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◆あらすじ
年若い女の子の勇者が洞窟の奥で強そうな鎧を見つけます。意気揚々と着てみるも、その正体は触手でできた呪いの防具。全身をくすぐられながら胸を大きく改造され、彼女は笑い悶え絶頂を繰り返しながら母乳を噴き出し続けることになるのでした。
今から数年前、封印されていたはずの魔王が復活した。
帝国、王国、公国。各国は彼の者を討ち滅さんと、次々に勇者を輩出する。
国に騎士として仕えている者、賢者と呼ばれた者、度重なる実験によって生ける兵器と化した者、異界より召喚された者など。
世界の存続を賭けておきながら、正義とは名ばかり。その実態は国家規模のマウントの取り合いだった。
「この洞窟に、伝説の防具があるって聞いたんだけどなぁ」
そして、彼女もまた勇者として魔王の討伐を命じられた少女である。
少女の名はピリム。
彼女は野道に咲く花のように、素朴だが愛らしい女の子だった。
身体付きは年齢相応、成長に従って柔らかな丸みを帯び始めてはいるけれど、胸もお尻もまだまだ小さい。
何より顔付きは年齢未満。動きやすくと短めに切った薄茶色の髪も相まって、『大人の女性』とはとても言いがたい容姿をしていた。
「ひぇ、この洞窟ちょっと暗いなぁ……」
一見すればただの村娘にしか見えないピリムが、どうして勇者として旅をしているのか。
「いやいやいや。これぐらい、勇者の末裔の私にとっては野を歩くようなもの!」
それは、彼女が自らを奮い立たせるために口にしたとおりである。
彼女の故郷は小さな国に属する小さな村。
人材不足甚だしいその国では、勇者の選定に悩まされていた。
国に仕える優秀な人材をみすみす手放すことはできない。しかし、国民や他国の目もあって、何もしないわけにはいかない。
何より、魔王なんて放っておけばどこか別の国が何とかしてくれる。
そんな考えから苦肉の策として行われたのが、適当な人間を『勇者の末裔』認定して送り出してしまおうというものだった。
その政策は結局、学者から『勇者が居たなんて歴史はない』と批難され、他国から『こんな小娘を』と嘲笑されることになる。
しかし、当の本人には国の情勢だとか周りの目だとかは関係ない。
「ふっふーん。伝説のぼーぐ、伝説のぼーぐっ♪」
何だかんだ言って、彼女は冒険を楽しんでいたのだから。
ピリムが潜り込んだ洞窟は、幸い魔物の驚異が小さい。
国から支給された傷だらけの鉄の剣と防具さえあれば、ただの少女でも事足りるほどである。
彼女は松明を灯し、ごくたまに訪れる魔物を追い払って、ついに洞窟の奥へと辿り着いた。
「ここ、明るい……」
洞窟の奥には、子供が走り回って遊ぶことができそうな、明るく広い空間があった。
天井にはくり抜かれたような大きな穴が空いており、そこから陽の光が差し込む地面には分厚く草花が生い茂っている。
そして、その中心に1つの大きな宝箱が置かれていた。
「み、つ、け、たーーーーっ!!」
ピリムは宝箱の元に一目散に駆け寄り、勢い良く蓋を開けた。
「ぉ、お、ぉ、おおぉぉーーーー!!」
宝箱の中には、1つの黒い鎧があった。
分厚い金属がいくつも張り合わされていて、首から脚部までをもれなく守ってくれる、いかにも強そうな鎧だ。
「かぁっっっこいぃーーーー!!!」
ピリムは目を輝かせながら興奮の声を上げた。
無理もない話だった。彼女の目の前の鎧はいかにも上等そうだ。今自身が着ている傷だらけで所々ヘコんだ防具とはワケが違う。
しかし、そんな上等な鎧にも1つ難点がある。
「ぐぬっ、重……」
金属製の鎧はとにかく重い。鉄のプレートアーマーなんて着ようものなら、それこそ子供を1人抱えて戦うようなものだ。
目の前の鎧だってそう。何の金属でできているのか不思議と鉄よりずっと軽いのだが、それでもまだ少女とも言える彼女が持ち歩くには耐えなかった。
しかし、せっかく見つけたレアアイテムをみすみす逃す選択肢はなかった。とすれば、残る手は1つ。
