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◆あらすじ
夜のお店のNo1として働いていた女性が、新人女子から乳首責め調教を受けることに。気に食わない相手が実はとんでもないテクニシャンだったと知るも時すでに遅し、性感開発はどんどん進み、あっという間にSからMへと転落させられてしまいます。
他人に気安く言える仕事ではないけれど、私にとっては誇りを持てる仕事だ。
お客さんにエッチなサービスをする夜の店。とくに、ウチが力を入れているサービスは男性だけでなく女性からもリピートされるぐらい大好評。
私はそんな人気店の稼ぎ頭として働いている。
サラリーマンなんて目じゃないお金を稼いでいたし、結婚なんてしなくてもみんなが私を愛した。店の人気No1という名誉を欲しいままにしていた。
そんな私には、どうしても鼻持ちならない子がいた。
名前は玲奈(名前と言っても本名ではないけれど)。
ここに来てほんの数ヶ月の新人。それなのに、指名の数は私に迫るほど。人気はうなぎ登り、期待のホープとして事務所内でもチヤホヤされている。
「何か用ですか、アヤさん」
そう。目の前にいる、胸もお尻も貧相で、髪もショートヘアで飾り気がない、無表情なこの小娘のことだ。
私は精一杯の笑顔を浮かべた。
「レイナさん、すごいじゃない。また指名が増えてるわ」
「えぇ、そうですね」
相変わらず淡白な反応だ。『当然です』と言われているようで気に食わない。
だから、私は反撃する。
「その調子で、稼げるうちに稼いでおいたほうが良いわ。若さだけじゃ、いつかお客様も遠のくもの」
彼女の眉が少しだけ釣り上がった。
そう、その悔しそうな反応が見たかったんだ。どれだけ無表情を取り繕っていても、私の目を誤魔化せはしない。
「多いのよぉ。年齢や見た目だけで人気になっちゃって、『私には才能があるんだ』って勘違いしちゃう子。自分のテクを磨き続けていかないと、この先辛いわぁ」
今まで私の背に追いつきそうな娘は何人か居たけれど、こうゆうのは早めに潰しておくにかぎる。
まだ序の口。少しずつ追い詰められて、追い詰められて、さっさと居なくなってしまえば良い。
だけど、レイナの反応は私の期待するものとは大きく違っていた。
「なら、私は10年後も安泰ですね」
「……は?」
「そのままの意味です。少なくとも、このお店ぐらいなら」
「……貴女。冗談でも言って良いことと悪いことが――」
私は思わずこの小娘を睨みつける。だけど、この子はうろたえるどころか、私の言葉を遮って、見下すように耳元で囁くんだ。
「――疑うなら、試してみます?」
――――
――
安い挑発にまんまと乗ってあげてから十数分後。
駅から歩いてすぐそこにあるラブホテルの一室で、私とレイナは裸で向かい合っていた。私はあぐらをかいて、彼女は女の子座りをして。
「で、どうやって勝負するつもりかしら?」
「別に、どうも」
レイナは無表情のまま軽く手を振った。
「私は私でアヤさんを気持ち良くして差し上げますので。アヤさんはアヤさんで、勝手に抵抗するなりすれば良いんじゃないですか?」
自分から持ち掛けておいて、何よりこの私に対してなんて口の利き方。厚顔無恥とはまさにこのことだと関心してしまう。
身の程を分からせてやる。
私は苛立ちを抑えて、レイナの胸に手を伸ばした。
「っ……」
レイナの身体がピクンと跳ねた。
私の手は止まらない。身体の正面から下乳に指を添えて、薄い胸を持ち上げるように愛撫する。大きさはBもないだろう。
「ん……っ、ぁ……」
胸への愛撫。それは、ウチの店が1番力を入れているサービスだった。
胸を触られるのが気持ち良いという人は、男女共に多い。開発を続ければそこだけで絶頂することだってできる。
一方で、膣やアナルと違って、身体の外側にある性感帯であるが故の取っ付きやすさも兼ね備えている。
そんな理由で、ウチの店は胸への責めをとことん追求する。私に掛かれば、初心者でも90分の開発で虜になってしまうこと請け合いだ。
私はレイナの乳首を軽く引っ掻いた。
「んっ、ん~~っ」
一文字に結んだ口の代わりに、小さな鼻から気の抜けた声が漏れた。
普段は聞けない高い声、頬も赤らんでいる。こうしていれば、ただの可愛らしい娘だというのに。
「本当、小さい胸ね。お客さんが可哀想」
「小さいのが好きな人も多いですよ。それに、私には腕があるので」
出てくる言葉はこれなのだから、やっぱり早めに潰しておくにかぎる。
