、その機械、は――ッ♡♡♡♡」</p>
<p>声を上げるのが、あまりにも遅すぎました。その機械は、既に私のお胸にかぶせられた状態。次の瞬間、シリコンの舌が、乳首を舐るようにニュルニュルと回転し始めたのです。</p>
<p>「ふわぉ゛ぉぉぉぉおおおおおおおおおッ♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～っ♡♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>「乳首をにゅるにゅるされるのが1番好き？　じゃあ、これはしばらく付けといてあげるね」<br />
「いやっ、いや゛ですぅぅぅぅぅぁ゛ぁぁぁぁああああッ♡♡♡♡　やめっ、やめでえッ♡♡♡♡　外して、外しでくだざいぃぃぃぃぃぃぃぁ゛ぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>思った通りの動き、だけど予想以上の快感。</p>
<p>シリコンの舌を濡らしていたピンク色の液体は、ラブローションというものでした。乳首とシリコンの摩擦を極限まで減らすそのぬるぬるが、まるで本当に人の舌に舐められているかのような錯覚を生みました。直前まで吸引機で乳首を搾られていたこともあって、敏感になっていた私は4度、5度と立て続けにオーガズムに達してしまいます。</p>
<p>いつしか、私は泣きながらひなっちさんに『やめて』と懇願するようになっていました。不思議な感覚です。このお店に来た時は、あんなに『気持ちよくなりたい』と思っていたのに。今では、あまりに気持ちよすぎて、気持ちいいことが不快なのです。</p>
<p>だけど、どれだけ泣き叫んでも、ひなっちさんはやめてくれません。だって、『どれだけ泣き叫んでも許される快楽風俗店』では、女性が泣き叫ぶぐらいのことは日常茶飯事なのですから。言い換えるなら、『どれだけ泣き叫んでもやめてくれない快楽風俗店』。</p>
<p>「乳首だけじゃあ寂しいよね？　おもちゃってね、こういう時に便利なんだあ」<br />
「ぃ゛や――♡♡♡♡　お胸、触っちゃ――♡♡♡♡　これいじょっ、気持ちッ♡♡♡♡　ぁお゛っ、ぉ゛ぉぉぉぉおおおおおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>それどころか、乳首を機械で舐られている間に、ひなっちさんがお胸全体をもてあそび始める始末。オーガズムに達すれば達するほど、乳首が、そしてお胸全体が敏感になっていくのを感じました。</p>
<p>お胸をなでる。</p>
<p>「ひぁ――♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁッ♡♡♡♡　ひゃっ、ぁ゛あっ、ぁ゛ぁぁぁぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>もむ。</p>
<p>「んぉ゛、ぉ゛ぉぉぉおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　ぉごッ♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>揺らす。</p>
<p>「ひぅあ゛っ♡♡♡♡　ぁ゛っ、あっあっぁっぁ゛ぁぁぁぁぁぁッ♡♡♡♡　ぁぁ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡」</p>
<p>くすぐる。</p>
<p>「ぃひひゃっははははははははははぁぁぁッ♡♡♡♡　ひゃぁ゛ッ♡♡♡♡　ぁひゃぁ゛ぁぁぁ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>最初は、何も感じなかったり、ただくすぐったいだけだったはずなのに。今では、その一つ一つが嫌になるぐらい気持ちいい。ひなっちさんの指の動き一つ一つに素直に反応してしまう私は、楽器か何かになったかのよう。私はどうやら本当に、お胸を丸ごと弱点にされてしまったみたいです。</p>
<p>私は、人の弱点というものは、小さくて、ひっそりしているものだと思っていたのです。それはまるで、竜の逆鱗のよう。女性の体だって、クリトリスという部位は1番敏感だと聞きますけれども、それは本当に小さいですし、誰かが触れることなんてまずあり得ない場所にあるでしょう？</p>
<p>こんな、体の前にある大きなものが丸ごと弱点になってしまうなんて、誰が信じられるでしょうか。</p>
<p>「ぁ゛ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁッ♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉぉ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　もぉ゛、いぎだぐなッ♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>おもちゃも、指も、どれもこれも本当に気持ちがよくて、私は数え切れないぐらいオーガズムに達してしまいます。気持ちいいのがつらい、もう嫌だ、もうオーガズムに達したくない。</p>
<p>……それなのに、心の奥底が、まだ乾いている。何か、快感の深層に、薄いフィルムがぴちりと貼られているような。その違和感の正体は、私自身で気付くことはできず、ひなっちさんが教えてくれるのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>散々オーガズムに達して、身も心もへとへとで、だけど子宮はくるくるとうるさいぐらいうずいたまま。</p>
<p>「ひぁ、ぁ゛ぁ……♡♡♡♡　ぉ゛ぉ、ぉ……♡♡♡♡」</p>
<p>その時、ひなっちさんが私のお胸に付いたおもちゃをぺりりと剥がし始めます。そして、私の汗が付いたそれをテーブルの上に無造作に投げた後、私のお胸をじいっ。</p>
<p>終わり……？　安堵感半分、物足りなさ半分。</p>
<p>だけど、心と体がほんの少し落ち着いてくると、連続オーガズムのさなかでは気にも留めていなかった<ruby>音<rt>・</rt></ruby>を、私はようやく認識できるようになったのです。</p>
<p>「ふーっ、ふーーーーっ♡」</p>
<p>それは、目の前に立つひなっちさんの吐息。私がぐったりしていた自分の頭を持ち上げてみると、ひなっちさんのお顔は真っ赤で、その表情には興奮がありありと浮かんでいました。へとへとの私はびっくりするだけで、思考が追い付かないけれども、ひなっちさんが手に何か着せていることに気付きます。</p>
<p>グローブ――だけど、冬に着ける防寒具とも、野球部員が付けるものとも、あまりに見た目が違っていました。ビニール、いや、シリコン？　布とは明らかに違うつるつるした素材だけれども、手のひらから指先までにびっしりと<ruby>毛<rt>・</rt></ruby>が生えています。太さは2mmぐらい、長さは1cmにも満たない<ruby>ぷ<rt>・</rt></ruby><ruby>に<rt>・</rt></ruby><ruby>ぷ<rt>・</rt></ruby><ruby>に<rt>・</rt></ruby>の毛が、何百本も生えているのです。そしてそれはみんな、ピンク色のラブローションに濡れていて――。</p>
<p>ひなっちさんは、そのまるでブラシのようなグローブを、私の胸にじょりりと擦り付けたのです。</p>
<p>「――ぅ゛あぉ゛ぉぉおッ♡♡♡♡」</p>
<p>じょり、じょり。</p>
<p>「ぉ゛お――♡♡♡♡　ぉ゛ッ、ぉっおっおっおっぉ゛ぉぉおおおッ♡♡♡♡」</p>
<p>じょりじょり、じょりじょりじょりじょり。</p>
<p>「ぉ゛ぉぉぉおおっ、ぉ゛ぉぉぉぉぉおおおおおおおおおーーーーッ♡♡♡♡」</p>
<p>最初は遠慮がちに、恐る恐る。そして、段々と我慢できなくなるように、速く、強く。</p>
<p>ラブローションに濡れたシリコンが乳首を舐る感覚は、指とは明らかに違う。ローターとも、吸引機とも違う。最後のお椀状のおもちゃに少し似ているかもしれない。だけど、あれはもっと無機質的だった。規則正しかった。一定だった。</p>
<p>この感覚はもっと――私が言語化に至るよりも早く、<ruby>声<rt>・</rt></ruby>が聞こえました。</p>
<p>「……ほんと、かわいい」</p>
<p>ぼそりと呟いたひなっちさんの声は、びっくりするほどの湿度と粘性を帯びていて。</p>
<p>そこにいるのは、楽しそうにお話しする、ちょっと変なひなっちさんではありません。優しく導いてくれる、格好良くて素敵なひなっちさんでもない。もう、笑ったり、優しくしたりする余裕もないぐらい、興奮しているひなっちさん。</p>
<p>「――――<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>、だめ、です――ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>そう、そうだ。ひなっちさんは、ただひたすらに、私のお胸に興奮しているんだ――それを実感した瞬間、私の中で、何かがぱんと花開くのを感じたのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――それだめですッ♡♡♡♡♡　それだめですう゛ぅぅぅぅぁぁぁぁああああッ♡♡♡♡♡　<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>ッ♡♡♡♡♡　<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>が1番きもぢひッ♡♡♡♡♡　気持ぢいいがらぁ゛ぁぁぉぉぉおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁ゛あ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>今までにない感覚が、私のお胸を襲いました。他のおもちゃでも得られるであろう強さの刺激のはずなのに、今まで受けたどの気持ちよさをも凌駕していました。私は、快感の深層にあった最後の<ruby>障<rt>・</rt></ruby><ruby>壁<rt>・</rt></ruby>が何だったのかを知りました。</p>
<p><ruby>欲<rt>・</rt></ruby><ruby>望<rt>・</rt></ruby>。自分のお胸を、誰かの欲望のままめちゃくちゃにされたい――優しく私を導いてくれていたひなっちさんは、格好良かった、素敵だった、うれしかった。だけど、足りなかったのです。</p>
<p>今、ひなっちさんは取り繕う余裕もないぐらい、私に興奮してくれている。欲望のまま、私のお胸をめちゃくちゃにしてくれている！</p>
<p>「『1番気持ちいい』なんて言われちゃったら、私、もうやめられないじゃない……♡」<br />
「ぁ゛ぁおッ♡♡♡♡♡　手付きっ、もっとめぢゃぐぢゃになっでッ♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁあああああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>自分のお胸を、誰かの欲望のままめちゃくちゃにされたい――このブラシ状のグローブは、その欲望を叶えるのにこの上ない道具だと気付きました。</p>
<p>そのグローブは、確かに人の手ではあり得ない感覚を生み出します。ラブローションでぬるぬるになった無数の毛が、皮膚の摩擦を無視して、神経を直接舐るよう。</p>
<p>だけど、その感覚の奥に、確かにひなっちさんの<ruby>欲<rt>・</rt></ruby><ruby>望<rt>・</rt></ruby>が混じり込んでいるのです。柔らかな肉を揉みしだきたいという手のひらの力み、硬くなった乳首をもてあそびたいという指のうごめき、それらを丸ごと抱き締めたいという腕の締め付け。全部が全部伝わってきて、ひなっちさんが私のお胸にどれだけ興奮しているか分かってしまう。</p>
<p>それが、私を今までで1番気持ちよくしたのです。</p>
<p>「ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁあッ♡♡♡♡♡　やめで、やめでぐだざいぃぃぃぃぁ゛ぁぁぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡　づらいでず、ぉ゛ぉおッ、ぉ゛ぉぉぉぉおおおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>気持ちいい、苦しい、気持ちいい、つらい。</p>
<p>やっと出会えた、私の理想の快感。だけど、私の体はもう、許容量をすっかり超えてしまっていました。私はその快感を受け入れることができず、ただ泣き叫びながらイキ続けるだけ。</p>
<p>「やだ、絶対にやめてあげない……♡」<br />
「そんな゛、そんな゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああッ♡♡♡♡♡　ぁぐぉ゛ッ♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁあああああああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>私がこんなにも気持ちよさそうにするから、ひなっちさんの手付きはどんどん遠慮がなくなっていきます。いろいろなおもちゃを使って私のお気に入りを探し出したように、今度は手の動きで、私の反応を引き出していきます。</p>
<p>例えば、手を少し遠ざけて、手袋に生えたブラシの先端だけで、お胸の表面をなでる。</p>
<p>「ふぁ、ぉ゛♡♡♡♡♡　ひゃぅぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぞくぞくが、止まらにゃ――♡♡♡♡♡　ぁ゛ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>最初は、焦らされるのがあんなに嫌いだったはずなのに。今はもう、そのくすぐったい刺激だけでオーガズムに達してしまう。</p>
<p>だけど、ひなっちさんのほうがきっと、焦れったい動きをするのに焦れてしまったのでしょう。すぐにがっつくように、両のお胸を激しくもみしだき始めます。</p>
<p>「んぐぉ゛♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉおおおおおおおおおおおっ♡♡♡♡♡　おぐッ、奥に届かせるの゛、やめ゛♡♡♡♡♡　ッ゛ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぉ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>胸の奥に、何か<ruby>つ<rt>・</rt></ruby><ruby>ぼ<rt>・</rt></ruby>があるような気がします。指を食い込ませてそのつぼを刺激されると、ぞぞぞぞという快感が背筋を上ってくるのです。</p>
<p>そして、ぐにぐにと揉みしだく動きは、段々と擦り付ける動きへ。胸の横から下の付け根をじょりじょりされるのは、くすぐったい。</p>
<p>「ぃひゃぁ゛はっはっはははははははぁぁぁぁぁぁああッ♡♡♡♡♡　なに゛ゃッ♡♡♡♡♡　ぐすぐっだひっ、はずなの、にぃ゛ぃぃぃいいッ♡♡♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ゃ゛ぅぁ゛ぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>少しだけ、ほんの少しだけ『おかしい』と思いました。だって、この動きは間違いなく、私のことをくすぐっています。普通なら、こんなことをされたら私はみっともなく笑い転げてしまうはず。それなのに気持ちいい。胸の付け根という微妙な部位が、くすぐったさで、何度も何度もイカされていく。</p>
<p>ああ、だけど、やっぱり乳首が1番気持ちいい。</p>
<p>「ぁ゛ぁぁぁぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁ゛ぅおッ♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉぉおお、ぉ゛ぉぉぉおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>じょりじょり、じょりじょりと腕を動かすたびに、無数のシリコンの毛が、不規則に乳首を舐っていきます。ほじくり、弾き、転がり、引っかかり――激しく、途切れず、飽きることのない快感。</p>
<p>私史上の快楽最大値が分かると、ひなっちさんはもう、あの手この手で私の反応を引き出そうとはしませんでした。手のひらから生えたシリコンのブラシを、ただひたすら私の乳首にじょりじょりと擦り付けるだけ。</p>
<p>「ぁ゛ぅお゛♡♡♡♡♡　ぉ゛っおっぉ゛ぉぉぉおおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぉ゛おおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>『ねえ見て、あそこの2人。すっごく気持ちよさそう……♡』<br />
『すごぉい……。おっぱいだけで、あんなにイクなんて……』<br />
『邪魔しちゃいけないけどさ。でも、うわあ、ふわぁ……♡』</p>
<p>「ぉ゛ぉぉおおッ♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉぉぉぉおッ♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉおおおおおおおおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉおおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>周りのお客さんたちが、遠巻きに私のことを眺めているのに気付きました。</p>
<p>ここのお店の人たちは、みんなお行儀が良くて、紳士的です。それでも、その視線の湿度と粘性は隠しきれるものではありません。自分のお胸を、誰かの欲望のままに、めちゃくちゃにされながら、その痴態を大勢に見られる――それはまるで、私の性の目覚めが、そのまま昇華されたようなシチュエーション。</p>
<p>こんなにも苦しいはずなのに、つらいはずなのに。もうずっと、このままでいたい。</p>
<p>「おえがッ♡♡♡♡♡　もぉ゛やめッ♡♡♡♡♡　おむねが壊れぢゃうッ♡♡♡♡♡　しんじゃうッ♡♡♡♡♡　ぅ゛ぉぉぉおおおおおおッ、ぉ゛ぉぉぉぉおおおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>その心とは裏腹に、肉体はただ拒絶反応を起こし続けるのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>……段々と、眠くなってきました。</p>
<p>「ぅぁお゛……♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～……♡♡♡♡♡　ぉぐ、ぉ゛、ぉ゛ぉぉ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～……♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～……♡♡♡♡♡」</p>
<p>私はいつも、22時に眠ります。夕方から開くこのお店に入って、今は何時なのか分かりません。だけど、この眠気は今の時刻とは関係がなさそうです。いつものそれとは違って、抗いようがなくて、深くて、まるで全てが沈んでいきそうな――ああ、そっか。これは『気絶』か。</p>
<p>「さゆちゃん、もう限界？」<br />
「ぉ゛お、ぉ゛ぉぉぉおおお……♡♡♡♡♡」</p>
<p>ひなっちさんが、耳元で何かをささやいています。だけど、私はもう、それに応えることもできませんでした。口が思うように動かない。それ以前に、言葉を脳で解釈できず、まるで耳から入った声がそのまま反対の耳に通り抜けてしまっているかのよう。</p>
<p>お胸をめちゃくちゃにするブラシの動きが、段々と速くなっていく。</p>
<p>「最後に、思いっ切り気持ちよくしてあげるね」<br />
「ぉ゛お――♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉおおお――……♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉおおおおおおお――……♡♡♡♡♡」</p>
<p>今にも気絶しそうな中で感じたのは、こんなにも意識がぼんやりしているのに、体が嫌になるぐらい感じているということ。そして、その快感が今にも爆発しそうだということ。……もうすぐ、今までにないオーガズムが来る。</p>
<p>その瞬間のことでした。</p>
<p>「――ぉ゛あ――――ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>ひなっちさんが自分のお顔を、私のお胸の谷間に埋めてきたのです。それは欲望を満たすというよりも、両手がふさがっている代わりに全身で私を抱き締めるかのよう。そして、愛情たっぷりのハグのさなか、シリコンの毛で埋め尽くされた親指と人差し指で、私の両乳首をぎゅー。</p>
<p>温もりと快感が、同時にやってきました。</p>
<p>「――ッッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぉご、ぉ゛――ッ♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉおおおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛ッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>私の体は脊髄反射に従って、上半身をのけ反らせ、内股を思いっ切り筋張らせました。意識の隅っこで、びちゃびちゃという水音が聞こえます。これはたぶん、お潮……でしょうか。ほんの少しだけ、粗相をしていないか心配になったけれども、そんな雑念はすぐ洪水のような快感に押し流されてしまいます。</p>
<p>このオーガズムはそれだけ、強かったのです。</p>
<p>「ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉおおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>そして、まるで一生続くのではないかと錯覚してしまうほど、永い。</p>
<p>それもそうでしょう。乳首をひねり上げられる気持ちよさだけでも相当なもの。それだけで、乳首にどかどかと降り注いでくる気持ちよさを女性器から排出するのに、大層苦労するというのに。ひなっちさんのほんのわずかな指の動きで、乳首がブラシにじょりじょりと磨かれる。気持ちよさの排出が間に合わず、どんどん積み重なっていく。</p>