「ここで装備していくかい……!」
ピリムは町の鍛冶屋の決め台詞を真似しながら、今着ている傷だらけの鎧を脱ぎ始めた。
いかに重いものでも、手に持つのと身にまとうのとでは負担が違う。それに、今の装備をここに捨ててしまえばそれだけの軽量化が可能だ。
「……っし。これで良ーしっ!」
ピリムの着替えが終わる。
彼女の思惑どおり、身にまとってしまえばだいぶ楽だ。これなら持ち帰るだけでなく、そのまま戦うことだってできる。
素朴で可憐な少女が真っ黒で屈強な鎧を身にまとっているのは、誰の目から見ても違和感を覚えるだろう。
「ふっふふふふーん。鏡がないのは残念だなー♪」
しかし、本人はそんなことをまったく気にしていない。可愛らしい洋服に着替えた時のように、ウキウキとその場で回りだす始末だった。
「さて! 帰ろう!」
ピリムはひとしきり喜ぶと、思考を切り替えて帰り支度を始める。
「今日は宿のおばさんが羊肉のシチュー作ってくれるって言ってたし、楽しみだな――」
そして、1歩歩き出そうとした時、異変は起こった。
ギシリ。
「あ、あれ……? う、動けな……?」
身体が錆びついたように突然動けなくなる。
先程までクルクル回って喜ぶことだってできていたのだから、けっして鎧が重すぎるわけではなかった。洞窟には捕縛呪文を使うような怪しい魔物もいない。
原因が分からず、ピリムは棒立ちしたまま戸惑うばかり。
もしかして、このまま一生動けないのでは……。そんな最悪の事態が脳裏をよぎった瞬間だった。
「ひぅんっ!?」
冷えた背筋を何かに撫でられる。
突然の感覚に思わず悲鳴が漏れ、背筋が仰け反りそうになった。
(身体が動かなければそれもできないのだが)
「ぅひっ!? ひゃっ! な、なななななにぃぃ~~~~っ!?」
ゾワゾワとした刺激は続く。
最初こそ、彼女は背中に何かが入り込んだかと思った。虫か、もしくは小さな魔物か小人か。
「ひゃひ!? なはっ!? おか、おかしっ!? ちょっと、待っ!! おかし、おかしぃってぇぇぇ~~~~!!?」
しかし、すぐにそんなぬるい事態ではないことに気付く。
ゾワゾワと撫でている何かが、どんどん増えているから。それはもう、這い回るだとか撫でるだとか生易しいものではなく、完全に肌をくすぐっていた。
「ひぃっくくくくくく……!? ぁ゛……!? ぁはっはははははは! ひっ!? な、何なのぉぉぉっ!!?」
背中がくすぐったさに包まれる。悲鳴が笑い声に変わりつつある中、ピリムの頭の中はハテナでいっぱいだった。
いったい、何が自分の背中をくすぐっている? どうしてこんなにくすぐったい? だって、おかしいじゃないか。今自分はすごく頑丈そうな鎧を――
「――いぎゃぁぁあぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
棒立ちのまま自分の身体を見下ろしたピリムは、思わず奇声を上げた。
彼女が身にまとっていた黒く硬い鎧が、形はそのまま触手に変化していたから。
グロテスク。
そう言う他なかった。形も大きさもさまざまな触手が、自身の身体に隙間なく巻き付いているのだから。その全てが、透明でドロドロとした粘液を滴らせている。
「いやっ!!? はなれッ!! ぃやぁぁぁぁぁぁっ!!?」
ピリムは触手を振りほどこうと全身にメチャクチャに力を込めた。
それでも、身体は相変わらず動かない。力を込めた部分に触手のブヨブヨとした柔らかさと粘液のドロドロを感じ、鳥肌が立つだけだった。
そして、そんな無駄な抵抗を戒めるかのように、触手は彼女の全身を隙間なくくすぐり回す。
「ひぃぃぃぃっ!!? ぃやっはっはっははははははははははははは!!? なひぃぃぃひゃっはっはははははははははははははははははははっ!!!?」
雷に直撃したと勘違いするかのようなくすぐったさが全身を襲う。
高く可愛らしい、それでも水底でもがくような必死な笑い声が洞窟の中で反響した。
「腋ぃぃっ!!? わきのしたよわひからぁぁっはっはっはははははははははっ!!? こちょこちょしなひでぇぇぇぇっへっひゃっはっはははははははははは!!!」