「それで、貴女はいつまでそうしているの」
この小娘、『自分のテクを』なんて言っておいて、ただ私にされるがままだ。何のつもりかサッパリ分からない。
何にせよ確かなのは、私にとっては好都合だということだ。
だから私は嗤った。
「単に私に愛されたかっただけかしら? それとも、土俵に上がる勇気がない?」
「そうですね」
その言葉に、ようやく彼女が動き出す。両手がゆっくりと私の胸に伸びてくる。
私は身構えた。どんな快感が来ようと、けっして揺るがないように。
次の瞬間、私は自分の大きな胸に伝わる感触に呆気にとられた。
彼女の手は、私の胸をフニフニと揉むだけ。道を歩けばみんなが振り返る私の胸が、彼女の指の動きに従ってゆっくりと変形する。それだけだ。
はっきり言って、気持ち良くとも何ともない。
「何、それ? そんな腕でいい気になってたわけ?」
私は笑う。こんな小娘、警戒する必要もなかった。
それでも、彼女は私の胸を揉み続ける。良いだろう、彼女の心が折れるまで付き合ってやる。
私は乳首への責めをさらに激しくした。
「貴女は乳首をどうされるのが弱いのかしら? 撫でる? つまむ?」
「ん、ぁぁ……。ふ、ぅぅ……っ」
「まぁ、胸が小さいと感度も良いって言うし。んっ。きっとどんな責めでも気持ち良いわよねぇ?」
「ぁ……、ん~……」
「んっ、ふぅ……。ふふ……」
「…………」
彼女は1度ため息を付く。そして、唇を割いて笑った。
「だいたい分かりました」
「はぁ? 何が分かったって言――ぅんっ!? ひっ!? ひゃ、ぁあぁぁぁっ!?」
次の瞬間、私は絶叫した。
今まで感じたことがない快楽が私の胸に直撃する。
「ぃいっ!? な、なに、これっ!? こんな、こんなの、知らなひぃぃっ!!?」
何が起こっているのか理解ができなかった。
レイナは乳房を優しく撫でているだけ。それなのに、撫でられる場所がゾワゾワと疼きだす。皮膚というより、神経を直接犯されているような感じだ。
「アヤさんの性感帯は分かりましたので、とりあえず1回イッてしまいましょうか」
「せいか、たひっ!? そ、そんな、っ、ぁあぁぁっ!」
私は無我夢中で彼女の胸に手を伸ばす。
だけど、同じスピードで同じ触り方をしているはずなのに、どうしてこんなに違うのだろう、彼女の反応はちっとも良くならない。
「アヤさん、痛いですよ」
挙句の果てに顔をしかめられる始末だ。
「真似をしても無駄ですよ。性感帯も指の形も、私とアヤさんでは違いますから。だいたい、アヤさんなんかに真似できることじゃありませんし」
『なんか』、彼女は明らかに舐めた態度を取ってくる。腸が煮えくり返る想いだ。
それなのに、抵抗できない。胸への責めが気持ち良すぎる。もはや、私は彼女を愛撫することすら放棄していた。
「ねぇ、アヤさん」
彼女は私の胸を爪先で愛撫しながら耳元で囁いた。
「どうして私が、こんなことを持ち掛けたのか分かりません?」
「ふ、ぅうぅっ! ひっ、ぁ、ぁあぁぁっ!」
「鬱陶しいんですよ。典型的なお局さん、いつでもどこでも嫌味ばかり。早くいなくなって欲しいんです。あぁ、貴女が私に抱いている想いとそっくりですね」
「ぃ、ひぎぃぃぃっ!!?」
『もっとも、アヤさんのそれは嫉妬ですけど』、その言葉といっしょに両胸の乳首を抓り上げられた。
快感が突き刺さるように胸先に走り、その後血が流れるようにじんわりと全身に広がってゆく。
「お店のことなら大丈夫ですよ。私が貴女の倍は稼ぐので」
「あ、なた、は……っ!!」
「それじゃあ、イッてください」
どれだけ怒りや憎しみを抱いても、快感には逆らえなかった。
つねられた乳首がグリッと捻られる。致命的な快感が、私の背筋を下って下半身を直撃した。
「ぅ゛あっ!!? ~~っ!! ぁ゛、ぁあぁぁぁぁぁっ!!?」
胸への責めに重きを置いた店で働いている私だけど、別に自分自身が開発されているわけではない。
それなのに、私は乳首を責められるだけで絶頂した。あぐらをかいた足の付け根から、愛液がこぼれて布団に染み込んでいった。
「ふぅ……っ、う、うぅ……っ!」
「品のない声ですね。これから何回も聞くと思うとうんざりしますよ」
うつむく私の頭上から、憎たらしい声が聞こえる。
身体がこんなに熱いのは、きっと快楽のためだけではない。だけど、それ以上に恐ろしいことを聞いた気がして、背筋だけが寒かった。
「言ったとおりですよ。アヤさんはこれから何回もイクんです」
「ぁぐっ!? ぅうぅぅっ!!?」
その言葉と共に、乳首責めが再開された。