<p>吹き出すお潮が、まるで快感のバロメーターになっているかのようでした。</p>
<p>ぶしぶしぶしぶし、ぶしぶし、ぶし。</p>
<p>ぶし、ぶし。</p>
<p>……ぶし。</p>
<p>ちょろ、ちょろ。</p>
<p>「ぉ゛ぉぉお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～……♡♡♡♡♡　ぉ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～……♡♡♡♡♡　ぉ゛――」</p>
<p>永い時間を掛けて吹き出し続けたお潮が止まると、ようやくひなっちさんの指が乳首から離れます。そこで快感が止まるけれども、余韻で絶頂すること2回、3回。</p>
<p>それでようやく、全部が全部、終わったのでした。</p>
<p>「ぉ゛、ぉ゛お……♡♡♡♡♡　ぉ゛……♡♡♡♡♡　ぉ゛……♡♡♡♡♡」</p>
<p>後ろにのけ反らせていた首が、がくんと前に垂れます。</p>
<p>真っ暗な目の前でかすかに聞こえるのは、べちゃりという、グローブを脱ぎ捨てる音。ひなっちさんが、汗でべとべとになった私を抱き締めてくれました。</p>
<p>「頑張ったね。今日はありがとう、さゆちゃん」<br />
「ん、ぁ゛、ぉ゛……♡♡♡♡♡　ぉ゛……♡♡♡♡♡」</p>
<p>温かい。今もまだ、お店には嬌声と叫び声が響き続けています。だけど、そんなものがちっとも気にならないぐらい、私とひなっちさんの周りは静寂でした。この空間が、何だか愛おしい。</p>
<p>……私も何か、お礼とか言ったほうがいいのでしょうか。それとも、こんなはしたない格好を晒したのだから、むしろ謝るべき？</p>
<p>口を開いて、息を吐き出して、だけど頭が働かなくて、言葉が出てきません。とにかく、頑張って口を開いて、息を吐き出して。</p>
<p>「…………へへ、えへへへへへぇ……♡」</p>
<p>結局、私は何も言えなかったと思います。ああもう、それどころか、眠くて何も聞こえません。</p>
<p>「……最後に、そのかわいいのは反則でしょ」</p>
<p>真っ暗な視界の中で、ひなっちさんの口が動いたような、動かなかったような。</p>
<p>そのまま、ほんの少しの名残惜しさを残したまま、私の意識は深く、深く沈んでいくのでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それから。</p>
<p>気絶していた私は、かすかな物音で目が覚めます。私は拘束を解かれて、お店のソファで、毛布をかぶって眠っていました。周りを見渡すと同じように眠っていた女性のお客さんたちがいて、みんないそいそとシャワーを浴びて、服を着て外に出ていきます。</p>
<p>ひなっちさんは……探してもいませんでした。こういうお店は一期一会、分かっています。……分かっているんです、知識としては。</p>
<p>私もその流れに身を任せて外に出ると、東の空が明るくなった頃。朝の鉄道に乗ってマンションの最寄り駅まで来ると、現実感がわっと押し寄せてきました。</p>
<p>まるで、昨晩の出来事が夢の中で起きたかのよう。あれは幻想だったのでしょうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>……そんな訳ありません。</p>
<p>あのお店に行ってから、私の生活は少しだけ変わりました。たった1回お店に行っただけで人生が変わるとか、そんな大げさなことではありません。少しだけの変化です。</p>
<p>その日、お夕飯を作ろうと、エプロンの紐を腰の後ろできゅっと締め付けた瞬間のことです。</p>
<p>「んぉ゛ぉおッ♡♡♡　ッ――！！？」</p>
<p>分厚い布に押しつぶされたお胸から、ぞわぞわとした気持ちよさが染み出してきて全身を駆け巡っていったのです。『余韻』という言葉では片付けられないほどの、強烈で鮮明な感覚。</p>
<p>それだけではありません。高い所にあるものを取ろうと手を伸ばした時、お風呂でボディソープを使ってお胸を洗う時、泡まみれになった乳首をシャワーで流す時、夜眠っていてふと寝返りを打った時。日常のさまざまな場面で、お胸がぞくり、ぞくり。私は本当に、お胸を丸ごと開発されてしまったみたいです。</p>
<p>「はぁぁ……♡　こんな、すごいぃ……♡」</p>
<p>もしかしたら、人によっては『とんでもないことをしてしまった』という絶望感を覚えるのかもしれません。だけど私はというと、『とてもすごいことをしてもらったんだ』という、むしろ恍惚感に満たされてしまうのでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけど、体の前に大きな大きな弱点をぶら下げた状態というのは、何かと不便です。</p>
<p>『タキサイキア現象』というものがあるそうです。危機的な状況において、周囲の景色がスローモーションのように感じられる現象のことで、死の瞬間に体験する走馬灯もその一種だと聞きます。そんな大げさなものではない状況で、だけど私は確かに、まるで命の危機に瀕するような焦燥感に駆られる出来事に遭いました。</p>
<p>昼の大学、たくさんの学生が昼食をとろうとあちらこちらから移動を始めた人混みの中。私は誰かに背中を押されたか、バランスを崩してしまいます。横によろける私のお胸の前には、まさにすれ違おうとしていた見知らぬ男性の腕。こんな人混みの中で、お胸に強い圧迫感を与えられたら、私は一体どんな声を出してしまうでしょう？</p>
<p>だけど次の瞬間、別の方向から肩をぐっと抱き寄せられます。私の体は反対側によろけ、腕が当たりそうだった男性は『済みません』と言いながら、申し訳なさそうに歩き去ってしまいます。</p>
<p>肩を抱き寄せてきた腕は高いところから伸びていて、だけど細い。『大丈夫？』――聞き覚えのある声に、私は上を向きました。</p>
<p>「ひ、ひ……ひなっちさ――！？」<br />
「おおっと、待ったあ！　リアルで<ruby>HN<rt>ハンドルネーム</rt></ruby>はタブーだよう」</p>
<p>「あ、え……？　ど、どうして、ここに」<br />
「いやあ、まさか同じ大学とは思わなかったなあ」</p>
<p>目をぱちぱちさせる私に、ひなっちさんは何だかとても気まずそうなお顔をしていました。</p>
<p>「ところで、お店の時と雰囲気が違います？　あ、お目々が私のお胸じゃなくて、ちゃんとお顔に向いて……」</p>
<p>「う゛……！　さすがに、外であんな態度は、ねえ」<br />
「なるほど、欲求を隠さず発露すると、ああなってしまうと」</p>
<p>「ああなってしまうって……。それはお互いさまじゃないかなあ」<br />
「う゛……！　わ、私だって、普段からあんなことは、その」</p>
<p>「…………」<br />
「…………」</p>
<p>「……はは」<br />
「あははっ」</p>
<p>「お昼、一緒に食べにいこうか」<br />
「はいっ」</p>
<p>たった1回お店に行っただけで人生が変わるとか、そんな大げさなことはありません。</p>
<p>蜂蜜のように甘い弱点が増えて、少し変な、だけど大切な友人ができて。その友人と、お父さまやお母さまには言えないような、<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby>ことを、たまにするようになっただけ。</p>
<p>だけど私は間違いなく、これは運命だと思ったのでした。</p>
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		<title>全身の突起（クリトリス、乳首、足の裏外側）とくぼみ（膣、腋の下、おへそ、足の裏内側）のどちらかを選ぶくすぐり強制絶頂罰ゲーム</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 07 Mar 2025 09:00:13 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[イラスト（ショートストーリー）]]></category>
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					<description><![CDATA[トランプで負けた少女2人への罰ゲーム。それは、全身の"突起"か"くぼみ"、どちらかをくまなくくすぐりイカせるというものでした。似たようなくすぐり責め・快楽責めであっても、案外違いがあるもので。果たして隣の芝生はどんな色に見えるでしょうか――。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ<br />
</strong>トランプで負けた少女2人への罰ゲーム。それは、全身の&#8221;突起&#8221;か&#8221;くぼみ&#8221;、どちらかをくまなくくすぐりイカせるというものでした。似たようなくすぐり責め・快楽責めであっても、案外違いがあるもので。果たして隣の芝生はどんな色に見えるでしょうか――。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class="aligncenter wp-image-16068 size-full" src="https://omonove.com/wp-content/uploads/2025/01/突起とくぼみ.jpg" alt="全身の突起（クリトリス、乳首、足の裏外側）とくぼみ（膣、腋の下、おへそ、足の裏内側）のどちらかを選ぶくすぐり強制絶頂罰ゲーム" width="1191" height="1684" srcset="https://omonove.com/wp-content/uploads/2025/01/突起とくぼみ.jpg 1191w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2025/01/突起とくぼみ-768x1086.jpg 768w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2025/01/突起とくぼみ-1086x1536.jpg 1086w" sizes="(max-width: 1191px) 100vw, 1191px" /></p>
<p><span style="color: #000080;">「これぎづいぃぃひっひゃっはははははははははぁ゛ぁぁぁぁあああああッ♡♡♡♡♡　やっぱり、変える゛ッ♡♡♡♡♡　もぉ片方に変えるがらぁぁぁあっはっははははははははぁ゛ぁぁぁああああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」<br />
</span></p>
<p><span style="color: #800080;">「きもぢぃぃぃひっひゃっはははははははははははぁぁぁぁああああッ♡♡♡♡♡　もぉ片方も欲じぃっ♡♡♡♡♡　ねえええもぉ片方もくすぐっでよぉぉぉぉぉぁぁあああっひゃっははははははははははははひゃぁ゛あ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="color: #000080;">「ねえ゛どおじで同じどころばっがりくすぐるの゛ぉぉぉぁっはははははははははははははぁ゛ぁぁぁあああああッ♡♡♡♡♡　やだっ、も゛ぉぉ他のどごろぐずぐっでよぉぉぉぉぁぁぁあああ゛ああああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」<br />
</span></p>
<p><span style="color: #000080;"><span style="color: #800080;">「他のどごろもほじいぃぃっひひひひひひひひぃぃぃいいいッ♡♡♡♡♡　もっどいろいろなどごろもくすぐっでぇぇぇぇっへっひゃっはははははははははははぁぁぁぁあああ゛♡♡♡♡♡　ぁ゛はははははははぁぁあ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</span></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="color: #000080;">「もぉ゛やだッ♡♡♡♡♡　しぬ゛ぅぅっふぁはははははははははははははッ♡♡♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぎひ――ッ♡♡♡♡♡　ッッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</span></p>
<p><span style="color: #800080;">「ぎもぢひッ♡♡♡♡♡　もっとくすぐふ――ッ♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁ゛はははははははははははッ♡♡♡♡♡　ッ゛ッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</span></p>
]]></content:encoded>
					
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		<title>罰ゲーム研究部で鳥肌アクメの刑（フェザータッチ＋電マ）を検証した時のこと</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 17 May 2024 09:00:45 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[イラスト（ショートストーリー）]]></category>
		<category><![CDATA[【人数】複数に責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【受】女性が責められる]]></category>
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					<description><![CDATA[罰ゲーム研究部にて、えっちな罰ゲームの検証を行います。それは、指先で全身の素肌をそりそり引っかいて、無理やり鳥肌を立たせながら強制絶頂させるというものでした。しかし、まるでくすぐり責めされながらイカされるような刺激は、存外に悪くないようで――。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ</strong></p>
<p>罰ゲーム研究部にて、えっちな罰ゲームの検証を行います。それは、指先で全身の素肌をそりそり引っかいて、無理やり鳥肌を立たせながら強制絶頂させるというものでした。しかし、まるでくすぐり責めされながらイカされるような刺激は、存外に悪くないようで――。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>罰ゲーム研究部は、さまざまな罰ゲームを考案、募集、検証する部活動です。部員は男女合わせて10人弱。</p>
<p>しかし、一発芸やモノマネ、初恋トークなど――そんなごく平凡な罰ゲームは、この部活動においては埒外。彼ら、彼女らが求めるのは、もっと独創的で、刺激的な罰ゲームなのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――さて、今日の活動では、先に予告していた通り新たな罰ゲームの<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">検</span><span class="boten">証</span></span>を行うのだが」</p>
<p>狭い部室にて、部長（女子）が口を開くと、その場の空気が途端に緊張し始めました。</p>
<p>「今日の被験者はどうする？　希望者を募る、罪人を晒し上げる、トランプで決める」</p>
<p>「きょ、今日はカードで決めましょう、部長！」<br />
「<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">あ</span><span class="boten">ん</span><span class="boten">な</span></span>罰ゲーム、希望者なんていませんよ！？」<br />
「部長ー！　今日、さくらちゃんが私のカントリー○アム2枚多く食べましたー」<br />
「ちょっとぉ！？　そ、そんなの晒し上げるほどじゃないでしょー！？」</p>
<p>被験者とは、すなわち罰ゲームを受ける人です。いくらこんな部活に所属していたとしても、自ら進んで受けたがる人はあまりいません。</p>
<p>それにしても、今日は特に、女子部員たちが騒ぎました。</p>
<p>「……今日はトランプだな。毎度言うが、我々の目的は<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">こ</span><span class="boten">ち</span><span class="boten">ら</span></span>じゃないからな。早いところ決めるぞ」</p>
<p>修学旅行の夜、みんなで行うトランプ遊びとは全く違う、あまりに必死すぎるゲームが始まるのでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-13151" src="https://omonove.com/wp-content/uploads/2024/05/鳥肌アクメの刑.jpg" alt="罰ゲーム研究部で鳥肌アクメの刑（フェザータッチ＋電マ）を検証した時のこと" width="1191" height="1684" srcset="https://omonove.com/wp-content/uploads/2024/05/鳥肌アクメの刑.jpg 1191w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2024/05/鳥肌アクメの刑-768x1086.jpg 768w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2024/05/鳥肌アクメの刑-1086x1536.jpg 1086w" sizes="(max-width: 1191px) 100vw, 1191px" /></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ぅひへへへへへひひぃぃぃぃぃっ♡♡♡♡♡　くしゅぐったひひひひっ、これっ、変なイキ方すりゅっふふふふふふふふふふひッ♡♡♡♡♡　ひぃぃぃ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～っ♡♡♡♡♡」</p>
<p>結局、今日の被験者は、トランプで負けた1年生の女子が担当することになりました。裸にむかれて、全身をそりそり、アソコをぶるぶるされている様は、とても気持ちよさそうです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「……何だか、思っていたより良さそうだな」<br />
「まあ、やってることがやってることですから。だけど、罰ゲームですよ？　人前でやるんですよ？　これはあまりにも……」</p>
<p>「そ、その。これが終わったら、私にも試してみてくれないか？」<br />
「部長っ！？」</p>
<p>「ち、違うぞ！？　これは、つまり、彼女だけが恥ずかしい目に遭うだなんてかわいそうじゃないか！　だから、苦労を共にしようという部長としての務めが――」<br />
「部長、顔がすっごい緩んでます」</p>
<p>「今止めへっ、今変わってくだひゃぁぁぁぁぁあああっ♡♡♡♡♡　とりはだっ、鳥肌止まりゃなっ♡♡♡♡♡　はひっ、ひっ、ひぃぃぃぃいいっ♡♡♡♡♡　ひゃは～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛ッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>その日はあれやこれやと言い合いをした後、何だかんだで女子部員は全員、鳥肌アクメの刑を体験することになったのでした。</p>
<p>めでたし、めでたし。</p>
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		<title>罰ゲームで強制まんぐり返し＋電マ責めされて性癖を歪まされた根暗女子のこと</title>
		<link>https://omonove.com/12980/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 20 Oct 2023 09:00:47 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[イラスト（ショートストーリー）]]></category>
		<category><![CDATA[【人数】複数に責められる]]></category>
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					<description><![CDATA[学校が終わって、家に帰ろうとした時。根暗な少女は、教室にいたギャルの女子たちに声を掛けられ、トランプで遊ぶことになります。しかしそれは、少女を"かわいがる"ための口実。罰ゲームという体で行われた人力拘束＋電マの強制絶頂は、実に強烈でした。それこそ、少女がその時のことを思い出して、独り恥ずかしい格好でオナニーをしてしまうぐらい。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ</strong></p>
<p>学校が終わって、家に帰ろうとした時。根暗な少女は、教室にいたギャルの女子たちに声を掛けられ、トランプで遊ぶことになります。しかしそれは、少女を&#8221;かわいがる&#8221;ための口実。罰ゲームという体で行われた人力拘束＋電マの強制絶頂は、実に強烈でした。それこそ、少女がその時のことを思い出して、独り恥ずかしい格好でオナニーをしてしまうぐらい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">少</span><span class="boten">女</span></span>は、いつも教室の隅っこで縮こまっているような、大人しい性格でした。</p>
<p>そんな彼女が、突然トランプに誘われたのです。</p>
<p>「ぇ……」</p>
<p>少女はそんな声を上げることしかできませんでした。</p>
<p>トランプに誘ってきたのは、いわゆるギャルと呼ばれるような女子たちでした。そんな人たちから声を掛けられるなんて、甚だ思いもしなかったのです。</p>
<p>せっかく誘ってくれたのに、断るのも悪いかな――それに、人付き合いが苦手な自分に声を掛けてくれたのがどこかうれしくて、少女はその誘いに乗ることにします。ひとしきりおろおろして、控えめにこくんと頷いてから、一台の机を囲むいくつかの椅子のうち一脚に、ちょこんと腰掛けるのです。</p>