「それよわいぃぃぃっ!!? あしのうらぐちゅぐちゅしにゃぁぁぁっひゃっはっはっはっはっはっはははははははははははははっ!!」
「しんじゃうぅぅっ!!? おなか、ぐにぐに、揉んじゃっ!!? 死んじゃうぅぅぅっふっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ!!!」
「っっひぃぅうんっ!!? そこ、だめっ!? ふともも、いやっ! えっちぃぃっひひひひひひひゃ~~っはっはははははははははは!!!」
ピリムの身体にまとわりついた触手は、嫌にくすぐるのが巧かった。
まるで年若い少女の身体を知り尽くしているかのように、くすぐったいところを的確にくすぐってゆく。
全身を鎧によって拘束されてくすぐられる彼女は、ただ頭を振り乱して笑い悶えるしかなかった。
彼女の知る由もないことだが、もともと着ていた肌着はとうの昔に触手によって破かれ、粘液で溶かされてしまっていた。
「ぃぎぃっひひひひひひひひひぃぃぃぃっ!!? こ、これキツ……っ!! くしゅぐったひの、きつぃひぃぃぃゃっはっはっはははははははははははははは!!」
身体をくすぐられて笑うというのは、彼女が思っているよりも過酷なものだった。体力をあっという間に奪われ、棒立ちでいるのですら辛くなってくる。
「ぅぐっひひひひひっ!! ひぃ、ぁ……っ!?」
しかし、次の瞬間全身のくすぐり責めが止まって触手の鎧がグニャリと軟化した。
疲労が溜まっていた上に突然のこともあり、彼女はその場に倒れ込んでしまう。図らずとも、宝箱に寄りかかり脚を投げ出して座り込む姿勢になった。
「ぁひっ、はっ、はぁー……! はぁー……!」
ピリムは呼吸を整える。笑いすぎて頭がぼうっとしていて、それ以上のことは何もできなかった。
(……終わった?)
しかし、それは楽観的な思考だ。触手が行う不可解な陵辱は、まだ始まったばかり。
「ん……っ」
突然、胸にヒンヤリとした外気を感じる。自分の身体を見下ろしてみると、胸が露出していた。
花が咲くように開いたグロテスクな触手の中で、ほんの少し膨らんだだけの小さな胸が汗と粘液でベッタリと濡れている。そこで初めて、彼女は下着が溶けてなくなっていることに気づいた。
そんな慎ましやかな胸に、鎧の腰元から2本の触手が伸びてゆく。
「ひぅ……!? も、やめ……!」
その様子を見てピリムは小さく悲鳴を上げた。散々笑わせられて、指ほどの太さの小さな触手でさえ、もはや恐怖の対象だった。
しかし、彼女の緊張した身体は少しずつ緩んでいくことになる。
触手が乳房を優しく撫でる。
「っ……、ぁ……!?」
その動きはゆっくりで、優しく、何より甘い。くすぐるというより、愛撫に近かった。
男性経験がなく性知識も人並み以下のピリムであっても、その気持ち良さは理解できた。
「ぁ、ぁぁ~~……! ぅぁ~~……!?」
だから、彼女は小さく悲鳴を上げながらも触手の動きに身を任せる。
これから自分がどうなるかも分からないのに、今くすぐられないことに安堵する始末だった。
「ひゃっ!? んっ、ふぁぁぁ……!」
触手の愛撫が両乳首にまでおよぶと、ピリムの声はさらに艶がかったものになる。
プニプニと指よりも柔らかく、ヌルヌルと粘液で湿った触手の責め。それはとても優しく、未開発の少女の乳首を開発するのにうってつけだった。
「ぅ、ぅうんっ……!? ひゃ、そ、そぇ、きもひぃ~~……!」
やがて、ピリムは身体だけでなく、言葉でも触手の乳首責めを受け入れるように。
「ひゃぁぁ~~……! ぅへ、ぇへへへへぇ……っ」
あまりの心地よさに、くすぐられていないというのに笑い声まで出始めていた。
しかし、そんな夢見心地な気分は一瞬で覚めることになる。
「――っ、痛……っ!?」
チクリという嫌な痛みが両胸を襲った。
ピリムは思わず目をしかめる。ほんの少し涙が浮かんだ目で見下ろしてみると、触手の先に付いた細い針が乳房に突き刺さっていた。糸のように、本当に細い針だ。
