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◆あらすじ
ある夫婦の怠惰なセックスの様子です。寒いからと、こたつから出ずにそのまま背面座位。妻が挿入したまま腰を動かさずにのんびりくつろいでいると、暇を持て余した旦那が手遊びでクリトリスをいじくってきます。そのセックスは純情さのかけらもないだらだらしたものではありますが、快感は本物のようです。
「ふぁぇ~~~~。今日は暇ね~」
休日の昼下がり。私はリビングのこたつに突っ伏しながらテレビを観ている。
結婚して早2年。恋愛期間をとうに過ぎた私は自宅でぐったり。肩よりちょい下までの長さの髪はぼさぼさ、顔はすっぴん、服装はベージュのだぼっとしたインナー。
自室から出てきた旦那が、私のことを見下ろして言う。
「こたつ、そろそろ片づける時期じゃあ?」
「いーや! まだまだ現役よぉ」
春先とは言えまだまだ肌寒い時期。おこたつ様を片づけるだなんてとんでもない! ……そういえば去年も結局そうやって、5月までこたつを出しっぱなしにしてたっけ。きっかけがないと片付けにくいよね。
それにしても暇だ。私は旦那を手招きした。
「近う、近う」
「はいはい」
旦那が私の隣に座る。私は『そうじゃない』と言って、旦那の膝に乗る。
「背中が寒いんだよね~」
「はぁ、まったく……」
前はこたつ、後ろは旦那、そこに挟まる私――うん、これは完璧なフォーメーション。旦那はため息を付くけれど、何だかんだでこういう戯れに付き合ってくれる。
熱々とは言えないけれど、結婚生活はそれなりに順風満帆だ。
「んー」
背中に旦那の体温を感じていると、ちょっとしたいたずら心が湧いてくる。私は旦那の膝に座ったまま、腰を動かしてお尻を擦り付けることにした。
「うりうり」
「やめなさい」
「やめなーい」
ぐりぐり、ぐりぐり、ぐりぐり。
お尻を擦り付け続けていると、衣服越しに旦那のおちんちんがむくむくと大きくなっていくのが分かる。股間を圧迫されたことによる生理現象か、それとも私のお尻に興奮してくれたのか。
ここで一つ問題が起こる。最初はほんのいたずらのつもりだったんだけど、どういうわけか、私のほうがむらむらしてきたのだ。
「したいです」
「はぁ」
「だけど寒いです」
「それで?」
「ここでしよう」
「はぁ」
まさに名案。
私は旦那の膝に乗ったまま、もぞもぞと下を下ろす。そして自分でほんのちょっとくちくちっとアソコをいじって濡らしたら、旦那の下も下ろして、こたつに入ったままおちんちんを挿入するのだ。
「んっ♡ ぉー……♡」
やっぱりこの行為はいい。旦那の熱いものが私の中に挿ってくる感覚は、幸福で快感。旦那のがぴくぴくっと動くと、私の体もぴくぴく動いてしまう。
「あー、これ、何て言うんだっけ? 確か、こたつかがり?」
「四十八手? 知らないよ」
こたつに入って背面座位。だけど腰を上下に振るのはおっくうだから、アソコにおちんちんが挿ったじんわりとした感覚を、ゆっくり愉しむことにする。
「するんじゃなかったの」
「今してるじゃーん♡」
旦那がちょっと不満そう。
男の人ってのはいつもそうだ。おちんちんをこすって気持ちよくならなきゃ気が済まない。私はこうやって挿れているだけでも十分気持ちいいというのに。
「テレビやってないなぁ、ゲームでもしよっかな」
「この状態で?」
「この状態でぇ。150cc速いから練習したいんだよねぇ。新しいコースも出たしー……っと、コントローラー届いたっ」
結婚しているからこその、すごく自堕落なセックス。
恋人時代はこんなんじゃなかった。もっと精いっぱいおめかしして、全身ムダ毛がないか何度もチェックして、どきどきしながらベッドの中で縮こまっていたのに。
だけどこれはこれですごくいい。
しかしまぁ、ずっと膝の上に乗られている旦那は退屈なものらしい。すると暇を持て余していた旦那の手が、私のアソコに伸びるのだ。
「んひゃいっ♡♡♡ ぉっ!? ぁっ、クリぃっ♡♡♡」
「ゲーム続けてていいよ」
「んぉっ、そんな、ぉぉっ、ぉぉぉーっ♡♡♡」
そうは言いますがね。
旦那が左手で床を付いたまま、右手でクリトリスをくちくちといじってくる。そしてアソコには相変わらずおちんちんが挿ったまま。