<p>女子たちはみんな笑います。その表情の<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">裏</span></span>にあるものを読み取れるほど、少女は他人との関わりが得意ではありませんでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>少女は知らなかったのです。彼女たちが、決して善意でゲームに誘ってくれたのではないということを。</p>
<p>いえ、決して悪意ではありません。興味、いたずら心、しかしどこか自分よりも下に見る気持ち――愛玩動物に対する<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">そ</span><span class="boten">れ</span></span>に似た愛情は、タガの外れた行為を引き起こすのでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-12981" src="https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/10/こんな人力拘束.jpg" alt="罰ゲームで強制まんぐり返し＋電マ責めされて性癖を歪まされた根暗女子のこと" width="1000" height="1000" srcset="https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/10/こんな人力拘束.jpg 1000w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/10/こんな人力拘束-768x768.jpg 768w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/10/こんな人力拘束-100x100.jpg 100w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/10/こんな人力拘束-150x150.jpg 150w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/10/こんな人力拘束-120x120.jpg 120w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/10/こんな人力拘束-160x160.jpg 160w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/10/こんな人力拘束-320x320.jpg 320w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></p>
<p>「っ！！！？　っ！！！！　っーーーーーーーー！！！！？」</p>
<p>ほんの数十分後、少女の頭の中は、たくさんの『ハテナ』に埋め尽くされていました。</p>
<p>教室の隅っこで、裸にむかれて、恥ずかしい部分を丸出しにされて、そこに<ruby data-rt="電動マッサージ器">激しく振動する何か<rp>（</rp><rt>電動マッサージ器</rt><rp>）</rp></ruby>を押し当てられている――それは彼女の知る日常とはひどくかけ離れたものでした。</p>
<p>どうして自分は、こんな目に遭っている？　――少女は暴れますが、非力な彼女では人力でなされた簡易な拘束から抜け出すこともできません。</p>
<p>しかしこの辱めは、こんなにも恥ずかしいというのに、ひどく気持ちいいのです。</p>
<p>「っ――♡♡♡♡♡　ぁ゛――♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁ――♡♡♡♡♡」</p>
<p>電動マッサージ器の振動は激しく、それを押し付ける女子の腕は遠慮がありません。膣口やクリトリスはおろか、子宮にまで振動が響いてくるような心地です。無理やり気持ちよくさせられるというのは、自分で気持ちよくなるよりも、ずっとずっと気持ちいいのです。</p>
<p>少女は芯まで大人しい性格でした。こんな目に遭ってなお、口から漏れる声は空気をふんだんに含んでいて、かすれるようで、小さい。</p>
<p>そして彼女は、<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">声</span><span class="boten">を</span><span class="boten">上</span><span class="boten">げ</span><span class="boten">さ</span><span class="boten">せ</span><span class="boten">ら</span><span class="boten">れ</span><span class="boten">る</span></span>という境地を知るのです。</p>
<p>「ぁ゛――♡♡♡♡♡　だめ、ぁ゛ぁぁ――っ♡♡♡♡♡　っぁ゛ぁぁぁああああっ♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁあああああああああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>それは、いつも教室の隅っこで縮こまっている少女からは想像もできないぐらい、大きく濁った喘ぎ声でした。少女のことを押さえ付けていた女子が、思わず彼女の口を手でふさいでしまうぐらいです。</p>
<p>「ぁ゛……♡♡♡♡♡　ぁぁ゛……♡♡♡♡♡　ぁ゛……♡♡♡♡♡」</p>
<p>電動マッサージ器が離れていき、女子たちが『気持ちよかった？』と聞いてきます。</p>
<p>少女はその質問に答えることもできず、快感の残滓に全身を震わせ続けるのでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>女子たちの後戯は実に手厚いものでした。体が冷えてしまわないように抱き締め、頭をなで、耳元で『がんばったね』『かわいかったよ』と甘い声でささやきます。</p>
<p>そして言うのです。『またトランプしたかったら、声掛けてね』と。</p>
<p>少女は『二度とごめんだ』と思いました。いくら無口で大人しい彼女でも、その感性は人間のものなのです。辱めを受けるのは嫌だし、怒りや悔しさ、憎しみという悪感情も持ち合わせています。</p>
<p>しかし、時には感情を凌駕する衝動に悩ませるのも、また人間のさがと言えるでしょう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>最悪の出来事から、ほんの数日。</p>
<p>少女は自室で1人、裸になっていました。</p>
<p>「こんなこと、いけないのに」</p>
<p>かすれた声でそう呟くも、彼女はこれから行うことを止めようとはしませんでした。</p>
<p>少女は裸のままベッドの上に横になって、脚を大きく広げるのです。まるで、でんぐり返しに失敗してしまった時のように、脚を頭の上にまで持ち上げて、恥ずかしい部分を大きくさらけ出して。いつもの縮こまった姿からは想像も付かない格好、むしろその反動が訪れたとでも言わんばかり。</p>
<p>そして、家族に隠れてこっそり買った電動マッサージ器を、自分の股間に押し当てます。</p>
<p>「ぅぐっ、ぁ゛――♡♡♡　ぁ゛あっ、ぁぁぁぁあ――♡♡♡♡♡」</p>
<p>少女は目をぎゅっと瞑って、必死に思い出します。</p>
<p>あの時の屈辱的な出来事を。無理やり動けなくさせられる被支配感、無遠慮で強烈な振動、無理やり声を上げさせられるほどの快感。</p>
<p>ああだけど、家族に聞かれてしまうから、大声は上げられない。</p>
<p>「ん゛っ、ぅぅぅうっ♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁぐ――♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛ッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>少女は声を押し殺しながら、不完全燃焼な絶頂を迎えます。</p>
<p>絶頂のさなか、あの時に言われたことを思い出します――『またトランプしたかったら、声掛けてね』。そう言う女子たちの表情は、決して悪いものではありませんでした。優しくて、愛でるようで、だけど肉食獣のようにどこか獰猛で。</p>
<p>彼女でも予感できることがありました――今度トランプをしたら、きっと、前よりも<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">す</span><span class="boten">ご</span><span class="boten">い</span></span>ことになる。もしかしたら、トランプという口実すら意味を失うのかもしれない。別の場所に連れ込まれて、あの人たちの手で、口で、電動マッサージ器で。そうなったら一体、家に帰れるのはいつになるだろう？</p>
<p>想像するだけで背筋が震えます。体の表面がひどく寒い一方で、芯が燃え尽きてしまいそうなぐらい熱いのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>彼女がふたたび<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">ト</span><span class="boten">ラ</span><span class="boten">ン</span><span class="boten">プ</span></span>をするのは、そう遠くない話なのでした。</p>
]]></content:encoded>
					
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		<title>抱きかかえられて強制角オナの刑で強制絶頂させられる罰ゲーム</title>
		<link>https://omonove.com/12952/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 15 Sep 2023 09:00:10 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[イラスト（ショートストーリー）]]></category>
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					<description><![CDATA[トランプに負けた罰ゲームで強制角オナの刑にかけられる女の子のお話。小柄な女の子が、身長差のある女友達に抱きかかえられてしまうと、自力で降りることができなくなってしまいます。そんな状態で机の角におまたをぐりぐり押し付けられたら、もう何もできずにイキ続けるだけです。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ</strong></p>
<p>トランプに負けた罰ゲームで強制角オナの刑にかけられる女の子のお話。小柄な女の子が、身長差のある女友達に抱きかかえられてしまうと、自力で降りることができなくなってしまいます。そんな状態で机の角におまたをぐりぐり押し付けられたら、もう何もできずにイキ続けるだけです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――どうしてこんなことになってるんだっけ？</p>
<p>ああ、ええと。お友達の<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">こ</span><span class="boten">と</span></span>ちゃんが、放課後に『<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">ゆ</span><span class="boten">う</span></span>ちゃん、トランプをしよう！』って言ってきて、何だかことちゃんの息が変に荒かったけれど、私は『いいよ』って言って。それで負けちゃって。いつの間にか、教室には私とことちゃん以外、誰もいなくなっていて。</p>
<p>それでことちゃんが『負けたから罰ゲームだね』って――。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-12953" src="https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/09/強制角オナの刑.jpg" alt="抱きかかえられて強制角オナの刑で強制絶頂させられる罰ゲーム" width="900" height="900" srcset="https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/09/強制角オナの刑.jpg 900w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/09/強制角オナの刑-768x768.jpg 768w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/09/強制角オナの刑-100x100.jpg 100w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/09/強制角オナの刑-150x150.jpg 150w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/09/強制角オナの刑-120x120.jpg 120w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/09/強制角オナの刑-160x160.jpg 160w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2023/09/強制角オナの刑-320x320.jpg 320w" sizes="(max-width: 900px) 100vw, 900px" /></p>
<p>「ぁっ♡♡♡　ぉ゛っ♡♡♡　っぁ゛ぁぁ～～～～～～～～っ♡♡♡」<br />
「ぁ゛ーっ♡　ゆうちゃん、もう机がえっちなお汁でびしょびしょだよぉぉっ♡」</p>
<p>それでどうして、こんなことになったんだろう？</p>
<p>ことちゃんが私のことを抱きかかえて、私のおまたを机にぐりぐりと押し付け続けます。机の角が私のおまたをぎゅっと押しつぶすたびに、甘い何かがじんわりと体の中を広がっていくのです。</p>
<p>「こと、ちゃ――♡♡♡　もっ、やめ――♡♡♡」<br />
「だめだめぇっ♡　罰ゲームはまだ終わってないよぉ♡」</p>
<p>「これっ、おかしく――♡♡♡　な――♡♡♡　っぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡」<br />
「気持ちいいでしょ？　気持ちいいよねっ？　だってゆうちゃん、<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">朝</span><span class="boten">も</span></span>気持ちよかったんだよねっ♡」</p>
<p>「あ、ぅ、あ、さ――♡♡♡　ぁ、ぇ――？」<br />
「もぉっ、覚えてないの？　ゆうちゃん、つまずいて机の角におまたが当たっちゃったんだよね？　それで『ぅあっ♡』ってっ言って♡　気持ちよかったんだよね？　っていうかそんなエッチな声出しちゃって、そんなのもう誘ってるようなものだよぉっ♡」</p>
<p>「ぅぁぇっ、ぁっ、あっぁっあっあっ♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　だめ、速く、な――♡♡♡♡♡　ぁぁぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>それは、ことちゃんの本性がむき出しになる、最初の出来事。</p>
<p>とても恥ずかしくて、だけどとても気持ちよくて、私は抵抗できません。私の頭が何も考えられなくなるまで、罰ゲームは続くのです。</p>
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		<title>【第3話】異能バトルものの性拷問師たち</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 01 Sep 2023 08:57:56 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[長編小説]]></category>
		<category><![CDATA[【人数】複数に責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【受】女性が責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【攻】女性が責める]]></category>
		<category><![CDATA[アル]]></category>
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					<description><![CDATA[#ささやき #見せつけ #脳イキ]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px solid #333333;">
<h3 style="text-align: center;">目次</h3>
<p><a href="https://omonove.com/12818">表紙</a><br />
　<small>#簡単なご案内など</small><br />
<a href="https://omonove.com/12799">第1話 読心 -ノンバーバル-</a><br />
　<small>#クリ責め #電マ #ローションガーゼ</small><br />
<a href="https://omonove.com/12801">第2話 自声愛撫 -ジメツ-</a><br />
　<small>#くすぐり #声我慢 #超音波</small><br />
<a href="https://omonove.com/12803">第3話 非接触絶頂 -ムッツリ-</a><br />
　<small>#ささやき #見せつけ #脳イキ</small><br />
<a href="https://omonove.com/12805">第4話 絶頂引延 -トワノマタタキ-</a><br />
　<small>#シリコンチェーンソー #ブラシ責め #体感時間操作</small><br />
<a href="https://omonove.com/12807">第5話 はじめての</a><br />
　<small>#クンニ #寸止め</small><br />
<a href="https://omonove.com/12809">第6話 感覚遮断 -カイカンノサキオクリ-</a><br />
　<small>#乳首責め #ニップルドーム #クリ責め #電マ #くすぐり #感覚遮断</small><br />
<a href="https://omonove.com/12811">最終話 伝心 -ワタシノココロ-</a><br />
　<small>#キス #胸揉み #電マ #くすぐり #ブラシ責め #感覚共有</small><br />
<a href="https://omonove.com/12813">おまけ</a><br />
　<small>#キャラクターのちょっとした紹介</small></p>
</div>

<p>&nbsp;</p>
<h3>第3話 非接触絶頂 -ムッツリ-</h3>
<p style="text-align: right;">#ささやき #見せつけ #脳イキ</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ウルツアが傭兵会社に勤め始めてから、1週間がたつ。彼女の生活は規則正しいものだった。</p>
<p>彼女は会社から与えられた社員寮に住む。小さな、飾り気のないワンルームだ。朝6時に起きると、1時間かけて身支度と洗濯をする。ウルツアは、自分をしっかりした人間だとは思っていない。それでも、彼女が着る服はしっかり手入れをしなければすぐ駄目になってしまう。</p>
<p>「……っどくせー」</p>
<p>毎朝のように独り悪態をつきながらも、見た目を整えることだけは怠れなかった。</p>
<p>7時になると、寮の食堂で食事をとる。その時間は5分と極めて短い。彼女は元々小食だから、それに習慣として、今までのんびりと食事をとっていられなかったから。理由はいろいろあるが、最大の理由は他にあった――食堂には、あまり長居したくないから。この食堂は、<ruby>ア<rt>・</rt></ruby><ruby>イ<rt>・</rt></ruby><ruby>ツ<rt>・</rt></ruby>も使う。</p>
<p>7時半には会社に行く。小さなビル、1階はエントランスと応接室、2階はオフィス、3階以上は他のテナント。傭兵会社が入っているビルのテナントは、万が一の時<ruby>ひ<rt>・</rt></ruby><ruby>ど<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>と<rt>・</rt></ruby>になるからという理由で割引されるらしい。</p>
<p>ウルツアは2階には行かず、すぐに地下1階に行く。ここには、装備を整える小さなロッカールームと、その中に備え付けられたシャワールーム、そして彼女の目的である訓練場がある。戦闘部門の、さらには新人であるウルツアに雑多とした業務は与えられておらず、ただ強くなることが求められていた。</p>
<p>「何だい、ウルツア。随分と早起きじゃないか」<br />
「……ッス」</p>
<p>たまたま社内を散歩していた社長のViに、ウルツアは頭を下げた。相手が社長だから……ではない。自分を拾ってくれた恩人だからだ。</p>
<p>「励みな。アンタには期待してんだ」</p>
<p>Viはそれだけ言って、さっさとオフィスに行ってしまった。</p>
<p>それから、ウルツアは訓練場でひたすら<ruby>武器<rt>グレイブ</rt></ruby>を振るう。全力ではない。筋肉を温め、体捌きと太刀筋を確かめるよう。それは長い長い<ruby>準<rt>・</rt></ruby><ruby>備<rt>・</rt></ruby><ruby>運<rt>・</rt></ruby><ruby>動<rt>・</rt></ruby>。彼女の1日は、午前のたった数時間に凝縮されていた。</p>
<p>「おはよう、ウルツア」<br />
「……来やがったか」</p>