彼女はワケが分からず目をパチクリさせた後、自分の胸がだんだんと熱くなっていることに気付いた。
「何、しへ……!?」
ピリムは戸惑いと抗議の声を上げた。
そして、自分の胸を手で触れようとするが、そこで身体がまた動けなくなっていることに気づいた。脚を投げ出して座り込んだ姿勢は楽だが、それでも身動きが取れないことは恐怖でしかない。
物言わぬ触手はまるで意志があるかのように、間髪入れずにさらなる行動を始める。小指のように細い触手が何本も、ピリムの胸にウゾウゾと這い回ってくすぐり始めた。
「ふぃぃぃっ!? ぃやはっ!? ひゃぁぁんっ! あふっ!? ひゃめへぇぇっへっへへへへへへへへへへへへへへへっ!!」
今度はグニグニと揉みしだくような責めに、彼女はまた笑い声を上げた。
「ひゃはんっ!? ぁっ、ひゃっ! やめっ!? そぇ、へんんんっ!? んひゃぁぁぁっはっはっははははははははははははははははははっ!!?」
しかし、その笑い声には先程までよりも艶がある。
時折、柔らかな触手が胸の先っぽをピコンと引っ掻くからだ。性感を教え込まれてしまった小さく硬い乳首をくすぐられると、くすぐったいのか気持ち良いのかワケが分からなくなってしまうのだ。
(あぁぁ、変っ!? わたし、変になっちゃうぅぅぅっ!?)
ピリムは脚を投げ出して座り込んだままの体勢で、ただ未知の快感に身体を震わせるだけだった。
しかし、そんな彼女に少しずつ変化が訪れる。
「きゃひぃっひひひひひひひっ!? ひゃっ!! ぁひっ!!? ぇ!? ぁ!? ぇぇえぇぇぇぇぇっ!!?」
(あれ? え? ちょっと、待って、え? あ、あれ? あ、あああれれれああああああああれれれれれれれれれぇぇぇぇ!?)
胸が大きくなっている。
笑い続けて頭がクラクラするし、視界も涙でぼやけているけれど、気のせいではない。胸が大きくなっている。
もともとはほんの少し、指1本分ぐらいしか膨らんでいなかったのに、今では3本分ぐらい。胸の付け根という部位を認識できるぐらいに大きくなっている。
「ひゃひっ!? ぎ……っ! はっ!? ~~~~~~~~っ!!?」
(ど、どどどどどどどうして!? お、おかしいおかしいおかしいぃぃぃっ!!?)
驚きで身体が覚醒する。笑いを堪えながら息を吸って、脳に酸素を送り込んで、全力で考える。
(……は、針だ!!)
今までのできごとを振り返ってみると、心当たりに直面するのは早かった。
触手が胸に指した針に、何か薬のようなものが含まれていたのだろう。胸が不自然に熱くなったこともあって、彼女は半ば確信に至る。
「ぅぎぃっ!? ぃっひひひひひひひひひひっ!!? だめ、くすぐったひぃぃぃぃゃあっはっはっはははははははははははははは!!? ぃひゃぁぁんっ!?」
しかし、異変の原因に辿り着いたからと言って、何かできるとはかぎらない。
くすぐったさを我慢できなくなったピリムは、ふたたび大きな声で笑いだした。
真実を知ってみると、たしかにこの触手は打ち込んだ薬をなじませるようにくすぐっているように感じられた。
「や、やだぁぁっはっはっははははははははははっ!!? へんに!? へんにしにゃいでぇぇっへへへへへへひゃぁぁぁっははははははははははははは!!!」
どれだけ泣いてお願いしても、触手は胸への責めを弱めようともしない。
「ひゃひぃっひひひひひひひひひっ!!? つけへっ!? おっぱいの付け根くすぐひゃいぃぃっひっひっひひひひひひひひひひひ!!」
「ぅひゃっ!? ひゃ、ぁ、ぁあぁぁぁっ!? ちくび、だめっ、そんなにくりくりしひゃぁぁぁっ!!?」
「うひゃぁあぁぁっははははははははは!! くしゅぐったいのにぃぃぃっ!!? くしゅぐったいのにきもひぃぃぃぃゃっはっははははははははははははは!!!」
触手の先が彼女の胸にめりこむたびに、彼女の胸はたしかに大きくなってゆく。
例えるなら、りんご。
いつしか、彼女の胸はタプンと男性を虜にするには申し分ない大きさにまで成長していた。
(私のおっぱい、どうしちゃったの……?)