クリトリスを気持ちよくさせられるとアソコをきゅっと締め付けてしまい、アソコが気持ちよくなるとクリトリスもじわっと一緒に気持ちよくなる。
やばい、これはすごく効く。
「ほら、コースアウトしてるよ。そんなんじゃあ、グランプリ勝てないんじゃないかな」
「んぐっ♡♡♡ まっ、まだまだここからっぁひっ!!? 後ろのほうがいいアイテム出るんだか、にゃぁ゛あっ♡♡♡」
私は負けじとコントローラーを握りしめるけれど、旦那は私の気持ちいい所なんて隅から隅まで知り尽くしている御仁だ。
最初は指先でこちょこちょこちょっと表面をなでて、神経を逆立たせる。そしてゲームの『ここぞ』と言う大事な場面でクリトリスをくりっとこねてきて、手元を狂わせてくる。
こちょこちょこちょ、ぎゅっ。くにっ、くにくにくにっ、くりゅっ。
「ちょっ、これいじょ、やったらぁぁぁっ!!? ぁひっ、ぁひっ、ぁひっ♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡」
結果、私は軽くイッてしまう。全身が跳ねて、膝がこたつの天板にごつんと当たる。それと同期して、ゲーム画面で私のキャラがごつんと壁に激突した。
「ひー……♡」
「今、イッた?」
「イッてなひ……♡」
「いや、イッたでしょ」
「イッてなひです……♡」
「強情め」
その会話に大した意味はないけれど、やっぱりイッたのを指摘されるのは少し恥ずかしいという乙女な気持ちは多少残っているもので。
あるいは、そういう態度が旦那の嗜虐心をくすぐることを理解しているからこその発言なのかもしれない。心のどこかで『いじめられたい』っていう、そういう気持ち。
「なら、イカせられるように頑張りますとも」
「ぉぉぉぉぉぉぉぉ――!!!? っ~~~~~~~~♡♡♡♡」
今度は両手だ。旦那が両手をフルに使って、私のアソコをいじり立ててくる。
そうなると、気持ちいいのはアソコだけじゃなくなる。
「ふぁぇ~~~~~~♡♡♡♡ 重――♡♡♡♡ 重みぃぃぃ~~~~~~~~っ♡♡♡♡」
先ほどまで、旦那は左手で床を付いて、右手だけで私のアソコをいじくっていた。そうじゃないと旦那のことを背もたれ扱いしている私の重みで、仰向けに倒れてしまうから。
だけど今、旦那は体を支えていたの左手も、アソコいじりに加勢させている。するとどうなるか? 仰向けに倒れないように、旦那の体が私に覆いかぶさってくるのだ。
「んぐぅぅぅぅぅぅっ♡♡♡♡ ぁぇっ、ぁぇっ♡♡♡♡ っぁーーーー♡♡♡♡ やばっ、これっ、やば――ッひぃぃぃっ♡♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡」
こたつの天板と旦那の体でサンドイッチ。ぎゅうぎゅうとつぶされるたびに、全身から幸福感がじゅわじゅわと出てくる。
そして両手でアソコ弄り。片手でクリトリスをくちくちくりくりといじりながら、もう片手で接合部をなぞったり、内股をくすぐったり。
「もうゲームめちゃくちゃじゃない。みんなゴールしてるよ?」
「ぅぁぇっ♡♡♡♡ ぇぅっ♡♡♡♡ ぅぁーー♡♡♡♡ ぁ゛~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡」
画面では私のキャラが道路を逆走したり、壁にごんごんぶつかったり、崖から落ちたり、もうめちゃくちゃだ。
こんなことをされたら、もうゲームをするどころじゃないに決まっている。私は脚をがっぷりと開いて、旦那の手遊びを受け続けるんだ。
――――
――
「はへーーっ♡♡♡ へへっ、へーー……♡♡♡」
事を始めたのはまだ日が高い時間だったはずなのに、気付けばいつの間にか夕方になっている。相変わらずアソコは、中も外も気持ちいいまま。
私はこたつに突っ伏したまま、時間の流れが分からなくなるぐらいふわふわした気分でいた。こたつとえっちのダブルパンチでのぼせてしまったのだろうか。ゲームはいつの間にかポーズがかけられている。
すると、ふと旦那が口を開くのだ。
「ねぇ」
「はへ♡」
「そろそろ我慢できないんだけど」
「はぇ?」
『我慢できない』――私がその言葉の意味を理解する前に、旦那が自分の腰を持ち上げて、私の全身を大きく揺さぶり始めるのだ。