<p>9時になると、憎き宿敵もとい指導係の灰咲フランがやってくるのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「今日の稽古はここまで」<br />
「っざけんな……！　オレはまだ、やれるぞ……っ」</p>
<p>「息が切れてるじゃないか。それに、もう正午になるよ」</p>
<p>昼になるまでには、フランとの訓練が終わる。彼女は訓練場の隅に放っておいたジャケットを拾いながら、ため息を付いた。</p>
<p>結果はいつも同じだった。ウルツアが殺意を持って当たるも、フランは攻撃の全てを木刀でいなす。ウルツアが立つのもやっとという時、フランはジョギングでもしたかのように軽く息を切らせるだけ。体力の差ではない、ただひたすらに実力の差だ。</p>
<p>「頭を使いなさい。やみくもに武器を振っても、筋トレにしかならない」<br />
「……バカだって言いてーのか」</p>
<p>「違う」</p>
<p>フランはきっぱりと否定した。</p>
<p>「君の頭は、決して悪いほうではない。理解力があるし、改善や工夫をしようという意思もある。今日だって、新しい技を持ってきたはずだ。だけど、君は準備してきたものを全て出し切ると、頭が真っ白になって猪突猛進になる。君が苦手なのは、リアルタイムの思考だ。そこを意識しなさい」<br />
「……チッ」</p>
<p>何気なく吐いた一の恨み言に、十の懇切丁寧な指導が返ってくる。</p>
<p>もしもフランという人物が人を見下すような糞野郎なら、ウルツアは思い付く限りの罵詈雑言を吐き散らし、不意でも何でも突いて土の下に埋めてやったことだろう。だけど、向けられた目があまりに真っすぐだから、結局ウルツアは舌打ちをしながら、もやもやとした気分を胸にしまい込むしかない。</p>
<p>「テメェ、いつまで木刀使ってやがんだ。武器はメンテナンスに出したって」<br />
「だって、これで十分なんだもの。わざわざ武器を損耗させたくない、メンテナンスだってお金が掛かるんだよ」</p>
<p>「クソが」</p>
<p>……というほど分別があるわけでもなく、毎日のように恨み言を吐き続けるのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いつもと変わらない、腹立たしい日常。しかしウルツアは最近、一つ気付いたことがある。</p>
<p>自分の指導係に当たる灰咲フランは、年が三つか四つ程度しか変わらないはず。それなのに、彼女に対して頭を下げる社員が多いのだ。</p>
<p>訓練場から出る時、2人はいかにも強そうな大男と鉢合わせた。</p>
<p>「おう、フランさん。お疲れっす」<br />
「お疲れさまです、<ruby>御守<rt>みもり</rt></ruby>さん。その右腕のけがは？」</p>
<p>「何、かすり傷っすよ。最近ニコ社の件であちこち忙しいっすから、休んでられねえや」<br />
「お大事になさってください。稼ぎ頭が長期欠勤になったら、会社が傾きますよ」</p>
<p>大男の年は30代ぐらいだろうか、フランよりも明らかに年上であるはずなのに、彼はフランに対して敬語を使っていた。フランのほうも敬語を使うものだから、どちらが目上なのか分からない。お互いに敬語ではあるが、よそよそしさはなく、案外親しげだ。</p>
<p>大男の視線が、ウルツアのほうに移った。</p>
<p>「ところで、その子は？」<br />
「そのうち戦闘部門に入る、新人のウルツアです。ウルツア、こちらは君の先輩にあたる御守コウガさんだ」</p>
<p>「……ッス」</p>
<p>フランが背中を軽く小突くから、ウルツアは仕方なく御守と呼ばれる男に頭を下げた。</p>
<p>「おうそうか、そりゃ心強い！　一緒に仕事することになったらよろしくな！」</p>
<p>御守がそう快活に笑って、会話が終わる。『自分に対してはタメ口だよな』と、ウルツアは思った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この傭兵会社における戦闘部門の人間は、自由時間が多い。依頼をこなす以外は、基本的にほぼ自由時間と言ってもいいだろう。その分、いざという時は命を賭けて戦わなければならないのだから、釣り合いが取れているとも言える。</p>
<p>しかし、研修中のウルツアまで同じ待遇だと、少し時間を持て余し気味だった。フランとの訓練は、午前中のほんの2～3時間程度で、それ以外はひたすらの自主鍛錬。</p>
<p>ウルツアは決して怠惰な人間ではない。しかし、いかに傭兵といえども、四六時中ずっと武器を振り続けられるわけではない。休憩もとるし、他の社員が訓練場を使うなら、場所を譲らなければならないこともある。</p>
<p>「オレは何やってんだか」</p>
<p>会社の2階にある休憩室で、ウルツアはベンチに寄り掛かりながら呟いた。今の境遇に後悔しているわけではない。ただ、あまりにも不思議な時間で戸惑っていた。</p>
<p>「ふ抜けたつもりはねーんだがな……」</p>
<p>彼女が思い出すのは、ほんの数週間前までの生活。</p>
<p>《能力》という存在が明るみになってから、この国は本当にひどくなった。《能力者》による犯罪は多くの血を流し、暴力、ドラッグ、売春――あらゆる悪意の呼び水となる。治安組織の対応なんてとうに追い付いておらず、地域によってはもはや『法』という存在すらおぼろげだ。</p>
<p>運悪く、そんな場所での生活を余儀なくされた独りぼっちの小娘の人生なんて、碌でもないとしか言いようがなかった。暴力と欺瞞に満ちた、今日を生きられるかも分からない毎日。昨晩隣で笑い合っていた仲間が、朝になったら死んでいたなんてことも珍しくない。心をすり減らしながら、必死に生き延びた。</p>
<p>それが何の縁かViに見いだされて、拾われて、その結果が今だ。出来たての飯を食って、温かな布団の中で眠り、ただ<ruby>目<rt>・</rt></ruby><ruby>標<rt>・</rt></ruby>に向かって突き進むだけ。まるで青春のような毎日が、ウルツアには何だかおかしくて笑ってしまう。</p>
<p>――そう、<ruby>目<rt>・</rt></ruby><ruby>標<rt>・</rt></ruby>だ。ムカつく<ruby>ア<rt>・</rt></ruby><ruby>イ<rt>・</rt></ruby><ruby>ツ<rt>・</rt></ruby>をいつか負かしてやる。ああだから、早く明日になってくれないだろうか。アイツがいない時間は退屈で仕方ない。</p>
<p>「……恋する乙女かよ、オレは」</p>
<p>暇な時にいつも思い浮かぶのは、<ruby>アイツ<rt>フラン</rt></ruby>のこと。</p>
<p>『勝つために』と網膜に焼き付けたその一挙一動を、頭の中で何度も何度も再生していることに気付き、ウルツアは憎々しげに呟くのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この傭兵会社は、地上が2階、地下が1階の合計3階構造<ruby>と<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>と<rt>・</rt></ruby>になっている。表向きには知られていない4階層目の地下2階に、性拷問師であるフランとルグがいた。</p>
<p>「最近、面倒な案件ばかり増えてないかな」<br />
「ですねぇ。ニコ社との争いが激しくなってるってことですかね」</p>
<p>「今日は、特に気が重い案件だな」</p>
<p>この会社における拷問の仕事は、毎日行うような定型のものではない。依頼が来たときに、決められた期日までにこなす。会社の人間が<ruby>対<rt>・</rt></ruby><ruby>象<rt>・</rt></ruby>を連れてくることもあれば、よその人間が依頼してくることもある。</p>
<p>最近、後者の仕事が増えつつあった。</p>
<p>「ひえ、ええ、ええええ～～～～」</p>
<p>フランが目を向けるだけで背筋を震え上がらせる対象は、まるで小動物のような女性だった。</p>
<p>名前は<ruby>宇佐木<rt>うさぎ</rt></ruby>リコ。もっさりとしたロングヘア、ぱっつんと切りそろえられた前髪。その下にあるのはまん丸の目。背は小さく、体も細い。見た目も態度も、小動物そのものだ。</p>
<p>そんな彼女は、この拷問室に入れられる者たち全員と同じように、全裸で拘束されていた。金属の椅子に座らされて、両腕は背もたれの後ろで、両脚は椅子の脚に縛り付けられている。</p>
<p>「そういうわけで、あなたが黙秘することなければ、私たちもひどいことをせずに済むのですが」<br />
「ひええええ～～～～！？」</p>
<p>リコは『どうしてこんなことになったの！？』という気持ちでいっぱいだった。いつものように会社のオフィスで独り残業していたら、突然男の人たちが何人もやってきて、自分のことを攫っていったのだ。</p>
<p>いろいろと質問された。取引先のことについて、いつ連絡が来たとか、どういう指示を受けたとか。リコがそれらを黙秘した理由は、単純明快だ――だって『くれぐれも外部に漏らさないように』って上司に念押しされたんだもん！</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この会社の性拷問においては、いくつかのルールが存在する。だいたいはフランが決めたものだ。例えば、<ruby>本<rt>・</rt></ruby><ruby>番<rt>・</rt></ruby>をしてはいけない。例えば、拷問した相手を想像して自慰をしてはいけない。</p>
<p>例えば、<ruby>今<rt>・</rt></ruby><ruby>回<rt>・</rt></ruby>の場合、フランとルグの2人で対応しなければならない。</p>
<p>「せんぱい。この人って、《能力者》で間違いないんですよね？　何だか、あまりそういう雰囲気がないっていうか」<br />
「わ、わわわわ私の《能力》なんてほんとに大したことないんです！　ほ、ほほほほほほほんとに、ごごごごごゴミクソみたいな《能力》で！？」</p>
<p>ルグが問うと、リコが首をぶんぶんと振り乱して返す。</p>
<p>あまりにも卑屈な態度だから、フランはフォローすることにした。</p>
<p>「《能力》を得た者が全員、戦場に出て戦うわけではない。後方での支援のほうが適正だと判断されたら、そちらに専念する場合もある」</p>
<p>『<ruby>私<rt>・</rt></ruby><ruby>た<rt>・</rt></ruby><ruby>ち<rt>・</rt></ruby>だってそうじゃないか。ルグ』――フランがそう言って、ルグがフランのことを少し見つめてから『そですね』と返した。フランの『後方での支援のほうが適正』とは随分とオブラートに包んだ言い方ではあったが、要するにリコは『戦闘では役立たず』と判断された《能力者》だった。</p>
<p>リコは臆病な性格だった。それが嫌で、物語に出てくるような主人公に憧れて、傭兵を目指した。小さな女の子が魔法少女に憧れるのと同じだ。</p>
<p>しかし結局、幾ばくかの金を払って《能力》を得ても夢がかなうことはなく、オフィスで事務仕事に忙殺される毎日を過ごしている。</p>
<p>「何にせよ、《能力者》であるなら<ruby>君<rt>・</rt></ruby>が出たほうがいい。悪いね、ルグ。君に負担が掛かって」<br />
「いえいえ、よろこんで♡　最近金欠だったので、お仕事が増えるのは良いことです」</p>
<p>「君が事務仕事を手伝ってくれれば、そちらの給料も出せるんだけどね」<br />
「あーあー聞こえませーん」</p>
<p>心を読むことができるフランは、拷問に最適な人材である。しかし、《能力》を封じ思うがままに改ざんしてしまうルグは、《能力者》を拷問するのにさらにこの上ない人材だった。</p>
<p>2人は手元の資料に目を通していく。</p>
<p>「どうして政府って、《能力者》一人一人のデータを記録してるんです？　こうやって、こっそり提供してもらってる私たちとしては助かりますけど」<br />
「未知の犯罪を防止するためだよ。《能力》とは、すなわち手口だ」</p>
<p>「……犯罪防止、できてます？　しかもこれって、自己申告でしょ？」<br />
「言わないお約束。しかしまあ、彼女は項目に虚偽も抜けもなくて助かる。……なるほど、《感覚強化》ね」</p>
<p>《感覚強化》――数ある《能力》の中でも、特にオーソドックスなほうだろう。もっとも、その詳細はやはり各人による。目が良くなるのか、あるいは耳が良くなるのか、はたまた鼻が良くなるのか。</p>
<p>そこまでの詳細は資料に書かれていないが、すぐに分かることだ。《魔改造》という異能を持つルグは早速、ふんすと気合を入れた。</p>
<p>「まあとりあえずは、《能力》を<ruby>捕<rt>・</rt></ruby><ruby>ま<rt>・</rt></ruby><ruby>え<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby>ところからですねー♡」<br />
「はぎゃっ！？　な、なななな何ですか！？　何だかっ、もやっと！？　もやっとした！？」</p>
<p>「お？　私の《能力》を感じ取れちゃうなんて珍しいですねぇ♡　こうですか？　こうすると効くんですかぁ♡」<br />
「ふぉぉぉぉおっ！？　何か変、何か変んんんんんん！？」</p>
<p>お互いに触れることもなく、指をわきわきさせながら悦に入るルグと、身悶えするリコ。それは端から見ればさぞ異様な光景だろう。</p>
<p>ルグは相手の《能力》を支配するとき、『捕まえる』という表現をする。フランが以前聞いた話によると、相手のどこかにある《能力》を虫取り網か何かで捕まえて、その顔を、その羽根を、その節足を――その《能力》の生態を観察するイメージらしい。そして捕まえたそれを《魔改造》する段階については……フランは聞くのをやめていた。</p>
<p>事前に聞いた話からすると、目の前で実際に行われていることは案外狂気的で、猟奇的だ。</p>
<p>「ふんふん、なるほどですねー」<br />
「遊んでただけの成果はあったろうね？」</p>
<p>「もっちろんです♡　ええと、一口に感覚が鋭いと言っても、いろいろあってですねー。この子の場合は《<ruby>感受性<rt>ビクビク</rt></ruby>》ってところですね」<br />
「《感受性》？」</p>
<p>それはフランにとって、あまりぴんと来ない話だった。</p>
<p>「そです。『いきなり視力が10.0になったー！』とかではなく。視力はそのままですけど、他の人が気付かない刺激にもすぐ気付くようになるって感じです」</p>
<p>「……なかなか、戦場において有用そうな《能力》に聞こえるけど」<br />
「どうでしょ。それだけ<ruby>影<rt>・</rt></ruby><ruby>響<rt>・</rt></ruby><ruby>さ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby><ruby>や<rt>・</rt></ruby><ruby>す<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>ってことですから、ちょっとした刺激でもストレスになっちゃうんですよね」</p>
<p>『なるほど』とフランは頷いた。テレビか本か、どこかで聞きかじった話だが、光や音に敏感すぎて日常生活が困難な人もいるらしい。</p>
<p>とすると、何となく想像は付く。ほのかに漂う血の臭い、刃と土埃がこすれる音、背後から忍び寄る殺意をまとった空気の流れ――ありとあらゆる刺激に気付くことができれば、さぞ戦場で役立つだろう。しかし彼女にとってそれは、全てが耐え難いストレスなのだ。彼女にとって<ruby>気<rt>・</rt></ruby><ruby>付<rt>・</rt></ruby><ruby>く<rt>・</rt></ruby>ということは、イコール<ruby>怯<rt>・</rt></ruby><ruby>え<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby>と言い換えられるかもしれない。</p>
<p>本人の性格を鑑みても、戦いに不向きと判断されても仕方ない、《感受性》とはまさに小動物のようと言って差し支えない異能だ。</p>
<p>「カナリアにならなくて良かったと、心底思うよ」<br />
「カナリア？」</p>
<p>「昔の炭鉱夫は、毒ガスがないか調べるために、鉱山にカナリアを連れていったらしいよ」<br />
「うげぇ」</p>
<p>毒ガス探知機代わりにされたカナリアの末路なんて、言うまでもないだろう。</p>
<p>そういった使いつぶすような運用をされないあたり、彼女の所属する会社は比較的まともなのだろう。そしてこれから、そういった会社の人間を拷問にかけるのだ。</p>
<p>『やっぱり面倒な案件だ』と、フランは思った。</p>
<p>「何にせよ、現状脅威になりにくい《能力》だというのは分かった。ありがとう、ルグ。今日はもう対応する必要はないから、上がってもらっても」<br />
「えー！　この子の《能力》、すっごい楽しいんですよー！？　私もやりたいですー！」</p>
<p>「また勝手に<ruby>何<rt>・</rt></ruby><ruby>か<rt>・</rt></ruby>したのか……」<br />
「いえいえ、今日のは本当にささやかですよぅ」</p>
<p>ルグはそう言って、椅子に拘束されているリコに近寄る。そして全身をぶるぶると震わせ続けている彼女の耳元に口を近づけて、ねっとりとした声音でささやくのだ。</p>
<p>「……あなたのこと、犯しちゃうぞぉ♡」<br />
「ぴ――！！？」</p>
<p>耳元でささやいただけ。たったそれだけで、リコの全身が跳ねた。腰がびくん、びくんと前後に揺れるその動きからは、単に『ささやかれて驚いた』以上の<ruby>意<rt>・</rt></ruby><ruby>味<rt>・</rt></ruby>を感じ取れる。</p>
<p>「そうだなぁ、例えば、指先でこうやって、乳首をころころころ♡　ころころころころぉ♡」</p>
<p>普段から甘ったるい声を出すルグだが、今日はより一層、まるで煮詰めた蜂蜜のように甘くて、熱い。『こうやって』と言ってはいるが、別にリコの乳首に触れているわけではない。ただ本当に、耳元でささやいているだけだ。</p>
<p>「ふぁぉぉぉっ♡♡♡　ぉほっ、ぉ゛――！！？　乳首っ、ちくびむずむじゅしへぇぇぇぇえっ♡♡♡」</p>
<p>それなのに、リコは薄らと盛り上がった胸を前に突き出しながら震え始めた。小さな胸にふさわしい小さな乳首が、見る見るうちに硬く尖っていく。まるで本当に、乳首を触られているかのような反応だ。</p>
<p>その反応に、ルグは驚くこともなく、満足げに笑った。</p>
<p>「えへー♡　何だかASMRみたぁい♡」</p>
<p>「……<ruby>感<rt>・</rt></ruby><ruby>受<rt>・</rt></ruby><ruby>性<rt>・</rt></ruby>ってこと？」<br />
「そです♡」</p>
<p>「なるほど、本当に難儀な人だ」</p>
<p>つまり、彼女は耳元で淫語をささやかれるだけで、自分が現在進行形で犯されているような錯覚に陥っているのだ。</p>
<p>『あまりにも影響されやすすぎる』と、フランは思った。今の彼女なら、いかがわしいビデオを観せるだけでも殊更に感じてしまうのではないだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ささ、せんぱいもどうぞ♡」<br />
「え、ええー……？」</p>
<p>「ほら、もう片方の耳、空いてますよ？」</p>
<p>フランは自分の仕事に関して生真面目だ。基本的に、自分の感情よりも仕事の遂行を優先する。だから今の状況を鑑みれば、自分も性拷問に加わることで効率を上げることは、合理的判断である。</p>
<p>だけど、その方法がよりにもよって相手の耳元で淫語をささやくことだなんて――フランにとってそれは、相手の性器を口淫で犯すよりも恥ずかしかった。</p>
<p>フランは口をへの字に歪ませて、頬を朱色に染めながらささやく。</p>
<p>「あ、あー。えっと。質問に答えてくれないようなら、ひぶ……、おまん……？　……じょ、女性器に触れますね」<br />
「ほぉぉっ、何しょの低くへ透き通る声へっ♡♡♡　せいへきっ♡♡♡　癖に刺しゃるぅぅぅうっ♡♡♡」</p>
<p>「あ、ああ、ど、どうも。親指と中指で開いて、人差し指で中をほじくるように……」<br />
「ひぁぁぁぁあっ♡♡♡　耳がっ、みみがはらみぃひぃぃっ♡♡♡」</p>
<p>『ハラミ……？』――そう呟くフランの言葉責めは、あまりにも稚拙。それでも、リコは敏感な反応を示す。</p>
<p>一方でルグのほうは随分とノリノリだった。</p>
<p>「それじゃあ、私はおっぱいをたくさん気持ちよくしたげますねぇ♡　ほうら、こりこりこり、こりこりこりこりぃっ♡」<br />
「ひひゃっはっ♡♡♡　おっぱひっ、おっぱい敏感だからぁぁぁぁあっ♡♡♡」</p>
<p>「へぇ～敏感なんですかぁ♡　じゃあこんなのどうですかぁ？　小っちゃなおっぱいの膨らみを、指10本でこちょこちょこちょこちょーっ♡」<br />
「ふひゃぁぁぁぁぁぁあっ♡♡♡　ぁはひゃっ、ひゃめっ、くしゅぐったはぁぁぁっはははははははははははははひゃぅぁぁぁあっ♡♡♡」</p>
<p>「そのまま乳首もこちょこちょこちょーっ♡♡♡」<br />
「ふゃうゃぅぉぁやぁぁぁぁぁああっ♡♡♡　きひゃはっ♡♡♡　ぉ゛おっ、ぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおっ♡♡♡」</p>
<p>「ぁ゛ー、いいですねぇ♡　リコちゃんホントに敏感でいーですねぇ♡　ほらほら、おまんこからどんどんエッチなお汁が出てきてますよぉ♡」<br />
「ほぉぉぉおおっ♡♡♡　そんにゃっ、ぉほぉぉぉぉぉぉぉおおおおっ♡♡♡」</p>
<p>ルグが秘所の状況を指摘すると、本当に愛液の量が増えていた。しかし果たしてそれは、体が先か、言葉が先か。</p>
<p>今まで性拷問にかけた相手の中でも極めて御しやすい相手だが、フランには思うことがあった。</p>
<p>（これで、どうやって情報を聞き出せばいいんだ？）</p>
<p>これが夜の営みなら、ただ相手に快感を与えるだけでいいだろう。しかしこれは性拷問だ。拷問であるからには、情報を聞き出さなければならない。そして情報を聞き出すには、快楽でもって苦痛を与えなければならない。これは単なる言葉遊びではなく、必要なことだ。</p>
<p>「あの、宇佐木さん。そろそろ情報を」<br />
「ふぁぉぉぉおっ♡♡♡　その声っ、その声はツボなんでしゅってへぇぇえっ♡♡♡」</p>
<p>（だめだこれ）</p>
<p>もう言葉責めの必要すらなく、ただ耳元でささやくだけで喘ぐ始末。</p>
<p>そもそも、普通に犯せばそれで済む話なのでは？　――フランがその疑問に行き着くのは当然のことだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかし彼女は同時に、もう一つの<ruby>疑<rt>・</rt></ruby><ruby>問<rt>・</rt></ruby>を抱いていた。</p>