太陽も傾かない僅かな時間で成長した胸は大きく、形も良い。
それは美乳と呼ぶに十分値するもので、女性なら誰もが羨むもの。彼女自身、体型の幼さにコンプレックスを抱かないわけではなかった。
それでも、こんな常軌を逸した方法で大きくさせられれば、誰だって不安になるものである。
ふたたび、触手がピリムの胸に近づいてくる。
「ひ……っ!?」
また激しい責めに苛まれることを想像して、何より触手の形が今までと違うことに悲鳴を上げた。
今までの触手は、ただのグニャグニャとした棒だった。
今目の前にある触手は、薄く平べったい。しかし、その平べったい部分に細かなデコボコが見られる。それは形容するならヘラだった。
そんな、よく分からない触手が4本。片方の乳首に2本ずつ伸びてくるが、ピリムは引きつった表情でそれを見つめることしかできない。
挟み込むように平べったい触手が乳首に触れた瞬間、彼女は鎧の中で電流を流されたように背筋を仰け反らせた。
「ぅ、あ、あぁぁぁぁぁっ!? なひ、これっ!? つよふぎ!? つよすぎぃぃひぃぃぃぃぃっ!!?」
平べったい触手が乳首をシコシコと上下にしごく。
2枚の触手に挟まれているせいで、乳首がくまなく気持ち良くなってしまう。ヌルヌルの中にザラザラ、イボイボとした触手の表面の感触があって、余計に気持良い。
それは先程までの優しく甘い快感とはまったく違う。暴力的で、気持ち良いのに逃げ出したくなるような感覚だった。
ギュッと目をつむっても、グチュグチュ、ズリズリという激しい音が洞窟の壁に反響しながら響き続ける。彼女にとっては、乳首だけでなく耳までも犯されている心地がした。
「ひぃぃぃぃっ!!? やめっ、ぁっ!? ぁ、ぁあぁぁぁぁっ!!」
本来、性感というものは程良さが重要だ。
とくにピリムのように経験の浅い少女は、強すぎる快感を痛みとして受け取ってしまう。激しすぎる乳首責めは、本来彼女にとって苦痛だった。
しかし、彼女の身にまとった触手はとことん少女の身体というものを熟知している。
鎧の内側に触手が生えて、彼女の股間を優しく舐め上げたのだ。
「ひぃぃっ!!? ――ひゃぁあぁぁぁぁっ!!?」
突然襲いかかる甘い刺激に、ピリムは背筋がゾゾゾと震え上がる心地がした。
その感覚はプルプルとしたスライムのよう。毛も生えておらず未開発のワレメを摩擦なく舐めてゆく。
ふんわりとした快感が、今の彼女にはこの上なく心地良かった。
「ひゃっ!? ぁっ! きゃんっ!? ひゃひっ! ふぁあぁぁぁ~~~~っ!!?」
(あ、ぁ、あ、ぁ!? だ、だめ!! そんな、ぺろぺろしたらぁぁぁっ!!?)
まずい。
まだ経験したことがないピリムであっても、その危機が迫っていることを直感した。
快感がなじんでしまう。あんなに苦しかった乳首責めを、身体が受け入れてしまう。
「ふぐぅぅっ!!? んん゛んんん~~~~っ!! ぃぎっ!! ぅうぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」
危機感を覚えた彼女は、息を止め、全身に力を込めた。
しかし、触手の責めはそんな努力を無駄とあざ笑うかのよう。
ゾリ、ゾリゾリゾリゾリゾリィっ。
乳首を挟んでいた触手がひときわゆっくり、しかし深いストロークで乳首をしごき上げる。
「ぃ゛ぃぃぃっ!!?」
クチュ、クニクニクニクニィっ。
そして女性器を舐めていた触手がクリトリスに張り付いて、優しく、それでもネットリとこねくり回した。
「~~~~~~っ!!!」
決定的な快感が、小さな少女の身体を直撃した。
「~~~~~~っ!! ぉ゛あっ!!? ぃ――――!!? ~~~~~~~~!!! ~~~~~~~~~~っ!!!」
ピリムは自分の身体が自分のものではないように感じられた。
全身が熱い。腰が勝手に痙攣する。胸の中の空気が全部絞り出されて、声にならない悲鳴があふれる。
本来なら、生まれてきたことを神に感謝するような快感だ。
しかし、そうするには1つ明らかにおかしな感覚があった。
(ち、ちくび!!? ちくびが!!? おっぱいが~~~~~~っ!!!?)
