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◆あらすじ
『壊れるほどに気持ちよくなりたい』――そんな願望を抱いた少女が大人のサークルにて、完全拘束状態でどぎつい快楽責めを受けることになりました。快楽責めに使うのは電マ一つだけ。しかし五感を奪われるほどの拘束状態で快楽責めを受けると、まるで世界に自身と快楽だけがあるかのような錯覚に陥り、驚く程効率的に壊れることができるのです。
私の中にほんの少しだけ残った精神力が、脳を動かす。
私は何をしていたんだっけ?
SNSで大人のサークルを見つけた。大学生のヤリサーなんて低俗で軟派な雰囲気じゃない、稼ぎのある大人たちが集まって性的快感を追求していく、どこか厳めしさと崇高さすら感じさせる集まりだ。
そのサークルは、SNSでいろいろな情報を発信していた。正しい前戯のやり方、大人のおもちゃの使い方、体位のバリエーション、その他にもいろいろ――私はやがて彼らの発信する情報一つ一つに『いいね』をするだけでは物足りなくなったのだ。
『若い女性が参加してくださるというのは、私たちとしてもうれしいことです。それだけに、あなたがこのサークルに合うか、慎重に判断しなければなりません』
「入会は駄目、ということでしょうか……」
『いえ。ただ、最初はお試しということでいかがでしょう? 私たちが行っていることと、あなたがここでしたいこと、双方ですり合わせたいのです』
「それでしたら、ぜひ!」
『それでは、お聞きしますね。あなたはこのサークルで、どのようなことをしたいですか?』
私がそのサークルの会長の質問に、息を荒立たせながら答える。
「とにかく、気持ちよくなりたいです。もう、本当に、壊れちゃうぐらい――」
すると、会長は表情を変えないまま、だけど静かにため息を付いた。それは驚いたとか、喜んだとかではなく、どこか『ああ、またか』と呆れているように見えたのだった。
――――
――
「ぉごっ、ぉ゛ぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおっ♡♡♡♡♡ ッ゛~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡ ぉ゛ぉぉぉおおおおお~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡」
(助げ――♡♡♡♡♡ やめ゛でぇぇぇぇぇぇぇえええっ♡♡♡♡♡ どうしでっ、どうしで私の言うごど聞いでぐれないのぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおっ♡♡♡♡♡)
性的快感を追求していく大人のサークル。そこの人々は、私の望みを忠実に叶えてくれていた。快楽で人を壊す――その最も効率的な方法を実践してくれたのだ。
やがて鼻は詰まり、体は痺れ、快楽以外の全ての感覚が閉じていく。一切のノイズが排除された快感は、通常の何倍も効いているように思えた。
「ぉ゛ぉぉぉおっ、ぉ゛ぉぉおおおおお~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡ ご、ぉ――♡♡♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡ ッッッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡」
(ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡ ッッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡)
心の殻にぴしぴしとひびが入り、中にあるまっくろがむき出しになっていく。
私は言語機能すら失って、快楽にただ絶叫するだけだった。