<p>宇佐木リコの《能力》とは、つまるところ『外部から与えられる刺激の影響を受けやすい』ということだ。ルグはそれを言葉責めという形で利用しているに過ぎず、本来は聴覚に限った話ではない。</p>
<p>それならば――。</p>
<p>「宇佐木さん」<br />
「はぇ、へ――？」</p>
<p>フランは、言葉責めで蕩け切っているリコの目の前に、電動マッサージ器を差し出す。そしてリコがその物体をしっかりと認識したことを確かめてから、電源を入れたのだ。</p>
<p>電動マッサージ器がブゥンという音を立てて、激しく振動し始めた瞬間だった。</p>
<p>「ぃぎ――！！？　ひ――♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉおおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>リコはまるでそれを自分の秘所に押し当てられたかのように腰を突き出し、悲鳴を上げながら絶頂を迎えた。あまりに強い《感受性》を持ったリコは、ただ動く道具を見るだけで、自分がそれで犯されているかのように錯覚したのだ。</p>
<p>「はわぁっ♡　せんぱい、天っ才～♡」</p>
<p>その時の、ルグの目の輝きようといったら、まるで新しいおもちゃを見つけた子どものよう。優しく蕩けるようなASMRが、激しく身を引き裂かれるような性拷問に変わった瞬間だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ねぇねぇリコちゃん♡　次、こういうのはどうですかぁ♡」<br />
「ふぎぃぃぅぉぉぉおぉっ♡♡♡♡　なんですかっ、なんですかそのいぼいぼぉぉぉっ！！！？　ほぉっ、ぉぉぉ゛ぉぉぉぉおおっ♡♡♡♡」</p>
<p>リコが天井からぶら下がったフックから取り外して持ってきたのは、無数のいぼが付いたバイブだった。まだバイブのスイッチは入ってもいないというのに、リコは濁った喘ぎ声を上げ、腰をかくかくと振り始める。</p>
<p>「すいっちおーん♡」<br />
「ぉ゛ほぉ――ッ♡♡♡♡　ぉ゛ごっ♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉおお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>そしてスイッチを入れると、まるで悲鳴のような喘ぎ声を上げるのだ。それはもはや、催眠術か何かに掛かっているかのようだ。</p>
<p>異能というものは、人々の常識を凌駕する。しかし世の中には、身に付けないほうがいい《能力》も存在するらしい。</p>
<p>「ちょっとぉ゛♡　電源入れただけでイカないでくださいよぉ♡　このバイブは、こうやってぇ、いぼいぼを擦り付けるように動かしたほうが気持ちいいんですよぉ？」<br />
「ぉごっ、ぉ゛ぉぉぉぉぉおおっ♡♡♡♡　中っ、えぐれっ、えぐれる゛ぅぅぅぅぅ♡♡♡　ぅぉっ、お゛っ♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>「あれあれぇ、またイッちゃいましたぁ？　ぇ゛へへへへー♡　それじゃあ、中にたまったお汁をかき出してあげますねぇ♡」<br />
「ふぎぁっ♡♡♡♡　はげしひっ、ひぎっ、ぎっ♡♡♡♡　ぃ゛あ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡」</p>
<p>ルグがまた興に乗り始めたから、フランは一歩下がって現状を考察した。</p>
<p>「意外と、<ruby>成<rt>・</rt></ruby><ruby>立<rt>・</rt></ruby>しているな」</p>
<p>当初のフランは、『感受性が強い』と言われてもまだぴんと来ていない部分があった。</p>
<p>物理的な刺激を与えずとも、視覚や聴覚、そして想像によって絶頂する――それは一見すると、現実よりも快感量が減ってしまいそうな印象がある。しかし、目の前の光景を見ていると、必ずしもそうとは言えないのかもしれない。</p>
<p>「ねえねえ、今度はこんなバイブなんてどうですぅ♡」<br />
「太ぉ゛ぉぉぉぉぉおおおっ♡♡♡♡　そんなふどいのっ♡♡♡♡　あしょこ壊れ゛――♡♡♡♡　スイッチ入れぢゃやだぁ゛ぁぁあああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡」</p>
<p>「次は、これにしますぅ？　こっちはお尻の穴用なんですよぉ♡」<br />
「わたし、おしりでなんてしたことな゛――♡♡♡♡　なにごれ゛――♡♡♡♡　なにごれ新感覚っ♡♡♡♡　ぅぐおっ♡♡♡♡　ぉ゛ぉぉぉぉぉお～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>想像の良さとは、<ruby>自<rt>・</rt></ruby><ruby>由<rt>・</rt></ruby>である。</p>
<p>たとえ明らかに膣に入らないであろう極太のバイブでも、たとえ初心者の大部分が性感を覚えるに至らないであろう尻穴を使ったプレイでも。想像であれば、現実の壁を越えていくらでも自由に気持ちよくなることができるのだ。下手をしなくても、実際に体で感じるよりも気持ちいい場合は多い。</p>
<p>もっとも、現実にこれほどまで《感受性》の強い女性はそういない。異能を持ちつつ、実際に触れずともいろいろな道具で『気持ちよさそう』と思ってしまうぐらい<ruby>む<rt>・</rt></ruby><ruby>っ<rt>・</rt></ruby><ruby>つ<rt>・</rt></ruby><ruby>り<rt>・</rt></ruby>なリコと、彼女の異能を《魔改造》できるルグだけの特権だ。</p>
<p>「……1番のメリットは、私が恥ずかしい言葉責めなんかをせずに済むことかな」<br />
「せんぱい、何してるんですか！　ほらほら、せんぱいも手伝ってぇ♡」</p>
<p>「……はいはい」</p>
<p>そして、2人による非接触の性拷問が続けられる。</p>
<p>拷問室には、さまざまな道具が置いてあった。その一つ一つを手に取り、その快感を、肉体を介さずリコの脳内に直接たたき込んでいく。</p>
<p>「これは、見た目だと分かりにくいでしょうか？　この小さな<ruby>口<rt>・</rt></ruby>がクリトリスを吸ってくれるやつなんですけど」<br />
「ふぉぉぉぉおっ♡♡♡♡♡　それ見だこどあるっ♡♡♡♡♡　めちゃくちゃきもぢぃやつぅぅぁぁぁあっ♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>「ちょっとマンネリしてきましたねぇ。リコちゃんリコちゃん、これクリちゃんにどうですかぁ？　2本の金属の棒を近づけるとぉ、電気がばちっとっ♡」<br />
「ぅぎゃっ♡♡♡♡♡　っぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　クリ壊れる゛っ♡♡♡♡♡　壊れぇぅぁえぉぁ○%♭×！$☆#▲※～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>「<ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>なんてどうです？　今まで使ったことがないんですよぉ♡　ヤバすぎて」<br />
「まあ、人間に使うにはちょっと、ね。下手すれば死ぬ。<ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>は」</p>
<p>「なにぞれなにそれ゛な゛にそれぇぇぇぇぇえ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡　ぃぎゃっ、ぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>実際に行っていることは、ただ道具が動く様子を見せつけているだけ。しかしリコにとっては、無数の道具で犯されているのと同じだ。</p>
<p>下手な拷問よりもよほどきつい。少なくとも、意志の弱そうなリコのような女性に対して、いきなり行うようなことではない。</p>
<p>「もういや゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡　ぜんぶっ、ぜんぶ話しますから゛ぁぁぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡」<br />
「え゛ー？　でも、まだこの部屋にあるの、2割ぐらいしか試してないですよぉ？」</p>
<p>「もうやだっ、もうやだぁ゛ぁぁぁぁぁあああああああっ♡♡♡♡♡　いぐっ、またいぐっ、いぐいくいぐ――♡♡♡♡♡　ッ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぎゃ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>今日の<ruby>仕<rt>・</rt></ruby><ruby>事<rt>・</rt></ruby>はあっけなく終わるのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そうして全ての知りうる情報を吐いたリコは、気絶するように眠りにつく。</p>
<p>「せんぱい。拘束、解いちゃっていいんですか？」<br />
「脅威にならないからいいでしょ。余計な負担は掛けるべきじゃない」</p>
<p>あとは、彼女をクライアントに引き渡して終わりだ。</p>
<p>フランは、先ほどリコから聞いた情報を、頭の中で反芻した。取引先のことについて、いつ連絡が来たとか、どういう指示を受けたとか。そして顔をしかめた。</p>
<p>「こんな端切れみたいな情報を集めて、<ruby>表<rt>・</rt></ruby>のやつらはどうしようって言うんだか」</p>
<p>『仕事は仕事だ。依頼があるなら、私たちはどんな相手でも拷問しなければならない』――それは以前、フラン自身が言ったことだが、それでも思うことはある。</p>
<p>――こんな情報のために、私たちは罪のない一般人を拷問しているのか。</p>
<p>フランがため息を付くと、側に立っていたルグが思い出したように声を上げた。</p>
<p>「あ、そだ」<br />
「ん？」</p>
<p>「せんぱい。さっきの言葉責め、今度はこちらにどうぞ」</p>
<p>ルグの手に握られているのは、会社から支給されている携帯端末。</p>
<p>「……どうして？」<br />
「私用です♡」</p>
<p>「絶対にお断りだよ！」<br />
「あーん。朝のアラームに使おうと思ったのにー！」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>時間の都合だろうか。最近、フランとウルツアは休憩室でよく会う。</p>
<p>一日の業務の終わり際、スパートをかける夕方時。拷問以外の仕事を持っていないルグは、すぐに帰宅してしまう。この時間に休憩室を使うのは、既に仕事を終えたフランと、暇を持て余したウルツアだけだった。</p>
<p>「また死にそうな顔してやがる」<br />
「む……」</p>
<p>足を組んでベンチにだらしなく座るウルツアにそう言われて、自販機からジュースを取り出したフランはまた自分の頬を右手で触れた。今日はより一層、表情筋を硬く引き締めていたはずだったのに。</p>
<p>「君は、エスパーか何か？」<br />
「はぁ？」</p>
<p>フランの問いに、ウルツアは思わず噴き出しそうになった。《能力者》に対して『エスパーか？』と問うほど間抜けな質問があるだろうか。</p>
<p>「私、疲れてるかな……？　いや、《能力》の影響？　だけど、そんな現象、今まで起きたことは……」<br />
「おい、何だよ」</p>
<p>「……この子がそんな、コミュニケーション能力に優れているようには思えないし」<br />
「おーし分かった。ケンカ売ってんだな」</p>
<p>ウルツアはその言葉に少しムカついたけれど、それ以上の怒りや憎しみの感情はなかった。あんなにも気に食わない相手が、訳も分からず取り乱しているのが、少しおかしかったのだ。</p>
<p>ぶつぶつと呟いていたフランは、少したってからようやくウルツアのほうを向いた。</p>
<p>「あー、何だろう。いろいろと考える余地はあるけれど、一言で表すなら」<br />
「何だよ」</p>
<p>「私と君は、案外ウマが合うのかもしれないね」<br />
「はぁ！？」</p>
<p>くすりとも笑うことなく吐かれたその言葉に、ウルツアの顔があっという間に赤くなった。</p>
<p>「テメェ調子に乗ってんじゃねぇぞ！？　少しオレより強いからって、なれなれしいんだよッ！！」<br />
「強さは関係ないし、あえて言うなら『少し』どころではないかな」</p>
<p>「いいか、テメェなんかすぐに<ruby>ノ<rt>・</rt></ruby>してやるからな、覚悟しとけ！！」<br />
「……君はどうしてそう、腕っ節でしか物事を考えられないんだ？」</p>
<p>ウルツアはそう言って、立ち上がりかけた体をどかりとベンチに落とす。その顔は真っ赤で不機嫌そうではあったが、フランと一緒にいる空間から出ようとはしない。</p>
<p>自販機のグアバ焼き芋ジュースを啜りながら、『何だよこのイカれた味……』と終始呟き続けるのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px solid #333333;">
<h3 style="text-align: center;">目次</h3>
<p><a href="https://omonove.com/12818">表紙</a><br />
　<small>#簡単なご案内など</small><br />
<a href="https://omonove.com/12799">第1話 読心 -ノンバーバル-</a><br />
　<small>#クリ責め #電マ #ローションガーゼ</small><br />
<a href="https://omonove.com/12801">第2話 自声愛撫 -ジメツ-</a><br />
　<small>#くすぐり #声我慢 #超音波</small><br />
<a href="https://omonove.com/12803">第3話 非接触絶頂 -ムッツリ-</a><br />
　<small>#ささやき #見せつけ #脳イキ</small><br />
<a href="https://omonove.com/12805">第4話 絶頂引延 -トワノマタタキ-</a><br />
　<small>#シリコンチェーンソー #ブラシ責め #体感時間操作</small><br />
<a href="https://omonove.com/12807">第5話 はじめての</a><br />
　<small>#クンニ #寸止め</small><br />
<a href="https://omonove.com/12809">第6話 感覚遮断 -カイカンノサキオクリ-</a><br />
　<small>#乳首責め #ニップルドーム #クリ責め #電マ #くすぐり #感覚遮断</small><br />
<a href="https://omonove.com/12811">最終話 伝心 -ワタシノココロ-</a><br />
　<small>#キス #胸揉み #電マ #くすぐり #ブラシ責め #感覚共有</small><br />
<a href="https://omonove.com/12813">おまけ</a><br />
　<small>#キャラクターのちょっとした紹介</small></p>
</div>

]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>【第5話】異能バトルものの性拷問師たち</title>
		<link>https://omonove.com/12807/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 01 Sep 2023 08:55:52 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[長編小説]]></category>
		<category><![CDATA[【人数】一人に責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【受】女性が責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【攻】女性が責める]]></category>
		<category><![CDATA[イカされ]]></category>
		<category><![CDATA[オフ]]></category>
		<category><![CDATA[キ]]></category>
		<category><![CDATA[クリトリス]]></category>
		<category><![CDATA[セックス]]></category>
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		<category><![CDATA[蜜]]></category>
		<category><![CDATA[表情]]></category>
		<category><![CDATA[責め]]></category>
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					<description><![CDATA[#クンニ #寸止め]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px solid #333333;">
<h3 style="text-align: center;">目次</h3>
<p><a href="https://omonove.com/12818">表紙</a><br />
　<small>#簡単なご案内など</small><br />
<a href="https://omonove.com/12799">第1話 読心 -ノンバーバル-</a><br />
　<small>#クリ責め #電マ #ローションガーゼ</small><br />
<a href="https://omonove.com/12801">第2話 自声愛撫 -ジメツ-</a><br />
　<small>#くすぐり #声我慢 #超音波</small><br />
<a href="https://omonove.com/12803">第3話 非接触絶頂 -ムッツリ-</a><br />
　<small>#ささやき #見せつけ #脳イキ</small><br />
<a href="https://omonove.com/12805">第4話 絶頂引延 -トワノマタタキ-</a><br />
　<small>#シリコンチェーンソー #ブラシ責め #体感時間操作</small><br />
<a href="https://omonove.com/12807">第5話 はじめての</a><br />
　<small>#クンニ #寸止め</small><br />
<a href="https://omonove.com/12809">第6話 感覚遮断 -カイカンノサキオクリ-</a><br />
　<small>#乳首責め #ニップルドーム #クリ責め #電マ #くすぐり #感覚遮断</small><br />
<a href="https://omonove.com/12811">最終話 伝心 -ワタシノココロ-</a><br />
　<small>#キス #胸揉み #電マ #くすぐり #ブラシ責め #感覚共有</small><br />
<a href="https://omonove.com/12813">おまけ</a><br />
　<small>#キャラクターのちょっとした紹介</small></p>
</div>

<p>&nbsp;</p>
<h3>第5話 はじめての</h3>
<p style="text-align: right;">#クンニ #寸止め</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それは、まだこの小さな会社が、今よりもさらに小さかった時の話。</p>
<p>始まりは、Viが少し神妙な面持ちで言ったことだった。</p>
<p>「フラン。この仕事を続けていくなら、アンタも<ruby>き<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>面<rt>・</rt></ruby>ばかり見ちゃいられない」</p>
<p>フランはViに連れられて社内を歩いていく。</p>
<p>この会社にはいくつかの階層があった。1階はエントランスと応接室、2階はオフィス、3階以上は他のテナント、地下1階はロッカールームと訓練場。そして2人が行くのは、さらにその下の地下2階。フランが今まで、立ち入り禁止とされていた場所だった。</p>
<p>まるで刑務所の扉に使われているかのような、分厚い鉄の扉。それを開いた瞬間、フランの目に息を飲むような光景が飛び込んできたのだ。</p>
<p>「これ、は」<br />
「拷問さ。ちょいと事情があってね、彼女から聞きたいことがある」</p>
<p>1人の女性が、裸のまま鎖につながれて、コンクリートの床に転がされていた。フランよりも明らかに年上の、立派な大人の女性だ。</p>
<p>そして3人の男たちが笑いながら、その1人の女性を殴り、蹴り、膣にイチモツを突っ込んで腰を振っている。女性の長い黒髪はぐしゃぐしゃに乱れ、肌はあざとすり傷だらけ。大きな胸には、特に男たちの欲望が群がるのだろう、歯で強くかんだような痕まである。</p>
<p>温められた体液の不快な臭いが、部屋の入り口にまで漂ってくる。</p>
<p>「ぐっ、ぅぅぅ……！！　ぅ゛あ、ぁ……」</p>
<p>「なぁ、<ruby>ト<rt>・</rt></ruby><ruby>キ<rt>・</rt></ruby>ちゃんよぉ。俺らも仕事だからさぁ、ホントはこんなことしたくねーんだよ」<br />
「そーそー。あんたが俺らに犯されてるのも、全部あんたが悪いってわけ」<br />
「あー、何だっけ？　カドム社の社長？　を、あんたが逃がして、かくまったんだっけか？　その場所を早いところ教えてくれりゃ、こんなことしないで済むんだけど、な！」</p>
<p>「っ、ぐ、ぁ――っ！！？　ぁ゛、ぁぁぁぁぁ……！！？」</p>
<p>男たちにトキと呼ばれた女性は、勢いよくイチモツを突き立てられ、苦悶の表情を浮かべていた。フランとて、性行為というもの自体は知っている。しかしその様子は、保健体育の教科書で見るものとは、あまりにもかけ離れていた。</p>
<p>フランは、自身の口を手で押さえた。Viの意識が、目の前の光景から逸れる。</p>
<p>「……大丈夫、少し、酔っただけ」</p>
<p>昔から、フランは他人の悪意に弱かった。彼女のいる場所は幸い居心地の良いところではあったが、ほんの少しでも<ruby>裏<rt>・</rt></ruby>をのぞき込む機会があれば、大抵具合を悪くする。</p>