涙がボロボロとこぼれて視界が滲んでいても、彼女には確信があった。
彼女は今、両乳首から勢い良く母乳を噴出させていた。
(どうして、おっぱいが出て――)
「っぃぃぃっ!!?」
彼女の疑問は、襲いかかる快楽によってかき消される。蛇の口のように開いた触手が、両乳首に張り付いたのだ。
(あ、ぁ、ぁ!? 飲まれて、飲まれてるぅぅぅっ!?)
乳首を強烈に吸われている感触から、触手が母乳を飲み干していることを察した。
(私、食べられてる……)
それは一連の不可解な出来事の解答だった。
自分を着た者に寄生して、肉体を改造、恒常的に食糧を生産させる。それがこの鎧の生態だった。
そこらの金属など目ではない防御力を誇るものの、生物としては欠陥だらけだった。たとえば、怪しい鎧を着る間抜けなんてほとんどいない。たとえば、消化器官を持たず母乳のような液体しか吸収できない。
たとえば、ちょっと母乳を飲んだ程度では栄養がまったく足りていない。
「……ひ……っ」
ピリムは喉の奥で悲鳴を上げた。
全身をまとわりつく触手がモゾモゾと動き始めたから。これから何が行われるのか、容易に想像がついたから。
今までの行為はほんの下ごしらえに過ぎない。触手の食事はこれからが本番だった。
「ちょ、ちょっと、待って……! ひっ! もう出ない、出ないから……!?」
「そ、その。や、宿でシチュー。ゃはっ!? ひっ、ひひっ!? 宿屋のおばさんがシチュー作ってくれるって……!?」
「お願いっひひっ!!? もぉ、やめ……!? やめてやめてやめてやめてぇぇっへっへっへへへへへっ!!?」
彼女がどれだけ懇願しようとも、触手は動きを止めようとはしない。
腋の下、腹、太もも、足の裏、そして胸とアソコ。全身にまとわりついた触手が、いっせいに食事を再開した。
「ぃやぁあぁぁぁっはっはっははははははははははははははははっ!!? くしゅぐったいくしゅぐったひくしゅぐったひぃぃぃゃあっはっはっはっははははははははははははははははははっ!!!!」
笑い声が洞窟の中で反響する。
絶頂した後の身体は敏感なのか、それとも触手が今まで手加減していただけなのか、それとも両方か。
そのくすぐったさは、先程までとは比べるべくもなかった。
「っひいぃぃぃぃっ!!? ぃひっ!? ひゃっ!!? ぁ、ぁあぁぁぁぁぁぁっ!!!」
全身のくすぐりと同時に、乳首とアソコも責められる。
くすぐったさと快感が混じり合って、全身が壊れる心地がした。くすぐったいせいで快感が苦しい、気持ち良いせいでくすぐったさまで気持ち良い。自分が今感じているのがくすぐったさと快感のどちらかなのかすら分からなくなる。
「ひぃっひひひひぃぃぃっ!!? か、からっ!!? からだうごかしゃなひでぇぇっへへへへへへへへへへへへっ!!?」
時折、気まぐれのように触手が軟化してピリムの体勢が変わる。
腋の下をくすぐりやすいバンザイの状態。下半身を余すことなく舐めるM字開脚。胸が垂れ下がってその大きさをさらに主張する四つん這い。
見る人が見れば幾枚の金貨に相当するショーになっただろう。彼女本人にとっても、姿勢を変えるたびにくすぐったさや気持ち良さが微妙に変わって辛かった。
ピリムは何度も絶頂した。くすぐられて絶頂し、愛撫でも絶頂した。
腋の下には、木の枝のように細い触手が群がる。
「ぅひいぃぃっひひひひひひひひひひゃひゃひゃひゃっ!!? ほじくりゃなっ、ほじくりゃなひでぇぇっへっへっへっへっへへへへへへへへへへへへ!!!」
腋の下のくぼみに刻まれたシワの1本1本をくまなくなぞられる。
本当なら酷くくすぐったいはず。しかし、性感をとことん高められた胸が近いせいで、妙な気持ち良さが混ざり合ってしまう。
お腹には、人間の指のように程良い硬さを持った触手が殺到する。
「うぎぃっひひひひひひひひひっ!!? ぐるしぃぃぃいっひひひっ!!! いぎが、息がぁぁっはっはっはっはっはっはっはははははははっ!!」