「んぁ゛っ♡♡♡♡ ぁ゛――!!!? ぉっ、ぉ゛ぉっ♡♡♡♡ ぉぉぉぉぉおおおおおおおおおっ♡♡♡♡♡」
ずん、ずん、ずん! 旦那のおちんちんが、私のアソコを下から突き上げてくる。
おちんちんをくわえ込み続けたアソコは敏感も敏感。内側を擦られる感覚も、奥を叩かれる感覚も、強烈な快感。
「んひぁぅぁぁぁぁっ♡♡♡♡ に゛ゃッ♡♡♡♡ くりっ、一緒にはっ♡♡♡♡ んぁ゛っ♡♡♡♡♡ ぁ゛~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡」
そのさなかにも、旦那は私のクリトリスをいじくったまま。もう下半身がびりびり麻痺して感覚がないのに、甘い気持ちよさだけはずっと鮮明に感じられる。
「ちょっ、イッて、イッてぇぇぇ~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡ ぁぐっ♡♡♡♡ ぁ゛ッ♡♡♡♡♡ またイ――♡♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡」
旦那は決して遅いほうではないし、おまけにずっと挿れて焦らされたまま。限界を迎えるのはすぐだ。
だけどそれ以上に私はイキまくって、イキ続けて、もうわけが分からない。こたつに突っ伏したまま、あへあへと言い続けるだけ。
「そろそろ、出すよ……っ」
「ぁへっ、へっ、へぇぇぇぇえっ♡♡♡♡ ぇへっ、へぇぇぇっ♡♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡ っ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡」
旦那が限界を迎える頃には、私は気持ちよさでもうすっかりおかしくなっていた。それでも旦那は容赦なく、私の中に大量の精子を注ぎ込むのだ。
「ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡ ぁ――♡♡♡♡ っ~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡」
こたつに突っ伏していた私は、その瞬間旦那の体を押しのけるほど思いっ切りのけ反って、今までで一番大きな絶頂を迎える。
こたつの中で思いっ切りがに股になって、アソコをひくひくさせる。こたつの中は見えないけれど、この感覚はたぶん、きっと、潮を噴いているな。
「ぉーー……♡ ぉ――♡ ぉぉぉぉ……♡」
実を言うと、旦那とする時はいつもへろへろにされてしまう私。だけど今日はいつもよりもへろへろだ。ひとしきりばかみたいにイキ狂った私は、旦那の膝から崩れ落ちて床に倒れ込んだ。
体の外から、中から、全身がぼうぼうに暑くて、熱くて、だけどそれが心地いい。
旦那の手が頭の上に置かれる。
「ふぁへ……へへ」
その手がとても温かくて、私はへろへろになったまま間抜けな笑い声をこぼすのだった。
――――
――
「あー寒い」
「結局、こたつ片付けたからね。誰かさんの汁で布団が汚れたから」
「あんな延々とアソコいじくられたらーー!! 潮ぐらい噴いて当然でしょーーーー!!?」
事が済んだときにはもう日が暮れる頃。シャワーを浴びてから、私は大急ぎで夕飯の支度を始めて、旦那は体液でぐっしょり濡れたこたつを片付けて。
そうして、すっかりさっぱりしてしまったリビングテーブルの前で、私は旦那に抱き付いていた。
「なんかこう、売れると思わない?」
「何が?」
「抱き枕ならぬ……抱かれ枕? こうー、後ろから抱き締めてくれて、あそこを延々とくちくちしてくれるの」
「はぁ」
「あー、ないかなー! 今の日本の技術力なら」
「そんなこと言われても」
*
そろそろ暖かくなってくる。もう今シーズンにこたつを出す機会はないだろう。こたつを片付けるときってどうしてこんなにも寂しく感じられるのだろう。
仕方ないので、私は旦那の腕をつかんで私の体に巻き付かせた。
「今はないのでー。旦那が代わりに抱かれ枕になって♡」
「はぁ」
こたつは期間限定だけど、この抱かれ枕は年中無休、一生ものだ。その腕は温かく、程良い重さで、私は『ふへへ』と頬を緩ませるのだ。