<p>それは、彼女が持つ《能力》の影響が大きかった。</p>
<p>「あの男の人たちは、誰？」<br />
「アタシらの会社の人間じゃない。拷問を専門に受け持っている会社に依頼した、いわゆる外注さね」</p>
<p>「拷問の、外注……」<br />
「……しかし、こいつらはハズレだね」</p>
<p>『ウチの財布事情じゃあ、禄に仕事してくれるところなんてありゃしない』――Viは男たちに聞こえないように呟く。</p>
<p>「もう用は済んだ。行くよ、フラン」</p>
<p>そう言って、Viは早々にフランの手を引いて、その場を後にするのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それからフランは、オフィスに戻ってもずっと黙り込んでいた。</p>
<p>手伝いがてらに行っていた事務作業は全く進んでいないし、Viが何か声を掛けても上の空。わずか数名ほどしかいない他の社員たちが、フランのことを遠巻きに、心配そうに眺めている。フランは、この会社にいる誰よりも年が若かった。</p>
<p>Viは、フランに見えないようにこっそりと自分の眉をかき、ため息を付いた――まだ見せるべきではなかった。年を鑑みても紙一重、《能力》を加味すれば……。</p>
<p>しかし、傭兵としての人生を歩むなら、<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>は必要なことだ。</p>
<p>「フラン。ちょいとショッキングな光景だったのは分かるがね。アタシらがいるのはそういう世界だ。アンタがこの世界でやっていこうって言うんなら、これから慣れていかなきゃ――」</p>
<p>しかしフランの返答は、Viの予想とは大きくかけ離れたものだった。</p>
<p>「――あれじゃ、だめだよ。Vi」<br />
「……何？」</p>
<p>「あれじゃあ、何も教えてくれない」</p>
<p>その静かな、しかし強い言葉に、オフィスにいた全員が黙った。パソコンのドライブが回転する音と、安物のエアコンがごうごうと鳴る音だけが聞こえる。</p>
<p>Viは数回のまばたきの後に問うた。</p>
<p>「どうして、そう言い切れる？」<br />
「女の人の心、どんどん乾いて、硬くなってた。何か話すよりも早く、たぶん、そのうち死ぬ」</p>
<p>フランはずっと下を見ている。うつむいているわけではなかった。その視線は地下、今まさに性拷問が行われている部屋のほうにまっすぐ伸びていて。</p>
<p>「フラン」<br />
「何？　Vi」</p>
<p>「アンタ、彼女に情報を吐かせられるかい？」</p>
<p>オフィスにいた他の社員たちは一様にざわつき、自らの上司に反感の目を向けた。しかしViは、彼らを一瞥するだけで黙らせる。</p>
<p>「分からない……けど、<ruby>あ<rt>・</rt></ruby><ruby>の<rt>・</rt></ruby><ruby>人<rt>・</rt></ruby><ruby>た<rt>・</rt></ruby><ruby>ち<rt>・</rt></ruby>よりは、上手にできる」<br />
「やってみな。この際だ、期限は問わない。手段も問わない。全部アンタに任せる」</p>
<p>それは、まだ幼いとも言いかねない少女に告げるには、あまりに酷な命令だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><ruby>南雲<rt>なぐも</rt></ruby>トキは眠りながら、これまでの人生を顧みる。</p>
<p>かつての彼女は、ごく普通の少女だった。少し、両親との関係が芳しくなく、素行の悪いことを除けば。学校に通っている間は何度もけんかした。お花を持ってかわいこぶるよりも、自らの凶暴性に従うことを選択した。高校を出た後も『同じ調子でやっていけるだろう』と思っていた。</p>
<p>しかし世界は、世間を知らない小娘が抱く想像よりも、はるかに過酷だった。けんかに明け暮れた学生生活の中で、知人の血肉が弾け飛ぶのを見たことはなかったのだ。彼女は、自分が今までどれだけ両親に守られてきたかを知りながら、死に物狂いで生き延び続けた。いつの間にか、精神はぼろぼろにすり切れていた。</p>
<p>いつ死ぬか分からない、いつ死んでも仕方ない、そんな生活を送り続ける。<ruby>今<rt>・</rt></ruby><ruby>回<rt>・</rt></ruby>も、その延長線上にあったに過ぎない。受けた依頼が、たまたま金払いが良く、そして危険だったというだけだ。企業間の争いがあって、過激化し、命を狙われた社長を逃がすという依頼。その社長は、人の命を何とも思っていないクズだった。そんなこと、傭兵の彼女には関係なかった。ただ金をもらって、依頼を遂行すればいい。</p>
<p>依頼は一応成功した。しかしその直後に捕まった。拷問を受け続けた彼女は、そのうち死ぬだろう。</p>
<p>――今更、後悔することもない。ただまっくろなこころで、死ぬのを待つだけ。ああ、命のろうそくというのは、自分が思っているよりも長いのだな。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんなトキが目を覚ましたのは、傷口に走るひりひりとした痛みが原因だった。</p>
<p>「っ、ぅ……！　ここ、は……」<br />
「あ、おはようございます」</p>
<p>痛みのほうを振り向くと、少女が自分の手当をしていた。</p>
<p>トキは周囲を見渡しながら、記憶をさかのぼる――自分は先ほどまで、拷問を受けていたはずだ。それも、男たちがただ欲望のままにイチモツを突っ込んで犯してくる、三流以下の性拷問。そしてここは、その拷問を受けていた部屋で間違いないはず。</p>
<p>体は動かない。彼女は相変わらず鎖で拘束されていた。腕は後ろ手で壁の金具に、脚は開かされて床の金具に接続されている。</p>
<p>「君は、何を……」<br />
「傷の手当てをしています」</p>
<p>そんなもの、見れば分かる――トキは今の状況に至るまでの経緯だとか、因果関係だとかを知りたかったのだ。どうして、こんな少女が傷薬と包帯を持ってここにいるのか。</p>
<p>「男たちは、どうした」<br />
「Vi……ウチの者が帰らせました」</p>
<p>「帰らせた？」<br />
「はい。いろいろともめたらしいですけど。もう、二度と来ません」</p>
<p>いかに死の覚悟をしていたとしても、その危険が遠のいたと分かると生に執着してしまうものだ。今までの凄惨な数日間からは考えられない穏やかな時間に、彼女の心が緩む。</p>
<p>しかしその瞬間、少女は困ったように目を背けた。</p>
<p>「……感謝しないでください」<br />
「どういうことだ？」</p>
<p>「あの男の人たちに代わって、私が、あなたを拷問します」<br />
「……何？」</p>
<p>「ええと、その、たぶん、相当きついと思います」</p>
<p>トキはその言葉を言語として理解できても、受け入れることができなかった。嫌悪感によるものではない、ただ信じられなかったのだ――こんな弱気な表情を浮かべる少女が、自分のことを拷問する？　何かの言葉遊びかと疑ってしまうぐらいだ。</p>
<p>怒るべきか、それとも笑うべきか、それすらも分からない。</p>
<p>「とにかく、傷口がふさがるまでは休んでください。ポビド社の薬ですので、すぐに治ると思います」</p>
<p>そう言って少女は、トキの全身を縛り付ける拘束具が緩んでいないかだけ確認して、部屋から出て行ってしまう。彼女が再び部屋に訪れたのは、体の下に敷く毛布を持ってきたのと、食事とトイレの世話ぐらいのもの。</p>
<p>本当に、あの男たちは二度と来なかったし、傷口がふさがるまでトキが何かされることもなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>少女の名前はフランというらしい。フランがいつもより緊張した面持ちで部屋にやってきたのは、2日後のことだった。</p>
<p>「けがは、随分と良くなりましたね」<br />
「……ああ」</p>
<p>フランは、トキの体を濡れタオルで拭きながら言う。2日で全てのけがが癒えるわけではないが、傭兵御用達の即効性ある薬を使ったおかげで、体は随分と楽になった。出血はなくなり、青あざも消えつつある。</p>
<p>つまり、いよいよ拷問する時間が訪れたということだ。</p>
<p>「……始めましょうか」</p>
<p>「本気、なのか？」<br />
「……本気です。その前に、確認です。話していただくことは」</p>
<p>「悪いが、それはできない」</p>
<p>トキはこの2日間で、いろいろと頭の中を整理した。</p>
<p>拷問していた……というよりは、ただ欲望のままに犯してきた男たち。あれは言うまでもなくクズだ。それは間違いない。しかし目の前の少女は、あのクズたちと肩を並べるには、あまりに無垢。クズと、それ以外の者を仕分けていく。善良な者に敵意を向けるのは、トキでもはばかられる。</p>
<p>ならば、彼女に指示を出した者こそ、真に憎むべき相手なのかもしれない。しかしならば、そいつの思惑とは一体？</p>
<p>いろいろとふに落ちないことは多かったが、一つだけ確実なことがあった――傭兵である自分がいかなる拷問を受けようと、情報を漏らすわけにはいかない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>フランは、トキにも聞こえるぐらい唾をごくりと飲むと、裸にむかれたトキの胸に手を伸ばした。</p>
<p>「っ……、ん……」</p>
<p>控えめな手付きが少しくすぐったくて、トキは吐息を漏らした。</p>
<p>傷の手当てを受けていた時から、『体を痛め付けるような拷問をするつもりはないだろう』という想定をある程度していた。これまでされていたのが性拷問であったなら、これからされるのも性拷問であろうという連想もあった。</p>
<p>しかし彼女の行うそれは、性拷問ですらなかった。</p>
<p>「ん……、ぁ、っ……。ふっ、ぅ……」<br />
（ただ、胸をもむだけか……）</p>
<p>何の変哲もない、ただの愛撫。</p>
<p>男たちのように、乳房が変形するほど力をこめてもみしだくわけでもなければ、乳首が取れてしまいそうなほど強くひねりつぶすわけでもない。その手付きは拙く、穏やかだ。この少女に性経験というものがあるのか疑わしい。</p>
<p>一生懸命に愛撫するその表情は健気で、まるで子どもが母親の家事を手伝っているかのよう。トキに同性愛の気はないが、これが風俗であれば存外に愉しめたかもしれない。</p>
<p>だからこそ、不可解だ。</p>
<p>「ぁ、ん……っ。んっ、ぅ……」<br />
（本当に、これだけか？）</p>
<p>この少女の目的は何だ？　本当に自分のことを拷問しようとしているのか？　ただ<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>の<rt>・</rt></ruby><ruby>気<rt>・</rt></ruby>があって、自らの欲を満たそうとしているだけなのではないか？</p>
<p>やがて、フランの指はトキの乳首にまで及ぶ。</p>
<p>「っ……！　ぁ、ん、ぁ……！　ぅ……、ぁぁ……」</p>
<p>快感が少しだけ強くなるが、トキが焦ることはなかった。</p>
<p>「……その程度なら、んっ、私は何百時間拷問されても、喋らないぞ？」<br />
「もう少し、時間をください」</p>
<p>「ふん……。んっ、ぁ……！　っ……」</p>
<p>拷問対象に『時間をくれ』などと、普通は言うだろうか――どこの誰かは知らないが、この少女に拷問を指示した者よ。それは無意味だぞ――やがてトキの意識は、目の前の行為から逸れ始める。ここから脱出するための方法とか、脱出した後のこととか。</p>
<p>しかし彼女は、そう遠くないうちに後悔することになる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ほんのわずかな時間の後、トキは<ruby>違<rt>・</rt></ruby><ruby>和<rt>・</rt></ruby><ruby>感<rt>・</rt></ruby>に気付いた。</p>
<p>「っん……♡」</p>
<p>フランがトキに対して行っていることは変わらない。ただ、小さな両手で彼女の大きな胸をもみ、乳首を転がすだけだ。</p>
<p>それなのに、トキはその<ruby>違<rt>・</rt></ruby><ruby>和<rt>・</rt></ruby><ruby>感<rt>・</rt></ruby>に気付いた瞬間、自身の頬に冷や汗が流れるのを感じた。</p>
<p>「っ、ぅ、ぁ……！　っ……♡　ちょ、ちょっと、待て……！」</p>
<p>「……痛くは、ありませんよね。何かありましたか」<br />
「こ、これ……♡　っ、ぅ……！？　ぁ、ぅ……！」</p>
<p><ruby>巧<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>。</p>
<p>拷問を始めた当初は、一生懸命ながらもあまりに拙い愛撫だったはず。しかしほんの数分で、こちらの急所を的確に突いてくる。胸の付け根に親指を食い込ませて、奥のつぼを揺らす。少し大きめの乳首は、人差し指の爪で先端をほじくる。快感を搾り出すその手法、その上達具合は異常だ。</p>
<p>もしも風俗であれば、ただ『飲み込みが良いな』と悦ぶだけで済んだだろう。しかし、拷問を受けているという今の状況、そして彼女の上達具合を思うと、背筋が少し寒い。</p>
<p>やがてフランはその場に跪き、トキの腰を抱きかかえるようにして、既に愛液がにじむ秘所をなめ始めた。</p>
<p>じゅるっ、ぐち、ぐちり。</p>
<p>「ひぁ――っ♡♡　ぐ――！？　っ――！」</p>
<p>……ぺとり。ずるり、ずるり、ずるり。</p>
<p>「ぁ……♡　ぅっ、あ♡♡　ぁぁぁぁ、ぁぁぁぁぁ……♡♡」</p>
<p>フランは最初に、舌先を尖らせて膣口をほじくった。しかしざらざらとした摩擦が強いせいでトキがうめき声を上げると、フランの舌はすぐに軟化する。舌の力を抜き、唾液をたっぷりと乗せて、しかしその上で舌表面の感触をしつこく擦り付けていく。優しくも濃厚なクンニリングスだ。</p>
<p>その巧みさは、速度を増していく。極限まで弛緩した舌先がクリトリスに触れた瞬間、トキは大きく腰を跳ねさせた。</p>
<p>「ぅぁあっ♡♡♡　っ、ぁ、ぅっ！！？　ぁっ、ぁぁぁぁあっ♡♡♡」</p>
<p>ざらざらとした舌の表面が、クリトリスを下から上に、ぞりぞりとなめ上げてくる。ぞくぞくとしたものが脳すらも犯してくる心地がする。</p>
<p>それからすぐに、愛撫の動きが変わる。舌をほんの少しだけ尖らせてクリトリスの根元をほじくったり、先端をちろちろとなめたり、唇で吸ったり――しかしどれもほんの数回試すだけで終わり、すぐにぞりぞりとなめ上げる動きに戻った。</p>
<p>それはまるで、トキにとって1番気持ちいい触り方を確信したかのようだ。</p>
<p>「ぁっ、あっぁっあっ♡♡♡　ぁ――♡♡♡　やめっ、これ以上、は――！！？　ぁっ、ぁぁぁあっ♡♡♡」<br />
（どうして、こんなにうまい……！？　先ほどまで、確かに……！）</p>
<p>背筋に冷たい何かを感じつつも、性感は確実に上ってくる。あまりにもしつこい口淫を『我慢しろ』と言うのは、あまりに無理な話だった。</p>
<p>「ぁぐっ、ぁ――♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　っぁっ、あ゛――♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>トキは絶頂した。</p>
<p>ここで性拷問を受けてから、彼女が絶頂することは多少なりともあった。しかし男たちにイカされるのはただ苦痛で、まるで何かが摩耗していくようだった。絶頂するたびに、自分の神経が死んでいくのを感じたのだ。しかし今の絶頂は違う。優しく、甘く、しかし全身の神経を無理やり覚醒させられるようだ。</p>
<p>そして一度絶頂して初めて、トキは現状の危険性を知る。</p>
<p>「ひゃぅぁぁぁぁぁあああああっ♡♡♡♡　な――！！！？　ぁぐ――、ぁ、ぁぁぁぁあああっ！！！？」</p>
<p>一度絶頂してなおフランがトキのクリトリスをなめ続けた時、彼女は『本当に自分の声か？』と疑ってしまうほど甲高い悲鳴を上げた。</p>
<p>敏感になった<ruby>性感帯<rt>クリトリス</rt></ruby>では、先ほどまでと同じ愛撫がまるで金鑢に磨かれるような苦しさに変わる。しかしトキが顔をゆがめた瞬間に、フランの舌遣いがまた優しくなるのだ。</p>
<p>「ふぉっ、ぉぉぉぉぉおおっ♡♡♡♡　ぉ、ぉぉおおっ♡♡♡♡　んぐ――！！？　ぁひ、ひぁぁぁぁぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡」</p>
<p>トキは優しく甘い快感に間抜けな声を上げながら、明確に、『おかしい』と思った。目の前で必死に自分のことを犯している少女は、あまりに巧すぎる。</p>
<p>しかし、その異常さを分析する余裕などない。</p>
<p>「これ、待っ、ま――♡♡♡♡　ひぐぅ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　ぉっ、ぉぉぉおおお――！！！？　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　っ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>二度目の絶頂はあまりにも早く、しかし深い。秘所にたまった快感が破裂して、体の中をめちゃくちゃに暴れ回っているかのようだ。あまりに気持ちがよすぎて、潮を吹いてしまう。一瞬だけ『少女の顔を汚してしまった』と思うが、なおも続く口淫が罪悪感を一欠片も残さずに洗い流してしまう。</p>
<p>そうしてトキは短時間のうちに、何度も何度も絶頂に追いやられることになる。</p>
<p>「やめ゛っ、やめぇぇぇえ――！！！？　これっ、だめっ、だ――♡♡♡♡　っぐぅ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡　ひぁっ、ぁ゛――♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡」</p>
<p>苦しい。トキは、男どもの性拷問とはまた違う苦痛を感じた。</p>
<p>欲望のままに犯されるのは、ただひたすらに苦痛だった。自分の心から潤いがどんどん抜けていき、乾き、硬くなり、いつか死んでいくのだろうという実感があった。</p>
<p>一方で、少女に優しくイカされるのは、ただひたすらに気持ちいい。しかしあまりに過剰なせいで、快であることが苦痛だった。心に甘い蜜を垂らされ、指でぐちゃぐちゃにもみほぐされるかのよう。</p>
<p>彼女は痛みに対する覚悟を持っていても、快感に対する覚悟は持ち得なかったのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ぁぐっ、もっ、もぉお――！！！？　こえ゛――♡♡♡♡　っひ――！！！？　げほっ、ごほ――！！！　かはっ、ひ――！！？」</p>
<p>何度絶頂させられただろうか？　あまりにも喘ぎすぎて、過剰に分泌した唾液が気道に入って咳込んでしまった時、フランの口淫はようやく止まった。</p>
<p>トキが何度も咳込んでようやく落ち着いたとき、フランが口を開いた。</p>
<p>「話して、いただけませんか」</p>
<p>トキは、フランに対する『人畜無害な少女』という認識を改めさせられた。確かに、彼女は自分より若い少女かもしれない、その人間性は無垢かもしれない。しかし、その実力は本物だ。</p>
<p>「こと、わる……ッ！！」</p>
<p>トキは歯を食い縛って、喉にありったけの力を込めて答えた。</p>
<p>方法こそ性的快感という奇態なものだが、この少女は間違いなく、自分の心をこじ開けて、言いたくないことを無理やり吐かせようとしている――トキの心からほんの少しの怒りと憎しみがにじみ出た瞬間、フランは肩を震わせた。</p>
<p>しかし彼女は、ややあった後に首を横に振るのだ。</p>
<p>「少し、<ruby>や<rt>・</rt></ruby><ruby>り<rt>・</rt></ruby><ruby>方<rt>・</rt></ruby>を変えます」<br />
「っ゛……！」</p>
<p>フランはまた、トキの秘所をなめ始める。何の変哲もないクンニリングス。しかしトキは、これが1番きついと思った。</p>
<p>「ぁひぁぁぁあっ♡♡♡♡　ひぐっ、ぅ――♡♡♡♡　ぁ、ぁっあっぁっぁあああっ♡♡♡♡　ぁぐっ、ぁ゛――♡♡♡♡　ぁぁぁぁぁぁぁぁああああ――♡♡♡♡」</p>
<p>トキは全身に力を込めて、快感をせき止めようとする。</p>
<p>しかし、それは全て無駄なあがきだ。岩をも砕かんばかりの力を込めても、砂糖菓子すら砕けない優しい舌遣いに蕩かされる。もう回数を数えることがおっくうになるぐらい絶頂したはずなのに、また絶頂しそうになる。力のこもった全身が徐々に弛緩し、代わりに痙攣し始める。</p>
<p>しかしその瞬間、フランの舌の動きがぴたりと止まったのだ。</p>
<p>「は、ぇ……♡　あ、え……？」</p>
<p>今まさに絶頂しようという瞬間に愛撫がぴたりと止まったのが、トキにとってはあまりに予想外だった。驚きのあまり、体をびくりと跳ねさせてしまうぐらいだ。</p>
<p>助かったと思った。しかし意図が分からなかった。コンクリートの床が痛いだとか、舌が疲れただとか、何か不都合があったのか？　――今のトキには、その程度の疑問しか浮かばない。</p>
<p>しかし快感の波が落ち着いてきたとき、フランがまたトキの秘所をなめ始める。</p>
<p>「ぁ――♡♡♡♡　くっ、ぐ――♡♡♡♡　ぁ、ぁぁぁぁぁぁぁあ――♡♡♡♡」</p>
<p>一度絶頂の間際まで上り詰めたせいで、今度は一層<ruby>早<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>。トキにはもう、できっこない『絶頂を我慢する』という選択肢なんて思いつきもしなかった。全身に力を込めて、絶頂の瞬間にやってくる浮遊感に似た衝撃に耐えようとする。</p>
<p>それがもうすぐ来る。</p>
<p>「ぐっ、も、もうっ♡♡♡♡　ぁぁぁぁぁあ、ぁ、ぁ――♡♡♡♡　あ――、え……？」</p>
<p>しかし、あと一なめで絶頂しそうになった瞬間、また舌の動きが止まるのだ。収縮しきった筋肉が、時間を置いて緩んでいく。</p>
<p>2回目の中止。トキは困惑する――まさか、これは意図的に行われているものなのか？　それではなぜ？　連続絶頂に至らしめるのが彼女の<ruby>や<rt>・</rt></ruby><ruby>り<rt>・</rt></ruby><ruby>方<rt>・</rt></ruby>ではなかったのか？</p>
<p>そして快感の波が引いていくと、またフランがトキの秘所をなめ始める。</p>
<p>「ぁぁぁぁぁあっ♡♡♡♡　ぁ――♡♡♡♡　これ、は、もう、もぉぉ――♡♡♡♡」</p>