触手がお腹に食い込んで、揉みほぐすようにくすぐってゆく。
肺の中の空気を絞り出されて息苦しいのに、なぜか下腹部がキュンキュンとうずく。触手のくすぐったさは、すでに子宮まで犯し始めていた。
太ももには、ひときわ粘液を多く分泌させる触手が這い回っている。
「ひゃぁあぁぁぁっ!! ぁ、あっ、ひゃっ!!? だめっ、そこっ!! だめぇぇぇっ!!? ひゃっ、ぁっ、ひゃぁああぁぁぁぁぁぁんっ!!?」
とくに内股を中心に、ドロドロとした粘液をしたたるほど塗りつけてゆく。
女性器に近い部分へのくすぐり責めは、もはや愛撫との区別がつかない。太ももを濡らしているのが粘液なのか、それとも愛液なのかも曖昧になっていた。
足の裏には、ブラシのようにいくつもの歯のついた触手が襲う。
「ぃぎゃあぁぁっはっはっはっはっはっはははははははははっ!!! し、死んじゃぁぁっ!!? くしゅぐったいくしゅぐったいぃぃぃぎゃっはっはっはははははははははははは!!!」
コリコリと少し硬い無数の突起が、指の付け根からかかとまでをくまなく蹂躙する。
足の裏はどこよりもくすぐったい。くすぐったいはずなのに、何かゾクゾクとした悪寒にも似た快感が紛れ込んでいた。足の裏のくすぐったさに合わせて母乳が噴き出ている気がするのは、きっと気のせいではないだろう。
こんなにも全身をくすぐられてくすぐったいのに、快楽責めの快感は引けを取らない。
秘部への責めにはもはや遠慮がない。
「ぁひぃぃぃっ!!? しょこっ!! へんっ!! へんににゃるぅぅぅぅっ!!!? あっ、ひゃぁぁあぁぁぁぁぁぁっ!!!?」
クリトリスに孔の空いた触手が吸いついて、強く吸引しながらブルブルと振動する。
女性の身体のなかでもっとも敏感な部分だが、幼い少女にとってはまだ早すぎる責めだ。
そんな強すぎる快感を、膣口への責めが緩和している。
「ぁひゃっ!!? ぅっひゃっはっははははははははははっ!!? それっ、だめっ!! くしゅぐったひぃぃぃぃっひっひゃっひゃっはっはははははははははははは!!!」
人間の舌のように柔らかく平べったい触手が、膣に入ることなくその入り口を舐め回す。
ピリムにとっては、快感よりもくすぐったさのほうが勝るようだ。それなのに、愛液がとめどなくあふれる。まるで、くすぐったいのが気持ち良いと言っているかのようだった。
全身を、女性器を散々責められてなお、ピリムは胸への責めが1番気持ち良く感じていた。
「ひゃっはっははははははははははははははっ!!? も、もうやだぁぁっ!! くしゅぐったいのやだぁぁぁぁっはっはっはははははははははははははははははははっ!!?」
乳房は余すことなく、極細の繊維のような触手にくすぐられる。
くすぐられるたびに、乳首がジンジンと熱くなる。ピリム自身、どうしてくすぐられてこんなにも気持ち良くなってしまうのか理解できなかった。
「ひゃぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!? やめっ!!? 吸わにゃっ!!? ぺろぺろしにゃぁあぁぁぁぁぁっ!!! いっひゃっ!!? またイっちゃぁぁあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!?」
乳首には、噴き出した母乳をいちいち舐め取るのが面倒になったのか口型の触手が吸い付いたままだった。
ピリム自身は見ることができないが、その中は苛烈だ。
触手は乳首に強く吸いついており、嫌でも硬く勃起してしまう。
そして、限界まで敏感になった乳首を、十数本の蛇のようにチロチロとした舌が蹂躙していた。
乳首の上側と下側、左側と右側、先っぽと根本。どこをとっても同じ責め方などしていない。時には舌と舌が絡みついて、新たな責めと快感を生んでいた。
「ぁひっ!!? いっ!!? イっ!!!? ――ぃッ!!!? ~~~~~~!!!! ~~~~~~~~っ!!? ~~~~~~~~~~!!!?」
