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◆あらすじ
クラスにいる目立たないメカクレ女子は、毎日のように放課後女子たちに呼び出されてえっちないじめを受けているそうです。立ったまま腋の下をくすぐられながら、アソコを電マで責められる――うれしそうに笑い声とあえぎ声を上げるそんな彼女のことを、偶然目撃してしまった女子の話。
私のクラスに、本田さんという人がいました。
とても目立たない女子です。いつも教室の隅っこに座っていて、誰とも関わらない。そんな状況をどう思っているのか、前髪が長すぎて表情も分からない。
ある日私は、そんな本田さんがクラスの女子たち2人に呼び出されるのを見てしまいます。
その女子たちはいわゆる『ギャル』と呼べる人たちで、先生たちと衝突することもままあるアウトロー、私でも話し掛けるのをためらう人たちです。
もしかして、いじめかな。何か起きる前に、先生を呼んだほうがいいかもしれない――私が3人の後をこっそり付いていったのは、そう思ったからなのです。
学校の隅っこにある、誰も近付かない空き教室。
ドアの隙間からこっそりと中をうかがうと、そこには不思議な光景が広がっていました。
「んひっひっひひひひひひひひひひぃぃぃ……!!? んぁっ、ぁはっ、ぁはぁぁぁ……!!」
裸で立つ本田さんと、制服を着たままの女子たち。本田さんが腋の下をくすぐられながら、脚の付け根に棒状の機械――電動マッサージ器を押し当てられているのです。
それはあまりに卑猥な光景で、目を奪われてしまった私は少しあってからようやく『やっぱりいじめなのかな』と思いましたが、どうしてもそうは言い切れないみたい。
「ねぇねぇ、本田さん? くすぐったい? くすぐったいに決まってるかぁー♡」
「だけどくすぐったいのが気持ちいいんだもんねー♡」
「ぁはぁっ♡♡ ぁはっ、ぁっははははははははぁぁぁ……♡♡♡ ぁんっ、ぁはぁ……っ♡」
本田さんのことをどうこうしている女子たちの表情はとても愛おしそうで、本田さんの表情はとてもうれしそう。
私はその様子から目が離せません。
「今日さ、腋の下すっごい敏感じゃない? 体が『くすぐってー』って言ってるみたい~♡」
「んひっひっひひひひひひぃぃっ♡♡♡ ぁはっ、ぁはぁぁっ♡♡♡ ふぁっ、ぁっはははははぁぁぁっ♡♡♡」
腋の下をさわさわ、こちょこちょ、かりかりかりとくすぐられて、本田さんはその一挙一動に笑い声を漏らします。
思えば、私は今まで本田さんの声を聞いたことがありませんでした。小鳥のように高くて、くすぐられているにしてはちょっと小さくて、不思議な艶がまとわり付いた声。
「アソコもすっごいお汁が出てるぅ♡ なぁに? 1日たつだけでもう我慢できなくなっちゃったの♡」
「んぅ゛ぅーーっ♡♡♡ ぅあ゛っ、ぁっ、あっぁっあっぁぁぁっ♡♡♡ ぁ゛んぅ゛ぅぅぅぅ♡♡♡」
電動マッサージ器をアソコに当てられているせいで、たまに、ちょっとだけ、濁った声を上げることがあります。
だけど私がその声を『汚い』と思うことはありません、むしろ『そんな声が出てしまうぐらい、気持ちいいんだ』。ちょっと内股になって腰をくねらせる姿が、とてもいやらしい。
「腕下りてるぞー♡ ほら、ちゃんと頭の後ろで組んでー」
「もしこの体勢崩したら、罰ゲームだからねー♡」
「んひっひひぃぃぃっ♡♡♡ ぅぅぅぅう、ぅぅぅぅぅぅぅうう――!! ぁっ♡♡♡ ぁはっ、ぁぁぁぁぁぁぁぁああっ♡♡♡」
『罰ゲーム』――今の私には、それはすごくいけない言葉に感じられました。一体、彼女たちは本田さんにどんなことをしてしまうつもりなの?
本田さんの前髪が揺れて、表情がちらりと見えました。
涙に揺れる、意外とつり気味の目。整った顔立ち。それだけじゃない、体付きもきれいで、意外と胸が大きくて。あぁ、彼女にこういうことをしたくなるのも分かるかもしれない
「ぁくぅぅっ♡♡♡ ぁ――♡♡♡ だめっ、だめ――♡♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡ ぁは――♡♡♡♡ ッ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡♡♡」
短く吐き出される明確な言葉。その瞬間、本田さんの背筋が大きくのけ反ります。どうやらイッてしまったみたいです。びくん、びくん、びくんと腰が跳ねる姿は、本当に気持ちよさそう。私だって一人でそういうことをすることはありますが、あんなに体が暴れたことはありません。
だけどあまりに気持ちよかったのでしょうか。膝ががくっ、がくっ、がくっと震えて、その場に倒れ込んでしまったのです。
「あーあー。倒れちゃったー♡」
「言ったよねー? 体勢崩したら罰ゲームだって……♡」
「はっ、はぁ……♡ はぁぁ……♡♡」
女子たちがうれしそうに笑います。だけど腋の下をこちょこちょとくすぐられながら、アソコを電動マッサージ器でいじめられて、それで『立ったままでいろ』だなんて無理に決まっています。きっとこれは、最初から決められていたこと、逃れられない罰ゲーム。
……一体どんなことをするのだろう?
もっと強く電動マッサージ器を押し当てられちゃったり? それとも腋の下だけじゃなくて、脇腹や足の裏もくすぐられちゃったり? 胸やお尻もいじめたら、きっとすごく気持ちいいんだろうな――私の中で、いろいろな方法でいじめられてしまう本田さんの妄想が広がります。
だけど。
「そ、の、ま、え、にぃー」
「いつまで見てるのかなぁ?」
次の瞬間、女子たち2人の視線がこちらを向いたのです。
私の背筋がぎくりと跳ねます。
「同じクラスの子だよね? 先生にチクられるとまずいんだよねー」
「どうすれば黙っててくれるかなぁ?」
「……君もする? それともされたい?」
「黙っててくれるならぁ、特別に好きなほう選ばせたげる……♡」
妖しい声音で笑う2人の側には、本当に気持ちよさそうにしている本田さん――その姿を見ると、『先生に言う』なんて選択肢はどこかに吹き飛んでなくなってしまいます。
私は心臓がバクハツしそうなのを抑えながら、その教室の扉を開けるのでした。