<p>二度も絶頂の寸前で中断されたせいで、体が勝手に快感を求めているようだ。そんな気はないはずなのに、腰が前に突き出され、くいくいと上下に揺れる。</p>
<p>しかし絶頂の直前、また舌の動きが止まるのだ。</p>
<p>3回目の中止。下腹部に<ruby>ひ<rt>・</rt></ruby><ruby>ど<rt>・</rt></ruby><ruby>く<rt>・</rt></ruby><ruby>居<rt>・</rt></ruby><ruby>心<rt>・</rt></ruby><ruby>地<rt>・</rt></ruby><ruby>の<rt>・</rt></ruby><ruby>悪<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>何<rt>・</rt></ruby><ruby>か<rt>・</rt></ruby>を覚えて、<ruby>意<rt>・</rt></ruby><ruby>図<rt>・</rt></ruby>を理解する。</p>
<p>「おい、まさか――」</p>
<p>フランは、トキの言葉に応えることなく、ふたたび彼女の秘所をなめ始めた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「うそ、だろ――！！！？　さっきまで、あんなにイカせ――♡♡♡♡　なんでっ、なんで今になってぇ――！！！？」</p>
<p>トキの推測は当たっていた。</p>
<p>フランは口淫でもってトキの性感をぎりぎりまで高めていく。しかし必ず、絶頂に至る直前にぴたりと寸止めする。そしてほんの十数秒程度の時間を置いて、絶頂の波が引くころになると、また口淫を再開するのだ。</p>
<p>「もっ、やめ、くれ゛――！！！！？　これ、きづ――♡♡♡♡♡　ぁ゛ーーーーっ♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁもぉぉぉぉお゛ーーーーーーーーっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>絶頂を寸止めされるというのは、実に気持ちの悪い感覚だった。</p>
<p>痛くもなければ、熱くもない。大きな感覚に苛まれるわけでもなく、ただ内蔵を優しくねじられるような不快感がやってくる。こんなにもじんわりとした感覚なのに、背中が焦げ付きそうなほど熱くなって、大きな声を出さなければやっていられなくなる。</p>
<p>「どうして、こんな゛、分がる――♡♡♡♡♡　私が、いぐの――！！！！？　ぁぐっ、ぁ゛ーーーーっ♡♡♡♡♡　ぁ゛ーーーーーーーーっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>フランの寸止めは、回数を増すごとにどんどん正確になっていった。残り0.1mm、0.01mm、0.001mm……絶頂までの距離がぎりぎりに近づくほど、10倍、100倍、1000倍……寸止めされた時の苦痛が増していく。</p>
<p>いつしか、フランは口淫を止めることすらなくなっていた。舌の動きの遅速と圧力だけで、絶頂のぎりぎりを保ち続けるのだ。</p>
<p>「ぃやだっ、ぁ゛ぁぁぁぁぁああっ♡♡♡♡♡　どうしてっ、いげないの――！！！！？　どうしでっ♡♡♡♡♡　ぁぐっ、あっぁっあっぁっ♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>トキは、『あまりにもひどい』と思った。</p>
<p>傭兵を始めた時からずっと、いや、始める前から、痛みの多い人生だった。故に、痛みに対してはそれなりに抵抗力を持っていると自負していた。それなのに、目の前の少女は快感を与えてくる。頭がおかしくなるぐらい気持ちよくした揚げ句、今度はその快感をお預けしてくるのだ。</p>
<p>いい加減、トキも気付いていた。少女は何かの異能を持っている。それも、相手を追い詰めることに長けた、<ruby>ひ<rt>・</rt></ruby><ruby>ど<rt>・</rt></ruby><ruby>く<rt>・</rt></ruby><ruby>恐<rt>・</rt></ruby><ruby>ろ<rt>・</rt></ruby><ruby>し<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>何<rt>・</rt></ruby><ruby>か<rt>・</rt></ruby>を。</p>
<p>しかし気付いても、逆らうことはできない。トキは、自分を守る殻がぼろぼろと壊れていくのを感じた。</p>
<p>「も゛、やめて――♡♡♡♡♡　も、やだっ、いかせでっ、いかせでよぉ――ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>彼女はもう、ただ1人の女性として泣き叫ぶだけ。</p>
<p>これは南雲トキに限った話ではない。人間というものは本来、快楽に対する抵抗力は脆弱なものだ。性拷問を<ruby>正<rt>・</rt></ruby><ruby>し<rt>・</rt></ruby><ruby>く<rt>・</rt></ruby>行えさえすれば、人間はあっという間に折れる。先に彼女のことを犯していた男たちのやっていたことは、そもそも性拷問ですらなかった。</p>
<p>しかし、その事実はこうとも解釈できる――性拷問を正しく行うこと、<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby><ruby>自<rt>・</rt></ruby><ruby>体<rt>・</rt></ruby><ruby>が<rt>・</rt></ruby><ruby>難<rt>・</rt></ruby><ruby>し<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby>と。</p>
<p>自らの肉欲に負けることなく、しかし良心に負けることもなく、鋼よりも硬き理性でもってただ冷徹に相手を追い詰めることができる人間は、実に希有だ。そしてその人間が、もしも性拷問に最適な何らかの《能力》を持っている確率を求めるなら――。</p>
<p>「それなら、言うべきことがあるはずです」<br />
「ぁぐっ、ぁ――！！！？　それ、は――！！！！」</p>
<p>「……言わないなら、やめられません」<br />
「ぁ゛ぁぁぁあ――！！！！？　やだっ、もう、やだっ、なめないで――！！！！？　ぁ゛っ♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁぁぁああああっ、ぁ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁああああああーーーーーーーーっ♡♡♡♡♡」</p>
<p>トキは、<ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>ん<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>に<rt>・</rt></ruby><ruby>も<rt>・</rt></ruby><ruby>恐<rt>・</rt></ruby><ruby>ろ<rt>・</rt></ruby><ruby>し<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>拷<rt>・</rt></ruby><ruby>問<rt>・</rt></ruby><ruby>師<rt>・</rt></ruby>と出会うことは二度とないだろうと思った。</p>
<p>散々時間をかけさせられた拷問は、たった1人の少女によって、あっという間に終結させられたのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「――おしまい」</p>
<p>フランは両手を軽く挙げて、昔話を締めくくった。</p>
<p>休憩室。その場にいるのは、フランとウルツアの2人だけ。</p>
<p>「今考えれば、性拷問である必要なんてどこにもなかったね。ただ、最初に見たのが<ruby>あ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>だったから、私も流されてしまった」<br />
「……そうかよ」</p>
<p>「何にせよ、あの時の働きが評価されて、私は性拷問を専門で受け持つようになった。会社に部門もできた。それから少し後になって、ルグ――貴重な《能力》を持った後輩も入ってきた」<br />
「テメェ、この会社に入ってどれぐらいなんだ」</p>
<p>「10年とちょっとかな、この会社ができて間もない時期らしい。おかげさまで、この年でほとんどの社員が後輩だ。ベテランの子役俳優にでもなった気分だよ」</p>
<p>ウルツアは納得したように『ああ』と相づちを打つ。道理で、会社にいるほとんどの人間が、年若いフランに対して敬語を使うのだ。</p>
<p>「満足かい。これが、君が『聞かせろ』って言ってきた話だよ。私はただの傭兵じゃない、れっきとした拷問師……<ruby>裏<rt>・</rt></ruby>の人間だ」<br />
「そうか。テメェは、人の心が読めるのか」</p>
<p>「……ああ」</p>
<p>フランは、自分の手のひらがひどく汗をかいていくのを感じた。</p>
<p>ウルツアの心は、ぽっかりとした無色透明だった。だけど、その心に段々と<ruby>黒<rt>・</rt></ruby>がにじみ出てくる。ようやく、実感が湧いてきたのだろう――フランはその<ruby>色<rt>・</rt></ruby>から目を背けた。</p>
<p>初めて知った。あんなに嫌でも見せつけられ続けたものなのに。本当に、本当に、身を引き裂かれるほどに嫌になると、目を背けることぐらいは許されるらしい。</p>
<p>しかし、ウルツアから目を背けても、声は聞こえてくる。</p>
<p>「満足じゃねーよ」<br />
「これ以上、何を聞きたいことがあるんだい？　もう全部話したというのに。ひどいやつだな」</p>
<p>フランは、ウルツアから目を背けたまま、優しく微笑む。やがて耐えられなくなって、完全に背中を向けながら立ち上がった。</p>
<p>休憩室を出る間際、軽く咳払いをして、声が震えていないか確かめた。</p>
<p>「初仕事のことだけど、落ち込むことはない。失敗は誰でもする。そもそもあれは、初実践としては少し酷だ。君ならすぐに、私なんかよりもずっと強くなれるよ」</p>
<p>フランがその場から立ち去ろうとすると、背後で座ったままのウルツアは舌打ちをして、吐き捨てるように言うのだった。</p>
<p>「……よく分かったよ。テメェが、本当にムカつくやつだってな」</p>
<p>フランはもう、彼女の心を読もうともしない。だけどその声は、本当に、体が燃え尽きてしまいそうなぐらい本当に、怒っているように聞こえた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>フランには、ウルツアにまだ話していないことがあった。</p>
<p>別に、隠していたわけではない。ただ、話しそびれただけだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>初めての性拷問は成功した。</p>
<p>フランは、南雲トキから情報を聞き出した。自身の《能力》によって、それがうそでないことも分かっていた。フランの仕事は完了した。間もなく、<ruby>表<rt>・</rt></ruby><ruby>舞<rt>・</rt></ruby><ruby>台<rt>・</rt></ruby>の人間たちが、本来の仕事を遂行していくだろう。</p>
<p>しかし彼女は、拷問室から出ることはなかった。</p>
<p>「……約束は守ります」<br />
「ひ――！！？」</p>
<p>フランは、トキの両脚の間に顔を潜り込ませた。</p>
<p>トキの全身が緊張する。先ほどまでの責め苦がフラッシュバックして、悲鳴を上げそうになる。しかし次の瞬間にやってきたのは、脳を蕩かされるような快感だったのだ。</p>
<p>「ぅぁぁぁぁあっ♡♡♡♡♡　ぁ――！！！！？　な、に――♡♡♡♡♡　ぁ、ぁ、ぁぁぁぁぁぁぁ――♡♡♡♡♡」<br />
「ちゅ……、じゅるっ、れろ……っ！　れろれろ、れろぉ……！」</p>
<p>それは一切の加減がない口淫だった。</p>
<p>舌にたっぷりの唾液を乗せて、クリトリスをぞりぞりとなめ上げる。動きは一定、速度も一定。ただひたすらに、最も効率的な動きでもってトキの性感を高めていく。</p>
<p>「ぁひ、ぁ、ぁ゛、あ゛――♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁぁぁあああ――♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>散々寸止めされてきたトキは、あっという間に絶頂した。</p>
<p>フランは、吹き出す潮と愛液で自分の顔が汚れてしまうのも気にせず、ひたすらトキを快楽に染めていく。秘所をなめている体勢では、トキの大きな胸が邪魔になって表情を見ることができない。それでも、たった一度の絶頂程度では全然満足していないことを、フランは自分の《能力》で知っていた。</p>
<p>「っぐっ、ぁ――♡♡♡♡♡　ぐすっ、ぅ、ぁ゛ぁぁぁああ――♡♡♡♡♡　ぁ゛ぁぁああ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぃ゛――♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>トキは言語を発することもなく、ただ泣きじゃくるように喘ぎながらイキ続ける。</p>
<p>最悪の鞭と飴。体は間違いなく悦んでいるはずなのに、心には悦びと苦しみの両方が混在している。フランは、こんなにもぐちゃぐちゃになった心を<ruby>見<rt>・</rt></ruby><ruby>た<rt>・</rt></ruby>のは、生まれて初めてだった。</p>
<p>嫌になるほど焦らされたせいで、トキは既に、心身共に限界を迎えていた。さらに激しく消耗する絶頂を強いられれば、体力と精神力が底を突くのは早い。</p>
<p>「ぁ゛――……♡♡♡♡♡　ひっ、ぁ――……♡♡♡♡♡　ぁぁ、ぁぁぁ――……♡♡♡♡♡」</p>
<p>フランは、トキの感情がだんだんと<ruby>閉<rt>・</rt></ruby><ruby>じ<rt>・</rt></ruby><ruby>て<rt>・</rt></ruby>いくのを感じた。</p>
<p>それは気絶の前触れ。フランはほんの一瞬だけ舌の動きを緩め、しかしトキの心を<ruby>読<rt>・</rt></ruby><ruby>む<rt>・</rt></ruby>と、また舌の動きを速めていく。</p>
<p>「ぁひ、ぁ、あ゛――♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～……♡♡♡♡♡　ぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～……♡♡♡♡♡　ッッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～……♡♡♡♡♡」</p>
<p>トキは全身を弱々しく痙攣させながら、最後の絶頂を迎えた。</p>
<p>声帯を震わせることすらおっくうになったのだろう、口から漏れるのはほとんど吐息だけの声。秘所からは、滴程度の潮がぴゅっと漏れるだけ。</p>
<p>そして秘所にまとわり付く優しい快感がやんでいくと、虚ろだったトキの目は、少しずつ閉じていく。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>トキが気絶する間際、フランは彼女を抱き締めた。……否、腰に手を回し腹部に自分の頭を押し付けるそれは、抱き締めるというよりは、抱き付くに近い。</p>
<p>そして、フランは呟くのだ。</p>
<p>「……ごめんなさい」</p>
<p>最初は、言葉を発した自分自身ですら辛うじて聞こえるぐらいの、か細い声だった。しかし、雨漏りのようにほんの一滴だけ零れた言葉は、あっという間に心の堤防を破壊していく。</p>
<p>「ごめんなさい、ごめんなさい……っ」<br />
「ぅぁ、ぁ――……♡♡♡♡♡　ひ、ぁ――……♡♡♡♡♡」</p>
<p>「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……！」<br />
「っ――……♡♡♡♡♡　っ――――…………♡♡♡♡♡」</p>
<p>嗚咽のような声で、何度も『ごめんなさい』という言葉が紡がれる。トキはもはや何も応えることもできず、手に持ったものを放すように、ふっと意識を閉ざしていくのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>トキのことを数え切れないぐらい絶頂させて、気絶させて、彼女がまた目を覚ましたとき、フランはまだ拷問室にいた。</p>
<p>フランは、拘束されたままのトキに、ボトルに入った水を飲ませながら、頭を下げた。</p>
<p>「……本当に、済みませんでした」</p>
<p>「……もういい」<br />
「でも」</p>
<p>「私は傭兵だ。死ぬことも、<ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>い<rt>・</rt></ruby><ruby>う<rt>・</rt></ruby><ruby>目<rt>・</rt></ruby>に遭うことも、覚悟していた」</p>
<p>どれだけ心をぼろぼろにされようとも、記憶は残る。</p>
<p>トキはずっと、フランの『ごめんなさい』を聞かされていたのだ。無垢な娘からの、あれだけの懺悔を聞かされたら、もう怒る気にもなれない。</p>
<p>「しかしまあ、下手するとクビだな」</p>
<p>トキが少し軽い口調でそう言った瞬間、フランはまた表情を暗くさせた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「……君は」<br />
「な、何ですか？」</p>
<p>トキの視線がフランに突き刺さる。しかしそこに敵意はない。</p>
<p>「君は、人の心を読めるな？」<br />
「っ！　どうして、それを」</p>
<p>「ただの推測だが、やはりか。どうやら、拷問を必要とする程度には制限があるようだが」</p>
<p>トキは合点が行った――それならば、この少女に拷問を命じた者の思惑も理解できる。戦いでも実に有用な《能力》だが、<ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>ち<rt>・</rt></ruby><ruby>ら<rt>・</rt></ruby>の適正はそれを凌駕するかもしれない。</p>
<p>……いや、これを指示した者からは、どうにも打算以外の<ruby>意<rt>・</rt></ruby><ruby>図<rt>・</rt></ruby>を感じ取れる。先の男たちと、この少女の落差は異常だ。合理的に考えるなら、最初から彼女に拷問させるべきだった。が……。</p>
<p>――トキはそこまで思考して、『自分のあずかり知るところではないか』と、首を横に振った。</p>
<p>「覚えておけ。《能力》がなくとも、人の心を読むことはある程度できるんだ。特に君は、顔に出すぎる」</p>
<p>その言葉を聞いたフランはぽかんとした後、右手で自分の頬をつねった。そして指先でつつき、手のひらでこねくり回す。自分の表情筋を確かめるような行動に、トキは苦笑した。</p>
<p>「君は、拷問師にも傭兵にも向いていないな」<br />
「私の《能力》は強いですよ？」</p>
<p>「知っている。性格の問題だ、君はお人好しすぎる」</p>
<p>フランの素養はあまりに高かった。《能力》は無論のこと、トキの知り及ばないところではあるが、勤勉故か事務処理能力は高く、戦闘力も途上だが悪くない。</p>
<p>しかしその感性はあまりに人並みだった。人を傷つける罪悪感、あるいは優越感、苦悩、悦び――その全てを、理性でもって押さえ付けているだけに過ぎない。このご時世の傭兵というのは、ある程度ネジが外れているか、擦れているほうがやりやすい。</p>
<p>「断言してもいい。君がこの道を進むなら、今後、間違いなく苦しむことになる」<br />
「……かもしれません」</p>
<p>「ならば、どうして続けようとする？　どうしてこんな汚れ仕事を引き受けた？」</p>
<p>フランも、考えたことは幾度となくあった。</p>
<p>傭兵とは、徴募兵の類では決してなく、数ある職業の一つに過ぎない。世情を考えれば社会的に比較的優位とも言える職業ではあるが、反面命の危機も多い。無理にしがみ付くよりも、他の仕事に就いたほうがいい場合も多いだろう。</p>
<p>しかしそのことを考えると、必ず<ruby>あ<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby><ruby>人<rt>・</rt></ruby><ruby>物<rt>・</rt></ruby>の姿が、彼女の頭を過るのだ。</p>
<p>「……嫌な人がいるんです」<br />
「嫌な人？」</p>
<p>「私を拾ったくせに、『さっさとこんな会社辞めちまいな』なんて言ってきて。だけど今度は『訓練だ』って言って私をぼこぼこにして。あの人は、私が通る道にいつも大きな岩を置いていくんです。私がいなくなったら寂しいくせに。私だって、私も……」</p>
<p>フランの日常には、どこをどう切り取っても<ruby>彼<rt>・</rt></ruby><ruby>女<rt>・</rt></ruby>がいた。わがままで、意地悪で、厳しく優しい彼女がいた。彼女との日常を思い返すと、いつもいらいらしてくる。</p>
<p>『だから、つまり』――何を言いたかったのか分からなくなったフランは、今までの文脈をまったく無視して締めくくるのだ。</p>
<p>「あの<ruby>ク<rt>・</rt></ruby><ruby>ソ<rt>・</rt></ruby><ruby>バ<rt>・</rt></ruby><ruby>バ<rt>・</rt></ruby><ruby>ア<rt>・</rt></ruby>をあっと言わせるまで、やめられません」<br />
「……そうか」</p>
<p>トキを縛り付けている拘束具の右腕部分が、きちりと鳴った。もしも拘束されていなかったら、彼女はフランの小さな頭をなでていただろう。</p>
<p>「君は本当に、顔に出るな」</p>
<p>「……それと」<br />
「それと？」</p>
<p>「――――」</p>
<p>最後に一つ、何か言葉を交わした。フランはもう、その言葉が何だったのか思い出すことができなかった――随分と昔のことだ、覚えていなくても仕方ない。すぐに忘れてしまうような、何気ない一言だったと思う。だけど<ruby>そ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>を言った時、目の前の女性が泣きそうな表情を浮かべていたような気がする。</p>
<p>その会話の後、南雲トキは拷問室から連れて行かれた。Viが言うには、『丁重に扱う』とのことだった。その言葉に偽りがないことは、フランも分かっていた。</p>