絶頂するたびに、乳首から母乳が噴き出す。
触手はそれを1滴残らず飲み干そうとして、さらに吸い付く力を強くして、舐め回す速度を速くした。
「イってぅっ!!? イッっでるがらぁぁぁっひゃっはっははははははははははっ!!? ぁ、ぁあ゛!? まだっ!!? まだイッ!!? ――っ!! ~~~~~~!!!! ~~~~~~~~~~!!?」
身体が敏感になるに従って、絶頂の感覚がどんどん短くなってゆく。
数え切れないほど射乳し、潮を吹き、失禁までしているというのに、身体はまったく渇く気配がなかった。
触手はもはや鎧の形を成していない。腋の下、お腹、足の裏、胸、アソコ。くすぐったいところも気持ち良いところもチラチラと露出するぐらい、好き勝手に暴れ回っている。
その癖、手首や足首にはしっかり絡みつき、絶対に逃げることを許そうとはしなかった。
「やめ――っ!!!? ひゃひッ!!!? ゆるひ――ッ!!! ~~~~~~~~~~!!!? しんじゃ――、くしゅぐらにゃ――!!! ~~~~~~~~!!?」
ピリムは絶頂しながら何度も懇願する。
止めて、赦して、死んじゃう、くすぐらないで、気持ち良くしないで。
しかし、触手にコミュニケーションなど成立するわけもない。ただただ笑いイキながら母乳を噴き出すだけだった。
(私、どうしてこんなことに……)
勇者として旅立ったはずの少女、ピリム。
やがて、彼女はその使命を忘れ、ただの少女であることすら忘れ始める。
(私、わたし……わた、し……。………………………………)
いつしか、自分を母乳を作るだけの家畜のような存在だと認識し始めた時。
そこで、彼女の意識はなくなっていた。
――――
――
ピリムは目を覚ます。
地面には草花が生い茂り、それでも空気はどんよりと湿っている。
ここは洞窟だ。うっすらとした意識の中、彼女は自分のいる場所を認識した。
天井に空いた穴が外からの光を届けている。
白む空。あれは夕方ではなく、朝の景色だった。
「はっ!!?」
ピリムはガバリと起き上がる。
自分の身に起きたことを思い出す。全身に走るゾワゾワとした感覚がフラッシュバックし、思わず自分の身体を見下ろした。
「ぇ……」
彼女の身体は鎧をまとっていた。
その鎧は触手が生えているわけでもなく、粘液に濡れているわけでもない。ただ、伝説の防具にも比類する黒い輝きを放っている。
(夢……)
ピリムは頭を横に振ってその言葉をかき消す。
そんな楽観的な考えが赦されないことは、今もなお全身に残る感覚と、たしかに肥大化している胸が物語っている。
「ッ!!!」
ピリムは鎧に手をかけた。
一刻も早く、この呪われた防具を脱ぎ捨てなければ。
「~~~~~~~っ!!!」
しかし、それは叶わない。
どんなに鎧を引っ張っても、中で硬いベルトに巻き付かれているようにびくともしなかった。
「――ひぃぃッ!!?」
次の瞬間、全身にゾワゾワとした感覚が走り出す。
フラッシュバックなんて生易しいものではない。触手が彼女の行為を戒めるかのよう、全身をくすぐり回し始めたのだ。
「っっひぃぃやぁぁっはっはっはっはははははははははははははははッ!!!? おねがひ!!? も、もうゆるひでぇぇっへっへっへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!!!」
彼女が罰から解放されたのは、息が絶え絶えになるまで全身をくすぐられて、くすぐったさで何度か絶頂した後のことだった。
若き勇者ピリムの受難は始まったばかり。国に戻っても自分の居場所はなく、魔王討伐の旅を続けることになる。
その鎧は頑強で、敵の剣や魔法を通さないばかりか毒や呪いをもかき消した。やがて、彼女はその様から『黒き砦の女勇者』として英雄譚に名を馳せることになる。
時には寝ている時に、時には町中で、時には魔物との戦いの最中。時間も場所も問わず鎧に食事を与えることになったのは、また別の話である。