爪で掻きむしるような責め。膣に太い棒が入れて前後に抽送されるような、乱暴な快感を覚えた。
「や、やめ……っ!」
反射的に伸ばした腕を、逆に掴まれる。次の瞬間、手首に何かがシュルリと巻き付いた。
これは、私が履いていたストッキングだ。
目の前の小娘は私の腰に馬乗りになる。そして、私の両手首と首にストッキングを巻き付けて、身動きすら取れなくしてきた。下手に暴れれば、自分の首が絞まるように。
「身の程を教えてあげますよ、アヤさん」
「ひ、ぃぃ……っ!?」
最初はただただ憎たらしいだけだった小娘のうっすらとした笑顔が、今の私には悪魔の笑みのように思えた。
「ぅっくぅっ!? あっ、ひっ!? ぁ、あぁぁっ!!」
胸の付け根をくすぐるように指を這わせられる。乳首ですらないのに、嫌に気持ち良い。
「ここを解しておくと、後で乳首がすごーく気持ち良くなるんですよ」
「んぐぅっ!? や、やめっ、やめて……! ぅ゛あぁぁっ!?」
指先が胸の根本に食い込むたびに、解剖されたカエルのように腰が不自然にビクビクと動いた。
「あ゛ぅぅっ!!? こんな、の、知らないッ!!? しらな、しらないぃぃっ!!?」
また乳首を強くつままれる。
ペンチで握り潰すような、あまりに乱暴な責め。それなのに、私の身体は嫌でも反応してしまう。
「分かりませんか、アヤさん? あなたはドMなんですよ」
「そんな、はず――ぅあ゛ぁぁっ!!? ひっ!!? ~~~~っ!! ~~~~~~!!」
乳首をまた強くつねられる。それだけで、私はまた自分の意志に反して絶頂してしまう。私の自尊心が、ボロボロと壊れてゆくのを感じた。
「こんなのも使ってみましょうか」
「なに、それっ!!? ぬ、ぬるぬるしてっ!!? ひっ!? ひぃぃっ!!?」
どこからかローションを取り出して、胸全体に塗りたくられる。
「ぁ、ひゃっ!? ~~~~!! ~~~~~~~~っ!!?」
「何イッてるんですか、まだ塗ってるだけですよ? 本番はほーら、これから」
「っひぃぃいぃぃぃっ!!? ぅ、あ゛ぁっ!! ひっ、ぃいぃぃぃっ!?」
ヌルヌルになるというだけで、感度が何倍にも上がった気がした。私だって仕事で何度も使ったことがあるけれど、こんなに暴力的な快感になるなんて知らなかった。
「あぁ、このホテル。良いものがありますね。それっ」
「う゛いぃぃぃぃっ!!? や゛めっ!!? やめ゛ぇぇぇぇっ!!?」
ホテルに備え付けてあった電マを、胸の付け根に押し付けられる。
ただの振動が突き刺さるように気持ち良い。この悪魔が何をしたのか、私には理解できなかった。
「おっぱいのGスポット、すごく効くでしょう? 乳首の感度もすっごく上がるんですから」
「っいや゛ぁぁぁっ!! ちくびっ!!? ちぐびつぶさなひでぇぇぇぇっ!!?」
悪魔は電マを最大出力で押し付けながら、私の乳首を潰すように愛撫し続けた。
いったい、私は何度イッただろう。もう、数えることもできなかった。私は馬乗りにされたまま、ガニ股になってピュッピュッと潮を吹き続ける。
「あぁ、私も何だか楽しくなってきましたよ」
悪魔が笑う。
「こんなに責めたことなんて、今までありませんでしたから。お店で狂うまでイかせたら、怒られちゃいますもんね」
それは『狂うまでイかせます』という宣言だった。
「ゆ、ゆるじでっ!!? ゆるしでぇぇえぇぇぇぇっ!!」
「あら、遠慮しないでください。年齢や見た目だけで人気になった私ごときのテク、たっぷり味わってください」
「ぃ゛あっ!? ぁ、あぁぁっ!! ~~~~~~!! ~~~~~~~~!!!」
「ほら、私の乳首責めなんて気持ち良くとも何ともないでしょう?」
「んぎぃぃぃっ!!? ぎもぢぃっ!! 気持ぢいいがらぁぁぁぁぁっ!!? やめて、やめでぇえぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
――――
――
それから、私は自分がいつ快楽から解放されたのかが分からなかった。
気絶して、快感で覚醒させられて、また気絶してを繰り返して。
気づいた時には、ホテルのベッドで独り眠っていた。
その後、私が店に出勤したのは1回だけ。
事務所に行くと、あの悪魔が居た。
無表情だけどうっすらと笑みを浮かべた顔を見るだけで、身体がすくんで動けなくなる。『お疲れ様です、アヤさん』と声を掛けられるだけで、また絶頂してしまうほど胸がうずく。
私の身に起こったことが現実であることを実感させられる。
私は逃げるように店を去った。怒りも憎しみもなく、ただ恐怖だけを感じた。