<p>それから、フランが彼女と会うことは二度となかった。遠くに越したか、仕事を変えたか、あるいは死んだか――この時代、この業界においては、別段珍しいものではなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――――<br />
――</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「……あの時の話を他人にしたのは、初めてだな」</p>
<p>深夜。帰り道にある小さな公園で、フランは独りベンチに座っていた。</p>
<p>仕事柄、そして《能力》の影響で、何かと精神的に参ることが多かった。そういう時彼女はいつも、独りになれる場所で頭を冷やすようにしていた。</p>
<p>とにかく理性的に、論理的に、自分の行動と思考を省みる。多少のほころびがあろうとも、無理やりつじつまを合わせて、『自分は大丈夫なんだ』と理由付けしていく。そうやって今まで生きてきた。</p>
<p>だけど今晩はうまくいかない。感情が思考を呑み込んでいく。</p>
<p>「やっぱり、私みたいなやつが、<ruby>表<rt>・</rt></ruby><ruby>舞<rt>・</rt></ruby><ruby>台<rt>・</rt></ruby>の人間と関わるべきじゃなかったよ。クソババア」</p>
<p>脳裏に浮かぶのはウルツアの姿。《読心》も、拷問も、この会社で仕事を続けていくなら、どうせそのうち知られることのはずなのに。不思議と、彼女に知られるのだけは嫌だった。</p>
<p>彼女も確かに、過酷な人生を送ってきただろう。その環境故か、礼儀がなっていないし、生意気で、口も悪い。しかし、その心は澄み渡るかのように無垢で、強い。まるでどこかの<ruby>ヒ<rt>・</rt></ruby><ruby>ー<rt>・</rt></ruby><ruby>ロ<rt>・</rt></ruby><ruby>ー<rt>・</rt></ruby>のような、ただひたすらにまぶしい存在――どうして自分は、こんなにも淀んでしまったのだろう……？</p>
<p>「……こんな場所に長居してたら、通報されてしまうかもしれないな」</p>
<p>フランは無理やり思考をそらす。『こういう考えは良くない』と自分に言い聞かせる。今もまだ聞こえる心の軋みを無視する。</p>
<p>帰ろう――フランは立ち上がり、しかし歩き出すことなく呟くのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「……誰ですか」</p>
<p>フランの視線は、物陰一点を正確に射抜いていた。……誰かいる。しかし会社の人間の気配ではない。</p>
<p>その物陰は、自分が見られていることに気付くと、もったいぶることなくがさりと動いた。</p>
<p>「おや、バレてた？」<br />
「……あなたか。シアン」</p>
<p>肩の上で切りそろえた髪。丸顔で、やや垂れ目。童顔で背は低いが、体の女性的な艶は十分。その女性は、先日性拷問にかけた女性――シアンで相違ない。</p>
<p>シアンは童顔低身長の見た目には相応なかわいらしい服装で、驚くほど自然に、影に溶け込んでいた。フランが宵闇に混じった心を自然と感じ取らなければ、存在に気付くことはなかったかもしれない。</p>
<p>「あれ？　思ってたより淡泊な反応だね。もっと驚くと思ってたのに」<br />
「護送中に脱走したとは、聞いていた」</p>
<p>「僕が逃げ出したのは、政府に引き渡した後だ。君や、君のいる会社に非はないよ」<br />
「知っている」</p>
<p>『君たちと違って、政府の管理はずさんで助かったよ』――シアンはそう言うが、仕方ないだろう。彼女を生きたまま捕縛し続けるのは、極めて難しい。実力は元より、時が止まったかと他者に錯覚させるほど自身を《加速》する彼女の異能は、実に逃亡に適している。ほんのわずかな隙さえ作ろうものなら、あっという間だ。</p>
<p>フランは直立した姿勢を維持したまま、四肢に力を込めた。臨戦態勢――スーツの中に隠している特注の<ruby>警棒<rt>ぶき</rt></ruby>に意識を向ける。</p>
<p>「まあ落ち着いてよ。僕が君に何かしようってつもりはないさ」<br />
「…………」</p>
<p>「僕たち傭兵は、戦いが終わればノーサイド。それがルールだろう？」<br />
「それでは、何の用だ」</p>
<p>「<ruby>あ<rt>・</rt></ruby><ruby>の<rt>・</rt></ruby><ruby>時<rt>・</rt></ruby>とは違って、随分冷静だね」</p>
<p>『あの時』――苦い記憶だ。散々煽られたとはいえ、冷静さを失った。</p>
<p>故に、フランは頭を下げた。</p>
<p>「この前の<ruby>あ<rt>・</rt></ruby><ruby>れ<rt>・</rt></ruby>は、礼を失する行為だった。済まなかった」<br />
「……真面目だねぇ」</p>
<p>先ほどまで散々、目の前の相手を警戒していたというのに。目線をそらしてまで頭を下げるフランに、シアンは『やれやれ』と首を横に振った。</p>
<p>「君、このままじゃ壊れちゃうよ？」<br />
「……壊れてるのは、あなただろ」</p>
<p>「くすくす、本当にそう思う？」</p>
<p>フランは何も言い返せなかった。</p>
<p>年齢、出身、経歴――シアンの情報は、そのほとんどが不明となっている。しかし不明ということ自体から、分かることもある。情報が分からなければ分からないほど、それだけの<ruby>訳<rt>・</rt></ruby>があるということだ。ウルツアのように孤児だったか、ルグのように家庭に問題があったか、あるいは……。少なくとも、全てが健全というわけではない。</p>
<p>なればこそ、少しぐらい頭のネジが抜けていたとしても、彼女の人格を否定することはできない。それは心を真に壊さないための処世術なのだから――。</p>
<p>その瞬間、フランの眼前に、シオンがいつの間にか右手に持っていたナイフが突き付けられた。</p>
<p>「同情は要らないよ。そういうの、ウザい」<br />
「……そう」</p>
<p>「だけどさ、君も君だよ。<ruby>あ<rt>・</rt></ruby><ruby>ん<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby><ruby>こ<rt>・</rt></ruby><ruby>と<rt>・</rt></ruby>やってる癖に、心は潔癖症もいいとこ！　そんな生き方が、いつまでできると思ってるの？」<br />
「…………」</p>
<p>「さっさと僕みたいに<ruby>素<rt>・</rt></ruby><ruby>直<rt>・</rt></ruby>になっちゃえばいいのに」</p>
<p>フランが果たして何の根拠をもって、シアンの言葉を否定できるだろうか。今まさに、彼女の心は壊れそうなぐらい、軋みを上げているというのに。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「それで、何の用だ。まさか、そんなつまらない忠告をしに来たのか」<br />
「ううん、まさか」</p>
<p>フランは結局、シアンの言葉に応えることができなかった。だから、無理やり話題を変えた。</p>
<p>「僕ね、君とお友達になりたいなって」<br />
「意味が分からないな」</p>
<p>「僕がただ、君のこと好きなだけだよ？　こんなにシンプルな話もないね」<br />
「……お断りだ」</p>
<p>「お友達じゃ嫌？　何ならセックスフレンドでもいいよ？　君とのえっち、すっごく気持ちよくって病み付きになっちゃうんだよねぇ♡　何なら僕が、君に同じことしてあげても――」<br />
「お断りだと言っているッ！！」</p>
<p>「ぷーん。君は、僕が壊れる一歩手前でやめてくれたくせに」<br />
「あなたが、私の想定以上に頑丈だっただけだ」</p>
<p>「よく言うよ、そんな《能力》を持っておいてさ」</p>
<p>実際のところ、どうなったか分からない――もしもあの時ウルツアが誤って扉を開けなかったら、自分はシアンを壊さずにいられただろうか？</p>
<p>「まあいいさ。君がそのつもりだったにせよ、そうじゃなかったにせよ、結果的に、僕にとって1番良い落とし所を用意してくれた。これは秘密だけど、ウチの社長も、君には感謝してるんだよ？　だから、お礼に一つ何でもしてあげる。もちろん、えっちなこともね♡」</p>
<p>シアンへの報復は既に執行された。表向きにシアンをどうにかしようという輩は、もう現れないだろう。そもそもあれ自体、表沙汰にできないことだ。何か一つ間違いがあれば到達しなかったであろう、本当に偶然の、これ以上ない着地点だった。</p>
<p>それは、フランが当初懸念していたことの一つではあったが、今となってはもうどうでもいいことだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「それなら、一つ聞きたい」<br />
「うんうん、なになに？」</p>
<p>「……どうしてそんなに、私のことが分かる」</p>
<p>フランは問いは弱々しく、真剣なものだった。</p>
<p>しかし彼女の言葉に、シアンは目を見開き、そして大笑いした。</p>
<p>「それ、本気で言ってるの？」<br />
「…………」</p>
<p>「まあいいよ。借りも返さなきゃだし、お友達の質問だもん。ちゃんと答えてあげる♪」</p>
<p>次の瞬間、シアンの姿が消える。シアンはまるで自分以外の時間が止まったかのようにフランに近づくと、両手のひらでフランの頬をふにふにと優しくもみほぐすのだ。</p>
<p>「君、すっごく顔に出やすいよ？」</p>
<p>フランは呆気に取られ、怒りの感情が湧き出る前に、シアンが離れていく。そして『今度は戦場で会おうね』とウインクして、さっさと歩き去ってしまうのだった。</p>
<p>「……くそ」</p>
<p>以前から、あの女の言動は、本当に自分をいらいらさせる――フランは、その理由が少し分かった気がした。</p>
<p>「<ruby>似<rt>・</rt></ruby><ruby>て<rt>・</rt></ruby><ruby>る<rt>・</rt></ruby><ruby>な<rt>・</rt></ruby>、<ruby>私<rt>・</rt></ruby><ruby>と<rt>・</rt></ruby>」</p>
<p>シアンのことを見ていると、フランは自身のぼろぼろになった心を、鏡で見せつけられているような気がした。一つの未来、一つの選択肢――もしもフランがもっと器用なら、シアンのようになっていたかもしれない。もしも彼女のようになれれば、どれだけ楽になれるだろうか。フランは、シアンの人格を否定しない、それどころかうらやましくすら感じる。</p>
<p>しかし現実に、フランはシアンのようにはなれなかった。</p>
<p>感情をぐちゃぐちゃにかき乱されたフランは、しばらく思考の整理が付かず、その場に立ち尽くすのだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px solid #333333;">
<h3 style="text-align: center;">目次</h3>
<p><a href="https://omonove.com/12818">表紙</a><br />
　<small>#簡単なご案内など</small><br />
<a href="https://omonove.com/12799">第1話 読心 -ノンバーバル-</a><br />
　<small>#クリ責め #電マ #ローションガーゼ</small><br />
<a href="https://omonove.com/12801">第2話 自声愛撫 -ジメツ-</a><br />
　<small>#くすぐり #声我慢 #超音波</small><br />
<a href="https://omonove.com/12803">第3話 非接触絶頂 -ムッツリ-</a><br />
　<small>#ささやき #見せつけ #脳イキ</small><br />
<a href="https://omonove.com/12805">第4話 絶頂引延 -トワノマタタキ-</a><br />
　<small>#シリコンチェーンソー #ブラシ責め #体感時間操作</small><br />
<a href="https://omonove.com/12807">第5話 はじめての</a><br />
　<small>#クンニ #寸止め</small><br />
<a href="https://omonove.com/12809">第6話 感覚遮断 -カイカンノサキオクリ-</a><br />
　<small>#乳首責め #ニップルドーム #クリ責め #電マ #くすぐり #感覚遮断</small><br />
<a href="https://omonove.com/12811">最終話 伝心 -ワタシノココロ-</a><br />
　<small>#キス #胸揉み #電マ #くすぐり #ブラシ責め #感覚共有</small><br />
<a href="https://omonove.com/12813">おまけ</a><br />
　<small>#キャラクターのちょっとした紹介</small></p>
</div>

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			</item>
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		<title>強制足ピン絶頂罰ゲーム『ぎゅうの刑』にかけられるかわいそうな女子生徒</title>
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		<dc:creator><![CDATA[おものべ]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 01 Jul 2022 09:00:53 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[イラスト（ショートストーリー）]]></category>
		<category><![CDATA[【人数】複数に責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【受】女性が責められる]]></category>
		<category><![CDATA[【攻】性別不明が責める]]></category>
		<category><![CDATA[アソコ]]></category>
		<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[トラン]]></category>
		<category><![CDATA[トランプ]]></category>
		<category><![CDATA[バイブ]]></category>
		<category><![CDATA[乳首]]></category>
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		<category><![CDATA[快楽責め]]></category>
		<category><![CDATA[愛]]></category>
		<category><![CDATA[愛撫]]></category>
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		<category><![CDATA[挿入]]></category>
		<category><![CDATA[絶頂]]></category>
		<category><![CDATA[罰ゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[責め]]></category>
		<category><![CDATA[陵辱]]></category>
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					<description><![CDATA[放課後の教室で、女子生徒を毒牙にかけるいけない遊びが行われています。罰ゲームと称して、女子生徒を裸に剥いて、両乳首とアソコを三点責め……そして絶頂の瞬間、その刺激を思いっ切り強くするのです。それは、乳首と子宮がつぶすように強く愛撫することから、ふざけて『ぎゅうの刑』なんて呼ばれていました。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><strong>◆あらすじ</strong></p>
<p>放課後の教室で、女子生徒を毒牙にかけるいけない遊びが行われています。罰ゲームと称して、女子生徒を裸に剥いて、両乳首とアソコを三点責め……そして絶頂の瞬間、その刺激を思いっ切り強くするのです。それは、乳首と子宮がつぶすように強く愛撫することから、ふざけて『ぎゅうの刑』なんて呼ばれていました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>学校で良くない遊びがはやっていました。</p>
<p>放課後、女子生徒を一人呼んで何らかのゲームをさせます。</p>
<p>例えば、トランプ、クイズ、スマホアプリ。だけど女子生徒は絶対に勝てないようになっています。マークドデック、引っかけ問題、そもそもの実力が違う――そして当たり前のように女子生徒はゲームに負けて、それを口実に罰ゲームが行われるのです。</p>
<p>「あ、あの……！！　何してっ、本当に……！？　嫌ぁ……！！？」</p>
<p>このゲームに呼ばれる女子生徒は、だいたいが引っ込み思案で<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">こ</span><span class="boten">う</span><span class="boten">い</span><span class="boten">う</span><span class="boten">事</span><span class="boten">態</span></span>でも大声を出せない、しかしかわいい子ばかりです。</p>
<p>彼女はあっという間に裸に剥かれた後、アソコにバイブを挿入されるのです。</p>
<p>「ぁぐぅぅうっ！！？　嫌、ぁ゛ぁぁぁ……！！？」</p>
<p>バイブの挿入、そしておまけと言わんばかりに、二本の手がバストへの愛撫を始めます。</p>
<p>「ぅぐっ、ぅ……！！　ぐすっ、ぅ゛、ぅぅ……！！？」</p>
<p>好きでもない相手に突然陵辱されて、このゲームに無理やり参加させられた女子生徒は、ほぼ全員がここで泣き出します。</p>
<p>しかし薄い体は感度抜群であり、そして罰ゲームの執行人たちは手慣れていました。</p>
<p>「ふぁぅ゛っ♡♡♡　ぅぐっ、ぅ……！！？　ぁ、やめ、ぁ……！！？　ぁ゛……♡♡♡」</p>
<p>こんなに嫌な状況なのに、的確な快楽責めが女子生徒の性感を確実に高めていきます。</p>
<p>「お願い、です……！！！　も、ほんとに゛、やめ――♡♡♡」</p>
<p>そして女子生徒があえなく絶頂する瞬間のことでした。</p>
<p>今までは、絶頂へと至らしめるためにそれなりに優しく愛撫されていたはずなのに。乳首を指先でひねり上げられ、子宮をバイブで強く押しつぶされるのです。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="size-full wp-image-11745 aligncenter" src="https://omonove.com/wp-content/uploads/2022/06/ぎあぴぎ.jpg" alt="強制足ピン絶頂罰ゲーム『ぎゅうの刑』にかけられるかわいそうな女子生徒" width="800" height="600" srcset="https://omonove.com/wp-content/uploads/2022/06/ぎあぴぎ.jpg 800w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2022/06/ぎあぴぎ-300x225.jpg 300w, https://omonove.com/wp-content/uploads/2022/06/ぎあぴぎ-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 800px) 100vw, 800px" /></p>
<p>「ぉ゛ぉぉぉおおお――っ！！！？　ぉ゛――♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～！！！？　ぉ゛ぉ゛お～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>この良くない遊びに興じている人たちは、<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">こ</span><span class="boten">れ</span></span>をふざけて『ぎゅうの刑』なんて呼んでいました。絶頂の瞬間、性感帯をぎゅうっと絞るように強く刺激するのです。</p>
<p>しかしそんな間抜けな呼び方でも、された本人にとっては悶絶ものです。</p>
<p>「ぃ゛ぃぃぃいい～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ――♡♡♡♡♡　ぁ゛――！！！？　っ～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡」</p>
<p>コップに水が並々張られていて、あと一滴でこぼれてしまいそうな瞬間、突然コップの何倍もの大きさがあるバケツの水を勢いよくぶちまけられるような感覚。無意識のうちに足がピンと伸びて、絶頂が一回、二回、三回、四回と折り重なってやってくるようです。</p>
<p>そして厄介なことに、この良くない遊びに罰ゲームの<span class="botenparent kuromaru"><span class="boten">規</span><span class="boten">定</span></span>などありません。</p>
<p>「ぁ゛～～～～～～～～～～～～～～～～っ！！！？　いづまで――！！！？　続げで――♡♡♡♡　ぃぎ――♡♡♡♡　ッ～～～～～～～～～～～～～～～～♡♡♡♡♡　ぉ゛ぉ゛お～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～ッ♡♡♡♡♡」</p>
<p>乳首が取れてしまいそうなぐらい、子宮がつぶれてしまいそうなぐらい、女子生徒が何回、何十回……何十秒、何分、何十分イッても。</p>
<p>みんなの気が済むまで、ひたすら罰ゲームは続けられるのです。</p>
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